二世帯住宅リフォームとは? 費用や間取りなどを徹底解説

  • 【更新日】2023-12-08
二世帯住宅リフォームとは? 費用や間取りなどを徹底解説

本記事では、二世帯住宅リフォームにかかる費用や、間取りを決めるうえでのポイントなどを徹底解説しています。

【関連記事】
>>リフォームの費用相場

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

二世帯住宅リフォームとは

「二世帯住宅リフォーム」とは、親世帯と子世帯など、2つの世帯が1つの敷地に1つ屋根の下で暮らすためにリフォームをすることです。多くの二世帯住宅が「親世帯+子世帯」で、親世帯の建物に子世帯が移り住むケースが多い傾向にあります。

リフォームの内容は目的によって二世帯住宅をするきっかけで大きく異なります。
介護を見据えた場合は、段差の解消や手すりの設置などの「バリアフリー化」
リフォームを機に両親と暮らしたい場合は、世帯ごとのプライバシー空間を分けられるような「間取り変更」
親の資産を継承したい場合は、この先も長く住み続けられるような「フルリフォーム」や「建て替え」などがあります。

二世帯住宅について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

二世帯住宅リフォームの間取りのポイント

二世帯住宅リフォームを考えるにあたって、事前にチェックしておきたい箇所を解説します。

水回りを共用にするか

出典:TOTO

二世帯住宅リフォームをする際に悩ましい問題の1つに、キッチンやお風呂といった水回りを共用にするかどうかというものがあります。

水回りを別々にするメリットは、親世帯と子世帯それぞれの生活リズムを保つことができるので、お互いのストレスを軽減できる点です。一方で、水回りを別々にすると、それだけリフォーム(建築)費用が高額になり、月々のランニングコストも膨らんでしまいます。また、キッチンから食卓の距離など家事の動線も考慮せずに間取りを決めてしまうと、かえって不便になってしまいます。

玄関を共用にするか

出典:イワクラホーム

玄関は、居室と比べれば滞在時間が少ない空間です。そのため玄関は共有にし、そこからそれぞれの生活ゾーンへ分かれるような間取りにする方が多いです。玄関をそれぞれの世帯で分けて作った場合と比較して、スペースを広くとることができます

2階に玄関をつくり外階段を取り付けて玄関を分ける、共用の玄関であっても勝手口を別々にするといったリフォームの方法もあります。

寝室の位置

二世帯住宅リフォームで意外と見落としがちなのが、寝室の位置です。特に二世帯を上下階で分けるケースは注意が必要です。例えば、2階のキッチンの配管が1階の寝室の上に通っていると、水の流れる音が気になる方もいるでしょう。水の流れる配管の位置が同じになるよう、キッチンやお風呂などの水回りは上下階で同じ位置にするのがおすすめです

また、リビングやダイニングなどの家族が集まる場所は、生活音が大きくなりがちです。それゆえ、隣接する部屋や上下階の配置には注意しましょう。身内とはいえ、騒音はトラブルになる可能性も高いです。生活リズムが異なることの多い二世帯住宅の特に気を付けておきたいリフォームのポイントです。

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

二世帯住宅リフォームの間取りのタイプ

二世帯住宅リフォームには以下の3つのタイプがあります。

  • 完全同居タイプ
  • 部分同居タイプ
  • 完全分離タイプ

 

それぞれの特徴を理解し、家族構成や生活スタイルに合わせて選択することが大切です。

では、順に見ていきましょう。

間取り①:完全同居タイプ

出典:すまいるーむ

完全同居タイプは、家族全員が1つの家で共同生活を送ることを目的としたものです。

完全同居タイプのメリットは、家族同士のコミュニケーションが活発化し、助け合いがしやすくなる点です。1つのリビングやキッチン、バスルームなどを共有しながら、家族全員で過ごせます。

ただし、デメリットとしてプライバシーを確保しにくいことが挙げられます。完全同居タイプは、家族が助け合いながら暮らすことを重視する方におすすめです。

間取り➁:部分同居タイプ

出典:すまいるーむ

部分同居タイプは、一部の生活スペースを共有しつつ、各家族が独立したプライベート空間を持つ形式です。

部分同居タイプのメリットは、家族間の交流を保ちながらプライバシーも確保できる点です。リビングやキッチンを共有し、それぞれの家族が独立した寝室やバスルームを持つことができます。

ただし、リフォーム費用が高くなる傾向があるのがデメリットです。部分同居タイプは、家族との交流とプライバシーのバランスを大切にしたい方に適しています。

間取り③:完全分離タイプ

出典:すまいるーむ

完全分離タイプは、それぞれの家族が独立した入り口や生活スペースを持ち、完全に独立した生活ができる形式です。

完全分離タイプのメリットは、プライバシーが最も確保され、自立した生活が送れる点です。

ただし、家族間のコミュニケーションがとりづらくなるというデメリットもあります。

完全分離タイプは、お互いのプライバシーを重視する方や、自立した生活を重視する方におすすめです。

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

二世帯住宅リフォームの事例

実際に二世帯住宅リフォームをした事例を、間取りのタイプ別に紹介します。

事例①【完全同居】

もともと近くに住んでいたため、リフォームを機に一緒に暮らせるよう「完全同居型」の二世帯住宅にリフォームをした事例です。

リフォーム前の間取り図

リフォーム前は独立型のキッチンだったため、閉塞感があり家事の動線があまり良くありませんでした。

リフォーム後の間取り図

2世帯が快適に過ごせるような間取りにリフォーム。

家族が集うリビングを見渡せるオープンキッチンにリフォームし、ダイニングスペースをキッチンのすぐ横に。キッチン・リビングからの動線も楽になり、食後も会話が弾む空間になりました。

リフォームのポイント

玄関は2世帯ともなると親族や来客も多く、家族以外も多く目にする場所です。床をタイルに張り替え、段差の縁にアールを設置するなど、わくわくする様な明るい玄関へ。

洗面所にはガラスブロックを使用。通常のガラスとは異なるやわらかな光が入り込むのがポイントです。2世帯住宅は大勢の人が出入りしますが、ガラスブロックにすることで人の気配を感じることができます。意匠性・機能性の両方を考えた設備と言えるでしょう。

物件種別 専用住宅(3LDK)+賃貸住宅(1LDK)
築年数 17年
施工面積
費用 約1150万円
施工期間
間取り 完全同居型

出典:ホームス空間創建/同居する二世帯が快適に過ごせる戸建てへ

事例➁【部分同居】

高齢のご両親を近くで見守ることができるよう、奥様のご両親が住んでいる実家を「部分同居型」の二世帯住宅リフォームした事例です。

リフォーム前の間取り図

リフォーム前の間取りは新築当時のまま。親世帯の2人で暮らすには広く、物置きと化していた部屋がいくつもありました。

リフォーム後の間取り図

 

親世帯は1階、子世帯は2階と上下で居住空間を分けつつも、1階には2世帯の共用ゾーンがあります。

またそれぞれの世帯で生活リズムが異なるため、2階には子世帯専用のリビングや洗面所を設けています。

リフォームのポイント

対面キッチンにしたことで、2世帯が集まりコミュニケーションを取りやすくなりました。キッチンの正面に遮るものがないため、家族の様子を見ながら調理ができて、安心ですね。

家族全員が集まるリビングは、開放感のある広々とした空間に。スペースにゆとりがあるため、家族とのコミュニケーションとプライベートの時間のバランスを取りやすくなります。

物件種別 戸建て
築年数 20年
施工面積 152.37㎡
費用
施工期間
間取り 部分同居型

出典:サンヨーリフォーム/二世帯同居リフォーム

事例③【完全分離】

3人目のお子様の誕生を機に、お互いが気兼ねなく生活を送れる「完全分離型」の二世帯住宅にリフォームをした事例です。

もともと2軒分に匹敵するスペースがある大きな家だったため、増築リフォームをすることなく、二世帯の居住空間を分けを完全に分けることが出来ました。

リフォーム前の間取り図

1階の仏間と続きの大きな和室は、ほとんど使われていませんでした。

息子さん世帯は倉庫の二階を改装して生活を送っていました。2階は部屋が4つもあるものの、うち2つが和室だったため、こまめな掃除やお手入れが必要でした。

リフォーム後の間取り図

1階は、親世帯・子世帯の居住空間を左右に分けています。そのため、それぞれに玄関、キッチン、風呂などを新設。行き来しなくてもそれぞれが生活できるようになりました。

2階は子世帯のみの居住空間。寝室と、お子様それぞれの部屋があります。

リフォームのポイント

リフォーム前は、光があまり差し込まない暗い家。リビングを中心に窓を多く作ったことで、家全体が明るくなりました

新潟の冬でも快適に生活を送れるよう、リフォームを行った箇所は壁・天井・床すべて断熱仕様に。室内の熱が外に逃げにくくなったため、冬は暖かく、夏は涼しいといううれしい効果が。室温を一定に保ちやすいため、光熱費も抑えられるでしょう。

物件種別 戸建て
築年数 28年
施工面積 143㎡
費用 約2900万円(税抜)
施工期間 4ヵ月
間取り 完全分離型

出典:ゆい工房/二世帯住宅リフォーム

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

二世帯住宅リフォームの費用

二世帯住宅リフォームにかかる費用は、プランや工事内容によって大きく異なります。プライバシーを守るため、世帯ごとの分離スペースが多いほど、リフォーム費用は高額になります。40坪の戸建て住宅を例に挙げると、「完全同居タイプ」は約500万円、「部分同居タイプ」約800万円、「完全分離タイプ」は約1200万円が中心となる価格帯です。

以下では価格帯ごとに目安となるリフォームプランをご紹介します。

150万円以下の二世帯住宅リフォーム

二世帯住宅リフォームに際して、将来のためにバリアフリーリフォームも併せて検討されている方も多いでしょう。居室のドアを引き戸に交換するのであれば5~20万円、歩行の手助けや店防止のための手すりの設置は10万円程度、通路幅を拡張するリフォームは30万円~80万円が相場です。

150万円前後であれば、移動を伴わないキッチンやお風呂などの設備交換も可能です。ユニットバスにリフォームする費用は60万円~90万円、システムキッチンのリフォームは100万円~120万円前後が中心となる価格帯です。

150万円~500万円の二世帯住宅リフォーム

二世帯住宅にするにあたり、生活空間のスペースのリフォームを考える方も多いです。キッチンのリフォームだけでなくリビング・ダイニングのリフォームも同時に検討しているのであれば300万円~400万円、お風呂のリフォームに加えて洗面所や寝室のリフォームも行うケースは250万円~300万円程度必要になります。

500万円~1000万円の二世帯住宅リフォーム

水回りの設備を分けたり個室を増やしたりといった、世帯ごとのプライベート空間を分けたい場合のリフォーム費用は500万円~1000万円です。

1000万円以上の二世帯住宅リフォーム

坪数によっても大きく異なりますが、平屋を二階建てに増築する、2世帯がそれぞれ独立した居住空間となるようリフォームするには1000万円以上が必要です。それでも建て替えと比較してコストを抑えられることが多いため、予算や優先順位を決めながらリフォームの内容を吟味すると良いでしょう。

リフォームと建て替えで迷っている方は、こちらの記事を参考にしてください。

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

二世帯住宅リフォームのまとめ

本記事では、二世帯住宅リフォームのメリット・デメリットや主な間取りなどについて解説しました。

紹介したポイントを押さえながら、自分たちのニーズに合った二世帯住宅リフォームを計画することで、ライフスタイルの変化に柔軟に対応したご自宅に生まれ変わるでしょう。

リフォームは、複数の業者から見積もりを取ることで、費用やサービスの比較ができ、最適な業者を選ぶことが可能になります。リフォーム業者に心当たりがない方向けに、無料の相談窓口 をご用意してますので、ぜひご活用ください。

リフォーム あなたの場合の金額は?
TOPへカエル