トイレのリフォームを行う際には、どのメーカーの商品を導入するかが重要です。メーカーごとに商品の特徴は違い、求める機能によっておすすめのものは変わります。
本記事では、プロが選ぶトイレランキングや編集部おすすめのトイレメーカー、トイレメーカーを選ぶうえでのポイントを紹介しています。
選び方のコツもあわせて解説しているので、トイレメーカーを選ぶ際の参考にしてください。
【プロが選ぶ】人気のトイレランキング 2023年
『リフォーム産業新聞』が2023年3月27日に “【2023年版】プロ315名がおすすめする人気トイレランキング”を発表しました。
ランキングは高級価格帯・中級価格帯・普及価格帯の3つの種類があり、今回は中級価格帯のランキングをご紹介します。
▼【2023年版】中級価格帯トイレ人気ランキング
ランキング | 商品名(メーカー) |
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1位 | GG・GG-800(TOTO)![]() |
2位 | アラウーノS160(パナソニック)![]() |
3位 | リフォレ(LIXIL)![]() |
4位 | プレアス(LIXIL)![]() |
5位 | ティモニFシリーズ(タカラスタンダード)![]() |
6位 | スマートクリンⅢ(ジャニス工業) |
7位 | ココクリンⅣ(ジャニス工業) |
・データ出典:リフォーム産業新聞/【2023年版】プロ315名がおすすめする人気トイレランキング(中級価格帯)
・画像出典:TOTO/LIXIL/Panasonic/ジャニス工業
TOTO、パナソニック、LIXIL、タカラスタンダード、ジャニス工業のトイレがランクインしました。次項からは各メーカーの特徴について紹介していきます。
トイレメーカー一覧
「この中から選べば間違いない!」と言える、のおすすめトイレメーカーを6社ご紹介します。
メーカー | トイレの特徴 | 費用目安(商品代のみ) |
---|---|---|
TOTO(トートー) | ・菌の繁殖を防ぐ「きれい除菌水」 ・業界シェア1位の信頼 |
ネオレストNX:約71.5万円~ レストパル:約35万円~ |
LIXIL(リクシル) | ・汚れを浮かせる独自素材「アクアセラミック」 ・プランが分かりやすい |
リフォレ:約25.7万円~ フロートトイレ:約35万円~ |
Panasonic(パナソニック) | ・アプリと連携して電気・水道の使用量をチェック ・お手入れが楽になる機能が充実 |
アラウーノV:14.74万円 |
タカラスタンダード | ・内装材にも力を入れている ・臭いの付着を防ぐ「ホーロークリーントイレパネル」 |
ティモニFシリーズ:約12.3万円~ |
ジャニス工業 | ・高品質ながら、値引き率が高く安価 ・サポート体制が充実 |
スマートクリン:約23.8万円~ |
GROHE(グローエー) | ・機能性×デザイン性の両方を実現 ・おしゃれなトイレを多数発売 |
センシア アリーナ:約45.1万円~ |
次項からメーカーを1つずつ詳しく解説します。
①:TOTO(トートー)
トイレメーカーの中で特に知名度が高い「TOTO」は、高い技術による高性能な商品展開が特徴です。より高性能で機能的なトイレにしたい人におすすめで、メーカーの知名度も高いため安心して利用できます。
TOTOのトイレでは、自動で菌の繁殖を予防できる「きれい除菌水」という機能があります。水を電気分解することで、汚れや菌の繁殖を抑えられるきれいな除菌水を作り、それを定期的に流すことで簡単に菌の繁殖予防が可能です。
充実した商品展開も魅力で、好みに応じて豊富なプランからリフォーム内容を決められます。組み合わせの数は多岐にわたるため、こだわって決めたい人や、多くの選択肢からリフォーム内容を考えたい人におすすめです。
- トルネード洗浄
- オートパワー脱臭
- オート開閉
- きれい除菌水
- クリーン便座
人気商品①:ネオレストNX
「ネオレストNX」は、TOTOのトイレの中でも最もハイグレードなシリーズです。
数多くの受賞歴を持ち、唯一無二のデザインと存在感が目を引きます。優雅な曲線が美しい独特のフォルムと陶器の質感が、高級感のあるトイレを演出。
自動除菌やノズルやふたなどの各種オート機能が充実しているため、トイレの時間も快適に過ごせますよ。
価格(商品代のみ) | 約71.5万円~ |
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機能・特徴 | ウォシュレット一体型、瞬間暖房便座、ダブル保温便座、スーパーおまかせ節電 |
人気商品➁:レストパル
TOTOのレストパルは、収納力が高く、デッドスペースを有効活用できる点が魅力です。
トイレは物が多くなりやすいですが、収納力を高めることで備品の管理もスムーズに行いやすいくなります。
収納一体型のトイレで人気が高いことはもちろん、知名度の高いメーカーの製品であるということも、人気を集めているポイントです。
価格(商品代のみ) | 約35万円~ |
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機能・特徴 | タンクレストイレ、凹凸の少ない便器、大容量収納、トイレにフチが無い |
➁:LIXIL(リクシル)
LIXILでは「アクアセラミック」という独自の素材を使用しており、汚れが落ちやすいため掃除がしやすいトイレメーカーです。ただ素材が優れているだけでなく設計も細部までこだわり、汚れが溜まりづらく掃除がしやすくなる工夫が施されています。
例えば、便座の継ぎ目やスキマをなるべくなくすことで、汚れが溜まらないようにするといった工夫です。清潔に保ちやすく、メンテナンスの手間もかからないため、長く便利に使えるトイレといえます。
LIXILはリフォームプランのわかりやすさも魅力で、オプションやコストが把握しやすいことが人気のメーカーです。
- アクアセラミック素材
- 便器と便座の間のすき間が可動式
- パワーストリーム洗浄
- 泡クッション
- イオンによる除菌
人気商品①:リフォレ
コンパクトさで選ぶなら、LIXILのリフォレもおすすめです。便器を交換するだけで簡単に導入でき、かつ従来のタンク式よりもすっきりとしたデザインが特徴です。タンク回りはキャビネットで隠し、そこを収納スペースに変更できるため、トイレ内の片付けもしやすいです。
また、個室のスペースがすっきりとすることで掃除もしやすくなり、常に清潔な空間を保ちやすくなる点も魅力のひとつです。
価格(商品代のみ) | 約25.7万円~ |
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機能・特徴 | キャビネット付き、イオンによる除菌・消臭、アクアセラミック、バリエーションが豊富 |
人気商品➁:フロートトイレ
フロートトイレは住宅用のトイレとしては珍しく、床から浮いてます。便器が浮いてることで、床のお掃除もさっと一拭するだけなので足腰の負担が少ないです。
給水管やコード、トイレの掃除用具やトイレットペーパーの替えなどもキャビネットに収納でき、トイレ全体がすっきりとした印象になります。
価格(商品代のみ) | 約35万円~ |
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機能・特徴 | 壁掛け式トイレ、アクアセラミック、パワーストリーム洗浄 |
③:Panasonic(パナソニック)
多機能で、かつランニングコストの削減も図りたいなら、メーカーは「Panasonic」がおすすめです。Panasonicは、電機メーカーならではの特徴を持ったトイレが多く、他社とは違った機能を搭載する商品も少なくありません。
例えば「アラウーノ」というアプリと連携すると、電気や水道の使用量をチェックしたり、清掃時期や遠方の家族のトイレの使用状況など、さまざまな情報をスマホで確認できたりします。便利に低コストで使えることは大きな魅力で、省エネ化を図りたい人にもおすすめです。
Panasonicのトイレは汚れにくい素材を使用しているため、掃除の手間を省きやすいことが魅力です。ただ汚れにくいだけでなく、もし汚れたとしても簡単に掃除できる点も強みの一つです。
- 激落ちバブル
- スゴピカ素材
- トリプル汚れガード
- オート洗浄・クローズ洗浄モード
- オゾンウォーター
- ナノイーX
人気商品:アラウーノV
タンクレストイレを選ぶなら、PanasonicのアラウーノVがおすすめです。見た目がすっきりとして個室が広くなるだけではなく、スタイリッシュなデザインでインテリア性も高いことが特徴。
また、汚れを落とす「3Dツイスター水流」といった機能も搭載されているため、お掃除も簡単でメンテナンスもしやすいです。タンクレスでありながら安価で導入がしやすく、人気の高い製品といえます。
価格(商品代のみ) | 約14.74万円~ |
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機能・特徴 | 3Dツイスター水流、温水洗浄遷座、スゴピカ素材、節水性に優れている |
④:タカラスタンダード
タカラスタンダードは「ホーローが有名なメーカー」という印象をお持ちの方も多いでしょう。トイレにはパネルにホーロー素材が使われているんです。
トイレの壁や床は、知らず知らずのうちにオイ・汚れが付着してしまいます。メーカー独自素材の「ホーロークリーントイレパネル」は、汚れが染み込みにくいのでお手入れしやすいの点が魅力です。
本体だけでなく内装材にも力を入れいてるトイレメーカーと言えるでしょう。
- ホーロークリーントイレパネル
- 汚れがこびりつきにくいコーティング
- 内装のデザインが豊富
- フロントのフチが薄い
人気商品:ティモニFシリーズ
ティモニFシリーズは、タカラスタンダードのトイレの中では中価格帯に位置付けられます。お求めやすい価格帯ながらも、清掃性・機能性に優れたトイレです。
特にこだわりが感じられるのが、トイレの形状です。大胆にもトイレのフチを無くすことで、なめらかな曲線になり汚れが溜まりにくくなっています。またサイドのボタンを押しながらスライドすることで、奥まった箇所の掃除も簡単に行えます。
価格(商品代のみ) | 約12.3万円~ |
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機能・特徴 | Gコート、スクリュー洗浄、ワンタッチスライド、取り外し可能なフタ |
⑤:ジャニス工業
コスト重視で選ぶなら、値引き率が高いジャニスがおすすめのトイレメーカーです。ジャニスは他社と比べるとややマイナーなメーカーであるため、販売促進のために安価で商品を販売しています。安くても基本性能は充実しており、掃除のしやすさや節水機能などが搭載されていて、利便性は高いです。
トイレにそれほど高い性能を求めず、基本的な機能だけで安価に導入したい人におすすめでしょう。また、サポート体制も充実しており、商品の修理や調整なども行ってくれます。
ホームページにはセルフチェックの方法も掲載されており、自分でメンテナンスをしたい人にもおすすめです。
- 便器の手前のフチが無い
- 節水しながら洗浄できる
- 大きく3つのパーツに分かれている
- 便器・タンク・便座を自分好みにデザインできる
人気商品:スマートクリン
ジャニス工業の主力商品「スマートクリン」シリーズは、狭いトイレを広々空間に変える業界最小クラスのコンパクト設計が特徴です。無駄が省かれた本体デザインのほか、タンクレスであることもスペース節約を後押しします。
また、リーズナブルな価格帯ながら、ふたの自動開閉やリモコン便座洗浄、オート脱臭といった人気の機能が一通りそろっていることも特徴です。
価格(商品代のみ) | 約23.8万円~ |
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機能・特徴 | タンクレス、スリムなフロント、645mmのコンパクト設計、サイクロン洗浄 |
⑥:GROHE(グローエー)
GROHE(グローエ―)は、ドイツが誇る高級水まわり設備メーカーです。LIXILの傘下であるため、日本でも購入しやすくなり取り扱いのあるリフォーム業者も増えています。
日本が世界に誇る最先端のシャワートイレ技術と、ドイツGROHEの洗練されたデザインが組み合わさったトイレを取り扱っています。
海外ブランドでありながら日本でのサービス提供のため、保証期間は5年が設定されているため安心ですね。
- アクアセラミック製のトイレ
- トリプルボルテックス洗浄
- プレウォッシュ
- エアシールド脱臭
- メーカーの長期保証
人気商品:センシア アリーナ
センシア アリーナシリーズは、スタイリッシュで高級感のあるトイレ/を意識されています。やわらかな曲線を描く筒型の陶器の部分は、インテリアにもなるようフラットで優しいデザインです。
またLIXILの開発した新素材「アクアセラミック」と最先端の温水洗浄便座「シャワートイレ」が採用されており、機能面も申し分ないです。
メーカー希望小売価格は45万1,000円 (税抜)と高価格帯ですが、トイレと言えど妥協したくないという方におすすめです。
価格(商品代のみ) | 約45.1万円~ |
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機能・特徴 | インテリア性の高いデザイン、アクアセラミック、強力な3つの水流での洗浄 |
トイレメーカーの選び方
トイレメーカーを比較・検討する際に、これだけは外せない選び方のコツをご紹介します。
トイレメーカー選びのポイント
- お手入れのしやすさ
- 除菌・脱臭機能
- 本体価格
- デザイン性
- 節水性
上記の中から自分にとってまず何を優先したいかを考えることで、自分に合ったトイレメーカーを選びやすくなるでしょう。
①お手入れのしやすさ
トイレをきれいに保つためにはカギを握るのが掃除のしやすさです。代表的な機能として次のような機能が挙げられます。
トイレが汚れるの原因の1つにトビハネ・モレがあります。Panasonicは、これらを泡のクッションやフチの立ち上がりでガードする「トリプル汚れガード」と呼ばれる機能を搭載している製品もあります。
付着すると汚れを落とすのが面倒な頑固な水アカや汚物。LIXILのトイレに使用されているアクアセラミックは水と馴染みやすいため、汚れが蓄積されずに日々のお掃除の負担が軽減します。
トイレの形状にこだわっているメーカーもあります。ジャニス工業のトイレは便器手前のフチが無いため、汚れが溜まりにくいです。
➁除菌・脱臭機能
トイレのにおいはどうしても気になるもの。トイレ空間を清潔に保つために必要な機能です。
着座するたびに自動で脱臭運転を開始するオート脱臭機能を搭載した製品もあります。使用状況に応じパワーを調節できるものもあり、臭いをすぐに消し去りたい方におすすめです。
また、LIXILのトイレは、メーカーで唯一プラズマクラスターイオン機能を搭載しています。これにより、24時間綺麗な状態をキープすることができます。
③本体価格
トイレを選ぶにあたり、トイレ本体の価格もリフォーム費用に大きく影響します。メーカーによっても開きはありますが、トイレのグレード別の価格は以下のようになります。
ハイグレード:約24万円~54万円
※工事費用は別途かかります
さらにタンクレストイレはタンク式トイレと比較し、製品価格は5万円~10万円程度高いです。
そのため、各メーカーのスタンダードグレードのタンク式トイレを選ぶと費用を抑えられます。
加えてメーカーを問わず、除菌や便器の自動開閉など機能が充実したものほど価格は上がり、シンプルなものほど安く購入できます。
費用を抑えるためにスタンダードグレードを選んだものの、オプション機能を多く付けたため、結果的に割高となってしまうケースもあります。
④デザイン性
トイレは1日に何度も利用するため、デザインや雰囲気にもこだわったおしゃれなトイレ空間にしたい方もいらっしゃるでしょう。壁紙や床材などでも印象をガラリと変えることができますが、トイレ本体の与える印象も大きいです。
特に海外のトイレメーカーは、特徴的なデザインのものが多く、国内メーカーには無い個性的な製品を取り扱っています。
また以下のように、日本のメーカーでの特徴的なトイレを扱っているメーカーがあります。
ドイツの洗練されたデザインを取り入れた日本オリジナルのトイレを発売している「GROHE」は、生活感が少なくおしゃれなトイレで人気を集めているメーカーです。
便器・タンク・便座のパーツごとに、好きな色を組みあわせて自分流にアレンジでしたいなら、ジャニス工業の「キュアーズ」シリーズがおすすめです。
⑤節水性
10年ほど前のトイレは、1回につき約13Lもの水を使用していました。最新のトイレは各社工夫を凝らし、節水性が向上しています。
少ない水でもしっかり洗い流す「トルネード洗浄」機能を採用しているTOTO。少ない水でもまんべんなく洗うため、渦を巻くような水流を作り効率よく便器内を洗浄します。
またタカラスタンダードの「ティモニFシリーズ」は、従来品と比較して60%以上もの節水仕様のトイレです。水道料金に換算すると1万円以上もお得です。
トイレのリフォームではメーカーを慎重に選ぼう
トイレをリフォームする際には、どのメーカーのどの製品を導入するか慎重に選定しなければなりません。併せて、使用する床材や壁材の選び方も重要です。理想とする環境に合った便器や床材、壁材などを選択して、自宅のトイレを快適な空間にリフォームしましょう。
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