リフォームで間取り変更をする費用は?施工事例や注意点もご紹介!

  • 【更新日】2023-12-08
リフォームで間取り変更をする費用は?施工事例や注意点もご紹介!

子供の成長に伴い「今ある部屋を2つに分けたい」、壁を取り払って「広々したLDKにしたい」、古くなった「クロスやフローリングの張替えをしたい」など、間取り変更リフォームの理由は様々です。

その一方で「予算はいくらなの」「どんな工事が必要なの」「間取り変更のイメージがつかめない」など、不安をかかえている人も多いことでしょう。

ここでは、間取り変更に伴う工事費用の相場はもちろん、リフォームの参考にしたい5つの事例から、間取り変更で気をつけるべき注意点、知って得するコスト削減方法まで、一挙紹介します。

POINT

  • ダイニング・リビング・キッチンをLDKに変更は100万~300万円程度
  • もっとも簡単・確実に費用を抑えるには、複数業者から一括見積もりを取ること
  • マンションの間取り変更は管理組合に相談しよう

【関連記事】
>>リフォームの費用相場

リナビス
リナビス

あなたのお家
リフォームするといくら?

step1
step2
step3
step4

間取り変更リフォームの費用

リフォームで間取りを変更するのにかかる費用は以下の通りです。

リフォーム内容 費用の目安
1部屋を2部屋に分ける 25~70万円
部屋と部屋をつなげる 10~30万円
リビングを広くする 10~40万円

1部屋を2部屋に分けるリフォームの費用

1部屋を2部屋に分けるリフォームにかかる費用は、25~70万円が目安です。

まず、部屋を居室として使うには以下の設備を揃える必要があります。

居室に必要なもの
  • ドア

  • 照明

  • コンセント

  • 収納

  • エアコン

上記は快適に生活するうえで必要な最低限の設備です。これらが不足している場合は、設置工事が必要となります。

以下は費用の目安です。

必要な工事 費用の目安
ドアを増設 10~20万円
窓を増設 10~20万円
照明を増設 1~3万円/箇所
コンセント増設 1~2万円/箇所
収納を増設 5~15万円
エアコン設置
  • 本体:4~10万円
  • 工事:1~2万円
間仕切り壁を造作 5~20万円

なるべく節約したい場合は「収納」と「間仕切り壁」を簡易的なものにすることを考えてみましょう。収納を新たに造作せずに既製品の棚を設置すれば1~2万円で済ませることもできます。間仕切り壁も同じく、新たな壁を造作せずスクリーンウォールやパーテーションで補うという方法もおすすめです。

モデルケース

モデルケースとして、12畳の部屋を2部屋に分割、さらに収納を新たに造作した場合の費用例をみてみましょう。

部屋を分割するリフォームの例

部屋を分割するリフォームの例(After)

・壁を造作:15万円

・ドアを増設(1か所):15万円

・収納を造作:10万円

・エアコン設置:8万円

・コンセント増設(2か所):3万円


合計:51万円

部屋と部屋をつなげるリフォームの費用

部屋同士をつなげて1部屋にするリフォームの費用は10~30万円が目安です。

必要となる工事と費用は以下の通りです。

必要な工事 費用の目安
既存の壁を解体 5~10万円
内装リフォーム 5~20万円

まず既存の壁の解体に5~10万円の費用がかかります。また、解体箇所の補修と部屋の内装を統一するため、壁・床・天井のリフォームも必要です。片方の内装にもう片方を合わせれば、その分費用を抑えることができます。

モデルケース

モデルケースとして、2部屋をつなげて10畳の居室にする場合の費用例をみてみましょう。

部屋をつなげるリフォームの例(Before)

部屋をつなげるリフォームの例(After)

・壁を解体、撤去:8万円

・内装リフォーム:15万円


合計:23万円

リビングを広くするリフォームの費用

居室とリビングをつなげて広くするリフォームの費用は10~40万円が目安です。

必要となる工事と費用は以下の通りです。

必要な工事 費用の目安
既存の壁を解体 5~10万円
既存のドアを解体 1~2万円
内装リフォーム 5~20万円

必要となる工事は、部屋同士をつなげるリフォームとおおむね共通です。

完全に一体化させる他にも、ドアを全面引き戸へ変更するという方法もおすすめです。普段は開け放しておき、来客時などは個室としても使うことができます。

モデルケース

モデルケースとして、片方の居室をリビングとつなげる場合の費用例をみてみましょう。

リビングを広くするリフォームの例(Before)

リビングを広くするリフォームの例(after)

・壁を解体、撤去:8万円

・ドアを解体、撤去:2万円

・内装リフォーム:15万円


合計:25万円

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

間取り変更リフォームの事例

実際に、間取り変更リフォームをした事例を3つご紹介します。

事例①畳コーナーで個室との良いとこどり

築40年超の団地において、LDKを広げる間取り変更を含むフルリフォームをした事例です。設備交換や内装リフォームも込みで費用は約480万円となりました。

間取り変更リフォームの例
畳コーナーから見たLDK(リフォーム後)

リフォーム前後の間取り図

間取り変更リフォームの例(間取り図)
間取り図
主な間取り変更
  • 和室(上) → 同じ広さの洋室に
  • 和室(下) → フルオープンにもなる畳コーナーに
  • キッチン → カウンターを設けて対面風レイアウトに

間取り変更した箇所

間取り変更リフォームの例

キッチンの背面に新たにカウンターを設置。作業スペースが広がり、また配膳や片付けにも便利です。

また、かなりスペースをとっていた4畳半の和室を、フルオープンの畳コーナーに変更。和室の良さは残しつつも、お部屋の開放感がアップしています。

そのほかのリフォーム箇所

そのほかのリフォーム箇所
  • 玄関

  • お風呂

  • トイレ

  • 洗面台

間取り変更のほか、玄関収納のリフォームや水回り設備の交換も行っています。

基本情報

リフォーム費用 約480万円
工期 約1か月
物件種別 団地

出典(事例および画像):Art Reform

事例②大きなキッチン+パントリー(食材庫)

一戸建て住宅において、間取り変更をともなうフルリフォームをした事例です。外構リフォーム・設備交換・内装リフォームも含み、費用は約880万円となりました。

LDK(リフォーム後)

リフォーム前後の間取り図

間取り変更リフォームの例(間取り図)
間取り図
主な間取り変更
  • 1F和室 → LDKに合併
  • キッチン → 和室の位置に移動
  • 2F和室 → 洋室に

間取り変更した箇所

2部屋あった1Fの和室をなくし、広々としたLDK+パントリー(食材庫)に。スペースに余裕ができた分、キッチン本体も大きなL型タイプに変更しています。

また、2Fの和室はライフスタイルに合わせて洋室に変更されています。

そのほかのリフォーム箇所

間取り変更のほか、室内の水回り設備の交換と外壁の塗り替え・屋根の補修も行っています。

基本情報

リフォーム費用 約880万円
工期 約1か月半
物件種別 一戸建て

出典(事例および画像):Art Reform

事例③部屋数を減らして広々LDKに

マンションにおいて、間取り変更をともなうフルリフォームをした事例です。設備の交換や内装リフォームも含み、費用は約1,000万円となりました。

LDK(リフォーム後)

リフォーム前後の間取り図

間取り図
主な間取り変更
  • 洋室(下) → LDKに合併
  • 独立キッチン → セミオープンキッチンに

間取り変更した箇所

洋室をLDKとつなげてひろびろ空間に。和室はモダンなデザインの障子でゆるやかに区切り、LDKの一角に違和感なくとけこんでいます。

さらに、キッチンの壁を大幅に取り払い、セミオープンキッチンとすることで開放感がアップしています。

そのほかのリフォーム箇所


間取り変更のほか、水回り設備の交換や全体的な内装リフォームも行っています。

基本情報

リフォーム費用 約1,000万円
工期 約3か月
物件種別 マンション

出典(事例および画像):Art Reform

事例④和室を削って半個室のワークルームに

家族5人でのお住まいにおいて、部屋を分割する間取り変更を含むフルリフォームをした事例です。設備交換や内装リフォームも込みで費用は約860万円となりました。

間取りを変更してワークルームを設けたリフォーム事例
半個室のワークルーム

リフォーム前後の間取り図

間取り図
主な間取り変更
  • 和室 → 一部削ってワークルームに
  • 和室 → その他の部分は洋室に変更

間取り変更した箇所

間取りを変更してワークルームを設けたリフォーム事例

元の和室の4分の1ほどを削ってワークルームに変更。あえて扉はもうけず、圧迫感の少ない半個室となっています。

また、ワークルームとLDKは直結しているため、リビングの開放感もアップしています。

そのほかのリフォーム箇所

間取りを変更してワークルームを設けたリフォーム事例

そのほかのリフォーム箇所
  • お風呂
  • 和室
  • 玄関
  • トイレ
  • 廊下

間取り変更のほか、玄関・廊下・和室の内装リフォームや水回り設備の交換も行っています。

基本情報

リフォーム費用 860万円
工期 1か月

出典(事例および画像):サンリフォーム

事例⑤キッチンを中心に回遊できる間取り

家族4人でお住まいのマンションにおいて、LDKを広げる間取り変更を含むフルリフォームをした事例です。設備交換や内装リフォームも込みで費用は1,700万円となりました。

回遊できる間取りにリフォームした事例
ダイニング側から見たキッチン・寝室

リフォーム前後の間取り図

間取り変更リフォームの例(間取り図)
間取り図
主な間取り変更
  • リビング・ダイニングと洋室を統合
  • キッチンを移動
  • 浴室・洗面・トイレを移動

間取り変更した箇所

回遊できる間取りにリフォームした事例

リビング・ダイニングと洋室を一体化させ、キッチンなどの水回り設備の位置も移動。キッチンを中心に家の中を回遊できる、家事効率の良い間取りとなっています。

寝室の扉には抜け感のあるガラス戸を採用。リビング、寝室ともに広く感じられます。

そのほかのリフォーム箇所

回遊できる間取りにリフォームした事例

そのほかのリフォーム箇所
  • お風呂
  • 洗面所
  • トイレ
  • 廊下

間取り変更のほか、内装リフォームやお風呂やトイレといった水回り設備の交換も行っています。

基本情報

リフォーム費用 約1,700万円
工期 2か月
物件種別 マンション

出典(事例および画像):サンリフォーム

事例⑥使わない和室を大容量のウォークインクローゼットに

家族3人でお住まいのマンションにおいて、キッチンの移動させる間取り変更を含むフルリフォームをした事例です。設備交換や内装リフォームも込みで費用は945万円となりました。

和室をウォークインクローゼットにリフォームした事例
ウォークインクローゼット

リフォーム前後の間取り図

間取り変更リフォームの例(間取り図)
間取り図
主な間取り変更
  • 和室 → ウォークインクローゼットに変更
  • キッチンの向きを90度変更
  • 玄関の土間を拡張

間取り変更した箇所

和室をウォークインクローゼットにリフォームした事例

和室を大容量のウォークインクローゼットにリフォーム。収納が不足しがちなマンション住まいですが、ご家族3人分の衣服をゆったりと収納できるようになりました。

さらにキッチンから洗面室は通り抜けができるようにし、家事動線が改善されています。

そのほかのリフォーム箇所

和室をウォークインクローゼットにリフォームした事例

そのほかのリフォーム箇所
  • リビング
  • 寝室
  • 子供部屋
  • トイレ
  • 廊下
  • 玄関

間取り変更のほか、玄関・居室の内装リフォームや水回り設備の交換も行っています。

基本情報

リフォーム費用 945万円
工期 1か月半
物件種別 マンション

出典(事例および画像):サンリフォーム

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

間取り変更リフォームをする際の注意点

マンションでの間取り変更の注意点

マンションでの間取り変更リフォームを検討する際には、以下の点に注意してください。

  • 建物の構造によって間取り変更が制限されることがある

  • マンションの場合はリフォーム前に管理組合に確認する

  • 排水経路や配線位置の関係でリフォームが難しい場合がある

建物の構造によって間取り変更が制限されることがある

また、マンションの場合は建築構造として、ラーメン構造か壁式構造が用いられています。ラーメン構造は、柱と梁をつないで建物を支えているため、壁を壊しても耐震性に影響はなく、間取り変更の自由度は高いです。一方、壁式構造は壁版と床版で支えているため、壁を動かすことはできずに制限されやすいといえます。

マンションの場合はリフォーム前に管理組合に確認する

マンションの間取り変更をする際は、管理規約に記載されている通り、工事前に管理組合への確認が必要です。マンションの場合、専有部分のリフォームであっても申請が必要なので注意しましょう。

その他にもマンション管理規約の中には、リフォームに関するルールとして、工事が可能な曜日や時間に関する規約も記載されています。

またフローリング工事の場合、多くは遮音等級が指定されており、マンションによってはフローリング工事を禁止しているところもあるので、事前に確認が必要です。

排水経路や配線位置の関係でリフォームが難しい場合がある

排水経路や配線の位置次第では、リフォームすることがが難しいケースもあるため、事前に確認しておく必要があります。

例えば、キッチンのシンクの位置を変える場合、排水や給水管の位置も変わるうえ、床下に余裕がなければ、排水管を移動できない場合もあります。

また、電気コンセントの位置を変えると、天井内にある配線位置も変わるため、天井の張り替えが必要なケースも発生するため注意が必要です。

一戸建てでの間取り変更の注意点

一戸建てでの間取り変更リフォームを検討する際には、以下の点に注意してください。

  • 耐震性に影響が出る場合がある

一戸建てで間取りを変更する際は、建物の構造によっては壁などを撤去することで、耐震性に影響がでることがあります。戸建住宅の在来軸組工法では「筋交い(すじかい)壁」、2×4(ツーバイフォー)工法では「面材耐力壁」は耐震性を高める「耐力壁」なので、撤去することはできません。

一戸建ての場合は、まずは現在どのような工法でリフォームを考えているのかを業者に確認し、耐震性に問題が出ないか聞いておきましょう。耐震性が下がる場合は、別途耐震強化の工事が必要となり、コストが上がることも少なくありません。

余計な費用を出さないためには、リフォームによって家の性能が低下しないか、確認を取ったうえで工事をしてもらうことが大切です。

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

間取りリフォームを行う際の業者の選び方

間取りリフォームに失敗しないためには、業者選びも重要なポイントといえます。工務店やリフォーム会社、ハウスメーカーなど、それぞれのメリット・デメリットを確認しておきましょう。

業者 メリット デメリット
工務店 ・技術力が高い
・間取りの自由がきく
・こだわりすぎるとコストがかさむ
・デザイン面はいまひとつなこともある
リフォーム会社 ・デザイン性に優れている
・リフォームまでの段取りが比較的短期間で済む
・施工できる範囲が会社によって異なる
ハウスメーカー / 建設会社 ・技術力や品質が安定している
・工期が比較的短い
・施工費が高い

工務店:技術力を重視する人向け

「工務店」は、技術力を重視する人に向いています。設計から施工、アフターフォローまでをトータルで行い、各職人業者を抱えているため、技術力の高さが「工務店」の特徴といえるでしょう。

地域密着型でコミュニケーションが取りやすく、間取りに自由がきく点も魅力です。費用も、大手ハウスメーカーより1割から2割安い傾向にあります。

ただ、間取りに自由が利くからこそ、こだわり過ぎてコストがかさむケースもあるので注意が必要です。また、すべての工務店に当てはまるわけではありませんが、デザイン面においてはあまり得意ではない傾向にあります。

リフォーム会社:デザイン重視する人向け

「リフォーム会社」は、リフォームについての知識が豊富でデザイン性に優れているのが特徴です。部分的なリフォームを依頼しやすく、価格を抑えることも可能です。

また、自社製品を持っている場合が多いので、リフォームまでの段取りが比較的、短期間ですむ点もメリットといえるでしょう。

ただ、リフォーム会社によっては、施工できる範囲が異なり、部分的なリフォームに対応している業者もあれば、広範囲で規模の大きな増改築を得意とする業者もあるので、事前に確認が必要です。

ハウスメーカー / 建設会社:広範囲のリフォームする人向け

「ハウスメーカー」や「建設会社」は、広範囲に及ぶリフォームや建て替えを希望する人に向いています。ゼネコンを抱えていることが多く、技術・品質が安定しているのが特徴です。

ある程度、規格化されているため、工期は比較的短い期間で終わるのも魅力のひとつでしょう。また、現場での施工精度のばらつきが少ないのもメリットといえます。

ただ、広告費をはじめとする各種コストが上乗せされることで、工務店などに比べると、施工費は高い傾向にあります。

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

間取り変更リフォームを行う際は複数社から見積もりをもらおう

リフォームのなかでも、間取り変更は大がかりな工事になりやすく、高額な費用がかかることも少なくありません。そのため、実施するなら複数社から見積もりをもらい、工事内容と見積もり額が妥当であるかをチェックしておくことがおすすめです。

同じ工事内容でも、業者によって金額が違うことも少なくありません。最低3社を目安に見積もりを取り、工事内容から金額まで比較して、納得できる業者にリフォームを依頼しましょう。

リフォーム あなたの場合の金額は?
TOPへカエル