そろそろ外壁塗装のことを考えないといけないけど、いつ頃やればいいのか、そもそも本当にやらないといけないのかと気になりますよね。
外壁塗装は新築の1回目塗装であれば築10年、2回目塗装なら築20~25年を目安に実施してください。
外壁塗装は何年ごとにすべき?
外壁塗装の1回目の方は築10年頃、2回目の方は築20~25年頃が目安になります。
1回目の塗装は築10年頃が目安
新築は耐用年数低い塗料が多いので目安年数で塗装
新築住宅にお住みの方でまだ外壁塗装をやったことがない方は、築10年を目安に外壁塗装をしてください。
築10年程度の新築住宅の場合、主流はサイディングという外壁材になります。サイディングとは工場で作られるパネル状の外壁材で、出荷時に塗装されています。
しかしメーカーがコストをおさえるために、比較的安価で耐用年数の低い塗料で塗装されている可能性が高いです。
よって出荷時の塗料が寿命を迎える目安の10年程度で塗装するようにしてください。
外壁材についてもっと知りたい方は下記の記事をご覧ください。
2回目の塗装は築20~25年が目安
耐用年数長い塗料の場合はもっと先になることも
1回目の外壁塗装を築10年頃に一般的なシリコン塗料で実施した場合、2回目の外壁塗装は築20~25年が目安です。「1回目の塗装をした時の築年数」+「1回目の塗装に使った塗料の耐用年数」によって、次回塗装した方がよい築年数がわかります。
一般的なシリコンであれば10~15年もちますが、安価なアクリルは5~7年と短いため目安は築15~17年になります。
またグレードの高い塗料の場合は長持ちするため、もっと先の塗装でよい場合があります。15~20年もつフッ素では築25~30年、25~30年もつ無機塗料では築35~40年が目安になります。
外壁塗装の塗料について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
外壁塗装が必要になる理由とは?
「外壁塗装をしなくても、ただ見た目が悪くなるくらいでは」とお考えの方もいるかもしれません。
確かに外壁塗装は住宅の見た目を綺麗を保つ効果もありますが、雨風や紫外線など自然環境から家を守るためのメンテナンスの役割を果たしています。
外壁塗装しない場合、定期的な塗装にかかる費用よりも、修理費や修繕費でかえって出費がかさむことがあります。
外壁塗装をしないと、防水性低下で外壁が傷む
住宅の外壁は「塗膜」によって雨水の侵入を防いでいます。「塗膜」とは、外壁に塗料を塗った際に作られる膜のことです。「塗膜」は日々、雨水や紫外線などの経年劣化しますので、外壁の防水性についても徐々に低下していきます。
外壁が水分を吸うと、乾燥した際に水分が抜けて、また水分を吸うという現象が繰り返し起こります。外壁の大きなヒビ割れや剥がれに繋がり、最終的に張替えという工事が必要になります。
張り替えは塗装と比較しても高く、倍近くかかるリフォームです。例えば一般的な住宅の場合、塗装は90~100万円に対して、張替えは180万円~280万円かかります。
外壁張り替えについて詳しく知りたい方は下記の記事もご覧ください。
傷んだ外壁を放置すると、家の寿命を縮めてしまう
外壁が傷むと雨漏りしやすくなり、家内部の構造体にまでダメージが広がることもあります。建物内部に雨水が入り込むだけでなく、シロアリ発生の原因にもなります。水分によって腐食した木材はシロアリの大好物ですので、構造体を食べられてしまう可能性があります。白アリ被害によって大規模修繕となると、数百万円かかるケースもあります。
外壁塗装の必要性についてもっと知りたい方は下記の記事もご覧ください。
外壁塗装時期の目安となる劣化症状
こちらの章では塗装サインとなる、代表的な劣化症状についてご説明します。
「構造クラック」が出ている場合はただちに、「塗膜の浮き・剥がれ」「ヘアークラック」が出ている場合はなるべく早めに塗装をしましょう。
症状 | 対応緊急度 | 危険レベル |
---|---|---|
構造クラック |
★★★ | ただちに修理しないと危険です。
外壁だけでなく構造体が劣化し、塗装のみでは済まない可能性があります。 |
塗装の浮き・剥がれ |
★★☆ | なるべく早めに塗装しましょう。 雨水の侵入で外壁が劣化し、寿命が縮まってしまいます。 |
ヘアークラック |
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チョーキング |
★☆☆ | 緊急度は高くありません。 今のうちから塗装の計画を立てておきましょう。 |
藻やコケ |
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変色・退色 |
変色・退色の画像出典元:株式会社翔工務店 – 外壁塗装の必要性とタイミングとは・・・?株式会社翔工務店が解説いたします!
構造クラック
症状と原因
構造クラックは幅0.3mm以上、深さ5mm以上の大きなひび割れです。名前の通り、建物の構造的な欠陥の影響で生じる劣化症状で「貫通クラック」と呼ばれることもあります。
地震など何かしらの要因で構造体自体に力がかかり、外壁内部から割れが起こることが原因になります。
緊急度
住宅の構造体まで劣化している可能性があるので、ただちに業者に相談しましょう。 症状にもよりますが塗装のみでは済まず、割れ目にシーリング材を注入してふさぐ対処法も必要になります。
補修方法についてもっと詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
塗膜の浮き・剥がれ
症状と原因
塗膜の浮き・剥がれは塗膜と外壁の密着が弱まり、外壁の表面がむき出しになっている状態です。
塗料の耐用年数を超えたなど経年劣化で生じる場合と、業者の処理や塗装の甘さといった施工不良で生じる場合の2パターンがあります。
緊急度
外壁が劣化している可能性があるので、なるべく早めに塗装をしましょう。
そのまま放置すると、むき出しになった部分から雨水が侵入し、外壁の寿命がどんどん縮まってしまいます。
塗膜の剥がれについてもっと詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
ヘアークラック
症状と原因
ヘアークラックとは、0.3mm以下の髪の毛のような細いひびでが入る現象です。紫外線や雨風、また乾燥や寒暖差などでも発生します。
緊急度
外壁が劣化している可能性があるので、なるべく早めに塗装をしましょう。
そのまま放置するとひびの幅が広がり、雨水の侵入口となってさらに外壁の寿命を縮めてしまう可能性があります。
クラック(ひび割れ)についてもっと詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
チョーキング
症状と原因
チョーキングとは、外壁が白亜化した状態のことです。触るとチョークの粉がつくようなザラザラした感触で、触った部分に粉がつきます。
紫外線や雨風などの影響で外壁塗料の素材が劣化し、外壁塗料が剥がれてきたことで発生します。
緊急度
塗膜表面の劣化のため、さほど緊急度は高くありません。
しかしこのまま放置すると下地の外壁材の劣化が進むため、外壁塗装で保護してあげることが必要です。
チョーキングについてもっと詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
藻やコケ
症状と原因
外壁の表面に藻やコケが発生します。日当たりや風通しが良くない場所、また湿度の高い場所であることが原因で生じる症状です。
緊急度
塗膜表面の劣化のため、さほど緊急度は高くありません。
またメインの対応方法は洗浄になりますので、症状の広がりによって業者に「バイオ洗浄」という薬品を使った洗浄を依頼します。
藻やコケの発生は外壁が傷んでいる証拠にもあるため、同時に外壁塗装を行うと良いでしょう。
洗浄についてもっと詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
変色・退色
変色・退色の画像出典元:株式会社翔工務店 – 外壁塗装の必要性とタイミングとは・・・?株式会社翔工務店が解説いたします!
症状と原因
変色・退色は以前よりも外壁表面の色が薄くなってきたり、色が変化してしまう症状です。
主な要因は太陽光に含まれる紫外線、酸性雨といった自然の影響が大きいです。
緊急度
塗膜表面の劣化のため、さほど緊急度は高くありません。
しかしながら塗料の膜が劣化して雨水が外壁に侵入しやすくなっているサインになるので、塗装の計画を立てておきましょう。
記事のおさらい
外壁塗装は何年ごとにすべき?
新築の1回目塗装であれば築10年、2回目塗装なら築20~25年を目安に実施してください。詳しくは外壁塗装は何年ごとにすべき?をご覧ください。
外壁塗装時期の目安は?
「構造クラック」が出ている場合はただちに、「塗膜の浮き・剥がれ」「ヘアークラック」が出ている場合はなるべく早めに塗装をしましょう。詳しくは外壁塗装時期の目安となる劣化症状をご覧下さい。外壁塗装が何年ごとに必要かを知って快適なライフスタイルを実現しよう
外壁塗装が何年ごとに必要なのかを知り、長期目線の費用対効果を考えていきましょう。
外壁の劣化がひどくなる前に、建物に合った外壁塗装やメンテナンスをし、快適なライフスタイルを実現しましょう。