屋根カバー工法とはどんな工事?メリット・デメリット、費用相場まで徹底解説

  • 【更新日】2023-03-09
屋根カバー工法とはどんな工事?メリット・デメリット、費用相場まで徹底解説

カバー工法とは、古い屋根のうえに、新しい屋根材をかぶせる工事方法です。

工事費用や工事が短期間で済むメリットがある反面、屋根内部の点検ができない工事でもあります。
Point
  • 費用や所要日数でメリットを得る代わりに、安心面でリスクを負うこともある
  • 他の手段を説明せず、カバー工法だけを積極的に勧めてくる業者には注意

カバー工法のメリット、デメリット、費用まで徹底的に解説をします。
記事内容は動画でもまとめています。ぜひご覧ください!

「屋根工事の種類」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「屋根工事は8種類!工事内容、費用相場、日数、業者選び…全て解説します」

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屋根カバー工法のメリット

まずは、カバー工法のメリットを抑えておきましょう。

カバー工法のメリットは下記3点です。

ここからは、カバー工法のメリットを、ひとつひとつ解説をします。

解体作業・廃材が出ないためコストを抑えられる

カバー工法は、廃材が出ないためコストを抑えることが可能です。

カバー工法は、既存屋根を撤去せずに、新しい屋根材を上から重ねる工事となります。

その工事の特徴から、既存屋根の解体作業・廃材が発生しない分、コストを抑えることができるのです。

「屋根工事の費用」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「屋根修理の費用相場はいくら?雨漏り、台風、瓦の修繕…部位・トラブル別に全解説」
>>「屋根葺き替えの費用はいくら?工事のメリットデメリット、屋根材の選び方」

スレート屋根のなかでも、2005年以前に建てられた自宅にお住いの方は、20~50万円ほど工事費用を抑えることができます。
追加費用がかかる理由は、撤去作業時にアスベストの粉塵を抑える特殊な対策が必要なためです。
2005年以前に作られたスレート屋根には、現在は禁止されている原料の「アスベスト」が含まれており、カバー工法以外の工事をする場合は、通常の撤去費用に加えて特殊作業料20~50万円の追加費用がかかります。
しかしカバー工法では、撤去作業がなくアスベストが飛散するおそれがないため、アスベスト入りの建材でも、追加費用を発生がしないでリフォームできます。
アスベスト繊維には人体への有害性が指摘されており、2004年に使用や製造が法令で禁止されました。
最終的な判断は、ハウスメーカーに問い合わせるか、国交省・経産省が作成した石綿含有建材データベースで確認をおすすめします。

「アスベストのリスクと対処」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「アスベスト含有住宅の見分け方3つを徹底解説!リスクや除去方法まで知っておこう」

工事期間が短い

カバー工法は、工程が少ない分、工事を早く終わらせることが可能です。

工事を行っている間は、騒音が発生したり、業者の出入りが多くなります。

工事期間中の日常生活へのストレスやご近所さんにかかる迷惑は、工期が短くなる分、軽減可能です。

家の断熱性が上がる

最後のメリットは、家の断熱性が上がるという点です。

カバー工法をした屋根は、古い部分と新しい部分の二層構造になります。

そのため、屋外の暑さ・寒さが室内に伝わりにくくなる効果が期待できます。

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屋根カバー工法のデメリット

続いて、カバー工法のデメリットを紹介します。

カバー工法のデメリットも、ひとつずつ解説していきます。

屋根内部の点検ができない

カバー工法は、屋根内部の点検ができない工事です。

カバー工法は、新しい屋根材をかぶせる工事なので、屋根内部のキズや経年劣化が直せるわけではありません

以後の修理やリフォームが高額なる

カバー工法による工事では、以後の修理やリフォームが高額になることもあります。

もしもカバー工法で工事をした後に屋根工事が必要になった場合は、修理や再リフォームの金額は通常よりも高くなります。

カバー工法を行った状態の屋根は、通常よりも一層多く重なっています。

そのため、二重となった屋根材を剥がす手間がかかり、費用もかさむことになります。

使用可能な屋根材が限られている

カバー工法を行うと、使用可能な屋根材が限られているというデメリットもあります。

カバー工法を行うと家の重量が増加することでどうしても耐震性が下がってしまいます。

その影響を抑えるため、軽量な屋根材を利用しなければなりません

カバー工法で工事をする際は、使用できる屋根材に限りがあることを覚えておきましょう。

耐震性が下がる

最後のデメリットは、耐震性が下がるという点です。

先ほど解説した通り、カバー工法後は、古い屋根と新しい屋根の二層構造となるため、屋根の重量が増えます。

建物の重心が高くなると、揺れによる影響を受けやすくなってしまいます。

カバー工法を行うと、屋根の重量が増え、建物の重心が高くなるため、耐震性が低下します。

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屋根カバー工法がおすすめできる場合、できない場合

ここまで、カバー工法のメリット・デメリットを紹介しました。

結局のところ、カバー工法はどんな方におすすめの工事なのでしょうか。

おすすめできる場合、おすすめできない場合は下記の通りです。

ここからは、カバー工法がおすすめできる場合カバー工法をおすすめできない場合をそれぞれ解説します。

カバー工法がおすすめな場合

以下に当てはまる場合は、カバー工法がおすすめの工事方法になります。

費用の安さを重視する場合

どうしてもリフォーム工事をする必要があり、工事費用の安さを最重要視する方には、カバー工法がおすすめです。

カバー工法は、よく同時に検討される葺き替えと比較して解体作業・廃材が出ない分、費用を抑えることができます。

アスベストが住宅に含まれている場合

今の屋根材にアスベストが含まれていて、割り増し撤去費用が支払えない方も、撤去費用自体がなくせるカバー工法がおすすめとなります。

10~15年以内に、家を転居・解体する予定がある場合

カバー工法には、以後の工事費用の増大のリスクがあります。

10~15年以内に住まなくなる予定の建物であれば、それまでに再度メンテナンスをする可能性は低いでしょう。

住まなくなるまでの残りの期間だけ家がもてばよいという方も、カバー工法がおすすめです。

カバー工法がおすすめできない場合

以下に当てはまる場合は、カバー工法ではリスクが大きいため、「葺き替え」という方法で屋根リフォームするほうがおすすめです。

屋根から雨漏りを起こしたことがある場合

過去に屋根からの雨漏りを起こしたことのある家は、屋根下地や躯体に傷みが発生していると考えらます。

そのような屋根をカバー工法でリフォームすると、気づかないうちに内部で腐食等が進行する恐れがあります。

そのためカバー工法は、屋根から雨漏りを起こしたことがある方には、おすすめできない工事になります。

同じ理由で、雨漏りの修理方法としてもカバー工法は避けるべきです。

将来的に増改築などの工事予定がある場合

カバー工法後に別の工事をすることになった場合、分厚くなった部分を剥がすのに余計な費用がかかってしまいます。

そのため、将来的に屋根リフォームを行う可能性が高い方は、避けたほうがよいでしょう。

地震でよく揺れる家である場合

カバー工法では、多少なりとも家の重量の増加が発生し、耐震性の低下が起こります。

地震のたびによく揺れる、揺れに敏感な家族がいる方には、カバー工法はおすすめできません。

屋根にスレートや瓦を使いたい場合

カバー工法では、使用できるのが金属系の建材に限られてしまいます。

そのため、希望する屋根材が決まっていて、それが金属系以外のものである方は、カバー工法では希望が叶いづらいため、向いていません。

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屋根カバー工法と葺き替えの違い

カバー工法に対して、古い部分を完全に解体・撤去をしてから、新しい部分を作る工事を「葺き替え(ふきかえ)」といいます。

屋根リフォームを検討されている方のなかで、カバー工法と葺き替え、どちらを選べばよいかわからないといった方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

下記は、カバー工法と葺き替え、9つの違いです。

カバー工法と葺き替えの費用や効果の違い
比較項目 カバー工法 葺き替え
工事費用 安い 高い
アスベスト処理費用 かからない かかる
次の工事費用 高くなる 影響なし
工事日数 短い 長い
屋根内部の劣化症状 直せない 直せる
利用できる屋根材の選択肢 限定的 広い
断熱性 上がる 影響なし
耐震性 下がる 影響なし
火災保険 原則下りない 条件次第で下りる

葺き替えとの違いからみたカバー工法の特徴は、費用や所要日数でメリットを得る代わりに、安心面でリスクを負う工事といえます。

ここからは、カバー工法と葺き替えそれぞれの違いを、ひとつひとつ簡単に解説します。

費用の違い

一般的な30坪住宅の場合を工事する場合では、カバー工法と葺き替え工事で「約10万円」費用に違いがあります

一般的な30坪住宅の場合の屋根のカバー工法の工事費用は、「120~170万円」です。

一方、屋根の葺き替えは130~180万円となっており、カバー工法のほうが約10万円安い計算となるのです。

屋根材の撤去費用の相場は、「1㎡あたり1,300円」前後です。

この撤去費用の分だけ、費用の違いが生まれます。

また先ほど解説をした通り、2005年以前に建築したスレート屋根住宅にお住いの方は、カバー工法を行うことで、さらに20~50万円ほど工事費用を抑えることができます

撤去費用は次回メンテナンス時に発生します

カバー工法は、解体作業や撤去費用が発生しないぶん費用が安くなることを解説しました。

これは言い換えると、撤去費用を先延ばししている状態でもあることは覚えておきましょう。

前回のリフォーム時に古い屋根を取り外さなかった場合は、次回のメンテナンス時、あるいは家を解体する際に撤去が必要です。

アスベスト含有屋根の場合でも同様で、結局はどこかのタイミングで屋根材を撤去しなければなりません。

そのため、カバー工法は、撤去費用を先送りしているに過ぎない工事ともいえます。

葺き替えと比較して、トータルで支払う撤去費用に関しては、ほとんど変わらないことは抑えておきましょう。

工事日数の違い

工事日数には、約2~3日程度の違いがあります

下記は、カバー工法と葺き替えの工事日数の違いです。

工事日数の違い
  • 屋根の葺き替え:6~8日間
  • 屋根のカバー工法:5日間

葺き替え工事では、カバー工法にはない「既存屋根の撤去」「野地板のチェック」の工程が発生します。

そのため、工事日数にも約3日程度の違いが生まれます。

直せる劣化症状の違い

カバー工法と葺き替えでは、屋根内部の劣化症状を直せるかといった点でも違いがあります。

カバー工法・葺き替え共通して、屋根の経年劣化が原因である雨漏りを解消することができますが、カバー工法では、屋根内部の腐食をチェックすることができません

そのため、もし屋根の下地が腐り始めていた場合、カバー工法完了後も劣化が進行し続けてしまいます。

対して、葺き替えは、屋根下地の劣化も確実に直すことができます

このように、直せる劣化症状にも違いがあります。

利用できる屋根材の違い

カバー工法と葺き替えでは利用できる屋根材の種類にも違いがあります

下記は、カバー工法と葺き替えで利用できる代表的な屋根材の比較表です。

屋根材 カバー工法 葺き替え
スレート ×
ガルバリウム鋼板
アスファルトシングル

カバー工法で利用できる屋根材といえば、ガルバリウム鋼板といった金属屋根しかないことが一昔前の状況でしたが、近年は軽量な屋根材が開発されており、選択肢が広がっています。

しかし、葺き替えと比較すると、利用できる屋根材は依然として限定的です。

断熱性の違い

最高気温が30度を超える真夏日に実施された実験結果によると、カバー工法と葺き替えを行った場合の温度差は約5~7℃となります。

これは、スレート屋根の自宅に対して、断熱材入りのガルバリウム鋼板でカバー工法をする場合と、葺き替えをする場合の断熱効果を比較した実験結果です。

葺き替えより、ガルバリウム鋼板でカバー工法をした屋根のほうが断熱効果が少し高いことがわかっています。

断熱効果の注意点

断熱効果によって室内温度が常時快適に保たれるわけではないことに注意しましょう。

断熱効果が発揮されることにより、屋根内部の熱の放出も進みづらくなってしまいます。

そのため、気温が下がる夕方は、葺き替えをした屋根とカバー工法した屋根の温度が逆転し、カバー工法をした屋根の温度のほうが高くなります

また断熱効果については、使用する屋根材の種類によっても大きく変わります。

今回の実験で使用されているガルバリウム鋼板と一括りにしても、断熱材入り/なしと様々な種類があるため、カバー工法による断熱効果を期待される方は、使用する屋根材を慎重に検討してください。

耐震性の違い

カバー工法を行った場合は、屋根の重量が増えて建物の重心が高くなるため、耐震性も下がってしまうことは先ほど解説しました。

それに対して、葺き替えは、カバー工法のように屋根が二層になることがなく、工事によって耐震性が下がることはありません

さらに耐震性については、屋根の重さだけではなくお家の古さにも関連します。

古いお家へカバー工法する場合は、耐震性のリスクがより高まってしまうことは抑えておきましょう。

火災保険の認可の違い

工事方法によって、火災保険が認可されるかどうかにも違いがあります

葺き替えは火災保険を利用して工事ができることに対して、カバー工法では原則として火災保険の認可が下りることはありません。

火災保険の保険金は、風災や雪災で受けた損傷を「元の状態へ戻す工事」に対して下りるのが原則です。

新しい層が増えるカバー工法は、「元に戻す工事」ではないと判断され、原則としては保険金を受けとることができないのです。

「火災保険を使った修理方法」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「火災保険のトラブルで屋根修理に失敗しない方法」

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そもそも屋根カバー工法とは?

カバー工法の基本情報
項目 詳細
工事内容 今の屋根の上から、新しい建材を張りつける
費用相場 80~140万円
工期 約5日間
工程
  1. 既存の棟板金を撤去する
  2. 既存の屋根の上にルーフィング(防水シート)を張る
  3. ルーフィングの上に新しい屋根材を張る
  4. 貫板・棟板金を設置する
  5. 仕上げ後、完了(約5日間)

改めて、カバー工法の基礎知識を整理しましょう。

屋根カバー工法の工事内容は、既存の屋根の上に、新しい屋根材を張る作業となります。

古い部分の上に重ねて新しい部分が作られるため、“カバー工法”という名称が付けられています。

別名を「重ね葺き」といい、こちらの呼称を用いる業者もいます。

金属系屋根を張り付ける工事が一般的

耐震性が下がってしまうカバー工法は、最大限軽量な屋根材で工事する必要があることを先ほど解説しました。

一般的な素材のなかでは金属系ものが圧倒的に軽いです。

したがって、カバー工法時につかえる素材も、「ガルバリウム鋼板」や「アルミ」など金属系ほぼ一択になります。

「ガルバリウム鋼板」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「【入門】ガルバリウム鋼板の全知識を公開!特徴・価格・勾配・選び方」

カバー工法の工期と工程

  1. 既存の棟板金を撤去する
  2. 既存の屋根の上にルーフィング(防水シート)を張る
  3. ルーフィングの上に新しい屋根材を張る
  4. 貫板・棟板金を設置する
  5. 仕上げ後、完了(約5日間)

 

屋根のカバー工法に必要な日数は、約5日が目安です。
工事中、家に出入りできなくなったり、使用できなくなる部屋が発生することはありません。

それぞれの工事工程について画像とセットで解説をします。

既存の屋根棟を撤去する

画像出典:ケイナスホーム

カバー工法でまず行うのが、棟板金の撤去です。

棟板金は、屋根の頂点にある板金のことで屋根材の隙間を覆い、雨漏りなどを防ぐ役割があります。

既存の屋根の上にルーフィング(防水シート)を張る

画像出典:ケイナスホーム

次に行うのがルーフィングの設置です。

ルーフィングは、屋根材の間から浸水する雨水を防ぎ、下地を保護する役割を持っています。

棟板金と同様に、屋根材にはパーツごとにすき間があるため、屋根内部の下地は屋根材とは別で保護する必要があります。

▼「ルーフィング」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>ルーフィングシートとは?種類ごとにメリット・デメリットを解説

ルーフィングの上に新しい屋根材を張る

画像出典:ケイナスホーム

次に、ルーフィングの上に新しい屋根材を張ります。

屋根材は、屋根の形状に合わせて1つずつパーツを張り付けていきます。

貫板・棟板金を設置する

画像出典:ケイナスホーム

屋根材の張り付けが終わったあとは、貫板・棟板金を設置します。

貫板・棟板金を設置することで、屋根同士をつなぎ合わせます。

仕上げ後、完了

画像出典:ケイナスホーム

最後に、棟板金のつなぎ目にコーキングを埋めていきます。

コーキングは、板金のつなぎ目からの浸水も防ぐための工事です。

場合によっては、コーキング処理に加えて、雪止めを設置することもあります。

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屋根カバー工法を勧めてくる業者の本音と、その対策

ここまでの解説で、あなたにカバー工法が向いているか、他の工事方法のほうが向いているかが、ご判断いただけたでしょうか?

どちらの場合でも、今接触している業者に決めるのはまだ早すぎるかもしれません。 というのも、カバー工法ばかりをプッシュする業者は、あまり顧客のことを考えていないと考えられるからです。

カバー工法は業者にとって得が多い工事

実はカバー工法は、リフォーム業者、なかでも板金業者にとっては非常に「おいしい」工事なのです。理由は以下のとおりです。

工期が短く、回転率が上げられる

カバー工法のメリットに工事日数の短さを挙げましたが、これは業者にとっても「施工の回転率が良い」という旨味があります。

前述の工事金額を日数で割って1日あたりの売り上げ額を計算すると、屋根のカバー工法は「30~36万円」です。
対して屋根葺き替えの場合は「20~33万円」ですから、業者にとってはカバー工法を勧めるほうが1日あたりの売上た高くて得ということになります。

金属系素材のほうが、利益率が高い

カバー工法で使えるのは金属系の屋根材に限られるとご説明しました。
屋根工事業者のうち「板金業者」にとっては、この金属系の建材が専門で、利益率も高い主力商品なのです。

板金業者にとっては、金属系以外の屋根材も選択肢に入る葺き替えを選ばれると、高利益率商品を売り逃す可能性が生まれます
そのため、カバー工法が一番うれしい工事なのです。

カバー工法を強く勧めるのは「顧客より利益が優先」な疑いあり

このように、カバー工法は業者にとっても都合の良い工事だという本音が分かりました。

もしあなたがやりとりをしている業者が、あなたに、カバー工法のデメリットをほとんど説明しなかったり、葺き替えという選択肢を示さなかった場合、その業者は顧客の利便性よりも自社の都合を優先する要注意業者である可能性があります。

そのような業者が提示する見積もり金額や、工事の品質が信用できるでしょうか?

悪い業者にひっかからないための対策

業者の提示した見積り金額に不安が残る場合は、どうすればよいのでしょうか?

「相見積もり」でセカンドオピニオンをとる

誰でも実践可能な対策として、見積もりを複数の業者からとることがあります。

リフォームは、定価というものが存在しない商品です。
同じ工事でも、家の大きさや使う建材によって費用がバラバラになるため、他人の場合があまりアテに出来ません。

そのため、適正金額をつかむためにも、最低3社からは見積もりを取り、提示金額や接客品質を比べることを強く推奨します。

相手が悪徳業者でなくてもメリットあり

同じリフォーム工事でも業者によって費用がバラバラなのは、悪徳業者が関わっていなくても同じです。
業者によって、得意とする工事や、安く使える建材は、どうしても違うものです。

そのため、見積もりを複数とらずに契約業者を決めてしまうのは、損をする可能性が高いといえます。

「心あたりの業者がそんなにない」場合は…

このページにある「無料診断」「料金診断」ボタンには、あなたの地元の優良業者を判定し、お教えする機能もあります。
相見積もりをとりたくても、近隣の屋根工事業者をあまりご存知ない場合にご活用いただければ幸いです。

もちろん、あなたに利用料金は一切かかりません
加えて、当ページから見積もり希望の連絡をいただいた方へのサービスとして、最終的に選んだ業者以外への気まずい「キャンセル連絡」も代行いたします。

以上、本記事の解説があなたの屋根リフォームのお役に立ちましたら幸いです。

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▼書籍
建築工事研究会『積算資料ポケット版 リフォーム編2021』一般財団法人経済調査会, 2020
菊池克弘『住宅リフォーム重要事項32選』都市環境建設 2015

▼インターネット
厚生労働省「アスベスト(石綿)に関するQ&A」

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