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LDK（リビング・ダイニング・キッチン）の全面改装を検討する際、最も気になるのは、その費用と完成後の雰囲気ですよね。
例えば、対面式キッチンへの変更、和室をリビングに合体させる、はたまた和室の数を減らしてLDKを広げるなど、家庭によって実現したいリフォームは様々です。
今回は、一軒家やマンションでのさまざまなLDKリフォームの事例を紹介します。
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LDKリフォームの費用相場
まずは、キッチンとリビング・ダイニングのリフォームの標準的な費用について解説します。
キッチンのリフォーム費用
キッチン設備を新しくするのにかかる費用は、一般的に50万円から150万円程度です。
LDKをトータルで改装する時、キッチンを壁付けから対面式への変えるご家庭も多いですが、その場合キッチンのみの工事で約100万円が必要です。
また、広範囲の配管作業が求められたり、高性能なキッチンを選んだりすると、費用は200万円から250万円を超える可能性もあります。
>>壁付けキッチンへのリフォーム費用やメリット・デメリット
>>対面キッチンにリフォームするメリット・デメリット
>>水回りの位置を変えるリフォームができる場合・できない場合、その費用
リビング・ダイニングルームのリフォーム費用
リビング・ダイニングのリフォームでは、キッチンとの調和を考えて内装を全面刷新することが多いでしょう。工事の費用は50万円から100万円、場合によってはそれ以上に及ぶこともあります。
予算50万円以内で収まるケースもありますが、その場合は間取りの変更や雰囲気のイメージチェンジはできない場合が多いでしょう。
また、マンションで床を張り替える際は、階下への配慮の観点から防音性能の高い床材の使用が必要です。これは多くの管理規約で定められていますので、リフォームする際には業者と一緒に確認するのが良いでしょう。
和室と洋室の一体化リフォームの費用
リビングの隣に和室がある家では、それを取り払ったりリビングと統合するリフォームがよく行われています。このタイプのリフォームは、費用が30万円から100万円程度になります。
完成後の外観によって費用は異なりますが、素材などにこだわりがなければ、50万円以下で今どきのスタイリッシュなLDKにリフォームすることもできます。
反対に、リビングの一角に新たに和室を作る場合は、予算として50万円以上を見積もっておくと良いでしょう。
>>和室から洋室へのリフォームのポイント
>>和室のリフォーム費用
LDKリフォームのパターン・事例10選
ここからは、ヌリカエ編集部が収集したLDKリフォームの事例をご紹介します。
LDKの利便性を高めたり、おしゃれに変身させるにはどんな方法があるのか、パターンをつかむ参考にしてください。
①和室と洋室をつなげてLDKへリフォーム
画像出典：Y様邸 とっても開放的なLDKリフォーム｜リフォーム実例｜リフォームならミサワリフォーム中部株式会社
リビングに隣接していた和室を解体し、ひとつながりの開放的なLDKへリノベーションした事例。キッチンも流行の対面式のキッチンになりました。
奥の部屋は元々キッチンがあった空間。折れ戸を追加して、シーンに合わせて自由に仕切れるように工夫しています。
写真にある範囲以外に、洋室も1間リフォームしています。
| 住居タイプ | 戸建て（築20～30年） |
|---|---|
| 費用 | 1000万円～2000万円 |
ヌリカエ編集部からのアドバイス
おそらく多くの方が考えている「和室をなくしてリビングを広くする」パターンです。空間をレール式の折れ戸で区切ることで、LDKの一部としても、控えの間としても使えるようになります。
>>和室から洋室へのリフォームのポイント
②和室を2つ解体し大きなLDKへリフォーム
画像出典：二間続きの和室が広々LDK に大変身／施工事例｜リフォームするなら株式会社さくら
二間続きの和室と廊下の一部をつぶして、シックで大きなLDKにリフォームした事例。ダークグレーの壁クロス、濃いブラウンの木目の床材を使用し、重厚感のある雰囲気に仕上がっています。
別角度の写真。LDKの広さを確保するためにキッチンはやや小さめの壁付けタイプに。収納ラック・冷蔵庫・レンジフードのシルバーが、床材とキッチン扉の焦げ茶色と調和しています。
| 住居タイプ | 戸建て（築35年） |
|---|---|
| 費用 | 850万円～ |
| 工期 | 約2ヶ月 |
ヌリカエ編集部からのアドバイス
キッチンの収納ラックが壁のくぼみに収まっている点に注目！ LDKを広く見せるため、あらかじめ収納ラックのスペースを計算してリフォームしたと思われます。
>>間取り変更リフォームの注意点・費用・事例
③柱の出っ張りをLDKにとけ込ませたリフォーム
画像出典：NSさんのLDKリフォーム｜インテリアリフォーム｜リブコンテンツの施工事例
2種類のブルーグレーの壁面と、オレンジやライトブラウンの家具がマッチしたハイセンスなLDK。
この事例には秘密があり、実は構造上動かせない柱の出っ張りを収納のように見せることで、オシャレにまとめることに成功しています。
上の写真のオレンジの斜線の部分は、鉄骨の表面に化粧材を張った箇所です。その柱の奥行に合わせて、色を揃えた収納を造り付けて棚つきの出窓や組違いの収納のように見せています。
「広いLDKにしたいのに柱が邪魔……」とお悩みの方に、ぜひマネしていただきたい工夫です。
| 住居タイプ | 戸建て |
|---|
ヌリカエ編集部からのアドバイス
LDKでひときわ目を引く「くすんだブルー」と「オレンジ・ライトブラウン」の2色は、お互いを目立たせ合う補色の関係にあたります。アクセントカラーを決める際には補色を意識してみるとよいでしょう。
>>キッチンの色選びのメソッド公開
④キッチンの壁をなくしフルフラット対面のLDKに
画像出典：【陽の光を感じるナチュラルLDK】C様邸 マンションリノベーション ｜リフォーム専門店 DOのリフォーム
オーク柄のナチュラルな木目とグリーンで統一されたLDK。キッチンは元は壁で一部が仕切られていましたが、リフォームにあたって完全にフルフラット型の対面キッチンにかえました。
これにより、窓から差し込む明るい光がキッチンにも届き、空間としての一体感が生まれています。
LDKの奥には6畳の和室も。LDKだけでも18畳あるため、あえて繋げることはせずそのままに。人が多く集まるときは引き戸を開け放てば、じゅうぶん一緒の空間にいる感じが出ます。
| 住居タイプ | マンション（築20年） |
|---|---|
| 費用 | 518万円 |
| 工期 | 1ヶ月半 |
ヌリカエ編集部からのアドバイス
家具やラグ、観葉植物に加えて和室の畳まで、「これでもか！」と淡いグリーンをアクセントとして使用。おそらく計算してデザインしたのでしょう。オーク色の床や建具のブラウンとも相性バッチリです。
⑤左右に長い空間を豪華にまとめたLDK
画像出典：シンプルで広がりのあるダイニング・キッチンプラン – 株式会社LIXILトータルサービス
対面I型のキッチンとダイニングテーブルを横向きに長く繋げたLDK。配膳のしやすさと着席するスペースの両方が無理なく確保されています。
床・壁・天井・キッチン扉を白で統一することにより、広さを感じる空間に仕上がっています。テーブルと同じ向きに並ぶように吊り下がった照明も、豪華さに加えて部屋の奥行きの広さに目が行きやすくなる工夫と思われます。
| 住居タイプ | マンション |
|---|---|
| 費用 | 700万円（寝室のリフォームを含む） |
| 工期 | 約2ヶ月 |
ヌリカエ編集部からのアドバイス
窓の外のバルコニーの床も、室内と同じ白に統一しているのにお気づきでしょうか？ このおかげでテラスまでがひとつ空間に見え、部屋の細長さをあまり感じなくなっています。
>>ベランダ・バルコニー防水の種類と費用
⑥洋間と相性バッチリなモダンな和室のあるLDK
画像出典：マンション LDKリフォーム – 株式会社LIXILトータルサービス
フラットな白い壁・天井と、黒い椅子とソファのモノトーンな空気感が印象的なLDK。こちらも明るいホワイトと相性のよいオーク柄が床に使われています。
和室の内装も、白とグレーを基調に仕上げてモダンさを演出。床は濃さの違う畳をチェスボードのように並べ、洋風な印象にグッと近づけることに成功しています。
| 住居タイプ | マンション（築40年） |
|---|---|
| 工期 | 10日 |
ヌリカエ編集部からのアドバイス
和室の部分に注目。縁なしタイプの畳が使われています。洋室との雰囲気のギャップが少ないため、LDKに接した和室や、LDKの一角に設ける畳コーナー用に人気です。
>>畳リフォームの費用相場・ポイント
⑦和室コーナーとキッチンを固めて配置したLDK
画像出典：費用は抑えながらも雰囲気を変え暮らしやすいお住まいへ｜杜プラス
広々とした明るめのフローリングのLDK。その一角にあるモダンなキッチンと、フチ無し畳の和室コーナーが小さいながらも存在感を放っています。元は古い和洋折衷のDKでしたが、費用を抑えつつ雰囲気をガラッと変えるためのアイデアだとか。
キッチンの色にはダークブルーとホワイトを使用し、部屋全体のアクセントとしています。キッチンが接する大きな柱には板目柄のアクセントクロスを使用し、目線をこの一角に集めやすくなっています。
| 住居タイプ | マンション（築25年） |
|---|---|
| 工期 | 約1ヶ月 |
ヌリカエ編集部からのアドバイス
キッチンはよく見ると、奥側にもコンロのあるカウンターが。角にある柱をはさんで変則的なL型配置になっています。
>>キッチンレイアウトのパターンと決め方
>>L型キッチンのメリット・デメリット
⑧温かみのある照明と床材で統一したをマンションLDK
画像出典：温かみのあるLDKと高級感を演出する空間 – LIXILトータルサービス
キッチン・リビング・ダイニングと同じ無垢材の高級フローリングを使用し、照明も暖色系のダウンライトで統一したLDK。蛍光灯の色味で照らされるよりも木目に味が出て、白いキッチンの光沢にもゴージャスな雰囲気が出ています。
こちらの写真はキッチンから見たLDK全体。キッチンの天板などに使われたブラックが、温かみのある空間を効果的に引き締めています。
| 住居タイプ | マンション（築27年） |
|---|---|
| 費用 | 2,000万円（廊下・玄関・居室の施工含む） |
ヌリカエ編集部からのアドバイス
1枚目の写真の、キッチン背面の収納の壁に注目。さりげない細い石積柄のモザイクタイルが、モノトーンな空間にリズムと個性を与えています。
>>キッチンの色の選び方・コーディネート例
⑨和室を小上がりの畳スペースとして残したLDK
画像出典：開放的で居心地の良いLDKを実現したマンションリフォーム – 伊東精観堂-アイエスホーム
当初は和室をフローリングに変えてLDKと一体化する予定でしたが、ご夫婦ふたりだけの住まいにとっては既存のリビングだけでも十分な広さがありました。そこへ和室まで統合すると広くなりすぎると感じ、方針を変えて小上がりの畳スペースに変えることに。結果として、リビングでの過ごし方の幅が広がりました。
畳スペースの天井には、キッチン部分の天井やキッチン側面と統一したブラックカラーを使用。古さを感じないモダンな絵ザインに仕上がりました。
| 住居タイプ | マンション（築20年） |
|---|
ヌリカエ編集部からのアドバイス
2枚目の写真で、小上がりスペースの蹴込み（側面）が引き出し収納になっているのがお分かりでしょうか。空間の有効になり部屋もよりスッキリする、小上がりスペースとは相性のよい組み合わせです。
>>キッチンの収納量を増やすリフォームのアイデア
⑩2つの和室を統合してつくった20.5畳のLDK
画像出典：LIXIL – 家族が集う、広くおしゃれなLDK。神奈川県川崎市 S様邸
和室を2箇所つぶして、20.5畳もの広いLDKにリフォームした事例。目立つ家具は4人がけのダイニングテーブルぐらいでほとんどものがなく、広さがさらに強調されています。
キッチンは一段高い場所に設置し、周囲をナチュラルカラーのタイルで覆うことでカフェの厨房のようなオシャレな雰囲気づくりに成功しています。
| 住居タイプ | 戸建て |
|---|---|
| 費用 | 2,000万円 |
ヌリカエ編集部からのアドバイス
トリコロールカラーのラグで、ほんかわした空間の引き締めとヨーロピアンな空気の醸成に成功。ラグを使うと広い面積の色を簡単に調整できるため、工事するのに比べてチョイスの失敗が怖くないのも安心です。
まとめ
LDKのリフォーム方法は家庭の人数や過ごし方、ライフステージによってさまざまな方法があることがわかりました。
リフォームのアイデアに迷っている方も多いかもしれませんが、予算や好きなスタイルなどを考慮し、まずは一度専門業者に相談することから始めてみるのはいかがでしょうか。
業者によって得意とする分野や提案が異なるため、数社のリフォーム業者から見積もりを取り、それらのプランを比較することが大切です。
最適な施工業者・担当者と出会い、ご家族にとって理想的なリフォームを実現できるようお祈りします。
本記事の内容がお役に立てば幸いです。
