トイレの床張り替えの目安となる時期は約10年と言われています。汚れが落ちにくくなったり、ひび割れといった症状がみられた場合は、張り替えを検討すると良いでしょう。
本記事では、トイレの床の張り替え費用や、おすすめの床材、リフォームの注意点などを解説します。
- トイレの床材を選ぶポイントは、リフォーム目的と用途
- トイレの床張り替えにかかる費用は、1畳あたり2~12万円と差があるので注意
トイレの床材の選び方

トイレの床張り替えリフォームを行うにあたり、床材の選択は重要なポイントになります。トイレの床材には様々な種類があり、特徴や価格がそれぞれ異なります。
とくに材質は重要なポイントです。トイレは水回りであるため耐水性があること、毎日使う場所であるため、掃除がしやすい材質であることは大切なポイントです。少し価格が高くても長い目で見て、どちらが得かを検討してみるとよいでしょう。
- クッションフロア:安価でDIYにおすすめ
- フローリング:廊下とのつながりや統一感を重視
- タイル / フロアタイル:耐久性と耐水性に優れている
リフォームの目的やその後の用途にあった材質を選択して快適なリフォームを実現したいものです。ここでは、代表的なトイレの床材を3つ紹介します。
クッションフロア:安価でDIYにおすすめ
トイレの床材を選ぶ場合、価格重視で選ぶのであればクッションフロアがおすすめです。クッションフロアは他の床材に比べて比較的安価であり、張替えしやすい特徴があります。
汚れたクッションフロアを交換する場合など、簡単なリフォームを行う場合や模様替えする際、クッションフロアであれば手軽にDIYを行えます。さらにクッションフロアは耐水性や耐久性に優れているため、施工後も比較的手入れしやすい特徴があります。
フローリング:廊下とのつながりや統一感を重視
見た目を重視するのであれば、フローリング素材がおすすめです。部屋の床や廊下がフローリングの場合は、トイレの床材もフローリングにすることでつながりや統一感を出すことができます。
しかし、フローリングは木材であることから他の素材と比べて耐水性が低く、水やアンモニア、洗剤などで腐食しやすいため注意が必要です。フローリング材を利用して張り替えする際は。耐久性や耐水性に優れているトイレ用のフローリング素材を選ぶと良いでしょう。
タイル / フロアタイル:耐久性と耐水性に優れている
耐久性や耐水性を重視するのであれば、タイルやフロアタイルがおすすめです。タイルやフロアタイルは比較的丈夫で水に強く、手入れしやすい特徴があります。
種類も豊富にあり、消臭性があるものや調湿機能がついたものなど機能性に優れたさまざまなタイルがあります。さらにフロアタイルは簡単な作業でフローリングの上から貼ることができるため、張り替えの際にそれほど手間がかからずおすすめです。
トイレの床張り替え費用と床材の特徴
トイレの床張り替えを専門の業者に依頼する場合は、張り替えの材料費だけでなく施工費用がかかります。床の素材や工事の内容によってそれぞれ費用は異なりますが、平均的な張り替え費用の相場はおおよそ2~10万円程度です。
床材を選ぶ際には価格だけでなく、掃除のしやすさなどのメンテナンス性にも注目して選ぶとよいでしょう。
以下、床の素材別の費用相場(1畳)とそれぞれの素材の特徴になります。
床材 | 費用相場(1畳) | 特徴 | メンテナンス性 |
---|---|---|---|
クッションフロア | 2万~4万円 | 耐水性のあるビニールシートでできており、表面のクション素材が足腰の負担を和らげる | ビニールシート素材であるため、水拭きが可能で手入れが楽 |
フローリング | 3万~6万円 | インテリアとして見た目の統一感がある反面、水に弱く管理に手間がかかる | 特殊なシートで表面加工すれば耐水性が向上することもあるが、アルカリに弱いことがあるため利用するならメンテナンス性の高いフローリングを選ぶとよい |
フロアタイル | 3万~5万円 | 耐久性や耐水性に優れており掃除がしやすい反面、水に濡れると滑りやすくなる | 力を入れてこすると傷がつきやすく、傷ついた箇所に汚れが入りこみやすい。塩素系漂白剤を使うと変色する可能性があるため注意が必要 |
タイル | 4.5万~12万円 | 耐久性や耐水性に優れており掃除がしやすい反面、高価でありフロアタイルと同じく水に濡れると滑りやすい特徴がある | 傷がつきにくく、中性洗剤を薄めた水でぞうきんを濡らして固く絞って拭くだけで汚れが落ちるため手入れは楽 |
ハピアフロア | 7万~12万円 | 美しく高級感がある反面、水に濡れると滑りやすくりなり、冬場は素足で歩くのが困難になるほど冷たくなる | 溝がないため汚れがたまりにくく、耐水性だけでなく耐薬性にも優れていることからアンモニアなどが染み込みにくく黒くなりにくい |
クッションフロア:2万~4万円
耐水性のある塩化ビニールシート素材でできているクッションフロアは、比較的厚めで弾力性があり、耐水性に優れている床素材です。ビニールシート素材でできていることから水ぶきが可能で簡単に手入れができ、値段も比較的手頃です。
他の素材と比較してコストパフォーマンスが高いクッションフロアは、多くの床素材の中でもっとも人気の高いトイレ床素材です。張り替え費用の相場は2万~4万円になっています。
フローリング:3万~6万円
フローリング素材は木材であることから耐水性に弱く、洗剤やアンモニアによって比較的腐食しやすい特徴があります。
一般的なフローリングはメンテナンスに手間がかかることから、フローリングを選ぶ場合は特殊なシートで表面加工されたトイレ用のフローリング素材など耐久性に優れたものを選択することをおすすめします。フローリングの張り替え費用の相場は3万~6万円です。
フロアタイル:3万~5万円
比較的薄い塩化ビニル素材でできたフロアタイルは、クッションフロアに比べて耐久性に優れている特徴があります。
柔らかいため折り曲げやすく、施工しやすい特徴があります。DIYとしても利用されることが多く、デザインやカラーも豊富にあるため好みに合わせてさまざまなフロアタイルを選べます。
ただし、力を入れてこすると傷がつきやすく、傷ついた箇所に汚れが入りこみやすい点には注意が必要です。塩素系漂白剤を使うと変色する可能性があることも理解しておきましょう。フロアタイルの張り替え費用の相場は3万~5万円です。
タイル:4.5万~12万円
タイルは耐久性や耐水性が高く、汚れがついても掃除がしやすいメリットがあります。傷がつきにくく、中性洗剤を薄めた水でぞうきんを濡らして固く絞って拭くだけで汚れが落ちます。一方でタイルは比較的費用が高く、誰もが手軽に購入することが難しいデメリットがあります。
タイル自体はさまざまなカラーや柄、素材があり、価格帯も幅があることから予算に応じて多くの選択肢から選ぶことができます。タイルの張り替え費用の相場は4.5万~12万円です。
ハピアフロア:7万~12万円
トイレに特化した専用床材であるハピアフロアは、大建工業が開発した石目柄の高級感あふれる化粧床材です。耐久性や耐水性に優れており掃除がしやすい反面、水に濡れると滑りやすくなる特徴があります。
耐水性だけでなく耐薬性にも優れていることからアンモニアなどが染み込みにくく黒くなりにくいのも特徴です。
こちらもタイルと同様に比較的高価なため、誰もが手軽に購入できるとは言えないでしょう。ハピアフロアの張り替え費用の相場は7万~12万円です。
おしゃれなトイレの床の柄
トイレの張り替えリフォームを行う際は、床の材質だけでなくどのような柄を選べばよいのか迷うこともあるでしょう。ここで、おしゃれに仕上がるおすすめのトイレ床を4つ紹介するので、選ぶ際の参考にしてください。
テラコッタ調:明るい雰囲気に仕上がる

テラコッタ柄のクッションフロアは、1つずつ柄が違くて味わい深いことが特徴で、トイレが明るい雰囲気になります。また、ヨーロッパテイストの住宅とも相性がよいでしょう。
木目調:温かみが感じられる

木材の床材は温かみがあってよいですが、トイレは水や汚れが飛び散りやすいため、フローリング材は不向きといえます。そこでおすすめなのが、木目調の柄のクッションフロアです。
トイレの雰囲気が暗くならないように、明るめのメープル柄やホワイトアッシュ柄などを選ぶとおしゃれなイメージに仕上がります。
タイル柄:シックでおしゃれ

床材に本物のタイルや石を使用すると、目地の掃除に意外に手間がかかります。そこで、タイル柄のプラスチック素材を使用すれば、シックでおしゃれなタイルの質感が演出できて、さらにお手入れは簡単にできるのでおすすめです。
大理石柄:高級感がある

大理石のオニキスや、ビアンコカララを再現したクッションフロアを使用すると、ホテルのように高級感のある空間に仕上がります。カラーはベージュ系やグレー系、ブラウン系などがあり、壁紙の雰囲気に合わせて選べます。
トイレの床張り替えをする際の注意点
毎日使うトイレは、劣化も早いものです。とくに水に濡れることが多い床は、どれだけ手入れをしていても黒ずんだり腐食したりすることも多くあります。
トイレの床張り替えを検討する場合、どのようなことに注意する必要があるのでしょうか。ここでは、特に注意しておきたいポイントを解説します。
トイレの床を交換するタイミングを見極める
トイレの床を張り替えるためには、場合によっては便器を撤去する必要があります。そのため床だけでなく全面リフォームを行うタイミングで床材を張り替えることがおすすめです。
手入れをしていても長年使用して入れば、床に消えない黒ずみが浮いてきたり、床材が腐食してきたりするでしょう。クッションフロアやフローリングでおおよそ10年、タイルでおおよそ15年が張り替えの目安です。
張り替え後の床の高さに注意する
トイレの床のみ張り替えを行う人も多いでしょう。トイレの床だけを張り替える場合、高さに注意する必要があります。あえて床に段差をつけることで、便器と手洗い場のメリハリがつくというメリットもあるでしょう。
ただし、段差をつける場合はドアの開閉がしやすいかどうかを事前にチェックしておく必要があります。外開きや引き戸であれば問題ありませんが、内開きの場合はスリッパやマットが当たってドアの開閉に支障をきたす可能性もあります。バリアフリーの観点からもつまずいたりしないか考えて高さを決めるとよいでしょう。
臭いの元になる排水口の設置は避ける
床の張り替えに伴って、床材をタイルに変更する場合に多いのが排水溝を設置するケースです。排水溝を作るメリットは、汚れを水でダイレクトに洗い流すことができる点です。清潔さを保つことができるのでよいのですが、こまめに水を流さない場合は注意が必要となります。
排水溝は常に水をためておくことで下水から上がってくるにおいを防ぐことができます。水がなくなるとにおいの元になってしまう可能性が高まるのです。トイレが生活空間と密接していることが多い一般住宅の場合は、排水溝を設置することによるデメリットをよく考える必要があります。
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