屋根葺き替え工事の費用相場は?メリット・デメリット、屋根材の選び方も解説

  • 【更新日】2024-02-01
屋根の葺き替えとは?費用は?

本記事では、傷んだ屋根のメンテナンス方法に悩んでいる方に向けて

  • 屋根葺き替えにかかる費用相場
  • 屋屋葺き替えのメリット・デメリット
  • どんな場合に葺き替えを選ぶべきか?

を解説しています。

先に結論を言ってしまうと、葺き替えは築30年をこえている場合か、雨漏りなどの異常をおこしたことのある屋根の場合に最適と言えます。

そう言える理由や、屋根工事を決定する前に必ず知っておきたい知識についてを解説していきますので、ぜひ最後まで目を通して屋根工事の成功にお役立てください。

屋根葺き替えのポイント
  • 屋根葺き替えの費用は、一般的な住宅で約140万円~200万円
  • 葺き替え工事が最適なのは、屋根全体に傷み・劣化がある場合

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小林成光(コバヤシマサミツ)さんのプロフィール写真 監修者:外装劣化診断士 小林 成光

600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。 ▼略歴・プロフィール
「監修者|小林 成光(株式会社Speee)」

屋根の葺き替えとは?

作業内容 屋根材・防水紙を新しいものに全交換
費用相場 140万円~200万円
工期目安 10~15日間
特徴 もっとも高額・大規模な屋根リフォーム

屋根の「葺き替え」とは、今ある屋根材をすべて撤去して、その上から新しい屋根材を張り直す工事のことです。
また、同時に屋根材の内側の防水紙(ルーフィングシート)も交換するのが一般的です。

屋根材とルーフィングシートをどちらも新しくすることで、屋根の防水性が新築同様まで回復します。
一方で、屋根のメンテナンス工事としてはもっとも大規模なものになるので、かかる時間・費用ともに多くなります

一般的な30坪住宅の場合、屋根の葺き替えの工事費用は140万円~200万円ほど、所要日数(工期)は10日~15日間、もしくはそれ以上が目安です。

「ルーフィングシート」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

葺き替え以外の選択肢は?

葺き替えと似た屋根リフォーム工事に「カバー工法(重ね葺き)」があります。

カバー工法(重ね葺き)の場合は、今ある屋根材を撤去せずに上から新しい屋根材を被せます
そのため撤去作業費や廃材処分費がかからず、葺き替えよりも安く工事を行うことができます。

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屋根の葺き替えが必要なタイミング

屋根の葺き替えが必要なタイミングとしては、以下の2つが挙げられます。

  • ・年数|築20~30年が経過している場合
  • ・劣化症状|屋根全体のひび割れ・雨漏りなどが起きている場合

それぞれについて、詳しく解説して行きます。

年数|築20~30年が経過している場合

築20~30年が経過している場合、屋根葺き替えが必要なタイミングと言えます。

というのも屋根はセメントや金属などの様々な素材でできていますが、一般的にどの素材においても20~30年が経てば耐久性が低下し、寿命を迎えることになるのです。

一部で粘土瓦などの50年を超えて持続する素材もありますが、屋根材が耐久性を保てていても内部に敷かれた防水シートが20~30年ほどで劣化してしまいます。

したがって築20~30年の年月が過ぎれば、葺き替えまたは葺き直し(防水シートだけを好感し同じ瓦を葺くこと)が必要となるでしょう。

下記の表は屋根材ごとの耐用年数をまとめたものです。ご自宅の屋根材を把握している方はぜひ参考にしてみてください。

屋根材 耐用年数
スレート(コロニアル・カラーベスト) 20~30年
セメント瓦 20~30年
モニエル瓦 20~30年
粘土瓦(和瓦・洋瓦) 60~80年
トタン 10~20年

劣化症状|屋根全体のひび割れ・雨漏りなどが起きている場合

屋根葺き替えが必要なタイミングとして2つ目に挙げられるのは、屋根に劣化症状が見られる場合です。

屋根材の状態は建物がある環境にも大きく影響されるため、たとえ20~30年が経っていなくとも以下のような状態が確認できる場合は葺き替えの検討が必要です。

症状 概要
屋根全体のひび割れ

屋根のひび割れ

経年劣化が原因で放置していると雨漏りの原因となるため、葺き替えが必要。
風邪に飛ばされてきた物の衝突が原因の場合は、該当箇所の交換で対処できる。
コケが繁殖している

屋根に繁殖したコケ

経年劣化により屋根の塗膜の効果がなくなることが原因。
放置していると屋根材がボロボロになるため、葺き替えが必要になる。
屋根が柔らかくなっている

腐食して柔らかくなった屋根

屋根材の内部の野地板まで水が浸透してしまっている恐れがあり、葺き替えが必要。
屋根表面が波打っているなどの場合は注意をしておくべき。
すでに雨漏りがみられる

すでに屋根の機能が破綻しており、早々に葺き替えが必要。
放置していると屋根だけの問題ではなく、建物全体を傷めてしまうことになる。

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屋根の葺き替えの費用相場は140万円~200万円

屋根の葺き替えの費用相場は、一般的な30坪住宅の場合で140万円~200万円になります。

屋根材別の費用相場

葺き替えでは新しい屋根材に何を用いるかにより、価格差が生まれてきます。以下の表は葺き替え前と葺き替え後の屋根材による、葺き替えの費用相場の一覧表です。

葺き替え前 葺き替え後 費用相場目安
スレート スレート 約150万円
金属屋根(ガルバリウム鋼板) 約160万円
石粒吹きガルバリウム鋼板(ジンカリウム鋼板) 約190万円
金属屋根 金属屋根(ガルバリウム鋼板) 約160万円
スレート 約150万円
石粒吹きガルバリウム鋼板(ジンカリウム鋼板) 約160万円
和瓦 スレート 約180万円
金属屋根(ガルバリウム鋼板) 約185万円
石粒吹きガルバリウム鋼板(ジンカリウム鋼板) 約200万円
和瓦 約220万円
ガルバリウム鋼板 和瓦 ほぼ行われない(強度不足のため)
スレート 和瓦

屋根の葺き替え費用の内訳

屋根葺き替え工事の費用内訳や単価の相場は、以下の表のようになります。

内訳項目 工事内容 費用(単価)相場
足場費用 高所作業用の仮設足場設置 700円~1,000円/㎡
養生費用 飛散防止用の養生シートがけ 200円~300円/㎡
既存屋根の撤去費用 元屋根材の撤去 1,200円~2,000円/㎡
下地(野地板)の補修費用 下地木材の補修 2,000円~3,000円/㎡
防水シートの敷設費用 下地の上に防水シートがけ 600円~1,000円/㎡
新しい屋根材の材工費 防水シートのうえに新しい屋根材を設置 【和瓦】9,000円~1万5,000円/㎡
【スレート】4,500円~6,500円/㎡
【ガルバリウム鋼板】6,000円~9,000円/㎡
棟の設置費 屋根どうしが交差する部分 2,000円~3,000円/m
軒先、ケラバの設置費 屋根の壁からはみでる部分 1,500円~2,000円/m
アスベストの撤去費 既存屋根にアスベスト含まれる場合のみ 10万円~30万円/戸

費用の内訳は、足場代が15万円~20万円、古い屋根の取り外し・撤去費が12万円~20万円、下地木材の補修費が20万円~30万円、新しい屋根材の材料費と張替え工賃が合わせて45万円~90万円となります。

既存屋根がアスベストを含んでいる場合は、法令により特別な撤去方法が必要なため、別途10万円~30万円の費用がかかります()。
この出費を回避するために、アスベストを含む屋根のメンテナンス工事では、葺き替えではなくカバー工法が採られることも多くあります。

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屋根の葺き替えのメリット・デメリット

屋根の葺き替えには、重ね葺き(カバー工法)との比較して上記のようなメリット・デメリットがあります。
以下に、それぞれを詳しく解説します。

屋根の葺き替え工事のメリット

屋根の下地木材を直せる

葺き替えでは、表面の瓦や化粧スレートをすべて取り外すため、内部の下地木材を目視・点検・修理できます。
万一、木材の腐食がすすんでいた場合はすぐに貼り直しを行います。

これにより、屋根の防水性が根本的に回復し、家が長持ちします
また、工事後の屋根材も雨や風により強くなり安心です。

  • 一方で、カバー工法では下地木材を目視確認できません。万一異常があってもそのままになります。

建物の耐震性を下げない

葺き替えでは、ガルバリウム鋼板などの軽量な屋根材を選んだ場合、工事前よりも屋根が軽くなることもあります。
屋根の重量が軽いと建物の重心が下がり、地震の揺れに強くなります

  • 一方で、カバー工法は今の屋根に屋根材を重ね張りする工事なので、軽い素材を選んでも施工前より重量が軽くなることはありません。

屋根の葺き替え工事のデメリット

工事費用が高い

葺き替えを選んだ場合、古い屋根材の取り外し人件費や処分費用がかかるため、屋根の条件が同じならば、費用はカバー工法よりも高額になります

アスベスト含有屋根材ではさらに費用増加

既存の屋根材に石綿(アスベスト)が含まれていた場合、飛散防止対策が必要となります。そのため無石綿の屋根の撤去に比べて10万円~30万円程度費用が上乗せとなります。

ホコリ・騒音・振動が多い

古い屋根材の取り外し・撤去工程では、他の作業よりも大きめのほこり・騒音・振動などが出ます。
家族にデリケートな方がいる場合や、幼児やペットがいる家庭ではやや心配かもしれません。

施工中、雨に弱い期間がある

葺き替えの作業中、一時的とは言え屋根の下地木材が露出します。
もしこの間に雨が降った場合、あとあと下地が腐食し雨漏り等のトラブルにつながる可能性がゼロではありません。

通常は雨が降りはじめ次第シート等で覆い作業を中断するため大きな心配はないでしょう。あくまで「可能性」「カバー工法にはないデメリット」として紹介しています。

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葺き替え時、新しい屋根材は何を選べばいい?

ここからは葺き替えの際の屋根材の特徴とその選び方について解説していきます。
ここでは「スレート屋根」「ガルバリウム鋼板」「アスファルトシングル」「日本瓦(陶器瓦)」の4種類を取り上げて解説します。

「屋根材」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
「屋根材10種を徹底解説!特徴・代表商品・耐用年数とおすすめランキング」

スレート屋根(コロニアル・カラーベスト)の特徴

スレート屋根

スレート屋根は現在日本での新築住宅で一番多く使用されている屋根材です。

スレート屋根のメリットは色やデザインが豊富なので選択肢が多い、且つ安いことです。
費用相場は4,500~6,000円/㎡で、耐用年数は25年~30年あります。
選択肢が多いことに加え、最もポピュラーな屋根材なので、施工できる業者が多いことも特徴です。

デメリットは強度や耐久性が低いことです。
5~10年ほどで劣化し、場合によっては割れてしまう。ということもあります。
また気温差が大きいエリアだと、屋根材が反り返りやすくなるので劣化を早めてしまうことがあります。
そのため10年に一度は再塗装などメンテナンスが必要になるため、屋根材自体は安いですが、手入れに手間とお金がかかる屋根材です。

「スレート屋根」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
「スレート屋根とは? 特徴・修理方法・メンテナンス周期・費用を全解説」

ガルバリウム鋼板(屋根)の特徴

ガルバリウム鋼板はその価格面・性能面から、とても人気な金属製の屋根材です。

ガルバリウム鋼板の屋根にするメリットは、耐用年数が30年~40年ととても長いことです。
また防水性・防火性も高く、素材が軽量なため耐震性も高いハイスペックな屋根材です。

これだけ優れているにも関わらず費用相場も6,000円/㎡と他の屋根材と比較してもそれほど高くありません。

ガルバリウム鋼板の屋根にするデメリットとしては、断熱性・遮音性が低い点です。
ただ、どちらも断熱材・遮音材を使用することで軽減が可能です。

「ガルバリウム鋼板の屋根」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
「ガルバリウム屋根のおすすめ商品・メーカー7選!メリット・デメリットや費用も解説」

アスファルトシングルの特徴

アスファルトシングルの施工例
アスファルトシングル屋根の家

アスファルトシングルは2007年から日本で使われ始めた新しい屋根材で、洋風な外観になるおしゃれな屋根材です。

アスファルトシングルのメリットは、防水性・防音性が高いことです。
アスファルトシングルは継ぎ目がなく、葺き替え時に釘が不要なため、水が浸入しにくいことが特徴です。
耐用年数も20~30年あり、費用相場は3,500~6,500円/㎡です。

アスファルトシングルのデメリットは、強風に弱いことです。
釘を使用せず接着剤で張り付けるシート状の素材なので、台風などの強い風が吹き付けると剥がれてしまうことがあります。
一部がめくれているとそこから徐々に剥がれてしまう可能性があるので、5年ごとを目安に点検を行いましょう。

「アスファルトシングル」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
「アスファルトシングルとはどんな屋根?特徴・費用・メンテナンス方法を解説」

日本瓦・陶器瓦屋根の特徴

日本瓦・陶器瓦をつかった家屋の屋根

日本瓦(陶器瓦)は最近はあまり見なくなりましたが、昔ながらの屋根材です。
日本瓦のメリットは、50年以上と言われる長い耐用年数です。
条件によっては100年以上もつことがあるくらい長持ちする屋根材です。
またリフォーム・リノベーションなどの際に再利用可能という点もメリットとなります。

日本瓦は再塗装をする必要が無く、他の屋根材と比較するとメンテナンスにかかる費用が少ないです。

ただ、大きなメリットとして屋根材自体が高額なことがあげられます。
費用相場は9,000~16,000円/㎡とかなり高額です。

またかなり重たい素材なので家の耐震性が下がってしまうことと、お家の設計によっては日本瓦が使えない。という場合も多くあります。

葺き替え時の屋根材の選び方

ここからは葺き替え時にどういった基準で屋根材を選ぶべきかについて解説していきます。

基準は大きく3つ「耐久性・耐用年数」「価格」「見た目・デザイン」となります。

耐久性・耐用年数を基準にして屋根材を選ぶ場合

耐久性だけを重視して考えるのであれば、日本瓦(陶器瓦)を選択しましょう。

先述の通り日本瓦は50年以上の耐用年数があるため、今の家に長く住み続ける想定であれば最適でしょう。

しかし今の家の設計次第では日本瓦が適さない場合があります。
もし業者に日本瓦は使用できない。と言われたら、無難な耐用年数が30年はあるガルバリウム鋼板を選択することをおススメします。

価格を基準にして屋根材を選ぶ場合

「リフォームにそこまでお金をかけられない」という場合や、「劣化を直したいだけだから、とにかく安い屋根材にしたい」という場合は、アスファルトシングルがオススメです。
今回紹介した屋根材の中では比較的安く施工ができます。
しかし先ほど解説したように、耐久性が低いことに注意しましょう。

海が近い場所や台風が良く発生する地域だと、本来の耐用年数に届かずに再メンテナンスが必要になる可能性があります。

もしもう少し費用をかけることができるのであれば、スレート屋根を選択した方がよいでしょう。

見た目・デザインを基準にして屋根材を選ぶ場合

屋根に使いたい色がある、ただ葺き替えるだけではなくデザイン性を重視したい。という場合はスレート屋根を選択しましょう。

スレート屋根は黒や茶などの色だけではなく、青や緑、黄色など選択できるが色多岐にわたります。
また様々な形状や質感のスレートがあり、自分の好きなデザインにすることも可能です。

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屋根葺き替えの工期・工事工程

こちらの章では屋根葺き替えの施工の工期・工程工程についてご説明します。屋根葺き替えの工期は、10~15日間が目安です。

※本章の画像出典:北野瓦店- 【屋根工事】瓦の葺き替え工事 瓦めくり~完成からキャプチャ撮影

①仮設足場の設置:約1日

仮設足場の設置-屋根葺き替え

まずはじめに屋根葺き替え工事の作業の足掛かりとなる、足場を設置します。作業効率向上や安全性確保のために必要な工事です。

住宅の大きさにもよりますが、作業日数の目安は約1日となります。

②既存の屋根材の撤去:約1~2日

既存の屋根材の撤去-屋根葺き替え

最初に既存の屋根材を剥がし、撤去していきます。作業日数は約1~2日が目安です。

③下地板の補修・設置:約1~3日

下地板の補修・設置-屋根葺き替え
下地板の補修・設置を行っていきます。作業日数の目安は約1~3日、ご自宅の下地の劣化状況次第で開きがあります。

軽微な補修であれば1日で済むこともありますが、激しい傷みから新しい下地に交換する場合は3日ほどかかる場合もあります。

④防水シート(ルーフィング)の設置:約0.5日

防水シート(ルーフィング)の設置-屋根葺き替え-動画キャプチャ

ルーフィングとも呼ばれる防水シートを設置していきます。雨水が屋根の間から下地に染み込んで傷まないように、ルーフィングを設置します。

作業日数は約0.5日が目安です。

⑤新しい屋根材の設置:約5~7日

新しい屋根材の設置-屋根葺き替え

防水シートの上から、新しい屋根材を設置していきます。

選んだ屋根材によって作業日数が変わり、目安は約5~7日となります。

⑥足場の解体:約0.5日

新しい屋根材で吹き替えた後は工事完了となり、最初に設置した足場を解体します。作業目安は約0.5日です。

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屋根の葺き替えで補助金制度を使う方法

屋根葺き替え工事で費用を安くする1つの方法として、ただ新しい屋根板に変えるだけでなく、リフォームする方法があげられます。

リフォームの方法には、下記2つの種類が存在します。それぞれのリフォームの条件や補助金額を解説していきます。

  1. 省エネリフォーム
  2. 耐震リフォーム

方法①:省エネリフォーム

省エネリフォームとは、環境に優しい家へと改修することを指します。省エネリフォームで補助金を受けるには、下記の条件を満たす必要があります。

  • ・ソーラーパネルの設置
  • ・断熱性や遮熱性の高い屋根に改修
  • ・LED照明の設置
  • ・屋根材に含まれるアスベストの除去

 

断熱・遮熱性の高い屋根に改修するには、断熱・遮熱シートを屋根に取り付ける、ガルバニウム鋼板、セメント瓦、粘土瓦といった遮熱性の高い屋根材に葺き替える、
遮熱塗装を行うと良いでしょう。

また屋根材に含まれるアスベストの除去を行うには、アスベストを含むスレートやセメント以外の瓦に葺き替えると良いでしょう。

省エネリフォームを行うと、最大50万円の補助金が支給されます。補助金額は、自治体によって異なるので、注意しましょう。

方法②:耐震リフォーム

耐震リフォームとは、基準値よりも低い耐震性の建物を補強することです。耐震リフォームで補助金を受けるには、下記の条件を満たす必要があります。

  • ・昭和56年5月31日以前に建てられた建物であること
  • ・地上3階建てで、木造部分が2階以下の住宅であること
  • ・工事後の判定値が1.0以上であること

 

昭和56年5月31日以前に建てられた建物でなければならないのは、昭和56年5月31日に耐震基準法が改正されたからです。

そのため、耐震基準法以前に建てられた建物は、改正後に建てられた建物よりも耐震性が低いのです。

また工事後の判定値(Is値)は、建物の強度や粘りの指標を指します。判定値が1.0であると、地震によって崩壊する危険性か低いとみなされ、耐震リフォームの補助金を受けることができます。

屋根の耐震リフォーム方法の1つとして、屋根の軽量化があげられます。

なぜ屋根の軽量化によって耐震性をあげられるのかというと、軽量化により家の重心を低くし、地震による揺れ幅を短くすることができるからです。

瓦屋根やスレート屋根である家であれば、金属屋根への葺き替えを行うと良いでしょう。屋根の重さを1/10~3/10までに減らすことができます。

耐震リフォームを行うと、最大100万円の補助金が支給されます。補助金額は、自治体によって異なるので、注意しましょう。

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屋根の葺き替えを安くするには「相見積もり」が有効

「葺き替えの施工判断と費用」について、内訳なども交えてご説明してきました。

葺き替えに限らず、屋根修理の費用は同じ坪数の家でも、屋根の形状や傾斜によって面積が大きく変わるため、家の大きさが工事費用の目安にならず、予想が難しくなっています。

そこで、できるだけ複数の業者から相見積もりを取り、費用や工事内容に一番納得のいく業者を選ぶことで、コスト的にも効果的にも最適な工事を行うことができます。

業者の得意分野によっては、葺き替え以外の工事を提案してくることもあるので、費用や内容に納得のうえで葺き替え工事より安い工事で済むこともあるかもしれません。

本記事が、屋根の葺き替えをご検討中の方々のお役に立てば幸いです。

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