古くなったお家は、リフォームをすることによって生まれ変わります。リフォームの選択肢は多数ありますが、戸建ては内装に加えて外装のリフォームもあるため、集合住宅よりも費用がかかりやすいです。一体、どれくらいの費用が必要なのでしょうか?
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戸建てリフォームの費用はどれくらい?
戸建てリフォームの費用はいくらくらいを考えておけば良いのでしょうか。ここでは一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会が2022年に行った「住宅リフォームに関する消費者(検討者・実施者)実態調査」の報告書を参考に、戸建てリフォームにかかる平均費用や適切な予算設定について解説します。
リフォーム総額は平均349.7万円
先述の調査によると、戸建てのリフォームを実施した419人の平均費用は349.7万円だったことがわかっています。費用分布は以下の通りです。
データ出典:一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会「住宅リフォームに関する消費者(検討者・実施者)実態調査」
半数近くの43.2%を100万円~300万円未満が占め、次いで300万円~500万円が多いという結果となっています。
築年数別のリフォーム費用
築年数別によるリフォーム費用の違いはあるのでしょうか。同調査によると、築年数別の戸建てリフォームの平均費用は以下の通りです。
築年数 | リフォーム費用の平均 |
---|---|
築10~15年未満 | 324.0万円 |
築15~20年未満 | 273.2万円 |
築20~25年未満 | 312.4万円 |
築25~30年未満 | 331.6万円 |
築30年以上 | 408.2万円 |
データ出典:一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会「住宅リフォームに関する消費者(検討者・実施者)実態調査」
おおむね、築年数が古くなるほどにリフォーム費用も高くなると言える結果です。築年数が経つにつれて、設備の故障や内外装の劣化箇所が増えることが理由だと考えられます。
また、築10~15年のリフォーム費用が高いのは、物件購入と同時に間取りやデザインを一新するフルリノベーションを行う対象としても人気の築年数帯だからだと考えられます。
予算は余裕をもって設定すべき
なお、リフォームの予算はある程度の余裕をもった設定としておくべきです。
同調査によると戸建てリフォーム検討時の予算は平均277.4万円となっています。実際にかかった平均費用349.7万円と比較すると約72万円もの差です。
主な予算オーバーの要因は以下のようなものがあります。
- 予定よりもリフォーム箇所が増えた
- 想定外の工事が必要になった
- 設備・資材を当初よりグレードアップした
特に水道配管や屋根といった見えにくい部分は、検討段階では劣化を見落としていることが多く予算オーバーの要因となりやすい傾向です。不足の事態にそなえて20~30%ほどの余裕をもった予算設定をするようにしましょう。
戸建てのリフォームでできること
戸建てでできるリフォームとしては、主に以下のようなものが挙げられます。
キッチンのリフォーム
最新のキッチンに交換したり、キッチンの向きを変えて対面レイアウトにするといったリフォームができます。費用は50~150万円が目安です。
ただし、配管工事など都合で、1階から2階へ移設するといったことはできない場合があります。
リフォームでキッチンを移動させる費用や注意点については、こちらの記事も参考にしてください。
お風呂のリフォーム
タイル張りのお風呂(在来浴室)をユニットバスに変更したり、既存のユニットバスを最新のものに入れ替えたりといったリフォームができます。費用は50~150万円が目安です。
なお、キッチンと同じく配管工事や重量の都合で1階から2階へ移設するといったことはできない場合があります。
トイレ・洗面台のリフォーム
新しいトイレ・洗面台への入れ替えなどは、リフォームで実現できます。トイレや洗面台のリフォーム費用は、それぞれ20~50万円が目安です。
玄関のリフォーム
おしゃれな玄関ドアへの交換や、スロープや収納の設置といったこともリフォームで実現することができます。費用の目安は以下の通りです。
リフォーム内容 | 費用の目安 |
---|---|
扉の交換 | 20~50万円 |
スロープを設置 | 20~50万円 |
シューズクロークを設置 | 20~30万円 |
玄関リフォームでできることや、費用についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
外壁・屋根のリフォーム
外壁を明るい色に塗り替えたり、断熱屋根に張り替えたりといったリフォームも可能です。リフォーム費用の目安は以下の通りです。
リフォーム内容 | 費用の目安 |
---|---|
外壁の塗装 | 80~120万円 |
屋根の張り替え | 140~200万円 |
外壁塗装や屋根の張り替えについて、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
間取り変更リフォーム
「大きな部屋を2部屋に分ける」「キッチンとリビングをひと続きにする」といったこともリフォームで実現することができます。リフォーム費用の目安は以下の通りです。
リフォーム内容 | 費用の目安 |
---|---|
1部屋を2部屋に分ける | 25~70万円 |
部屋と部屋をつなげる | 10~30万円 |
ただし、耐震性の問題で間取りを自由に変更できない場合もありますのでご注意ください。
間取り変更リフォームについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
戸建てのリフォーム事例6選
次に実際の戸建てリフォームの施工事例を6つ紹介します。
事例1:外壁&エクステリアリフォーム
ブルーとグレーの寒色系だった外壁を温かみのある暖色系に変更。庭への通路にはインターロッキングブロックを敷き、可愛らしいエクステリアに生まれ変わりました。
施工箇所 | 施工費 | 工事期間 |
---|---|---|
内装、外壁塗装、庭工事(インターロッキング) | 約286万円 | 約3週間 |
事例2:照明・タイルで魅せるLDK空間
LIXILのアレスタのL型キッチンを採用し、コンロ前にはこだわりのニューヨーカーグラスのタイルを施工。照明にもこだわり、落ち着いたLDKを実現しています。
施工箇所 | 施工費 | 工事期間 |
---|---|---|
キッチン、ユニットバス、電気、内装、タイル、美装、仮設工事 | 499万円 | 30日 |
事例3:配置を大胆チェンジで広々LDKを実現
元々あったキッチンの場所と間取りを大胆に変更し、念願の広々としたリビングのある住まいに生まれ変わりました。
施工箇所 | 施工費 | 工事期間 |
---|---|---|
内装、設備、床、電気、サッシ、塗装、外装、エクステリア、ハウスクリーニング | 869万円 | 約60日 |
事例4:築80年、和洋・新旧のミックス感を楽しむ家
1階はリビングに隣接していた小さな和室をセカンドリビングに変更し、縁側を介して庭を望む癒しの空間に。広い和室は畳と壁紙を一新し、和の趣がよみがえりました。
施工箇所 | 施工費 | 工事期間 |
---|---|---|
フルリノベーション | 2,335万円 | 3ヵ月 |
事例5:古民家を活かし、現在の間取りへ再生リフォーム
施工箇所 | 施工費 | 工事期間 |
---|---|---|
フルリフォーム | 1,700万円 | 約4ヵ月 |
事例6:屋上で何する?!ーstayhomeしたくなる家
屋上スペースにはウッドデッキ・オーニングを設置。LDKにはホームパーティーを楽しめるような造作カウンターを設置し、家族や友人とお家で過ごしたくなるような空間を実現しています。
施工箇所 | 施工費 | 工事期間 |
---|---|---|
内装、設備、木工事、電気、美装、外構・エクステリア、階段、収納工事 | 約1,200万円 | 約2ヵ月 |
戸建てに強いリフォーム業者を探すなら
戸建てのリフォームを成功させるには、仕上がりのイメージをきちんと固め、予算も念入りに考えた上で取り組むことが大切です。事前計画を綿密に練っておかないと、失敗したり完成してから後悔したりすることも少なくありません。きちんと計画立てて明確なイメージを持って取り組み、戸建てのリフォームを成功させましょう。
また、戸建てのリフォームを成功させるには、戸建てでの施工実績が多かったり、あるいは戸建てのリフォーム工法に詳しい業者に依頼することが重要となります。
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