外壁塗装の費用相場は、一般的な戸建て住宅の場合111万円です。外壁塗装の費用は、ご自宅の坪数や、使用した塗料などの要素で変動します。
こちらの記事では費用以外にも、費用の内訳や安くする方法なども解説していきます。
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監修者:外壁劣化診断士 小林 成光
600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。
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坪数別の外壁塗装の費用相場
外壁塗装の費用相場は111万円です。
※本サービス「ヌリカエ」2022/04/01~2023/04/01の成約データから算出(外壁塗装のみ:2,164件)
大きな家ほど塗装面積が広くなって費用も高くなりますので、相場額は自宅の坪数でご確認いただければと思います。
延べ坪数 | 塗装面積 | 外壁塗装相場 |
---|---|---|
20坪 | 79㎡ | 97万円 |
30坪 | 119㎡ | 104万円 |
40坪 | 158㎡ | 109万円 |
50坪 | 198㎡ | 122万円 |
60坪 | 238㎡ | 132万円 |
70坪 | 277㎡ | 142万円 |


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外装塗装するといくら?








外壁と一緒に屋根も塗装する場合の費用相場
外壁と屋根を同時に塗装する場合は、費用相場は123万円です。
※本サービス「ヌリカエ」2022/04/01~2023/04/01の成約データから算出(外壁塗装+屋根塗装:3,282件)
屋根も同時に塗装する場合は、外壁のみに比べて一般的に20万円~30万円追加になります。
「屋根塗装の費用相場」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
外壁塗装の費用内訳と相場
外壁塗装の費用内訳は、主に「塗装代」「足場代」「工事代」「諸経費」の4つに分かれています。それぞれの内訳について説明していきます。
塗装代
塗装代とは、塗装に使う「塗料の材料費」を指しています。
使用する塗料でグレードが分かれており、性能がよくて持ちの良い塗料ほど金額は高くなります。
以下の表は、2022年の塗料の値上げ・価格改定を加味した、基本的な塗料6種類の単価相場です。
グレード | 耐久性 | 単価(㎡) |
---|---|---|
ウレタン | 8~10年 | 2,000円~2,600円 |
シリコン | 10~15年 | 2,700円~3,500円 |
ラジカル | 12~16年 | 2,900円~3,500円 |
フッ素 | 15~20年 | 4,400円~5,600円 |
光触媒塗料 | 15~20年 | 4,900円~5,800円 |
無機塗料 | 20~25年 | 5,200円~6,400円 |
塗料に迷った際は、シリコン塗料とラジカル塗料がおすすめです。コストパフォーマンスに優れるために人気が高い塗料になります。
現在塗料の費用が高騰しつつありますが、塗料を選ぶ際は安さ以外にも耐用年数を考慮いただければと思います。安価な塗料は耐久性が低いために、頻繁に塗り直し費用が発生するためです。
「どの塗料を選べばいいか分からない」という方は、下記の無料相談窓口へお気軽にお問合せください。
足場代
外壁塗装をする際、塗装作業の足掛かりとして足場が組まれます。
足場設置の費用と、塗料の飛び散りを防ぐためのメッシュシート(養生)の費用がかかります。
足場の費用相場は「700~1,000円/㎡」、メッシュシート(養生)の費用相場は「100~180円/㎡」が相場です。
一般的な30坪住宅の場合、足場代が69,300円~99,0000円、メッシュシート代9,900円~17,820円が目安の金額となります。
工事代
外壁塗装には塗装や足場設置以外にも、洗浄や補修といった欠かせない工事工程[/text]があります。
各工程の費用相場目安は以下になります。
項目 | 費用相場 |
---|---|
高圧洗浄 | 9,000円~30,000円 |
シーリング補修 | 50,000円~150,000円 |
屋根塗装 | 200,000円~300,000円 |
雨どい交換 | 150,000円~200,000円 |
ベランダ防水 | 100,000円~300,000円 |
上記のうち、「高圧洗浄」「シーリング補修」は必須です。また劣化に応じて、屋根塗装・雨どい交換・ベランダ防水といった付帯部の工事もしていきましょう。
付帯工事の費用だけでも、合計50~100万円ほど変わるため、補修部位については業者とご相談ください。
費用の内訳について、もっと知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
諸経費
外壁塗装を行った業者の利益やそのほか雑費にあたり、費用全体の10~15%が相場となります。
外壁塗装の費用はどうして開きがある?
こちらの章では、外壁塗装の費用が変わる要素についてご説明していきます。
- 塗料のグレード
- 建物の大きさ
- 劣化状態
- 依頼する業者
要素①塗料のグレード
外壁塗装の費用を大きく左右する要素は、塗料のグレードになります。外壁塗装費用のなかでも塗装代は40%近くを占めますので、選んだ塗料グレードは金額に大きな影響を与えます。
長持ちする高性能な塗料ほど高価になります。例えば、よく使われるシリコン塗料では10~15年の耐久性で2,000円~2,600円/㎡が目安です。
一方で、もう1段階グレードの高いフッ素塗料ではシリコン塗料の倍近い価格であり、15~20年の耐久性で4,400円~5,600円/㎡が目安です。
要素②建物の大きさ
建物の大きさによっても、外壁塗装の費用は異なってきます。大きな建物ほど、足場設置する面積や塗装する面積が大きくなり、費用が高くつきます。また建物の階数よりも、建物の大きさのほうが費用への影響が大きいこともご留意ください。例えば、3階建ての縦に細長い住宅よりも2階建てで横に長い住宅の方が、足場や塗料を塗る面積が大きくなるので、費用は高くなります。
要素③劣化状態
外壁塗装の費用に開きが生まれるのは、外壁の劣化状態の影響もあります。外壁塗装前には外壁を補修しますが、劣化が進行しているほど、補修費用が高くつきます。
壁に髪の毛ほどの細い線のひび割れであれば、通常の外壁塗装の工程にある「下塗り」で十分に埋めることができます。しかしそれ以上に大きなひび割れの場合、補修費用が高くなっていくでしょう。
要素④依頼する業者
外壁塗装の費用は、依頼する業者によっても金額に開きがあります。いちばん安価なのは地域の塗装業者であり、ハウスメーカーや訪問販売は割高になります。
一般的にハウスメーカーに依頼すると、地域業者に依頼した場合の1.5倍の費用がかかります。例えば地域業者への依頼では100万円でも、ハウスメーカーへの依頼では150万円かかる場合があります。
ハウスメーカーの外壁塗装が高くなる要因は、中間マージンです。自社で職人を抱えておらず、工事は別の会社に外注しているために、中間マージンが発生します。
また訪問販売も割高の傾向があります。悪質な業者ではあらかじめ費用に50万円~100万円上乗せし、あとから「これだけ値引きできます」というセールストークに利用することもあります。
外壁塗装の費用を安くする方法は?
外壁塗装の費用を安くするための方法は、以下の5つがあります。
② 補助金で約20万円お得に
③ リフォームローン15万円お得に
④ 外壁+屋根塗装で20万円お得に
① 火災保険で約20万円お得に
火災保険によって、条件次第で約20万円ほど安くなります。
適用条件は限られますが、外壁塗装・屋根塗装などの外装工事は火災保険を活用してリフォームすることが可能です。
火災保険には、大きく3種類あり、補償範囲や自己負担金額が異なるため、まずは自宅がどの種類の保険に加入しているのか?をチェックしましょう。
ただし、「火災保険で無料で修理できます」という勧誘は悪徳の可能性が高いため注意が必要です。
補償範囲例 | 補償対象例 | 備考 | |
---|---|---|---|
火災保険 | 家屋・家財 | 火災・落雷・破裂・爆発・風災・雪災・雹災 | 自己負担額の設定次第で、保険金がおりないケースも |
総合保険 | 家屋・家財 | 上記に加え、水害・盗難・いたずら書きなど | 自己負担額の設定次第で、保険金が下りないケースも |
オールリスクタイプの火災保険 | 家屋・家材・街灯・ベランダなど | 上記2つに加え、機械設備の事故・ガラス破損など | 少額損害も実費で補償など、自由度が高い |
火災保険についてもっと知りたい方は、こちらをご覧ください。
② 助成金/補助金で約20万円お得に
自治体で定められている場合、省エネ効果がある塗料(遮熱塗料・断熱塗料)を使用することで、目安として10万~30万円ほど補助金を受け取れる可能性があります。
補助金・助成金の適用条件・金額は自治体により異なるため、各自治体のHPで最新情報をチェックしてみましょう。
助成金のについてもっと知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
③ リフォームローンで15万円お得に
実は「貯金をして2~3年後に塗装する」よりも「ローンを活用して今塗装する」方が、約15万円ほど安くなります。
これは、2~3年間の貯金の間にさらに家の劣化が進行し、結果的に修繕費が跳ね上がり、ローンの金利よりも高額になってしまう、ということです。実際に、次のシュミレーション例をご覧ください。
シミュレーション例
■条件ローン対象額:100万円
支払回数:120回(12カ月×10回)
実質年利:2.5%
■結果
①貯金して2年後に塗装
想定費用:100万円
追加費用:20~30万円(2年の劣化)
支払総額:130万円
②ローンで今すぐ塗装
想定費用:100万円
追加費用:13万円(2.5%/120回)
支払総額:113万円(約15万円得)
リフォームローンについて知りたい方はこちらをご覧ください。
④外壁+屋根塗装で20万円お得に
外壁塗装と屋根塗装は時期を合わせて同時に行うと、別々に行うよりもお得になります。実は、約80%の方が外壁塗装と屋根塗装をセットで行っています。
外壁・屋根の塗装工事には「仮設足場」が必要になるため、外壁塗装と屋根塗装を別々に行うと、2回分の足場代(1回15~25万円)が必要になります。
そのため、例えば築年数15年で一度も塗装をしたことがない場合は、屋根塗装と同時に済ませることで、足場代を節約できます。
住宅ローン減税について
安くする方法として、住宅ローン減税が紹介されることがありますが、「外壁塗装だけを行う工事の場合、住宅ローン減税は適用外」です。お間違えの無いようご注意をください。
参考:国土交通省・住宅リフォーム推進協議会
外壁塗装の費用に関する注意点
外壁塗装はできるだけお金をかけずにやりたいと思いますが、安かろう悪かろうにならないように注意も必要です。
注意が必要なケースについてご紹介していきます。
①大幅値引きするのは、悪徳業者の可能性がある
外壁塗装で失敗しないためには、適正金額を念頭に置き判断することが大切です。
値引き交渉の結果、全体の施工金額に対して30%以上(約30~50万円前後)の値引きを厭わない業者は要注意です。これらは
訪問販売・訪問営業でよく見受けられます。
- 「今なら足場代無料なので30万円お安くなります」
- 「キャンペーンを行っており、通常200万円のところを150万円にします」
上記のような謳い文句を耳にしたら、契約は控えておきましょう。
②総額の10%以上の値引き交渉は避ける
ある程度の値引き交渉は必要ですが、総額の10%以内に収めましょう。
30万円以上など過大な値引き要求をすると、以下の手抜き工事に繋がる可能性があります。
- 3回塗りではなく2回塗りで済ませる
- 洗浄後、十分な乾燥時間を確保しない
- 養生を雑なまま済ませる
値引くのは「人件費」「材料費」「利益」「足場代」「諸経費」の中の、「諸経費」(図面作成代や現場調査、見積もり算出費用、交通費など)で、
値引きの限度額は全体の金額に占める10%前後
と考えてよいでしょう。逆に、先述のように30%前後の値引きを許諾する業者は怪しいと言えるかもしれません。
外壁塗装の悪徳な業者や営業について、もっと知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
③高額な塗料が必ずしも良い塗料とは限らない
塗料は高額であれば良いわけではなく、商品と住宅の相性が大切になってきます。
-
「10年に一度だし、どうせなら良いものを使おう」とお考えの方、キケンです。
長期的なメンテナンスコストも考慮して高額な塗料も選択肢の一つではありますが、ご自宅との相性が悪ければ、本来の効果を発揮するどころか、かえって逆効果になる可能性があります。
実際に、一部のセラミック系塗料など高額な割に外壁材を選ぶ場合もありますので、慎重に選ぶようにしてください。もし塗料と外壁材の相性は判断できない場合は、気軽に相談無料のヌリカエにご相談いただければと思います。
信頼できる業者の特徴
外壁塗装をしっかりと仕上げてくれるような、信頼できる業者の特徴や、仕事の仕方について解説します。
- 現状の診断結果を写真で説明してくれる
- 工事内容を明確に提案してくれる
- 見積もりが「一式」になっていない
- 施工後の保証がある
- 定期無料点検やメンテナンスをしてくれる
出典:『外壁アドバイザー検定試験テキストブック』 巻末 外壁Q&A 「5 一般消費者が保守や補修をするときに気をつけるポイント。悪質業者にだまされない方法」(一般社団法人 全国住宅外壁診断士協会)
特徴①現状の診断結果を写真で説明してくれる
信頼できる業者は、ご自宅の現状の診断結果を写真で説明してくれます。
現状、何がどのように劣化しているのかはっきり説明できる業者は、どのような塗料や補修を行えばよいか見立てがついていることが多いので、信頼することができます。
特徴②工事内容を明確に提案してくれる
ご自宅の現状の診断結果に合わせて、工事内容を明確に提案してくれる業者は信頼することができます。
外壁塗装を考えていても、劣化の状況によっては、外壁の張り替えから実施したほうがよい場合があります。
目先の利益に捉われずに、長期的に見てどのような工事をすることが良いのか、イニシャルコストやメンテナンスコストを考慮しながらも、明確に説明できる業者はいい仕事をしてくれる期待がもてます。
特徴③見積もりが「一式」になっていない
信頼できる業者の場合、見積もりが「一式」になっていないです。工事工程ごとに詳細な表記があります。
「一式」は運搬費など数えられない部分にのみ、使うことがありますが、基本的には用いない表記です。
▼OK例
▼NG例
特徴④施工後の保証がある
きちんとした業者は施工後の保証があり、保証内容を明記した保証書の発行をしてくれます。保証内容は「剥がれ(塗膜の剥離)」が入っていれば問題ありません。
保証期間については、仕様した塗料にもよるものの、1~10年が目安です。
特徴⑤定期無料点検やメンテナンスをしてくれる
信頼できる業者は3ヶ月後~6か月後の目途に、定期無料点検やメンテナンスを実施します。塗装して数ヶ月の不具合・トラブルは、施工不良である可能性も高いからです。
契約する前に定期点検やメンテナンスについて説明がない場合は、ぜひアフターフォローについて質問してみてください。
最後に
外壁塗装業界は、業者の選び方によって費用が大きく異なる業界ですので、業者選びが最も肝心です。
自分とご家族のみで判断されるよりも、中立かつ相談無料のヌリカエ をご利用下さい。
業者紹介前には、外装工事の専門知識豊富な相談員があなたのご要望を丁寧にヒアリングしますので、不要な連絡がいくご心配もありません。お役立ていただけますと幸いです。
また、外壁リフォーム全般について知りたい方は、こちらも併せてご覧ください。
【この記事のまとめ】
外壁塗装の費用相場はいくら? |
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外壁塗装の費用相場は109万円です。屋根塗装もセットで行うと、131万円が相場です。(ヌリカエなら30秒で無料診断
が可能です。ぜひお試しください) 詳しくは、坪数別の外壁塗装の費用相場をご覧ください。 |
外壁塗装費用の内訳は? |
外壁塗装の費用は「塗装代」「足場代」「工事代」「諸経費」に分かれています。 詳しくは外壁塗装の費用内訳と相場をご覧ください。 |