お風呂で快適な時間を過ごすために、お風呂をリフォームしたいと考える人は多いです。
しかし、マンションのお風呂リフォームの場合は、戸建てとは異なるマンション特有の注意点やポイントがあります。
マンションならではのお風呂リフォーム事情を把握して、自宅のリフォームを成功させましょう。
- ユニットバスは、マンション用と戸建て用でサイズが異なる
- マンションのお風呂の大きさは1418サイズか1620サイズが多い


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マンションのユニットバスのサイズと選び方
マンションのお風呂リフォームを検討するとき、自宅マンションのユニットバスのサイズを正しく把握しておきましょう。
マンションのユニットバスのサイズ
マンションと戸建てでは、設置されているユニットバスのサイズが異なる場合が多いです。その理由は、マンションの浴室のほうが戸建ての浴室よりも床下や天井が低くなっているためです。
マンションのユニットバスのサイズは、一般的には「1418サイズ(0.75坪)」と「1620サイズ(1.0坪)」が採用されています。
「1418サイズ」は短辺140㎝×長辺180cm、「1620サイズ」は短辺160㎝×長辺200cmを表しています。
ただし、同じサイズであってもメーカーによってはサイズ(外寸)が異なる場合もあるため、今と同じサイズを選択したとしても浴室に収まらないケースがあります。そのため、交換したい商品が決まった際には事前にリフォーム業者に確認しましょう。
マンションの浴室を広くしたい!正しいユニットバスの選び方とは
「洗い場が狭い…」「浴槽が狭くてくつろげない…」という方も多いのではないでしょうか?リフォーム制約の多いマンションのお風呂リフォームでも、工夫によって浴室を広くできる場合があります。
【工夫①】ユニットバスをサイズアップする
古いマンションの場合は、浴室の縦横幅よりも小さいサイズのユニットバスが設置されている場合があります。その場合は、ユニットバスをサイズアップして交換するだけで浴室が広くなります。
【工夫②】浴槽をワイド型・ラウンド型にする
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出典:LIXIL/スパージュ(グランフィット浴槽 ワイド)/タカラスタンダード/キープクリーン浴槽
マンションの場合、浴室の拡張や壁の移動などが制約上できない場合があるため、浴室はそのままのサイズで、浴槽の大きさや形を変えることで広く見せる工夫が有効です。
特におすすめなのが、丸くて広々とした「ワイド型浴槽」と、浴槽上部に広がりをもたせた「ラウンド型浴槽」です。
どちらも設置面積に対して広さが確保された浴槽なので、浴室全体の空間を広く見せてくれます。
マンションにおすすめのユニットバス
ユニットバスはマンション用と戸建て用でサイズが異なるため、マンションのお風呂リフォームをする際にはマンション用のユニットバスを選ぶ必要があります。
まずは、マンションにおすすめのユニットバスを6つ紹介します。
Panasonic:リフォムス(Refoms)
パナソニックのユニットバス商品の中でミドルグレードの「リフォムス(Refoms)」。「リフォムス」は戸建て・マンションのいずれにも対応する商品で、床暖房、暖房換気乾燥機、保温浴槽Ⅱ、床・壁・天井断熱が標準装備となっている高機能のお風呂です。お風呂の寒さを解消したい人におすすめです。
リフォムスがマンションのお風呂リフォームに向いている理由は、リフォーム専用商品のため交換工事のしやすさや、年齢を重ねてからも使いやすい設計が考慮されていることです。
価格 | 約152万円~約230万円 |
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機能 | 床暖房、床・壁・天井断熱、保温浴槽Ⅱ、スゴピカ浴槽、スマイル浴槽 |
対応サイズ | 1216、1217,1317、1616、1717、1618、1621、1624 |
対応物件 | 戸建て、マンション |
「パナソニックのお風呂」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>パナソニックのお風呂の特徴は?人気の3製品の機能や価格の比較も
LIXIL:リノビオV
画像出典:LIXIL/マンションリフォーム用システムバスルーム リノビオV
「リノビオV」は、浴槽と洗い場がゆったりと大きく広がるように設計されたリフォーム用のユニットバスです。対応サイズも幅広く浴室スペースが小さい家にもおすすめです。また、人造大理石の「ルフレトーン」を標準装備し、多彩な機能を備えている点も魅力です。
リノビオVが向いている方は、マンションの限られたお風呂のスペースのなかでもひろびろとした浴槽や高級感のあるデザインを求めたい方と言えるでしょう。
価格 | 約85万円~約182万円 |
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機能 | 人造大理石浴槽、フルフォールシャワー、キレイサーモフロア、エコアクアシャワー |
対応サイズ | 1620、1616、1418、1416,1317、W1316、1218、W1216、1216、S1216、1116、1115、1014 |
対応物件 | マンションのみ |
「LIXILのお風呂」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>リクシル(LIXIL)のお風呂の特徴は?人気シリーズ3製品の比較も実施
TOTO:シンラ
『リフォーム産業新聞』が2023年3月に発表したプロがおすすめする人気バスランキングで、高級価格帯ランキングで1位にランクインした人気商品の「シンラ」。
パールのような上品な「ファーストクラス浴槽」やたっぷりのお湯でリラックスできる「楽湯」など、お風呂時間にこだわりたい方におすすめです。
シンラは人気No.1のお風呂(システムバス)だけあり、リラックスのための設計、保温・断熱性、掃除のしやすさなど機能に隙がありません。
マンションリフォームを検討の方は、シンラを選択肢に入れて検討することをおすすめします。
価格 | 約110万円~約280万円 |
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機能 | ファーストクラス浴槽、ほっカラリ床、床ワイパー浄水、おそうじ浴槽 |
対応サイズ | 1216、1317、1616、1618、1620、1624、1717(Dタイプ) |
対応物件 | 戸建て、マンション |
「TOTOのお風呂」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>TOTOのユニットバス/お風呂の特徴は?サザナやシンラなどの人気シリーズや機能について解説
タカラスタンダード:グランスパ
「グランスパ」の特徴はカスタマイズ性の高さです。「ベーシック」「お手入れラクラク」「ラグジュアリー」といった多彩なセットプランも用意されているので、それらをベースに細かい部分をカスタマイズしていくのも良いでしょう。
さらに「ぴったりサイズシステムバス」と呼ばれる、タカラスタンダード独自の機能も魅力です。これにより浴室スペースに合わせ、間口・奥行ともに2.5㎝刻みでサイズオーダーが可能となっています。
梁や柱があるマンションのお風呂でも、浴室の形状に合わせてぴったり合ったサイズでリフォームが可能です。
価格 | 約45万円~約115万円 |
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機能 | ぴったりサイズシステムバス、ホーロークリーン浴室パネル、肩包み浴槽、うるぽか湯 |
対応サイズ | 1116、1216、1317、1418、1616、1620 |
対応物件 | 戸建て、マンション |
「タカラスタンダードのお風呂」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>タカラスタンダードのお風呂の5つの特徴!鋳物ホーロー浴槽の魅力とは?
トクラス:VITAR(ヴィタール)
「VITAR(ヴィタール)」はトクラスのマンションリフォーム用バスルームです。「VITAR」のバスタブは業界最大クラスのゆったり感や、身体になじむ丸みのある形状が特徴です。また、「LED照明」や「節湯水栓」などの家計にやさしい節水・節電アイテムも充実しています。
マンションのお風呂は戸建てより狭くなりがちですが、それでもなるべく広々とした浴槽に浸かりたい方にはこのヴィタールがおすすめです。
価格 | 約104万円~約129万円 |
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機能 | うつくし浴槽、やわらぐフロア、高断熱浴槽、スプレーシャワー、エアインシャワー |
対応サイズ | 1216、1418 |
対応物件 | マンションのみ |
「トクラスのお風呂」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>トクラスのお風呂の特徴は?独自機能・違い・価格帯まとめ
サンワカンパニー:ノウム
サンワカンパニーが製造・販売するオリジナルのお風呂「ノウム」。ミニマリズムをコンセプトとした、シンプルでスタイリッシュなデザインが魅力です。
そのほかサンワカンパニーのお風呂は、リーズナブルな価格設定もポイントです。流通のシンプル化とワンプライス制の採用によりローコストを実現しています。
マンションのお風呂を低価格でリフォームしたい方におすすめです。
価格 | 約30万円~約48万円 |
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機能 | アーチ浴槽、ミラーシェル、墨モルタル壁パネル、ウルトラファインバブル |
対応サイズ | 1116、1216、1317、1418 |
対応物件 | 戸建て、マンション |
「サンワカンパニーのお風呂」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>サンワカンパニーのユニットバスの特徴は?価格や魅力をご紹介します!
マンションのお風呂リフォームの注意点
マンションのお風呂リフォームをする際には、マンション特有の考慮すべきポイントや注意点があります。正しく把握してリフォームの準備をすることで、近隣や管理会社とのトラブルを避けることができます。
①マンションの管理規約・使用細則を確認する
マンションにはさまざまなルールが定められた「管理規約」があるため、個人で自由にリフォームすることはできません。
また、マンションに住む居住者に向けてより細かいルールが定められているのが「使用細則」です。「使用細則」にはマンションのリフォームに関するルールなどが記載されています。
②マンションの管理組合への申請を行う
マンションの「管理規約」と「使用細則」を確認するとともに、管理組合へリフォームの申請を行いましょう。
管理組合に確認せずに、独断でリフォームを進めてしまうと規約違反になり、リフォームの中止や原状回復を求められることもあるため、気を付けましょう。
③マンションの設計図を確認する
マンションの床下の構造によってお風呂の移動が制限されることもあるため、設計図や断面図などを確認しておきましょう。
・二重床工法:移動できる
・段差スラブ:ある程度移動ができる
④事前に近隣住民への説明を行う
近隣住民への説明も必ず行い、工事中に不便をかけるかもしれないことを事前に申し出ておきましょう。近隣住民の理解を得られていない状態でリフォームを開始すると、トラブルに発展する可能性があります。⑤リフォームのタイミングは慎重に考える
マンションでリフォームを行う際は、マンション全体の修繕と重ならないようにスケジュールを組みましょう。
⑥お風呂リフォームの防水対策
マンションでお風呂リフォームを行う際には、特に下の階への影響を考える必要があります。水回りのリフォームは、施工不良などによる水漏れが発生する可能性があるため、必ず防水対策を行っているか施工業者に確認しましょう。
まとめ
マンションのお風呂をリフォームするなら、マンションの規約を確認して、リフォームが可能かどうかを確かめなければなりません。まずは、どこまでが可能なのかを明確にしてから、効率的にプランを組むことをおすすめします。
また業者選びも重要で、親身に相談に乗ってくれて適正な価格で請け負ってくれる業者に依頼して、満足のいく浴室リフォームを実現させましょう。
- 建築工事研究会『積算資料ポケット版 リフォーム編 2023年度版』一般社団法人経済調査会 2022
- 建築資料研究社『積算ポケット手帳2022-2023 設備編』2022
- 田村誠邦・甲田珠子『プロのための住宅・不動産の新常識』エクスナレッジ 2019
- 菊池克弘『住宅リフォーム重要事項32選』都市環境建設 2015
- 『図解 リノベーション大百科』エクスナレッジ 2022