古くなったキッチンをリフォームをしたいと考えたときには、なるべく費用を抑えたいものです。
本記事では、キッチンリフォームを格安で行うための知識の数々について解説します。
- 格安といえるリフォーム費用はいくら程度から?
- 価格を抑えるにはどんな方法があって、いくら安くできるか?
最後まで読むことで、キッチンリフォーム代がいくらまで抑えられそうかという見通しと、他の人と工事代の安さで差をつける方法が身につきます。
- 約100万円以下でリフォームできれば格安といえる
- 各社の「I型」の形状のキッチンは安い傾向にある
- 型落ちやアウトレット品の購入、補助金の活用などで費用を下げることが可能
【関連記事】
>>はじめてのキッチンリフォームガイド
キッチンリフォームを格安で行う8つのポイント
ここからはキッチンリフォームを格安で行う8つのポイントについて解説します。
- キッチンの位置や型を変えない
- キッチンのメーカー選定を業者に任せる
- キッチンが型落ちになるタイミングを待つ
- アウトレットで出品されているキッチンを選ぶ
- キッチンリフォームの専門店に依頼する
- キッチンリフォームの時期を業者の閑散期にする
- 複数のリフォーム業者に見積りを依頼する
- 国や市町村のリフォーム補助金制度を利用する
ひとつずつ詳しく解説していきます。
キッチンの位置や型を変えない
キッチンの位置や型を変更すると、リフォーム費用が増加します。位置を移動したり、たとえば壁付けキッチンからアイランド型キッチンにタイプを変更したりすると、水道・ガス・電気などの配管変更工事を行う必要が出てきてしまうからです。
同じ型のキッチンを選んでも、シンクとガスコンロの位置が元々のキッチンと違う場合は、工事が必要になることもあるので注意しましょう。
メーカー選定を業者に任せる
キッチンのリフォームを格安で行う場合、「メーカーにはこだわらないこと」もポイントです。メーカーにこだわらなければ、希望のグレードの中で最も安価な商品を購入できます。
また、リフォームを依頼する業者によって、安く取引できるキッチンメーカーが違うため、事前に予算や必要な機能などを伝えて、業者にメーカー選定を任せることもおすすめです。
例えば、LIXILの製品を多く扱う業者であれば、LIXILのキッチンを安価に仕入れることができる可能性があり、反対に、取り扱いのないメーカーのものを取り寄せる際には、安く仕入れることが難しくなるでしょう。
キッチンが型落ちになるタイミングを待つ
新商品が発売が近づくと、旧式に落ちたキッチンの値段が下がります。メーカーは、新商品が発売される前に現行品の在庫をなくすため、価格を下げて販売することが多いためです。
おおよそ新商品が発売される2ヶ月程度前から値引きが始まるので、キッチンリフォームを急ぐ理由がない場合、新商品が発売される時期まで待ってみるのもおすすめです。アウトレットで出品されているキッチンを選ぶ
システムキッチンは、ショールームでの展示品や、旧型の在庫処分品などがアウトレット品・新古品として販売されていることもあります。
品質には問題ありませんが、展示品の場合には多少の傷や汚れもあることを踏まえておきましょう。
新商品や新品へのこだわりが特にない場合は、アウトレット品や新古品を購入して格安でリフォームを行うのもおすすめです。ただ、アウトレット品は保証期間や返金条件などが通常の商品と異なる場合があるため、事前に確認するようにしましょう。
キッチンリフォームの専門店に依頼する
格安でキッチンリフォームを行う際には、キッチンリフォームの専門店に依頼することもおすすめです。
専門店は、自社で施工・仕入れ・在庫管理を行うため、さまざまなコストカットが可能となっています。例えば、材料費は大量の仕入れによる割引で削減できたり、管理費は材料の一括管理により低コストに抑えられたりします。
そのため専門店であれば、リフォーム費用も比較的安価に抑えることができるでしょう。
キッチンリフォームの時期を業者の閑散期にする
キッチンリフォームの費用を抑えるには、リフォーム時期を業者の閑散期である、梅雨時から真夏くらいまでに依頼することも有効です。
依頼する業者によって異なりますが、多くの場合、繁忙期よりも閑散期の方がリフォーム費用を安くしてもらえる場合が多くなっています。
また、閑散期にリフォームを依頼することで、費用だけでなく、相談や打ち合わせに時間をかけてもらえるなどのメリットもあります。
複数のリフォーム業者に見積りを依頼する
キッチンリフォームを格安で行いたい場合は、複数の業者に相見積もりを依頼するようにしましょう。
複数の業者に依頼することで、費用相場を比較することができ、格安で行ってくれる業者を選ぶことができます。なお、相見積もりを取り寄せるときには、全ての業者に同じ条件で見積もりをとってもらいましょう。
少しでも条件が変わると、見積もり金額に意図しない金額差が生じてしまうため注意が必要です。
「リフォーム見積もり」「相見積もりの取り方」について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
国や市町村のリフォーム補助金制度を利用する
キッチンリフォームに利用できる「市町村」の補助金制度
お住まいの自治体によっては、キッチンのリフォームに補助金を支給しているところもあります。
条件や支給金額は自治体ごとに異なるため、自治体のHPをチェックしたり、担当窓口を訪問したりしましょう。なお、下記のサイトから、各地方公共団体が実施する住宅リフォーム支援制度を検索することができます。
すでに終了してしまった補助金制度もあるため、自治体の窓口に問い合わせる方が確実ですが、参考用にご利用されてはいかがでしょうか。
参考:「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」(令和4年度版)
キッチンリフォームに利用できる「国」の補助金制度
キッチンリフォームが「エコ改修」や「子育て対応改修」「防災性向上改修」「バリアフリー改修」などに当てはまる場合、国交省の運営する「子育てエコホーム支援事業」の補助金を受けられる可能性があります。
同制度の概要は次の通りです。
制度名 | 子育てエコホーム支援事業 |
---|---|
補助金額 | 工事の箇所・商品の性能・施工面積による(上限20~60万円) |
支給条件 |
|
対象期間 | 着工日が2023年11月2日~遅くとも2024年12月31日であること |
出典:「子育てエコホーム支援事業」(国土交通省)
こどもエコすまい支援事業の補助金をキッチンリフォームに活用するには、必須リフォーム工事3つ(「開口部の断熱」「外壁、屋根・天井又は床の断熱」「エコ住宅設備の設置」)のうち、いずれか1つ以上を行う必要があります。
事業目的である子育て支援の観点から、家事負担の軽減となるビルトイン食器洗機の設置や掃除しやすいレンジフードへの改修などのリフォームが補助対象です。
その他、キッチンリフォームで使える補助金制度については、>>こちらの記事もご覧ください。
格安なキッチン製品の選び方
形状が「I型」のものが安い
システムキッチンの形状は、壁向きでまっすぐな形状の「I型」を選ぶと、同じキッチン製品でも価格を安くすることができます。
また、メーカー各社は3つの価格帯に分けてキッチン製品を展開していることが多く、費用を抑えることを優先する場合は一番低いグレードのものを選ぶことが重要です。
次の表はキッチンの型とグレード別の価格相場を整理したものです。
価格帯は、低いものから「シンプル」「スタンダード」「ハイグレード」の3つに分けました。
キッチンの種類 | キッチンのグレード | ||
---|---|---|---|
シンプル | スタンダード | ハイグレード | |
I型 | 50万~80万円 | 60万~90万円 | 70万~120万円 |
L型 | 65万~90万円 | 75万~120万円 | 85万~130万円 |
ペニンシュラ型 | 70万~100万円 | 80万~130万円 | 90万~160万円 |
アイランド型 | 50万~100万円 | 105万~130万円 | 175万~200万円 |
キッチンの形状は、「I型」「L型」「ペニンシュラ型」「アイランド型」の順番で費用が高くなっています。
それぞれのキッチンの型のメリット・デメリットなどの詳しい情報は以下の記事でご紹介しているので、ご参考にしてください。
>>I型キッチンの詳しい情報はこちら
>>L型キッチンの詳しい情報はこちら
>>ペニンシュラ型キッチンの詳しい情報はこちら
>>アイランド型キッチンの詳しい情報はこちら
各メーカーの「シンプル」グレードのキッチン製品
大手5大メーカーの「シンプル」グレードのキッチンは、以下の5製品です。
価格帯の低いメーカーを選ぶ
以下の3社は、決してシェアの大きいメーカーではありませんが安価でも長くしっかり使えるキッチンに定評のある会社です。
キッチンリフォームの料金をより格安に近づけたいならば、これらのメーカーの製品を候補にするのもよいでしょう。
ハウステック
ハウステックはヤマダ電機グループの住宅設備メーカーです。
ハウステック製のキッチンにはコスパフォーマンスの高さに定評があります。
メーカー希望価格からの値引き率を50%と想定した場合のフルサイズのシステムキッチンでも実勢45万円台~と、大手メーカー製のものと比べても非常に安価となっています。
同社のシステムキッチンには(「マルーレ」、コンパクトキッチンの「コパンナ」などがあります。
サンワカンパニー
サンワカンパニーは、低価格ながらデザインもスタイリッシュなものが多く、とくに若い世代に人気のあるキッチンメーカーです。
同社のシステムキッチンは10万円台前半から購入可能です。
一番安価な「プレーンKミディアム」のほか、価格帯が30万円を切るものが8製品中3製品と価格の手頃さも意識していることが伺えます。
キッチン名 | 価格帯 |
---|---|
プレーンKミディアム | 12万9,820円~ |
クビレキッチン | 27万1,550円~ |
オッソ | 29万4,640円~ |
サンワカンパニーがおすすめなのは、ステンレス製のキッチンが良いがなるべく価格は抑えたい人や、低価格でアイランドキッチンにリフォームしたい人などが考えられます。
「サンワカンパニー」については、下記の記事もご覧ください。
ニトリ
安価な家具・インテリアメーカーとして有名な「ニトリ」もシステムキッチンを提供しています。
シンプルな壁付け型・キャビネット付きのキッチンが本体24万9,000円~と非常に安い価格が特徴です。
ニトリのキッチンのラインナップは、最低限の機能に絞った「BSライトプラン」、選べるサイズや収納の種類が増えた「BS2プラン」、対面型が選べるようになり色やオプション機能が豊富な「セレクトプラン」の3種類があります。
キッチンリフォームの費用相場
リフォームにかかる費用相場は100万円前後
キッチンのリフォーム工事には、通常100万円前後は必要です。
以下のグラフは、当サービス「ヌリカエ」経由でキッチンリフォームをした方が実際にかけた費用の集計結果です。
人数が最多の価格帯は「50万円~200万円」ですので、これの金額がキッチンリフォームの費用相場と言えそうです。
全体のうち
50万円~100万円:約20%
100~150万円:約18%
150~200万円:約15%
※出典:ヌリカエの過去成約データから算出(2023年11月最新版)2023年11月10日集計時点
このデータから、リフォームが「50~100万円の金額」ならば費用は比較的安く済んだと言え、「50万円以下」に抑えられれば格安で工事ができたといって良いでしょう。
費用に影響する要素
キッチンリフォームの費用は、選んだキッチンのグレード、形状タイプ、配管工事の有無などによって費用が変わります。設備をオーダーメイドにするなど、こだわりのキッチンにリフォームをする場合は、500万円を超えることも珍しくありません。
キッチンリフォームを格安で行うために工夫しよう
本記事では、キッチンリフォームの相場費用から、格安でリフォームを行うための8つのコツを解説しました。
キッチンリフォームを検討されていてあなたの地域のリフォーム相場をもっと詳細に知りたい方は、複数の見積もりを一括で取り寄せられるヌリカエ相談窓口 がおすすめです。
無料で全国の2000社以上の優良業者の中から、複数の見積もりと提案を取り寄せられるので、是非使ってみてください。