屋根材10種を徹底解説!特徴・代表商品・耐用年数とおすすめランキング

  • 【更新日】2021-05-12
リフォーム直後の屋根

スレート、ガルバリウム鋼板、瓦にトタン……

屋根材には実にたくさんの種類があり、どれを選べばいいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、住宅用の屋根材8種の特徴と代表商品、価格、おすすめランキングなどをまとめました!

その中で自分にあった屋根材を選ぶ方法も解説しています。

ご自宅の屋根材に迷っておられる方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

私の家だといくら?

屋根材はどうやって選べばいい?

この記事をご覧になられている方の多くは、これから新築でお家を立てられる方か、現在お住まいのお家の屋根のリフォームを検討されている方かと思います。

まずは、「屋根材はどの基準で選べばよいのか」を簡単に見ておきましょう。

屋根材を選ぶ際に見るべき基準は主に以下の3つです。

屋根材選びで見るべき基準
  1. 価格
  2. デザイン
  3. 耐用年数

①価格と②デザインは多くの方が重視するポイントかと思いますが、③耐用年数も非常に重要な基準です。

屋根材はそれぞれ耐久性が異なり、20年ほどでリフォームが必要な屋根材もあれば、50年は持つ高耐久の屋根材もあります。

ご希望に応じて、適した耐用年数の屋根材を選びましょう。

屋根材10種の特徴と代表商品

ここからは、実際に10種類の屋根材の特徴と代表商品をご紹介します。

この記事でご紹介する屋根材は以下の10種類です。

  1. スレート
  2. ガルバリウム鋼鈑
  3. アスファルトシングル
  4. 陶器瓦
  5. ジンカリウム鋼板
  6. 陶板屋根
  7. 銅板屋根
  8. セメント瓦
  9. 陸屋根
  10. トタン屋根

スレート屋根

濃灰色のスレート屋根

スレートとは、セメントを薄い板に加工した屋根材です。
別名「コロニアル」「カラーベスト」と呼ばれることもあります。

1枚あたりタタミ1畳ほどの大きさで、釘や接着剤で固定されて使われます。

スレート屋根は現在の我が国の新築住宅で最も多い屋根材です。
色やデザインが豊富で安価であることに加え、「多くの家がスレートだから」という理由で採用されるケースが多いと思われます。

【表:スレート屋根の特徴】
主原料 セメント、繊維素材
材工価格 4,000円~8,000円/㎡
耐用年数 25年~30年
メンテナンス目安 5年おき:点検・ヒビの補修
15年目:棟板金の交換
30~40年目:葺き替え
任意:塗装(美観のため)
主要メーカー・製品 ケイミュー「カラーベスト
大和スレート「ファイバーコルゲート

スレート屋根のメリット

  • 価格が安い
  • 色やデザインが豊富
  • 防火性に優れている
  • 対応できる業者が多い

 

スレート屋根の最大のメリットは、価格が安いことです。
スレート屋根を選ぶことによって、葺き替えリフォームの費用を最大限におさえることができます。

スレート屋根のデメリット

  • こまめなメンテナンスが必要
  • 気候や人の重さで割れやすい
  • 凍害に弱い。寒冷地には不適
  • 濡れると乾きにくい。コケや藻が生えやすい

 

スレート屋根は、薄いセメント板であるため強度が弱く、5~10年もするとクラック(ひび割れ)が生じたり、塗装が退色したりします。
美観を維持するためには、10年~15年程度をめどに再塗装が必要となり、他の屋根材と比べるとお手入れが必要になる屋根材です。

スレート屋根とアスベスト

2005年以前に販売されたスレート屋根材には若干のアスベストが混入されているものがあります。一般的には、製造年月日が古いほどアスベストの混合比率が高くなっていると言われており、2004年以前に設置したスレート屋根の葺き替え工事をする場合、注意が必要となります。なお、現在販売されているスレート屋根材にはアスベストは使用されていません。

スレート屋根のより詳しい特徴については以下の記事で解説しています。

ガルバリウム鋼鈑

ガルバリウム鋼板は、トタンに次ぐ金属屋根材として登場した素材です。
トタンの弱点であった錆びやすさが大きく解消されており、20年~30年以上の長期にわたって高い防水性を発揮できる優秀な金属屋根材です。

価格・耐用年数・性能などを見ても、現行の屋根材のなかでも総合力の高いことから人気上昇中の素材です。

【表:ガルバリウム鋼板の特徴】
主原料 アルミニウム、亜鉛、シリコン
材工価格 6,000円~12,000円/㎡
耐用年数 30年~40年
メンテナンス目安 15年目:棟板金の交換
30~40年目:葺き替え
任意:塗装(美観のため)
主要メーカー・製品 アイジー工業「スーパーガルテクト)
ニチハ「横暖ルーフS
日鉄住金鋼板株式会社「SGL(スーパーガルバリウム)

ガルバリウム鋼板屋根のメリット

  • 耐用年数が長め
  • 防水性・防火性が高い
  • 軽量。耐震性にも優れる
  • 緩い勾配でも施工可能

 

ガルバリウム鋼板は、金属であるため水分に強く、軽くて長持ちなのが特徴です。値段もさほど高くありません。
その軽量さから、屋根のカバー工法(重ね葺き)用の屋根材として多く使われています。

ガルバリウム鋼板屋根のデメリット

  • 断熱性が低い。断熱材の使用が前提
  • キズやへこみに弱い
  • 遮音性が低い。雨音が響きやすい
  • 現場加工には職人の熟練を要する

 

ガルバリウム鋼板は薄い金属板金であるため、遮音性・断熱性が低く、キズやへこみに弱いことがデメリットです。
このうち、遮音性・断熱性については、ガルバリウム鋼板に断熱材を張りつける方法や、建物の屋根・天井に断熱遮音材を使用することで対策されます。

キズやへこみについては、対策をしながら住み続ける必要があるでしょう。
小さな子どものボール遊びや、物を移動させる際の接触には常に注意する必要があります。

また、現場で板金加工しながら柔軟に施工するためには、屋根工事業者の熟練が必要になります。
多くの場合、地域の板金業者が施工することになりでしょう。

▼「ガルバリウム鋼板」について詳しく知りたい方はコチラ

 

▼「ガルバリウム鋼板の屋根」について詳しく知りたい方はコチラ

アスファルトシングル

茶色のアスファルトシングル材を使った家

アスファルトシングルとは、アスファルトでコーティングされたシート状の屋根材です。

アメリカやカナダでは80%以上の普及率があるメジャーな屋根材です。
一方、日本では2007年の建築基準法の改正により、ようやく一般の住宅やマンションで使用されるようになりました。

【表:アスファルトシングルの特徴】
主原料 アスファルト、ガラス繊維、砂粒、顔料
材工価格 3,500円~12,000円/㎡
耐用年数 20年~30年
メンテナンス目安 5年おき:剥がれの点検・補修
10年~15年:棟の交換
30年目:葺き替え
任意:塗装(美観のため)
主要メーカー・製品 オーウェンスコーニング(アメリカ)「オークリッジスーパー
ニチハ「アルマ
テゴラ(イタリア)「シングルラインマスター

アスファルトシングル屋根のメリット

  • 防水性が非常に高い
  • 防音性が高い
  • 複雑な形状の屋根にも施工可能
  • 重量が軽め

他の屋根材と比べた最大のメリットは、シートを接着剤で貼り付けて使うため継ぎ目や釘穴がなく、防水性が非常に高いことです。
価格も比較的安価です。

また、雨音がほとんどせず遮音性が高いこと、金属屋根に次いで軽量で建物に負担をかけないこともメリットです。

アスファルトシングル屋根のデメリット

  • 強風で剥がれることがある
  • 濡れると乾きにくい。コケや藻に弱い
  • 国内普及率が低い。まだ対応業者が少ない

アスファルトシングルの主なデメリットは、「強風に弱い」「水はけが悪い」ことの2つです。

シート状の素材であるため、台風後には部分的にめくれたり剥がれたりしている場合があり、5年ごとを目安に定期チェックが必要になります。

また、表面がデコボコした砂状であることから水はけが悪く、水分の定着によるコケや藻の発生に悩まされる場合があります。

▼「アスファルトシングル」についてもっと詳しく知りたい方はコチラ

陶器瓦

陶器瓦をつかった家屋の屋根

陶器瓦とは、粘土を高温で焼成して作った、日本の伝統的な屋根材です。
「釉薬(ゆうやく)瓦」「日本瓦」と呼ばれることもあります。
【表:陶器瓦の特徴】
主原料 粘土、釉薬
材工価格 9,000円~16,000円/㎡
耐用年数 50年以上
メンテナンス目安 15年目:棟の取り直し
30~40年目:葺き直し
主要メーカー・製品 近畿セラミックス「スーパーセラブライト
栄四郎瓦「カパラス
東洋瓦「Earthシリーズ

陶器瓦屋根のメリット

  • 耐用年数が非常に高い
  • 再塗装が不要
  • 遮音性・断熱性が高い
  • 一度取り外しても再利用が可能

 

陶器瓦の特徴は、なんといっても50年以上と言われる長い耐用年数です。
京都・奈良の古い寺院の屋根瓦がまだ残っていることからも分かる通り、百年以上の寿命を発揮することもあります。

寿命が長いおかげで、陶器瓦はスレートやガルバリウムなどは違い、屋根から取り外しても再利用ができます(破損がある瓦を除く)。
このため、リフォームのたびに屋根材を買い換える必要がありません。
陶器瓦には塗装がいらないこともあって、維持・メンテナンスの手間や費用が少ない、非常に経済的な屋根材なのです。

ほかにも、遮音性、断熱性、透湿性にも優れ、性能面ではこれといった弱点がない屋根材です。

陶器瓦屋根のデメリット

  • 価格が高め
  • 重量が大きい。建物に強度が求められる
  • 葺き替えの選択肢にしづらい
  • 施工できる職人が減少中

 

陶器瓦の最大のデメリットは、高重量なため、重さに耐えられる設計の建物でないと施工ができないことです。

陶器瓦の重さは、スレートの約3倍、ガルバリウム鋼板の約10倍あります。
そのため、新築時点から陶器瓦を想定して設計した家でないと使いづらい屋根材です。
「スレートやガルバリウムから、陶器瓦に変えたい」と思っても、使用できない場合が多く、リフォームの選択肢にはなりにくいでしょう。

また、施工価格が高く、扱える職人も年々減ってきているのもデメリットです。
陶器瓦は、予算に余裕のある人向けの高級素材と言っていいでしょう。

▼「陶器瓦の種類や特徴」について詳しく知りたい方はコチラ

▼「陶器瓦の修理方法」について詳しく知りたい方はコチラ

ジンカリウム鋼板

濃緑色のジンカリウム鋼板屋根

ジンカリウム鋼板は、ガルバリウム鋼板と同じ金属屋根材です。
「石粒付きガルバリウム鋼板」とも呼ばれています。

ガルバリウム鋼板との違いは、表面が砂状の自然石でコーティングされていることです。
このコーティングにより、ガルバリウム鋼板の弱点であった遮音性・断熱性の低さが解消されているのが特徴です。
また外見的にも、ヨーロッパの歴史ある街並みのような屋根デザインになっています。

【表:ジンカリウム鋼板の特徴】
主原料 天然石粒、アルミニウム、亜鉛、シリコン
材工価格 8,000円~14,000円/㎡
耐用年数 30年~40年
メンテナンス目安 5~10年おき:業者点検
15年目:棟板金の交換
30~40年目:葺き替え
主要メーカー・製品 ディーズルーフィング(アメリカ)「ディプロマット
LIXIL「Tルーフシリーズ
メトロタイル(フランス)「メトロスレート

ジンカリウム鋼板屋根のメリット

  • 耐用年数が長め
  • 防音性、断熱性が高い
  • 耐火性が高い
  • 再塗装がいらない

 

ジンカリウム鋼板材の代表的メーカー・メトロタイル社は、ジンカリウム鋼板屋根について「天然石を使用しているため、紫外線やサビに強くメンテナンスフリー」であると謳っています。

同社のシリーズ製品は、「製品保証30年・美観保証10年」がついており、これほどを保証期間が長い屋根材は、なかなかありません。
材質としての耐久性の高さのあらわれと考えてよいでしょう。

ジンカリウム鋼板のデメリット

  • 石粒のないガルバリウム鋼板よりは重い
  • 石粒が剥がれ落ちてくる
  • 価格が高め
  • 施工に慣れた業者が少ない

 

ジンカリウム鋼板のメリットにある「断熱性の高さ」は、中価格帯(9,000円~)以上の多くのガルバリウム鋼板でもすでに実現されています。
その方法とは、断熱材をガルバリウム鋼板の内側に張り合わせることです。

断熱性の高い金属屋根を使いたい場合、石粒つきのジンカリウム鋼板だけが選択肢ではないことを覚えておいてください。

ほかにも、ガルバリウム鋼板と比較して「価格が高めである」「年月が経つうちに、砂粒が屋根から落ちれくる」「ガルバリウム鋼板の強みである軽さが失われている」といったデメリットがあります。

 

陶板屋根

陶板屋根の家のイメージ

 

画像引用:https://www.try110.com/archives/004/201901/f59aa4c97992b2cef3a5ee68c1bf14ea.pdf

陶板屋根材とは、陶器瓦の耐久性を保ったまま、軽量化を実現した屋根材です。
耐震・耐荷重の理由で陶器瓦が選べない住宅でも、陶器瓦と同様の性能・見た目を得ることができます。

【表:陶板屋根の特徴】
主原料 粘土、釉薬
材工価格 16,000円~/㎡
耐用年数 50年以上
メンテナンス目安 15年目:棟の取り直し
30~40年目:葺き直し
主要メーカー・製品 鶴弥「スーパートライ美軽(みがる)」(中空陶板瓦)
三州野安株式会社「セラマウント」(軽量瓦)

陶板屋根のメリット

  • 陶器瓦に比べて軽い
  • 塗装が不要
  • 耐用年数が非常に長い

 

陶器瓦と似たような特徴をもちますが、陶板のほうが重量が軽いことがメリットです。
陶器瓦の重さが1㎡あたり約50kgであるのに比べて、軽量化対策がされた陶坂屋根は約24kg/㎡(鶴弥「スーパートライ美軽」の場合)と、約半分となっています。

メンテナンス面でも、陶器瓦と同様、色落ちせず再塗装が不要なのがメリットです。

陶板屋根のデメリット

  • 陶器瓦より価格が高い
  • スレートや金属系に比べると重い

 

陶板屋根のデメリットは、主に価格面です。

陶板屋根の施工価格は、陶器瓦と同じか、それより高くなることがほとんどです。
もともと陶器瓦が選べる建物で、あえて陶板瓦を選ぶ理由は無いでしょう。

「塗装メンテナンス不要の屋根の家に住みたいが、屋根材は少しでも軽いほうがいい」と希望する人向けの製品です。

銅板屋根

時間を経た銅板屋根と、施工したての銅板屋根のイメージ

銅版は、古い日本家屋や寺社仏閣などで用いられてきた伝統的な屋根材です。
屋根として葺いたばかりの時は新品の10円玉に近い赤茶色をしていますが、使い込むにつれて緑青(ろくしょう、銅により生成される錆び)が生じ、渋い緑色になります。

【表:銅板の特徴】
主材料
材工価格 25,000円~/㎡
耐用年数 60年以上
メンテナンス目安 10年おきの点検・適宜補修
主要メーカー・製品

銅板屋根のメリット

  • 耐用年数が非常に長い
  • 塗装が不要
  • 錆びても問題なく使い続けられる
  • 軽量。耐震性が高い

 

前項の緑青が生じた銅版屋根は耐久性が増し、そのまま60年以上はもつと言われています。
この非常に長い耐用年数に加えて、経年劣化によるメンテナンスもほとんど必要ないのが魅力です。

金属屋根材に共通の、軽さと耐震性の高さも備えています。

銅板屋根のデメリット

  • 価格が非常に高い
  • 施工業者が非常に少ない

 

銅板の最大のデメリットは、価格が非常に高いことです。
現在の施工価格は、陶器瓦(日本瓦)の2~3倍以上(25,000円/㎡以上)が目安となります。

一般住宅の屋根材としては需要がほとんどなくなってから久しく、施工可能な業者も減っています。
そのため、対応可能な業者を探すのにも苦労するでしょう。

予算やスケジュールに大きな余裕があり、日本古来のエッセンスを取り入れた家にどうしても住みたい、という方向けの屋根材と言えます。

セメント瓦

セメント瓦(別称:モニエル瓦、コンクリート瓦、プレスセメント瓦)とは、セメントと砂を原料とした屋根材です。
20年ほど前までは主流な屋根材でしたが、現在では新しく使用されることはほぼありません。

【表:セメント瓦の特徴】
主材料 セメント、砂
材工価格 6,000円~8,000円/㎡
耐用年数 30~40年
メンテナンス目安 5~10年おき:割れのチェック
15年目:棟の取り直し
30~40年目:葺き替え
任意:塗装(美観のため)
主要メーカー・製品 ケイミュー「ROOGA(ルーガ)
井桁スレート「アメリカン瓦
モニエル「センチュリオン」「ホームステッド」「NEWシャブレ」(すべて廃盤)

セメント瓦屋根のメリット

  • 安価に瓦屋根にできる
  • 遮音性・断熱性が高い

 

かつては、住宅の屋根材が「陶器瓦」「セメント瓦」「トタン」のほぼ3択だった時代、セメント瓦は価格・性能的にもっとも平均的な選択肢でした。
陶器瓦よりも安く、見栄えは同等の重厚さがあり、トタンよりも断熱性・遮音性が高かったからです。
しかし、スレートやガルバリウムなどの優れた屋根材が登場し、新しい屋根材にセメント瓦が選ばれることは少なくなっています。

セメント瓦屋根のデメリット

  • 現在ではあえて選ぶ理由がない
  • 陶器瓦とは違い、塗装がいる
  • スレートよりも重い
  • コケ、藻が生えやすい

 

セメント瓦は陶器瓦とは違い、風雨で侵食が起こりやすいため、ひび割れの点検やメンテナンスが必要です。
経年で色褪せも起こるため、見栄えを維持しようとすると塗装の必要になります。
また、水分を含みやすいため、コケや藻も生えやすい屋根材です。

総合すると、セメント瓦は見た目と重さは粘土瓦に近く、原料や必要なメンテナンスはスレートに近い屋根材と言えます。
価格は、粘土とスレートのちょうど中間あたりです。

セメント瓦とスレートの違い

セメント瓦とスレートは、どちらもセメントを主原料としていますが、両者の違いは「厚み」です。一般に、1cm以上ならセメント瓦(もしくは厚型スレート)、1cm未満ならスレートと呼ばれて区別されることが多いようです。

参考記事:セメント瓦とは?他の屋根材との見分け方と特徴、メンテナンス方法を解説

陸屋根

陸屋根・屋上のイメージ

陸屋根とは、人が立ち入ることのできる、傾斜のない平らな屋根です。
正確には屋根材ではなく、防水工事を施した建物の屋上部分のことです。

防水工事には、「FRP防水」「ウレタン防水」「シート防水」などの種類があり、それぞれ寿命や維持費用、メンテナンス間隔が異なります。

【表:陸屋根の特徴】
主原料 ウレタン、FRP、樹脂シートなど
材工価格 FRP防水:4,000円~7,500円/㎡
ウレタン防水:3,000円~7,000円/㎡
シート防水:2,500円~7,500円/㎡
耐用年数 12~20年
メンテナンス目安 10年目:塗り替え(ウレタン防水)
12年目:張り替え(シート防水、FRP防水)
主要メーカー・製品 日本特殊塗料「タフシール」(FRP防水材)

陸屋根のメリット

  • スペースを物干し場などに活用できる
  • メンテナンスがしやすい、安く済む
  • 最上階の部屋が広くなる

 

陸屋根の特徴は、なんといっても人が立ち入ることが可能なことです。
屋根のスペースを、物干し場や家庭菜園、バーベキューなどに活用することができます。

また、元々人が立ち入れるのでメンテナンス時に足場が要らず、20万円前後の費用を節約できるメリットもあります。

陸屋根のデメリット

  • 水が溜まりやすい
  • メンテナンス頻度が高い
  • リフォームで変えることは難しい

 

陸屋根は勾配がなく水が流れにくいため、水はけが悪いことがデメリットです。
雨漏りを防ぐためには、床面の防水コーティングのメンテナンスが欠かせないでしょう。

メンテナンスが必要な頻度も、屋根種類のなかでは高めです。

そもそも、陸屋根でない建物を陸屋根の家にするには、大規模な改築が必要になります。
現実的に、リフォームの選択肢とはなりにくいでしょう。

▼「陸屋根防水の種類」についてもっと詳しく知りたい方はコチラ

トタン屋根

画像引用:https://hags-ec.com/column/a-totan-roof-that-is-known-from-disadvantages/

トタン(板)は、鉄の表面に亜鉛めっきを施した屋根材です。
亜鉛めっきにより、鋼板(鉄)本体が錆びにくく長持ちすると、30年以上前までは大変人気のあった金属屋根材でした。

【表:トタン屋根の特徴】
主材料 鉄、亜鉛(めっき)
材工価格 5,000円~6,000円/㎡
耐用年数 15~20年
メンテナンス目安 5年おき:錆び・穴の点検補修
10年目:棟の交換
20年目:葺き替え
任意:塗装(美観のため)
主要メーカー・製品 久宝金属製作所「平板トタン」(DIY用)

トタン屋根のメリット

  • 軽い
  • 価格が安め
  • DIYで扱いやすい

 

トタンは、価格も安く、耐水性があり、素人でも扱えるほど軽く加工もしやすいため、業者による施工ばかりでなく、DIYも盛んでした。

トタン屋根のデメリット

  • 現在ではあえて選ぶ理由がない
  • 遮熱性・遮音性が低い
  • ガルバリウム鋼板に比べて、錆びやすい

 

トタンは、薄い金属板であるため、屋根裏や屋内の寒暖差が大きく、雨音が響くデメリットがあります。

また、より錆びにくく価格もさほど変わらない「ガルバリウム鋼板」が登場したことにより、現在ではあえて選ぶ必要がない素材となってしまいました。

▼「トタン屋根」についてもっと詳しく知りたい方はコチラ

私の家だといくら?

おすすめの屋根材ランキング

それぞれの屋根材の特徴を確認できたところで、次はテーマ別の屋根材おすすめランキングを見てみましょう。

今回は、「リフォームの向き不向き」「耐用年数の長さ」「価格の安さ」「メンテナンスの手間」の4つのテーマでランキングを作成しました。

リフォームにおすすめの屋根材ランキング

まず一つ目は、リフォームにおすすめの屋根材ランキングです。

順位 屋根材の種類 メリット デメリット 価格 耐用年数
第1位 ガルバリウム鋼板 ・耐用年数が長め
・軽量、耐震性に優れる
・断熱性が低い
・キズやへこみに弱い
6,000円/㎡~ 30年~40年
第2位 アスファルトシングル ・防音性が非常に高い
・重量が軽め
・強風で剥がれることがある
・熟練した業者が少ない
3,500円/㎡~ 20年~30年
第3位 陶器瓦(日本瓦) ・耐用年数が非常に長い
・再塗装が不要
・再利用が可能
・価格が高め
・重量が大きく、家を選ぶ
9,000円/㎡~ 50年以上
第4位 ジンカリウム鋼板 ・耐用年数が長め
・防音性、断熱性が高い
・再塗装が不要
・価格が高め
・石粒が剥がれ落ちてくる
8,000円/㎡~ 30年~40年
第4位
(同率)
スレート ・価格が安い
・色やデザインが豊富
・メンテナンスが多め
・やや割れやすい
4,000円/㎡~ 25年~30年
第6位 陶板 ・陶器よりも軽い
・再塗装が不要
・陶器よりも価格が高い 16,000円/㎡~ 50年以上
第7位 銅板 ・耐用年数が非常に長い
・再塗装が不要
・価格が非常に高い 25,000円/㎡~ 60年以上
第8位 セメント瓦 ・陶器瓦よりも安価 ・現在では選ぶ理由がない 6,000円/㎡~ 30年~40年
第9位 陸屋根(屋上) ・スペースを活用できる ・水が溜まりやすい 3,000円/㎡~ 12年~20年
第10位 トタン ・軽量、耐震性が高い ・現在では選ぶ理由がない 5,000円/㎡~ 15年~20年
※材工価格は一般社団法人「積算資料 住宅建築編(2019年度版)」、耐用年数は各メーカーの公表値を参考にしています

耐用年数の長い屋根材ランキング

2つ目は、耐用年数の長い屋根材ランキングです。

金属・陶器などの屋根材が上位を占める結果となりました。

順位 屋根材の種類 耐用年数 特記
第1位 銅板 60年以上 破損しないかぎり半永久的に使用可
第2位 陶器瓦(日本瓦) 50年以上 破損しないかぎり半永久的に使用可
第3位 陶板 50年以上 瓦と同等の性能だが、薄いぶん破損の可能性あり
第4位 ガルバリウム鋼板 30年~40年
第4位 ジンカリウム鋼板 30年~40年
第6位 セメント瓦 30年~40年 4位と同等年数だが、耐水性・水はけに劣る
第7位 アスファルトシングル 20年~30年 点数は同等だが、スレートより防水性が高い
第7位 スレート 25年~30年
第9位 陸屋根(屋上) 12年~20年 メンテナンスと張り替えがほぼ同義
第10位 トタン 15年~20年

価格の安い屋根材ランキング

前項の「耐用年数」の上位とかいが入れ替わったような傾向がみられます。

1位の「アスファルトシングル」「スレート」は、どちらとも総合ランキングでも上位半分の屋根材なので、工事費用の安さを重視するならこのどちらかがおすすめです。

順位 屋根材の種類 価格 特記
第1位 アスファルトシングル 3,500円/㎡~
第1位 スレート 4,000円/㎡~ 平均価格はアスファルトシングルと同等と判断
第3位 陸屋根(屋上) 3,000円/㎡~ 素材価格ではなく、張り替え価格で判断
第4位 トタン 5,000円/㎡~
第5位 ガルバリウム鋼板 6,000円/㎡~
第5位 セメント瓦 6,000円/㎡~
第7位 ジンカリウム鋼板 8,000円/㎡~
第7位 陶器瓦(日本瓦) 9,000円/㎡~
第9位 陶板 16,000円/㎡~
第10位 銅板 25,000円/㎡~

メンテナンスの手間がかからない屋根材ランキング

任意タイミングでの点検のみでよい「陶器瓦」「銅板」が首位。

塗装不要だが15年目で棟交換が推奨される「ジンカリウム鋼板」「陶板」が次点。

葺き替え向きの屋根材では「ジンカリウム鋼板」「ガルバリウム鋼板」がおすすめとなる結果になりました。

順位 屋根材の種類 メンテナンス頻度 特記
第1位 陶器瓦(日本瓦) 任意点検のみ。塗装不要
第1位 銅板 任意点検のみ。塗装不要
第3位 ジンカリウム鋼板 15年毎。塗装不要 基本は棟交換のみ
第3位 陶板 15年毎。塗装不要 基本は棟交換のみ
第5位 ガルバリウム鋼板 15年毎 基本は棟交換のみ
第6位 アスファルトシングル 5年毎 念の為剥がれの点検を推奨
第6位 セメント瓦 5~10年毎 ズレや退色が多め。手がかかる
第6位 陸屋根(屋上) 10~12年毎 間隔は長いが、1回の工事が重め
第9位 スレート 5年毎 割れ発生が多い。手がかかる
第9位 トタン 5年毎 サビや穴の発生が多い。手がかかる

屋根材を変える前の注意

最後に、現在の屋根材を変更したいと考えている方に向けて、屋根材を変える前の注意点をご紹介します。

現在の屋根の勾配によっては変えられる屋根材が限られる

屋根材ごとに、最低限必要な勾配は変わります。
そのため、屋根を新しい屋根材にリフォームする場合、現在の屋根勾配(傾きの度合い)が、新しい屋根材で対応可能かどうかを確認ししてください。

屋根材のうち、最低限必要な勾配がもっとも小さく、平坦に近い屋根でも施工可能なのは金属製の屋根材です。

屋根材 最低必要な勾配の目安
スレート屋根 4寸以上
アスファルトシングル 3.5寸以上
3寸以上
ガルバリウム・ジンカリウム鋼板 2寸以上

屋根のリフォーム方法は2種類ある

屋根材を変更するリフォーム方法には、「葺き替え」と「カバー工法」の2つがあります。

それぞれの施工内容と費用の違いは、以下のとおりです。

工事方法 工事内容 工事費用 工期
葺き替え 瓦と下地板をすべて交換 約140~200万円 7~15日
カバー工法 古い屋根を新しい下地と屋根で覆う 約80~120万円 5~10日
>> 「屋根の葺き替え」について詳しく知りたい方はこちら >> 「屋根のカバー工法」について詳しく知りたい方はこちら

大手ではなく地元の業者に依頼するとお得

ハウスメーカーなどの大手リフォーム業者よりも、地域密着型の屋根工事店に依頼をしたほうが費用は安くなります。
工事の質も変わりません。

安くなる理由は、地元業者に直接依頼することで、中間マージンをなくせるからです。

大手業者は、地元の名もない下請け業者に大手を依頼し、大手金額に上乗せした50万円~150万円程度の手数料を工事費用にのせています。

そのため、同じ工事内容でも金額が割高となるのです。

まとめ

屋根材は非常にバリエーションが多く、今回の記事でご紹介していないものも多くあります。

新築やリフォームを検討される際には、専門業者からしっかりと意見を聞き、ご希望に沿う屋根材を探してみてください。

私の家だといくら?

▼インターネット
メトロタイル社:メトロタイルの屋根がストロングな3つの理由

▼書籍
最もくわしい屋根・小部屋の図鑑  株式会社エクスナレッジ

▼専門家(ヒアリング)
株式会社POD 代表 長谷川佳広 氏


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