タンクレストイレとは?製品例やメリット・デメリットや価格も解説

  • 【更新日】2024-04-11
タンクレストイレのメリット・デメリット

ご自宅のリフォームや新居への住み替えにともなって、最新のタンクレストイレを採用しようかと検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

とはいえ、タンクレストイレには具体的にどのような良い面・悪い面があるのか疑問に思われるかもしれません。

そこで、この記事ではタンクレストイレのメリットやデメリット、リフォーム費用、注意点について解説します。

【関連記事】
>>トイレリフォームの費用相場

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

タンクレストイレとは?

正面から見たタンクレストイレ

タンクレストイレとは、便器の後部に貯水タンクがないトイレのこと。

タンクレストイレは、水洗に使う水を直接水道から高圧で供給することで、貯水タンクを不要にしています。
これにより、トイレのサイズの小型化とお手入れの簡便化などのメリットが生まれました。
また、省スペース性により奥行きの狭いトイレでもゆとりある空間にすることができます。

ただし、タンクレストイレは高い給水圧の出せる環境でないと使用できないため、、住宅の水道管が適切な水圧を確保できるかを事前に確認する必要があります。
加えて、従来型トイレに比べて価格が高めであることにも注意が必要です。

まとめると、タンクレストイレは以下のような人におすすめと言えます。

  • スタイリッシュなデザインのトイレにしたい人
  • タンクの裏側に手を伸ばす必要のない、掃除がラクなトイレにしたい人
  • トイレ室の間取りが狭めで、従来型のトイレでは圧迫感が生まれてしまう人

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

おすすめのタンクレストイレ製品

タンクレストイレを販売しているTOTO・LIXIL・Panasonicの3社の製品から、普及価格帯のおすすめ商品をご紹介します。

TOTO「ネオレストRS」

TOTO「ネオレストRS」

画像出典:TOTO

ネオレストRS」は、TOTOの普及価格帯のタンクレストイレです。

ネオレストESの便器は、「セフィオンテクト」というコーティングが施されています。
これにより、通常の陶器よりも表面がなめらかになっており、汚れが定着せず水だけでスイスイと流れるようになり、トイレに高い耐久性と美しい輝きを与えます。

ネオレスト「セフィオンテクト」被膜の有無による汚れの定着度の違い

また、凹凸をとことん削ぎ落としてお掃除しやすさを追究した「フチなし形状」形状や、ウォッシュレットのノズルを除菌水で自動洗浄する機能など、きれいを保つ機能を数多く備えています。

ネオレスト「フチなし形状」

ネオレストRSの価格は定価36万円からです。
価格や性能を総合すると、最小限のお手入れで最大限キレイな状態を保ちたい方に向いているタンクレストイレといえるでしょう。

LIXIL「サティスS」

リクシル「サティスS」

画像出典:LIXIL

サティスS」は、LIXILの普及価格帯のタンクレストイレです。

サティスSの特徴は、なんといっても本体の奥行きのコンパクトさです。奥行き寸法は業界最小の650mmで、一般的なタンクつきトイレと10cm以上も差があります。トイレを広々と使えるでしょう。

他にも、ボタンひとつで便座が持ち上がって奥の掃除がラクにできる「リフトアップ機能」や、便座・便器・蓋の除菌ができる「プラズマクラスター」などの機能も見逃せません。

サティスS「リフトアップ機能」
サティスS「プラズマクラスター」

価格は、定価36万円からと前項のネオレストRSとほぼ同等。
サティスSは、タンクレストイレにコンパクトさを求める人や、トイレの間取りが小さめの方に向いている製品です。

パナソニック「アラウーノS160」

パナソニック「アラウーノS」

画像出典:パナソニック

アラウーノS160」は、パナソニックの普及価格帯のタンクレストイレです。

特徴は、他者のように本体が陶器製ではなく、プラスチックとガラスを混合した有機ガラス製であることです。
これにより、陶器製のものより汚れが付きにくく落としやすいこと、陶器ではできないフチが立ち上がった本体形状などが実現しています。

アラウーノ 有機ガラスの「スゴピカ素材」
アラウーノ「トリプル汚れガード」

便座や便器のフチが立ち上がっていることにより、使用中のタレ・モレを防ぐ効果が期待できます。
加えて、シャワーにはプラスチックのノズルよりもお手入れがしやすいステンレス製ノズルを採用していることも特徴です。

アラウーノのステンレス製ノズル

「アラウーノS160」は、総じて便器・便座やノズルに他社よりも汚れに強い素材と、周囲も汚れにくくする設計を採用している点が強みと言えるでしょう。
価格は定価28万円からと、比較的リーズナブルなのも優位点です。

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

タンクレストイレのメリット

タンクレストイレのメリットは以下の5つが挙げられます。

  • 節水になる
  • デザイン性が高い
  • サイズがコンパクト
  • 連続で水を流せる
  • 機能が豊富

順に説明します。

節水になる

タンクレストイレは1回あたり3L~4Lの水量で流すことができます。通常のタンク式トイレの場合が13L前後ですので、1回あたり約10Lの節水に。1日に5回トイレを使用すると仮定して、水道代で比較すると年間約4,100円もの節約になる計算です。

▼条件
タンク式トイレの必要水量:13L/回
タンクレストイレの必要水量:3.5L/回
水道代:0.24円/L
使用回数:5回/日
▼計算
〇タンク式トイレの場合
13L × 0.24円 × 5回 ×365日 = 5,694円
〇タンクレストイレの場合
3.5L ×0.24円 × 5回 ×365日 = 1,533円
〇差分
5,694円 - 1,533円 = 4,161円

デザイン性が高い

TOTO ネオレスト

出典:ネオレストNX – TOTO

タンクレストイレは、タンクが無いことでミニマルで洗練された印象になります。さらに、便器とウォシュレットが一体となっているため、設備感が排されインテリア性が高まっていることが特徴です。

また、各メーカーが従来のタンク式トイレと、最新のタンクレストイレとをデザインによって差別化を図っている印象も受けます。従来のタンク式トイレはしっかりと角の立ったシャープなデザインになっているのに対し、タンクレストイレは角が取られて丸みのある可愛らしいデザインの製品が多い印象です。

コンパクトサイズ

タンクレストイレは、従来のタンク式トイレと比べて一回り小さいサイズ感です。

特に奥行は、タンクが無くなる分10cm~15cmほど短くなるため、マンションなどのスペースが限られるトイレでも、空間を広く使うことができます。体が不自由で介助が必要な場合や、車いすでトイレを利用する場合には空間が広がることは大きなメリットです。

また、個室内において便器が占める面積が減ることは、インテリアの面でも良いポイントです。視界の圧迫感がやわらぐことで、気持ちよく使えるトイレになるでしょう。タンクで隠れていた壁に、アートやタペストリーをかざるのも良いアイデアです。

連続で水を流せる

タンク式トイレの場合は、1度流すとタンクに水がたまるまで待つ必要があります。一方、タンクレストイレは水道管から直接水を流す仕組みのため、連続で何回でも水を流すことが可能です。トイレの利用が集中する朝の時間帯などにも、ストレスなく使えることはメリットといえます。

機能が豊富

タンクレストイレは多くのトイレメーカーがもっとも開発に注力している製品であることもあり、標準でさまざまな最新機能が搭載されていることもメリットです。

いくつか例を挙げます。

TOTOの個人設定機能

TOTO ネオレスト

出典:ネオレストNX – TOTO

TOTOのタンクレストイレ「ネオレスト」では、一度カスタマイズしたウォシュレットの水勢・水温・位置などを、個人用設定として記憶させることができます。最大4人分の設定を登録できるため、家族みんなで使用可能です。

LIXILの電動お掃除リフトアップ

LIXIL サティスの電動お掃除リフトアップ

出典:サティス – LIXIL

LIXILのタンクレストイレ「サティス」は、ボタンを押すことで便座全体が上に持ち上がる便利機能があります。これにより、従来のトイレでは掃除がしにくく臭いの元となっていた、便器とのすき間の汚れまでふき取ることが可能です。

Panasonicの激落ちバブル

Panasonic アラウーノの激落ちバブル

出典:アラウーノ – Panasonic

Panasonicのタンクレストイレ「アラウーノ」の特徴の1つが、便器内の綺麗を保ってくれる機能である激落ちバブルです。3か月に1回程度、市販の台所用洗剤を補充しておくことで、水を流すたびに細かな泡が便器内をめぐり自動で掃除をしれくれます

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

タンクレストイレのデメリット

タンクレストイレの最大のデメリットは、故障したときのリスクが大きいことが挙げられます。タンク式トイレと比べて電気系統が多いため、修理費用がかさみがちです。

従来のタンク式トイレは、ウォシュレットを除きすべてがアナログな仕組みで動いています。そのため、故障したとしても原因がシンプルであることが多く、比較的簡単に安い費用で修理できることが多いです。

一方、タンクレストイレはウォシュレットの他、水を流すといった内部の仕組みも電力によって作動しており、もはや電化製品だと言えます。そのため、10年以上使用すれば様々な不具合が発生する可能性が高いのです。

たとえば、実際にタンクレストイレを12年使用した方のブログ記事によると、蓋の自動開閉機能が作動しなくなってしまったため、メーカーに修理の見積もりを取ったところ、最終的に約20万円をかけて全取替えをせざるを得なかった、という体験談が紹介されています。

●機能部だけ取替たとしても、タンクレストイレはトイレ内部についている『流す』機能であるバルブユニットやポンプが故障する恐れがある。
●その部分も電化製品で部品だけで2~3万円かかる。
●機能部だけの交換でも高額なため、後々発生するかもしれないリスクを汲んで一体型トイレについてはトイレ毎の交換を案内することがある。

(記事より一部抜粋)

水漏れといった通常の劣化症状に加えて、電化製品ゆえの故障リスクや修理費用が上乗せされることが、タンクレストイレのデメリットだといえます。

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

タンクレストイレへのリフォーム費用相場

タンクレストイレにリフォームする費用は、約15万円~50万円が目安です。内訳はトイレ本体価格+取付け交換費用+諸経費となります。

タンクレストイレへのリフォーム費用

トイレ本体価格は約10万円~40万円前後。機能の充実度やデザイン、グレードによって価格が変動します。

取付け工事費用は約5万円~10万円前後です。トイレ全体を広くしたい・既存の壁や床が傷んでいるなど、トイレの交換以外に内装の補修が必要な場合に費用が高額になります。

その他の費用がまとめられた諸経費は、本体価格+工事費の10%前後が相場です。

私のリフォーム費用はいくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

まとめ

以上、タンクレストイレのメリットやデメリット、リフォーム費用相場、注意点について解説しました。

タンクレストイレのメリットは節水になることやコンパクトさ、機能の多さが挙げられます。デザイン性の高さも魅力です。

一方で、デメリットとなるのは電気系統が多いがゆえの故障リスクや、修理費用の高さが挙げられます。また、タンクレストイレは水圧の弱い古い住宅やマンション高層階では設置できない場合がありますので注意が必要です。


タンクレストイレへのリフォームをするなら、「ヌリカエ」 の利用もご検討ください。オンラインで複数の業者に相見積もりを取れる他、優良な業者選びのサポートもさせていただきます。

トイレリフォーム あなたの場合の金額は?
TOPへカエル