外壁塗装のおすすめ塗料8選。塗料のランクと価格相場、用途を徹底分析

  • 【更新日】2021-08-04

塗料は、職人の質と並び、外壁塗装を大きく左右する重要な要素です。

最近であれば、ガイナやサーモアイなどの遮熱塗料、アトモスやラピスなどのセラミック塗料や光触媒、ラジカル制御型塗料など、日々様々な新しい塗料が生まれ、「業者から聞いた〇〇って塗料、本当に良いの?」というご相談を受けることも増えました。

そこで、今回は、私が、年間1万人以上のお客様とお話ししてきた中で学んだ、「最短距離でベターな塗料を見つけるための賢い方法」をテーマに、塗料の基本的知識や塗料選定のコツなどを、お伝えしてまいります!

なお、塗料メーカーについては、以下の記事が参考になります。
>>「日本の代表的な塗料メーカー10社を紹介!特色と代表商品をチェック」

この塗料、私の家で使うといくら?

外壁塗装におすすめの塗料8選

「外壁塗装の塗料をとにかく早く決めたい!」「優秀な製品を先に知って、その中から選びたい!」という方に向けて、“この中から選べば間違いない”といえる、人気製品・定番製品を8つ紹介します。

塗料名 実勢価格 特徴
パーフェクトトップ 2,400円/㎡~
  • コストパフォーマンスが優秀
  • 取り扱い業者が多い
プレミアムシリコン 2,400円/㎡~
  • 上記「パーフェクトトップ」と同等
アレスダイナミックTOP 2,600円/㎡~
  • 上記「パーフェクトトップ」と同等
  • 小雨でも塗れる
クリーンマイルドシリコン 2,200円/㎡~
  • 上3つが出る前の定番商品
  • 使用実績が豊富で安心
ガイナ 3,800円/㎡~
  • 暑さや寒さを緩和する「断熱効果」
  • 耐用年数が長い
水性セラミシリコン 2,200円/㎡~
  • 塗装中のニオイがほぼない
  • 安全、低刺激
ファイン4Fセラミック 3,600円/㎡~
  • 高耐久な「フッ素塗料」
ニッペ 水性シリコン外かべ用 600円/㎡~
  • DIY向けに開発された塗料
  • 大手メーカー「日本ペイント」製

それぞれの塗料の特徴と選ばれている理由について、解説します。

①「パーフェクトトップ」(日本ペイント)

パーフェクトトップの塗料缶

塗料名 パーフェクトトップ
メーカー 日本ペイント
種別 水性アクリル塗料
実勢価格 2,400円/㎡~
耐用年数 14~16年
メリット 価格が安めで耐用年数が長い
デメリット 耐用実績がまだない

「パーフェクトトップ」は、大手塗料メーカーの日本ペイントが2012年に発売した外壁用塗料です。
従来の同価格帯の塗料よりも耐用年数が約2年長いことから、発売以後は多くの人々に選ばれるようになりました。

外壁塗装を安く済ませたい人、塗料のコストパフォーマンスを重視する人、どちらにもオススメです。

発売から日が浅いため、まだ一般家庭では公称の耐用年数を迎えていないのが、唯一のデメリットでしょうか。

「パーフェクトトップ」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「パーフェクトトップってどんな塗料?メリット・デメリット、価格、合う外壁をやさしく解説」

②「プレミアムシリコン」(エスケー化研)

塗料名 プレミアムシリコンシリコン
メーカー エスケー化研
実勢価格 2,400円/㎡~
種別 水性シリコン塗料
耐用年数 14~16年
メリット 価格が安めで耐用年数が長い
デメリット 耐用実績がまだない

「プレミアムシリコン」は、大手メーカー「エスケー化研」が製造販売する外装用塗料です。
上記の「パーフェクトトップ」の人気を受けて、後続製品として販売開始されました。

発売前まで外壁塗装用として人気だったシリコン塗料に比べ、価格はほぼ同じなのに耐用年数が2年ほど長いことから新たな定番製品となりました。

塗装業者によっては、パーフェクトトップではなくこちらを勧めてくることもありますが、どちらも幅広くオススメできる製品です。

「プレミアムシリコン」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「プレミアムシリコンとはどんな塗料?評価や性能、デメリットを確認」

③「アレスダイナミックTOP」(関西ペイント)

関西ペイント「アレスダイナミックTOP」

塗料名 アレスダイナミックTOP
メーカー 関西ペイント
実勢価格 2,600円/㎡~
種別 水性シリコン塗料
耐用年数 約15年
メリット 雨天でも施工可能
デメリット 同種の製品より少し高い

「アレスダイナミックTOP」とは、大手メーカー「関西ペイント」が製造販売する、外壁用塗料です。
前述の「パーフェクトトップ」「プレミアムシリコン」に続くかたちで発売された、コストパフォーマンスの高いの一種です。

「パーフェクトトップ」「プレミアムシリコン」の2製品よりも少し価格が高い代わりに、軽い雨天や湿った環境でも塗装作業ができる『強化剤』が付属しているのが特徴です。
雨などで塗装のスケジュールを崩したくないときにオススメの塗料です。

「アレスダイナミックTOP」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「アレスダイナミックTOPの特徴や費用は? こんな人にピッタリ」

④「クリーンマイルドシリコン」(エスケー化研)

クリーンマイルドシリコン

塗料名 クリーンマイルドシリコン
メーカー エスケー化研
実勢価格 2,200円円/㎡~
種別 油性シリコン塗料
耐用年数 12~15年
メリット 使用実績が豊富。扱いに長けた業者が多い
デメリット 油性なので塗装時のニオイがある

「クリーンマイルドシリコン」は、上記の3製品が登場する前の定番製品です。
追い抜かれはしたものの、依然として価格と耐用年数のバランスがよく、塗装可能な外壁の種類も多いのが特徴です。

どちらかというと、塗り替え工事の予算をなるべく抑えたい人にオススメです。
耐用年数も充分な期間があります。

⑤「ガイナ」(日進産業)

塗料名 ガイナ
メーカー 日進産業
実勢価格 3,800円/㎡~
種別 特殊セラミックシリコン塗料
耐用年数 15~20年
メリット 塗装だけで断熱効果が得られる
デメリット 価格が高い、表面が汚れやすい

「ガイナ」とは、日進産業というメーカーが開発した、屋根・外壁用の断熱塗料です。
断熱効果により、屋内が夏は涼しく、冬は暖かくなる効果が期待できます。

断熱効果を持つ塗料は他にも多く存在しますが、実績と機能性という点では、ガイナがもっとも有名です。
「多少値段が張っても、長持ちして住心地も改善する塗料を選びたい!」という方にオススメです。

「ガイナ」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「ガイナの断熱効果はどのぐらい?性能実験の結果と、塗料の費用やメリット・デメリットを解説」

⑥「水性セラミシリコン」(エスケー化研)

水性セラミシリコン

塗料名 水性セラミシリコン
メーカー エスケー化研
実勢価格 2,200円/㎡~
種別 水性シリコン塗料
耐用年数 12~15年
メリット 安価。塗装中のニオイがほぼない
デメリット とくになし

同価格帯の「クールマイルドシリコン」が油性塗料であるのに対し、本品は水性塗料のため、塗装作業時のシンナー臭がほぼしません
そのため、塗装費用を安く抑えつつ、家庭に子供やペット、塗料のニオイが苦手な方がいる場合にオススメです。

水性塗料であれば他の製品でもニオイはほぼありませんが、水性セラミシリコンであれば低価格かつ実績豊富な安心感があります。

⑦「ファイン4Fセラミック」(日本ペイント)

ファイン4Fセラミック

塗料名 ファイン4Fセラミック
メーカー 日本ペイント
実勢価格 3,600円/㎡~
種別 油性フッ素塗料
耐用年数 15~20年
メリット 耐用年数が長い
デメリット 価格が高め

「ファイン4Fセラミック」は、大手塗料メーカーの「日本ペイント」が製造販売する外壁用塗料です。
住宅用塗料としては最高級品の「フッ素(樹脂)塗料」で、そのフッ素塗料のなかでも本製品が定番となっています。

価格こそ高価ですが、同期間でみた場合の塗り替え工事の回数が減るので、1回の工事費用が高い大きな家にお住まいの方にオススメです。

「ファイン4Fセラミック」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「【ファイン4Fセラミックの特徴】費用・長所・短所を他の有力塗料と徹底比較」

⑧「ニッペ 水性シリコン外かべ用」(日本ペイント)

外かべ用シリコン

塗料名 ニッペ 水性シリコン外かべ用
メーカー 日本ペイント
実勢価格 600円/㎡~
種別 水性シリコン塗料
耐用年数 非公表
メリット 価格が非常に安い
デメリット 自分で作業する必要あり

外壁塗装をDIYで行いたい向けに、小売されているシリコン塗料としては定番製品です。
初心者の方でも塗りやすく、一定の耐久性を得ることが出来ます。

本製品「ニッペ 水性シリコン外かべ用」のAmazonの販売ページはこちら、セットで塗装する下塗り材の販売ページはこちらからアクセスできます。

塗料の色は「アイボリー」「ダークグレー」「クリーム」「ブラウン」「ホワイト」「サーモンピンク」「オレンジ」の7色が販売されています。

「外壁塗装のDIY方法」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「外壁塗装をDIYで行う場合のポイント。美しく仕上げる方法とは?」

外壁用塗料のランクは5種類

外壁塗装に使われる塗料のランクには、「アクリル塗料」「ウレタン塗料」「シリコン塗料」「ラジカル塗料」「フッ素塗料」の5種類があり、耐用年数が長いものほど価格も高くなります

塗料の種類 耐用年数 価格相場
アクリル樹脂塗料 5~7年 1,400円~1,600円/㎡
ウレタン樹脂塗料 7~10年 1,700円~2,200円/㎡
シリコン樹脂塗料 10~15年 2,200円~3,000円/㎡
ラジカル塗料 12年~16年 2,400円~3,200円/㎡
フッ素塗料 15年~20年 3,800円~4,800円/㎡

現在、外壁塗装用にもっとも選ばれているランクは「ラジカル塗料」、次いで人気なのが「シリコン塗料」です。
この2種類の塗料は、他のランクに比べて価格に対する耐用年数のコストパフォーマンスがよく、住宅の塗装リフォームのほどんどはこのどちらかで行われています。

5種類それぞれの特徴や使い所を、以下に解説します。

①もっとも安価な「アクリル樹脂塗料」

塗料の分類名 アクリル樹脂塗料
耐用年数 5~7年
価格 1,400円~1,600円/㎡
耐用1年/㎡あたりの価格 250円

アクリル樹脂塗料の特徴・用途

塗料の耐用年数を決める樹脂の主成分に「アクリル」を使用した塗料です。
住宅の外壁に塗装した場合、もっとも価格が安いかわりに、耐用年数も短くなります。

アクリル樹脂塗料は、価格を抑えたい新築時に使用されることはありますが、塗装リフォームで使われることはまずありません
塗り替えに使う塗料の選択肢からは、外してしまって問題ないでしょう

「アクリル塗料」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「アクリル塗料の特徴とは?他塗料と比較したメリットデメリット」

②すぐ退去予定の家などに向く「ウレタン樹脂塗料」

塗料の分類名 ウレタン樹脂塗料
耐用年数 7~10年
価格 1,700円~2,200円/㎡
耐用1年/㎡あたりの価格 230円

ウレタン樹脂塗料の特徴・用途

ウレタン樹脂塗料は、アクリル樹脂塗料よりも寿命が3~5年ほど長く、コストパフォーマンスも比較的高い塗料です。
目安として7~10年以内に引っ越したり、解体する予定の家ならば、シリコン塗料よりもこのウレタン塗料を使ったほうが、耐用年数・費用ともに無駄がありません。

防水性が高く、塗装可能な素材が多いのが特徴で、屋根の軒先や雨樋、鉄部(板金部)などの塗装に部分的に使われることもあります。

ベランダや屋上の防水塗装に使われる「ウレタン防水材」とは別物ですので、ご注意ください。

外壁用のウレタン塗料の定番商品

「ウレタン塗料」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「ウレタン塗装は何にするもの?塗料の特徴と塗装できるものを詳しく解説」

③リフォームでは最も定番「シリコン樹脂塗料」

塗料の分類名 シリコン樹脂塗料
耐用年数 10~15年
価格 2,200円~3,000円/㎡
耐用1年/㎡あたりの価格 200円

シリコン樹脂塗料の特徴・用途

ひとつ下のランクのウレタン塗料だけでなく、上位にあたるフッ素樹脂塗料と比べても、「シリコン樹脂塗料」のコストパフォーマンスはとくに優秀です。
そのため、どんな場合にも広くおすすめできます

また、シリコンのもつ性質から耐火性・耐紫外線性が高く、高級感のある光沢を感じられることから、日本の住宅の塗り替えにはもっとも多く使われてきました。

しかし近年は、耐用年数から見たおトクさでわずかに勝る「ラジカル塗料」(次項)が登場したため、徐々に人気を奪われつつあります。

外壁用のシリコン樹脂の定番商品

「シリコン塗料」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「シリコン塗料って本当にいいの?おすすめ製品やメリット・デメリット、注意点を解説」

④コストパフォーマンスでは現在最高「ラジカル(制御型)塗料」

塗料の分類名 ラジカル制御型塗料
耐用年数 12~16年
価格 2,400円~3,200円/㎡
耐用1年/㎡あたりの価格 200円

ラジカル塗料の塗料・用途

2012年以降に、シリコン塗料と同等価格にも関わらず耐用年数が2年ほど長い製品として登場した、新ジャンルの塗料です。
塗膜の劣化原因である「ラジカル」という物質の発生をおさえる機能をもたせることで、価格アップにつながる樹脂変更をせずに塗料の耐用年数を延ばすことに成功しました。

現状、外壁塗装に用いる塗料としてもっともコストパフォーマンスに優れた選択肢となります。
一方で、発売からまだ間もないため、あえて様子見でシリコン塗料を選ぶ方もいます。

なお、5種類の塗料ランクの名称のうち、「ラジカル」のみ使用樹脂を指す語ではありません。
ほとんどのラジカル塗料にはシリコン樹脂か、ごく一部でアクリル樹脂が使われています。

外壁用のラジカル塗料の定番商品

「ラジカル塗料塗料」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「ラジカル塗料ってなにがすごいの?メリット・デメリットを徹底解説!」

⑤塗装の間隔をとにかく空けたいなら「フッ素樹脂塗料」

塗料の分類名 フッ素樹脂塗料
耐用年数 15年~20年
価格 3,800円~4,800円/㎡
耐用1年/㎡あたりの価格 245円

フッ素樹脂塗料の塗料・用途

樹脂を基準にした「アクリル塗料」「ウレタン塗料」「シリコン塗料」「フッ素塗料」の4つのランクで、もっとも上に位置するのがフッ素(樹脂)塗料です。

フッ素塗料は耐用1年あたりのコストパフォーマンスこそアクリル塗料にわずかに勝る程度ですが、その長い寿命により、1回あたり塗り替え費用が高額になる広く大きな住宅で使えば、もっともお得な塗料になり得ます

その証拠に、大規模な商業施設の多くは、塗り替え作業による休業・通行規制期間をなるべく短くするため、外装にはフッ素塗料を使用しています。

外壁用のフッ素塗料の定番商品

「フッ素塗料」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「フッ素塗料の特徴、費用対効果は? 高価でも「屋根」と「雨どい」にはフッ素が効く!」

そもそも塗料って?外壁塗装で使われる塗料の成分と働き

塗料の成分の種類とそれぞれの役割を知っておくと、提案された塗料のランクやだいたいの耐用年数が分かるため、見積もりの判断や業者選びに役立ちます!
ここでは、塗料を構成する成分を、性能に関係のある部分に絞って、誰でも分かるように解説していきます。

塗料を構成する4つの成分

外壁塗装で用いられる塗料は、①合成樹脂、②添加剤、③顔料、④溶剤類、の4つの成分で構成されています。

これらの成分は、塗料の塗布~乾燥後に「固形になるか、蒸発してなくなるか」という点で、大きく2つの部分に分けることができます。

(本記事では、固形になる部分を“メイン要素”、蒸発してなくなってしまう部分を“サブ要素”と表現しています)

4つの成分のうち、①合成樹脂、②添加剤、③顔料の3つがメイン要素、④溶剤類はサブ要素です。

 

各成分の特徴と塗料の分類方法

各成分は、それぞれ異なる機能をもっており、「成分の品質レベル」や「成分含有の有無」で塗料の種類が決まります。

例えば、耐久性を決める主成分である合成樹脂の品質レベル(=”ランク”)によって、アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素といった塗料の種類に分かれます。

あるいは、着色効果のある顔料の有無によってエナメル・クリヤー、艶消し剤という添加剤の調整によって艶有り・艶消しといった形です。

塗料の成分 役割 種類・例
合成樹脂 主に耐用年数を決める アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素
顔料 色を決める エナメル、クリア(透明)
添加剤 特殊な機能を付加する 1液型/2液型、硬質/弾性、艶あり/なし
溶剤 水性・油性を決める 水系・弱溶剤系・強溶剤系

塗料の種類は数多く、初心者の方はつまずきやすいポイントです。

上記の分類方法のように、塗料の成分と働きを覚えたうえで、塗料の種類を調べていくことをオススメします。

それでは、次に、6つの代表的な塗料の種類と、近年よく使われる特殊塗料について順にみていきましょう。

外壁塗装ではこれが大事!6つの代表的な塗料の種類・価格・耐用年数+α

①樹脂の違い:アクリル塗料/ウレタン塗料/シリコン塗料/フッ素塗料

まずは、もっとも重要な価格と耐用年数を決める「樹脂」の違いからまいりましょう。

 

  • 塗膜主要素である合成樹脂の種類によって分類する方法
  • 塗膜主要素は塗料全体の基本性能を決める働きをもっているため、合成樹脂の種類によって、塗料の耐久年数と価格が大きく異なる
  • ランクの低い方から順に、アクリル塗料<ウレタン塗料<シリコン塗料<フッ素塗料に大別される
  • 基本的には、価格重視であればウレタン塗料orシリコン塗料、耐久性重視であればフッ素塗料が好ましい
  • アクリル塗料は、価格が安いため、ホームセンターなどで購入してDIYで使われることが多いものの、耐久性が低すぎるためプロの塗装業者はほとんど使わない

アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素。この4種類は塗料の基本中の基本なので、必ず覚えるようにしましょう!

「外壁塗装の標準的な保証期間」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「外壁塗装の保証期間は何年が目安?保証内容からわかる業者の信頼性と、万一の為にできる備え」

②使用方法の違い:1液型塗料/2液型塗料

続いて、「1液型/2液型」です。

 

 

  • 添加剤の一つである硬化剤がもともと塗料の中に混ぜられた状態で売られているか、別の缶に分けられているかによって分類する方法
  • 言い換えると、「1つの缶の液体だけで塗料として使う事が出来るのか」、「2つの異なる缶の液体を組み合わせて塗料として使うのか」の違い
  • 「1つの液で使える→1液型、2つの液を組み合わせる→2液型」と覚える
  • 2液型は、硬化剤と主剤の混合比率によって塗装の効果が大きく左右されてしまうため、使用するのが難しく、1液型よりも玄人好みの塗料である。
  • 基本的には、価格重視であれば1液型、耐久性重視であれば2液型が好ましい

 

種類 使用方法 メリット デメリット
1液型 1缶で使用 ・価格が比較的安い
・混合、攪拌のてまがなく作業性が高い
・余っても翌日以降に再利用できる
・耐久性(対候性)が低い
・保管しにくい
・塗装可能な箇所が限られる
2液型 硬化剤と主剤を混ぜて使用 ・耐久性(対候性)が高い
・混ぜなければ保管しやすい
・様々な場所に塗ることができる
・価格が比較的高い
・混ぜたらすぐに使わないといけない
・混合、攪拌の手間がかかり作業性が低い

 

基本的には塗料の使い方の違いですが、価格と耐久性にも少なからず影響を与えるので、こちらもしっかりと理解してくださいね。

③塗料の”伸び”の違い:硬質塗料/微弾性塗料/弾性塗料

次は、「硬質塗料/微弾性塗料/弾性塗料」という塗料の弾性による分類です。

  • 塗料の伸びる機能のことを”弾性”という
  • 添加剤の一つである硬化剤を、2液形のシリコンやフッ素塗料に入れて弾性を持たせるものの他、もともと弾性をもたせた1液型の塗料もある
  • 弾性の弱い方から順に、硬質塗料<微弾性塗料<弾性塗料と呼ぶ
  • 弾性塗料は、モルタルのひび割れ補修に使われる一方で、膨れの原因となるためサイディングには使われないことが多い

 

種類 弾性 伸び率 特徴
硬質塗料 一般的な塗料
微弾性塗料 50%~100% 硬質塗料と弾性塗料の中間
弾性塗料 20度で120%以上(JIS規格) アステックペイントが代表例

 

こちらは、いわゆる「外壁材と塗料の相性」に関係する話で、塗装業者にとって大事な違いになりますが、読者の皆様は、「はいはい、そんな話あったね!」くらいの理解で十分かと思います。

④光沢感の違い:艶有り塗料/艶消し塗料

続きましては、「艶有り/艶消し」の分類です。

  • 光沢度(光沢の定量的な指標)による塗料の分類
  • 一般的な塗料は艶あり塗料を指すことが多く、添加剤として艶消し剤を混入することで光沢度を下げることができる
  • 特に艶消し塗料は、「艶なし」「マット仕上げ」とも表現され、光沢度が70以上ある艶有り塗料に対して、光沢度が5以下であり、かなり落ち着いた印象を与える。
  • 光沢度の高い方から順に、艶あり>7分艶>5分艶>3分艶>艶消しの5段階があり、どれを選択するかはデザインの好みによる
  • ただし、不純物である艶消し添加剤を混入することで、塗料の基本性能が落ちる可能性もあるため、デザインへのこだわりがなければ、艶有りが無難である

 

種類 光沢度 耐久性 特徴
艶有り 70~ 一般的な塗料、艶が強め
7分艶・5分艶・3分艶 6~69 高級感
艶消し ~5 控えめな仕上がり

 

こちらは、読んで字のごとく、「ピカピカした仕上がりになるかどうか」の違いなのですが、外壁の見栄えを大きく左右するため、読者の方々にとっては非常に重要な分類かと思います。

ただし、光沢度(艶っぽさ)を測る正確な尺度はないため、外壁塗装業者には、「3分艶で!」と依頼するよりも、「いかにも”塗装しました感”は出したくないから、できる限り艶を抑えた塗料を勧めて欲しい」とお願いするようにしましょう。

⑤色の違い:エナメル塗料/クリアー塗料(ワニス、ニス)

次は、「エナメル塗料/クリヤー塗料」という色による分類です。

  • 塗料に色が着いているかどうかで分類する方法
  • 着色効果のある顔料を入れると有色不透明の”エナメル塗料”、入れないと無色透明の”クリヤー(ワニス/ニス)塗料”となる
  • エナメル塗料に混入される顔料には、着色効果に加え、防錆力や遮熱性を与えたり、粘度、たれ防止、膜厚増加などを可能にするものもある
  • エナメル塗料には隠ぺい性(元の外壁の色を隠す機能)があるため、今の外壁のデザイン性を気に入っているかどうかで選択する場合が多い

 

種類 顔料 着色以外の機能
エナメル 有色不透明 有り 防錆力や遮熱性など顔料による機能あり
クリヤー (ワニス/ニス) 無色透明 無し 顔料がもたらす機能は期待できない

 

見積もりを取得されたことのある方であれば、おそらくは「クリヤー塗料」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

「エナメル塗料」は、要は一般的な塗料のことなので、言葉自体を覚える必要はありませんが、「クリヤー塗料」については、必ず覚えるようにしてください。

⑥臭いや耐用年数の違い:水性塗料/油性塗料

最後の「水性/油性」という分類は、まさにそのままの違いで、非常にわかりやすいかと思います。

  • 塗膜助要素である溶剤類の種類によって塗料を分類する方法
  • 大きく、水によって塗膜主要素を溶かすものを水性塗料、水以外の薄め液(シンナー)によって塗膜主要素を溶かすものを油性塗料と呼ぶ
  • 最大の違いはシンナーを原因とする刺激臭の有無であり、これを気にするかどうかで選ぶことが多い(油性塗料は臭い代わりに長持ちする)
  • その他、水性塗料は、油性塗料に比べて、価格が安く、塗りにくいが保管しやすい
  • ただし、最近は、特に耐久性において、水性塗料と油性塗料の差は縮まっている

 

種類 溶剤 臭い 耐久性 価格 塗りやすさ 保管しやすさ
水性
油性 シンナー × ×

 

水性塗料か油性塗料でかなり違いがはっきりとしているので、上記の表を参考にしつつ、慎重に選ぶようにしてください。

▼「外壁塗装の耐用年数」について詳しく知りたい方はコチラ
>> 外壁塗装の耐用年数って?工事前に必ず知っておきたい塗装の基礎知識!

その他:特殊機能をもった塗料4種類

上記で6つの種類を紹介しましたが、実は、塗料にはまだまだ多くの種類があります。

 

種類 概要
ラジカル制御型塗料 ・太陽光による劣化を引き起こす物質を抑制することができる
・ラジカル制御型塗料の耐久性は12~15年と長く、ランクで言えば、シリコンとフッ素の間にある塗料として、近年注目を集めている
・シリコンと同じくらいの2,500円~3,000円程度で購入できる
光触媒塗料 ・二酸化炭素などの窒素酸化物を除去し、緑地と同程度の空気清浄効果を持つ
・その他、酸化チタンによる自浄効果をもつなど高機能な塗料の為、シリコンの2倍程度と高価格
・反面、耐久年数は20年程度と、かなり長い
無機塗料 ・石やレンガ、ガラスといった炭素を含まない無機物からできている塗料
・紫外線で劣化しないという無機物の特徴を生かし、「半永久的に耐久出来る」とも言われている
遮熱塗料/断熱塗料 ・遮熱塗料と断熱塗料は、どちらも太陽熱を遮断することで室内の温度上昇を防ぎ、省エネやCO2削減に役立つ塗料
– 遮熱塗料:太陽光の赤外線を高効率で反射して、屋内の温度上昇を抑える
– 断熱塗料:貸与意向を建物内部に伝わりにくくすることによって室温の上昇を抑える
・夏前の外壁塗装のほか、熱気のこもりやすい工場の屋根などに利用されることが多い

 

もちろん、これらの種類について、全部覚える必要はありません。

ただ、近年では、ラジカル制御型や光触媒といった高機能・高価格な塗料を積極的に勧めてくる外壁塗装業者も増えてきています。

最低限の理解だけしておいて、いざという時に足元を見られないようにだけはしておきたいものですね。

「ラジカル塗料」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「ラジカル塗料ってなにがすごいの?メリット・デメリットを徹底解説!」
>>「パーフェクトトップってどんな塗料?メリット・デメリット、価格、合う外壁をやさしく解説」
>>「パーフェクトトップとプレミアムシリコンを徹底比較。性能・価格・仕上がりに違いはある?」

この塗料、私の家で使うといくら?

外壁塗装の塗料って、どうやって選べばいいの?

様々な塗料の選定基準

上で見てきたように、外壁塗装の塗料には、その機能に応じて様々な種類があり、それらの種類が、そのまま塗料の選定基準となります。

 

 

塗料を選ぶ際には、こうした各種類の特徴をしっかりと理解した上で、「自分はどういう塗装工事をしたいのか?」「家をどんな風に良くしたいのか?」といった点から、「その機能が必要かどうか」を判断することが重要です。

特に、下記の4点については、他人に頼らず、ご自身の考えや好みをじっくりと客観視した上で、慎重に選定を行ってください。

 

順序 分類 考えるべき論点 関係する塗料の種類 判断基準
1 付加機能 特殊な機能は必要か? 遮熱、断熱、防水、光触媒無機、etc 外壁塗装の目的
2 現在の外壁と色を変えたいか? エナメル、クリヤー デザイン性の好み
3 仕上がりにはどの程度の艶が欲しいか? 艶有り、7分艶、5分艶、3分艶、艶消し デザイン性の好み
4 ランク 耐久年数と予算のバランスはどの程度が望ましいか? アクリルウレタンシリコンフッ素 予算計画

 


【注意点】

※できる限り、上記の順序で検討していく。

※1~3を満たす塗料が予算を超える場合は、1~3を再考するか、予算を広げる

※複数の条件を同時に満たす塗料が存在しないこともある。

したがって、各条件の優先度を決めておく必要がある。


 

逆に、「水性/油性」「1液型/2液型」「硬質/微弾性/弾性」といった分類は、外壁塗装業者の腕前や取り扱っている塗料、外壁材の種類など、ご自身の好みとはあまり関係のない事柄によって決まります。

なので、自分一人で悩むというよりは、塗料に明るい専門家や、見積もりを出してもらう外壁塗装業者に相談してみるのが良いでしょう。

(※ただし、これらの種類の違いも、耐用年数や価格に影響を及ぼす要因ではあるため、「丸投げ」にはならないようにご注意ください。)

塗料の4つの選び方

塗料の選定方法には、大きく4つの方法があります。

 

 

これらのうち、①個別の塗料名から選ぶ、②塗料メーカーから選ぶ、の2つは、あまりオススメできません。

理由は、

  • 種類の数があまりに多すぎて、すべて見ていったらキリがない
  • 細かすぎて、素人には良し悪しの判断がつきにくい
  • せっかく個別の塗料やメーカーを選んでも、見積り依頼先の外壁塗装業者が取り扱っていない場合が少なくない

 

の3点です。

特に、「種類の数があまりに多すぎて、すべて見ていったらキリがない」については、下に付録として、塗料名と塗料メーカー名の一覧をそれぞれ記載したので、参考までにご覧になってみてください。

付録A:外壁塗装の代表的な塗料名一覧

ランク/機能 代表的な塗料名
アクリル オーデグロス、プリーズコート
ウレタン クリーンマイルドウレタン、水性ファインウレタン
シリコン クリーンマイルドシリコン、セラMシリコン2、ハナコレクションシリーズ、ファインシリコンフレッシュ
ラジカル制御型 アレスダイナミックTOP、エスケープレミアムシリコン、パーフェクトトップ
フッ素 クリーンマイルドフッソ、ファイン4Fセラミック、ルミステージ
光触媒 ハイドロテクトカラーコート
無機 KFスーパーセラ、無機ハイブリッドコートJY
遮熱 アドグリーンコート、アレスクール、クールタイトF、サーモアイSi
断熱 GAINA(ガイナ)、ヒートカット
セラミック アトモスラピス

「2液型ウレタン塗料」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「2液ウレタンのメリット・デメリットは?1液型と結局どちらがいい?」

付録B:外壁塗装の代表的な塗料メーカー名一覧

塗料メーカー名(※50音順) 代表的な塗料名
アトミクス株式会社 アトムシリーズ、アトレーヌシリーズ
イサム塗料株式会社 アトロンエラストマーWT、イサムフレッシュベース1液
AGCコーテック株式会社 ボンフロン
エスケー化研株式会社 エスケープレミアムシリコン、SKシリコンクリヤーW
株式会社トウペ レベルフロン
株式会社日進産業 GAINA(ガイナ)
株式会社ピアレックステクノロジーズ ピュアコート
川上塗料株式会社 ネオプラマイルド
関西ペイント株式会社 アレスシリーズ、セラMフッソ
菊水化学工業株式会社 キクスイSPシリーズ、水系ファインコートシリーズ
神東塗料株式会社 シントーハヤブサシリコン、2液マイルドUシーラー
スズカファイン株式会社 WBアートSi
大同塗料株式会社 アクアシール、ハイルーフシリーズ
大日本塗料株式会社 エコクールシリーズ、リフレッシュシリコンEXTRA
TOTOオキツモコーティングス株式会社 ハイドロテクトカラーコート
日本特殊塗料株式会社 シルビアセラティーN遮熱
日本ペイント株式会社 パーフェクトトップ、ファインシリコンフレッシュ
水谷ペイント株式会社 ナノコンポジットF
ロックペイント株式会社 サンフロンUV、サンフロンアクア

この塗料、私の家で使うといくら?

最後に:後悔のない外壁塗装を目指して

改めて、塗料選びは、外壁塗装の成否を分ける、本当に大事な作業です。

塗料次第で、耐久年数が数年間変わったり、費用が数十万円変わったりします。

だからこそ、冒頭でお伝えした「本当に理解・納得した上でのベターな選択なのか?」という問いを忘れず、時々この記事に立ち返りながら、ぜひ、賢い塗料選びを実践していってください。

みなさんが、後悔のない外壁塗装工事を行われることを、スタッフ一同、心よりお祈りしています。

 

外壁リフォーム全般について全体像を把握されたい方は、下記の記事も併せてご覧ください。
>> 【外壁】リフォーム工事の費用はいくら?3つの工法別相場を徹底解説!

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