キッチンリフォームの際に一番重要なのが新しいキッチン選び。キッチンメーカーは種類が多くてどれを選ぶべきかで悩む人も多いです。満足のいくキッチンリフォームを実現するためには、各メーカーごとの特徴を比較して、自分に合ったものを見つけることが大切です。
この記事では、各キッチンメーカーの特徴や失敗しないキッチンメーカーの選び方を紹介しています。
おすすめのシステムキッチンメーカー一覧
今回ご紹介する代表的なキッチンメーカーを「価格帯」「機能性」「デザイン性」の3つに分類し、一覧化しています。キッチンリフォームにおいて何を重視するかによっておすすめのキッチンメーカーは変わってきますので、リフォームの優先度を考えてみましょう。
▼システムキッチンメーカー一覧
重視するポイント | メーカー名 | キッチンの特徴 | 費用目安 |
---|---|---|---|
価格帯 | ニトリ | ・低価格 | 30~50万円(「セレクトプラン」) |
サンワカンパニー | ・洗練されたデザイン ・ネット通販のみのワンプライス |
34~49万円(「グラッド45」) 21~39万円(「シェリエレ」) |
|
ハウステック | ・高いコストパフォーマンス ・155パターンある扉デザイン |
64万円~(「カナリエ」) | |
機能性 | リクシル | ・収納の容量、使い勝手 ・総合力 |
81~220万円(「リシェルSI」) 50~75万円(「シエラ」) |
タカラスタンダード | ・高品位ホーロー製 ・耐久性、手入れがラク |
70万円~(「レミュー」) | |
クリナップ | ・高品質ステンレス製 ・頑丈、高耐水性 |
50~100万円(「ラクエラ」) 64~116万円(「ステディア」) |
|
パナソニック | ・省エネ機能 ・主婦目線の設計 |
86万円~(「ラクシーナ」) | |
TOTO | ・水栓とシンクの機能 ・デザインの清潔感 |
77万円~(「ミッテ」) | |
デザイン性 | トクラス | ・人造大理石の品質と加工技術 | 78万円~(「Bb」) |
ウッドワン | ・天然木の無垢材を使用 | 80~200万円(「suiji」) | |
トーヨーキッチンスタイル | ・デザイン性が非常に高い ・リビング全体の空間プロデュース |
80~275万円(「iNO」)※ | |
クチーナ | ・カスタムの自由度 ・高級感がありつつシンプルなデザイン |
140~230万円(フルオーダー) 120~180万円(「criterio」) |
システムキッチンメーカーの選び方
どのキッチンメーカーが良いのかを比較する際に、押さえておきたいポイントは以下の3点です。
2.機能性
3.デザイン性
1~3のどれが自分にとってもっとも重要かを考えましょう。自分の中で選定軸の優先度をつけることで、希望に合ったキッチンメーカーを選ぶことができます。
キッチンの価格帯
きちんと予算を組んでからリフォームに臨むことが大切で、価格帯は比較すべき重要なポイントです。メーカーによって価格帯は異なりますが、大体の相場は50万~150万円程度です。
グレード別のキッチン本体の価格相場は下記の通りです。
ミドルグレード:約70〜100万円
ハイグレード:約100〜150万円
キッチンの機能性
キッチンが使いやすいかどうかは重要なポイントで、機能性もチェックしておかなければなりません。機能性として確認しておきたいことは、次のようなポイントです。
2.収納力
3.省エネ性
4.耐久性
キッチンのデザイン性
比較するうえで、見た目も押さえておきたいポイントですが、デザイン性のよさも考慮しましょう。デザイン性はそれぞれの好みで異なるため、どこまでこだわるかは自由です。
キッチンとして最低限機能していれば問題ないという場合は、デザイン性にこだわらなくてもよいでしょう。反対に、細部までこだわりたいという人は、自分の趣味に合うメーカーを見つけ、オーダーメイドが可能か、オプションによる変更ができるかなどをチェックしておきましょう。
【価格重視】おすすめのキッチンメーカー3選
価格重視でキッチンを選ぶなら、次の3つのメーカーがおすすめです。
それぞれ安価であることは共通していますが、商品展開やメーカーの特徴などは異なっているため、細部の違いを押さえておきましょう。
株式会社ニトリ

格安のシステムキッチンを販売。商品単体でも購入可能
大手家具メーカーのニトリは、システムキッチンも販売しています。商品は3種類あり、安いもので16万円~用意されています(「BSライトプラン」)。
システムキッチン購入の際は、ニトリに工務店の紹介を受けて、キッチン代と施工代の合計で見積もりをとることもできるほか、商品単体でも購入ができます。
ニトリの人気商品:「セレクトプラン」

扉の柄は21種類、キャビネットの取っ手は2種類2色、ワークトップは3素材32デザインから選択可能。定価は30万円~。
ニトリはどんな人におすすめのメーカー?
- 最安値のシステムキッチンを探している人
- 数年以内に転居や住宅の解体を予定している人
株式会社サンワカンパニー

デザイン性に優れたシステムキッチンをお手頃価格で提供
サンワカンパニーは、ネット通販専門のシステムキッチンメーカーです。サンワカンパニーの特徴は、キッチンの素材・形状・色の組み合わせが豊富なことと、卸業者を通していないため価格が比較的安いことです。
サンワカンパニーの人気商品①:「グラッド45」

サンワカンパニーの人気商品②:「シェリエレ」

定価は21~39万円。
サンワカンパニーはどんな人におすすめのメーカー?
- シンプルなデザインが好みの人
- 付き合いのある施工業者すでにがある人
また、ネット通販のみという特徴上、キッチンは自分で設置するか(取扱説明書あり)、設置業者を別にみつけて依頼することになります。よっぽどのDIY好きでなければ、キッチンの施主支給を引き受けてくれる業者に心当たりがある人向きのメーカーと言えます。
株式会社ハウステック

ひとり暮らしサイズが中心、ローコストなキッチン設備を販売
ハウステックはヤマダ電機グループの住宅設備メーカーです。収納量や使い勝手に配慮されたキッチンを、比較的安い価格で販売しています。
ハウステックのキッチンには4種類のラインナップがあり、うち3種類がコンパクトキッチン・ミニキッチンです。住宅のリビング向きのキッチンは「カナリエ」の1シリーズのみとなります。
ハウステックの人気商品①:「カナリエ」

ハウステックはどんな人におすすめのメーカー?
- 特別なこだわりがなく、なるべく安いキッチンを探している人
【機能重視】おすすめのキッチンメーカー5選
キッチンの使いやすさを重視したいなら、次の5つのメーカーがおすすめです。
ひとくちに機能性が高いといっても、メーカーによって特化している部分は異なるため、それぞれ確認しましょう。
株式会社リクシル(LIXIL)

使いやすさと容量の両立した収納キャビネットがウリ
リクシルは、2012年に5つの住宅設備メーカーが統合されて生まれたブランドで、システムキッチンではシェアNo.1を誇る会社です。
リクシルの特徴は、収納容量と使い勝手が両立した引き出しやキャビネットです。価格帯やサイズごとの製品バリエーションも多く、デザインにもクセがないので、もっとも多くの人に選ばれています。
リクシルの人気商品①:「リシェルSI」

リクシルの魅力のひとつである、こだわり抜いた収納キャビネットを使いたい人はこの「リシェルSI」がおすすめです。
定価は、構成により81~220万円。
リクシルの人気商品②:「シエラ」

コスパ重視の人はこの「シエラ」がおすすめです。
定価は50~75万円。
リクシルはどんな人におすすめのメーカー?
- 調理器具や道具をたくさん持っている人
- コストパフォーマンスを重視する人
タカラスタンダード株式会社

汚れとキズに非常に強い「高品位ホーロー」にこだわるメーカー
タカラスタンダードは、システムキッチンで国内シェア2位の住宅設備メーカーです。鉄の表面をガラス質の釉薬でコーティングした素材「ホーロー(琺瑯)」製のシステムキッチンにこだわり、ホーロー製品の技術では50年以上もトップを走り続けています。
タカラスタンダードの「高品位ホーロー」とは、通常のホーローのもつ汚れ・キズ・湿気・ニオイに強い性質に加え、弱点だった割れやすさを克服した素材です。同社のシステムキッチンも、水回りのお手入れを最大限ラクにしながら、長くキレイに使い続けられることを最大の特徴にしています。
タカラスタンダードの人気商品:「レミュー」

定価は70万円~。他社より安いが、購入時の割引がないため他社の高価格帯と最終的には同程度。
タカラスタンダードはどんな人におすすめのメーカー?
- 耐久性や汚れへの強さ・落としやすさ人
- キッチンをキレイなまま使い続けたい人
クリナップ株式会社

頑丈で水にも強い、ステンレス製キッチンに定評アリ
クリナップは、システムキッチンでシェア国内3位のメーカーです。クリナップは、頑丈で水や熱にも強い「高品質ステンレス」が使われているのが特徴です。
システムキッチンの多くは扉や骨組みが木製のため、水気や摩耗による劣化がつきもの。その点、ステンレスでできたクリナップのキッチンは、 長い間タフに使い続けられるキッチンを求める人に最適です。
クリナップの人気商品①:「ラクエラ」

低価格のわりにデザインに高級感があることから、多くのキッチンリフォームに使われています。
定価は、構成により50~100万円。
クリナップの人気商品②:「ステディア」

上の「ラクエラ」と最大の違いは、内部の骨組みまで頑丈なステンレス製なこと。耐用年数・耐水性が向上しています。
定価は、構成により64~116万円。
クリナップはどんな人におすすめのメーカー?
- 料理の回数・量ともに多めの人
- キッチンの修理や買い替えをなるべく少なくしたい人
また、水に強く頑丈なキッチンは、クリナップのほかに、タカラスタンダードの得意分野でもあります。クリナップが勝っているのは「デザイン・カラーが豊富」なことです。また、ステンレス素材が好きかどうかでも分かれるでしょう。
パナソニック株式会社

主婦目線のキッチン設計と省エネ性が魅力
電化製品のイメージがあるパナソニックは、システムキッチンも製造販売しています。国内ではシェア4位のキッチンメーカーで、電化製品のノウハウを活かした省エネ機能「エコナビ」と、主婦の意見を参考にした設備の設計・工夫が特徴です。
パナソニックの人気商品:「ラクシーナ」

2人同時に作業できる広いワークトップと、上位機種と同じ機器が使えるのが魅力です。
定価は86万円~。

パナソニックはどんな人におすすめのメーカー?
- 他の家にはない、独自の機能や工夫のある設備を求める人
- 調理家電を多く持っている人
また、キッチンカウンターにコンセントがついているので、 家電がカウンターのすぐ上で使えるのも魅力。 調理家電が豊富にある家庭もおすすめです。
TOTO株式会社

水栓やシンクの機能が多彩。デザインも清潔感を重視
衛生陶器メーカー最大手でもあるTOTOのキッチンは、水回りに強いのが特徴。少ない水で鍋や大皿の汚れを洗い流せる「水ほうき水栓」と「節水機能」、水栓を足元で操作できる「フットスイッチユニット」など、水と付き合ってきたTOTOのノウハウが活かされています。
キッチンのデザインも清潔感・透明感を押し出したものが多く、水回りの優秀さと合わせて明るく美しい見栄えを維持しやすいでしょう。
TOTOの人気商品:「ミッテ」

水栓まわりの機能に加えて、汚れが排水口に流れやすい「すべり台シンク」を搭載しています。
定価は77万円~。

TOTOはどんな人におすすめのメーカー?
- 節水しやすいキッチンを求める人
- 明るく清潔なデザインが好きな人
【デザイン重視】おすすめのキッチンメーカー4選
デザイン性を重視してキッチンを選びたいなら、次の4つのメーカーがおすすめです。
メーカー名 | 特徴 | 費用目安 |
---|---|---|
トクラス | ・人造大理石の品質と加工技術 | 78万円~(「Bb」) |
ウッドワン | ・天然木の無垢材を使用 | 80~200万円(「suiji」) |
トーヨーキッチンスタイル | ・デザイン性が非常に高い ・リビング全体の空間プロデュース |
80~275万円(「iNO」)※ |
クチーナ | ・カスタムの自由度 ・高級感がありつつシンプルなデザイン |
140~230万円(フルオーダー) 120~180万円(「criterio」) |
※「iNO」の価格にはコンロや水栓などのビルトイン機器の値段は含まず。
メーカーごとにデザイン性は異なるため、どのメーカーが自身の趣味に合うかチェックしましょう。
トクラス株式会社

カウンター用「人造大理石」の品質と加工技術に優れるメーカー
トクラスは、人造大理石を使ったシステムキッチンに特徴があるメーカーです。人造大理石は、見た目の高級感があるだけでなく、熱・衝撃・汚れに強い特徴があります。またトクラスでは、天板・シンク・排水口まで継ぎ目がなく一体となった人造大理石キッチンを製造しています。一体化のメリットは、なめからで美しいデザインと、汚れがたまる箇所がなく掃除がしやすいことです。
トクラスの人気商品:「Bb」(ビービー)

定価78万円~で、トクラスの高品質な人造大理石キッチンを導入できます。
トクラスはどんな人におすすめのメーカー?
- 人造大理石のキッチンを導入予定の人
- ポップなデザインが好きな人

またラウンド(円形)デザインも可能なため、他社製にはないポップでかわいいオーダーも実現できます。
株式会社ウッドワン

木のぬくもりにこだわったシステムキッチンを販売
ウッドワンは、木材企業から発展した住宅建材・設備機器メーカーです。システムキッチンの分野では、天然木からできた無垢材を使用した「suiji(スイージー)」などの商品を製造販売しています。
ウッドワンの人気商品:「suiji(スイージー)」

定価80~200万円。2019年「リフォーム大賞」高価格帯部門No.7。
ウッドワンはどんな人におすすめのメーカー?
- 木の温かみのあるキッチンにあこがれる人
株式会社トーヨーキッチンスタイル

国内最高級メーカーのひとつ。デザイン性が非常に高い
トーヨーキッチンスタイルは、キッチン設備を中心にインテリア全体を提案するメーカーです。イタリアにデザインセンターを置いており、デザイン面において独自の新しい商品を開発しています。価格帯的にもグレードは高く、国内の最高級メーカーのひとつに位置づけられています。
トーヨーキッチンスタイルの人気商品:「iNO(イノ)」

定価は80~275万円で、コンロや水栓などのビルトイン機器の値段は含まれていません。
トーヨーキッチンスタイルはどんな人におすすめのメーカー?
- キッチンに高額をかけるのが惜しくない人、予算に余裕がある人
- 照明・ソファなどを含む空間全体をデザインしてほしい人
株式会社クチーナ

完全受注生産のカスタムオーダーキッチンメーカー
クチーナは、主にフルオーダーのシステムキッチンや化粧台を製造販売する、ン本国内のメーカーです。システムキッチンのオーダー時には、天板や扉のデザイン・色・素材と、収納や作業台のサイズなどを細かく指定できます。カスタマイズの自由度や洗練されたデザインから、フルリフォーム時に導入するキッチンとして人気があります。
クチーナのオーダーキッチン施工例

クチーナのキッチンを導入するリフォーム費用おおよそ140~230万円ほどと言われています。
クチーナのセミオーダー商品:「criterio(クリテリオ)」

費用はおよそ120~180万円ほどです。
クチーナはどんな人におすすめのメーカー?
- 自分の使い方に合わせてキッチンのサイズを指定したい人
- 高級感がありつつ、自然・シンプルなデザインが好きな人
また、同じ国内高級メーカーであるトーヨーキッチンスタイルよりも、主張のないシンプルなデザインが多いため、好みによってはクチーナが最適となります。
キッチンリフォームを失敗しないためのコツ
失敗なくキッチンのリフォームを行うためには、次の3点を頭に入れておくことが大切です。
- 1.キッチンメーカー選びはまず優先順位を決める
- 2.ショールームで実際に商品に触れてみる
- 3.メーカーだけでなく施工会社にも相談をする
キッチンメーカー選びはまず優先順位を決める
キッチンメーカーを比較する際には、価格帯と機能性、デザイン性の3点を意識しますが、一番重視する点は何なのか、優先順位を決めることが大切です。そうすることでメーカーの絞り込みもしやすくなり、迷った際の指標にもなるでしょう。
3つのうちでもっとも重要なのはどれか、また妥協しても構わないポイントはどれかを明らかにすることで、メーカーや商品の絞り込みはスムーズになります。
ショールームで実際に商品に触れてみる
キッチンメーカーやキッチンに目星がついたら、実際にショールームで触れてみることが大切です。実際に操作して比較することで、自分にとって使い勝手・使い心地の良いキッチンかどうかを見極めやすいでしょう。メーカー専属のアドバイザーの話が聞けたり、空間提案の展示が参考になるといったメリットもあります。
メーカーだけでなく施工会社にも相談をする
各メーカーの商品の特徴を知りたい場合は、メーカーに直接聞くだけでなく、施工会社に相談するという方法もあります。以前に施工を担当したことがあるメーカーのキッチンなら、キッチンの詳細や良し悪しなど、詳しく情報を入手できる可能性が高いです。
また、導入実績がある場合は施工がスムーズに進むため、通常より工賃が安くなることも少なくありません。実際に導入を手掛けるのは施工会社であるため、現在のキッチンの状態や家の環境からみて、どのキッチンがよさそうか相談するのもよいでしょう。
まとめ
キッチンのリフォームを成功させるためには、メーカーごとの違いを比較して、自分にもっとも合ったものを見つけることが大切です。リフォームにあたって重要視するのは何かを明確にし、メーカーごとの特徴を比較して、最適なキッチンを見つけましょう。
キッチンをリフォームする際は、何を最重視するかでメーカーを選ぶことからはじめるとよいですが、キッチンの形状やサイズ、施工に関しては、専門家と相談しながらリフォーム計画を立てるとスムーズです。
親身に相談に乗ってくれる施工会社を探すためには、一括見積もりサイトを利用して、複数社に問い合わせてみることをおすすめします。リフォーム一括見積もりサイト「ヌリカエ」では、優良な会社の中から条件に合った会社を複数ご紹介するので、相性のよい担当者に出会える可能性が高いです。
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