加盟掲載希望はこちら
「団地のキッチンをリフォームできるのかわからない」
「リフォーム費用をできるだけ抑えるには？」
このような疑問に答えます。
結論から言うと、団地のキッチンをリフォームすることは可能です。ただし、集合住宅である都合上いくつかの注意点があります。
本記事では、団地でキッチンリフォームをする費用や流れ、事前に確認しておきたいポイントや実際の施工事例について解説します。
- 団地でキッチンのリフォームを行う費用は約50万円～150万円
- 事前に管理組合に問い合わせて、工事の禁止・制限事項を把握しておく
【関連記事】
＞＞はじめてのキッチンリフォームガイド
あなたのお家のキッチン
リフォームするといくら？
団地のキッチンリフォームをする前の確認事項
団地でもキッチンリフォームはできます。ただし、集合住宅である都合上いくつかの確認事項がありますので、ここで一挙に押さえておきましょう。
- 管理組合の許可をとる
- 禁止・制限されている工事を確認する
- キッチンの搬入経路を確認する
- 電気・ガスの容量上限を確認する
- 原状復帰が必要かどうかを確認する
順に説明します。
管理組合の許可をとる
キッチンに限らず、団地でリフォームをする際には管理組合による承認が必要です。
キッチンなど配管の工事をともなうリフォームの場合、団地の共有部分にも影響を与える場合が。そういった影響を確認するために、設計図や工程表の提出が求められることもあります。
なお、賃貸で部屋を借りている人がリフォームする場合も同様です。オーナーや管理者への事前確認を忘れずに行ってください。
参考：国土交通省「マンション標準管理規約（団地型）第17条」禁止・制限されている工事を確認する
団地は集合住宅である都合上、やってはいけない工事が決められていることが多いです。禁止されている工事の種類は団地によって異なるため、事前に管理組合に確認しておくようにしましょう。
以下に禁止・制限されることが多い工事の一例を挙げます。
- 給排水管の改修
- 電気・ガスを利用する設備の工事
- ディスポーザー粉砕機の設置
- 床材の張り替え
- 大規模なリフォーム（間取の変更など）
キッチンの搬入経路を確認する
今お使いのものよりも大きなキッチンにリフォームする場合は、部屋まで搬入できるかも確認しておきましょう。
エレベーターの無い団地であれば階段で運び上げることになるため、横幅の計測が必要です。また、吊り上げにより搬入する際には、他の住居を経由したり危険が及ぶ場合があるため、あらかじめ近隣の方に相談しておきましょう。
電気・ガスの容量制限を確認する
古い団地の場合、電気やガスの容量が小さい可能性があります。
一般的なマンションだと電気容量は40~60Aですが、古い団地だと30Aのままの場合もあります。そのため、IHクッキングヒーターなど消費電力の多いものを使うとブレーカーが落ちてしまうことも。
ガスに関しても同様に容量制限が低い場合もあるため、リフォームを行う前に電気・ガスの容量制限を確認しておきましょう。
変更の際には、電気容量変更届などを提出する必要があります。
原状復帰が必要かどうかを確認する
賃貸の場合、ガスコンロからIHヒーターに交換した際など、退去時に原状復帰が必要になることもあります。
住み替え時に予想外の出費となってしまう可能性があるため、リフォーム前に現状復帰が必要かを確認しておきましょう。
参考：借家に関する判例 – 造作買取請求団地のキッチンリフォームの費用相場
団地のキッチンをまるごとリフォームする場合は、50万～150万円程度かかります。コンパクトなキッチンであれば、50万円未満でリフォームできるでしょう。箇所別の費用相場は、次の通りです。
| 箇所 | 費用相場 |
|---|---|
| キッチン本体の交換 | 50万円～150万円 |
| ビルトインガスコンロへ交換 | 4万円～10万円 |
| ガスコンロからIHクッキングヒーターへ交換 | 15万円～30万円 |
| キッチンの壁紙の張り替え | 4万円以上 |
ここでは、団地のキッチンリフォームの箇所別費用相場を詳しく解説します。
システムキッチン本体のリフォーム
キッチン本体の交換をするのにかかる費用は、50万円～150万円が目安です。
最低限の機能でまとめたキッチンなら50万円～90万円。デザイン性にこだわったり、食器洗浄機といったオプションを増やす場合は100万円～150万円となります。
なお、団地では選べる製品や、付けられる機能が制限されている場合もありますので注意が必要です。
ガスコンロからIHクッキングヒーターに交換
ガスコンロからIHクッキングヒーターに交換する際の費用は、工事費込みで15万円～30万円程度です。
IHクッキングヒーターは天板が平らなガラスであるため、お手入れが非常に楽になります。火を使わないため、消し忘れによる火災リスクを減らすなど、安全性も高いのが特徴です。
キッチンの壁紙の張り替え
キッチンの壁紙張り替えリフォームの費用相場は、1平方メートルあたり800～1,500円程度です。リフォーム業者に依頼する場合は、おおよそ4万円以上かかると認識しておきましょう。
また壁の下地の劣化・修復作業や壁周辺設備の移動作業なども行った場合は、追加費用がかかることも覚えておいてください。
団地のキッチンリフォーム費用を抑える3つの方法
団地のキッチンのリフォームを行う時は、以下のポイントをおさえておきましょう。
- 補助金を使う
- 自分でキッチンを用意する
- 相見積もりをとる
こうしたポイントを詳しく紹介します。
補助金を使う
お住まいの自治体によってはキッチンリフォームに対して、補助金の交付を受けられる可能性があります。お得にリフォームするために必ず確認しておきましょう。
たとえば神奈川県海老名市では、市内の業者に依頼してキッチンのリフォームをする場合に、工事費用の20%分の補助金を受け取れる制度があります。
お住まいの自治体の補助金制度を確認するには、一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会のサイトが便利です。
>> 住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト（令和5年度版）
自分でキッチンを用意する
自身で使いたいキッチンを購入し、業者に取り付けだけを行ってもらう「施主支給」という方法もあります。施主支給なら、選ぶ製品によっては費用を抑えることが可能です。
施主支給のメリット・デメリットは以下の通りです。
・コストダウンできることがある
・自身で製品を手配しなければならない
ただし、施主支給を請け負っていない業者も多いため注意が必要です。
身近でキッチンが余っている場合などには、ほぼ確実に費用を節約できるため、施主支給に対応している業者を探してみるのも良いでしょう。
相見積もりをとる
リフォームの費用相場を詳しく知るために、相見積もりを依頼しましょう。
リフォームの相見積もりとは、複数の業者から見積もりを発行してもらうことです。そうすれば、工事内容や金額などを比較することができ、妥当な金額の相場も把握できます。
相見積もりを依頼するときのコツは、条件・予算などをすべての業者に同じように伝え、見積もり項目を細かくしてもらうことです。リフォーム会社と直接対話をして、見積りの疑問・不安を解決し、納得のいくリフォームを目指しましょう。
また、「ヌリカエ」のような一括見積もりサービスを利用すれば、優良なリフォーム業者を選びやすいためおすすめです。
団地のキッチンリフォームをする時の流れ
団地でキッチンをリフォームをする際の流れは、おおむね以下の通りです。
どこまでリフォームできるのかは、お住まいの団地のルールによります。必ず団地の管理規約を確認の上、リフォームを依頼してください。
②リフォームの大体のイメージを決めるリフォームする前に、事例を見てイメージをふくらませることも重要です。イメージをはっきりとさせておかなければ、適切な見積もりを依頼できません。
③業者探しをして見積もりを依頼するリフォームの大体のイメージを決めた後は、業者を探して見積もりを依頼します。金額を比較するために、3社程度の業者に見積もりを依頼するのがおすすめです。
>> キッチン・台所リフォームの業者を探す
補助金を利用する場合には、必ず工事の契約前に申請を行う必要があります。お住まいの役所にて必要書類を提出してください。
⑤工事の日程がわかったらご近所に挨拶トラブルを防ぐために、工事の日程が分かり次第ご近所の方に挨拶回りをしましょう。リフォーム業者からも工事の説明をすることが一般的ですが、ご自身でも挨拶をしておいた方が良いでしょう。
⑥リフォーム工事開始から完成団地のキッチンリフォームにかかる期間は、2日～1週間が目安です。その間はキッチンが使えませんので、外食等で済ませる必要があります。また、断水のタイミングも聞いておくと良いでしょう。
団地のキッチンリフォームをした事例
実際に団地でキッチンリフォームをした施工事例をご紹介します。
プランニングにお役立ていただければと思います。
システムキッチンに交換＋内装リフォーム
築38年の団地において、古いキッチンを最新のシステムキッチンに交換した事例です。
経年劣化や汚れが目立っていましたが、リフォームによっておしゃれで清潔感漂うキッチンとなっています。
壁・床・天井の張り替えも合わせて、リフォーム費用は約55万円でした。
LIXILパッとリくんに交換＋レンジフード＋内装
築50年の団地において、長く使われていたセクショナルキッチンを最新のシステムキッチンに交換した事例です。
模様替え感覚でパッと取替え可能なLIXILのパッとりくんを採用しています。
既存の水栓や配管をそのまま活かして取替えができるため、昔ながらのセクショナルキッチンや公団型流し台からのリフォームに最適です。
レンジフードや壁・床の施工も合わせて、リフォーム費用は80.8万円でした。
システムキッチンに交換＋収納カウンター＋内装
団地において、長く使われていたセクショナルキッチンを最新のシステムキッチンに交換、ならびに内装リフォームも行った事例です。
キッチンの背後にはカウンターにもなる木の収納棚を造作。収納量や作業スペースが増えたとともに、キッチン回りが開放的な交流の場となりました。
壁・床・天井の張り替えも合わせて、リフォーム費用は約100万円でした。
団地のキッチンリフォームは事前確認が必須！
団地のキッチンをリフォームする際には、管理組合の承認や使用細則を確認したうえで検討しましょう。
団地のキッチンリフォームの費用相場は、工事内容やキッチンのサイズなどにもよりますが、50万～150万円程度です。
リフォームは価格よりも安全性を重視し、見積りは複数のリフォーム業者に依頼することがポイントです。リフォームの大体のイメージを決めたり、補助金の申請を行ったり、工事の日程がわかったらご近所に挨拶したりすることも、団地でキッチンをリフォームをする時の流れにおいて重要だと言えるでしょう。
しっかりと情報収集・事前確認を行い、団地のキッチンリフォームを施し、今まで以上に快適な毎日を過ごしませんか。
