自宅のリフォームでは、次のような悩みを抱えている人が多いです。
- 1位:キッチンのレイアウト変更に関する相談
- 2位:収納リフォームに関する相談
- 3位:リビングルームの拡張に関する相談
- 4位:バリアフリーリフォームに関する相談
- 5位:断熱工事に関する相談
リフォームを行う際には誰かに相談したいと思うものの、適切な相談先が分からず困ることも多いです。どのような相談先があるのか、選択肢や適したシーンを知り、疑問を解消してからリフォームに臨みましょう。
POINT
- リフォームをする際に相談ができるところは、地方公共団体窓口やリフォーム業者などがある
- 特に、訪問販売の業者は悪徳業者の可能性が高いため、要注意!
- 一括見積もりサイトから複数の見積もりを取ることで、リフォーム業者探しの時間と手間を削減できる
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【目的別】おすすめのリフォーム相談先
リフォームの相談先は複数ありますが、何について相談したいかによって利用先は異なります。
それぞれで特徴が異なるため、違いを把握した上で、状況に応じた適切な相談先を選ぶことが大切です。
全国の地方公共団体窓口
地方公共団体ではリフォームの支援を行っていることが多く、この窓口は全国にあります。相談窓口を設けていることも多いため、ここでリフォームの悩みについて相談してみるとよいでしょう。
地方公共団体の相談窓口なら、自治体が独自に実施しているリフォームの補助金制度に詳しく、スムーズに利用するための方法を教えてもらいやすいです。
また、地域で信頼できる業者を紹介してくれる場合もあり、業者の選定から工事の内容、利用できる補助金など、様々なことで悩んでいる人におすすめです。リフォームの相談窓口は地域によって異なりますので、お住まいの市町村役場に問い合わせてください。
NPO法人などの民間で運営している団体
自治体ごとの相談窓口だけではなく、NPO法人など、民間で運営している団体にもリフォームの相談はできます。
中古住宅が余っていることや、空き家が増加しているといった社会的な背景から、古い住宅のリフォームを専門に行う民間の団体は増えています。
団体によって得意分野があり、相談可能な時間帯なども異なりますが、気軽に利用できるためおすすめです。公的な補助金などの制度に詳しいこともあり、民間の団体を利用してもよいでしょう。
部分的なリフォームなら専門工事業者
大規模なリフォームではなく、数箇所程度の部分的なリフォームなら、工事箇所に応じた専門業者に相談することがおすすめです。リフォーム業者は専門分野で分けると数が多く、例えば次のものがあげられます。
- 塗装業者
- 内装仕上げ業者
- 電気工事業者
それぞれの専門業者は特定の分野のリフォームに強く、高品質で工事を請け負ってくれます。専門知識が豊富であるため、リフォームプランも提案してもらいやすく、相談先としても最適でしょう。また、独自の流通ルートを持っていたり、最短期間で工事が終わったりすることから、コストが安い場合も多いです。
住宅設備機器の交換なら家電量販店やホームセンター
リフォームといってもガスコンロや洗面台、キッチンといった、設備機器の交換のみという場合もあるでしょう。機器の交換のみを検討するなら、家電量販店やホームセンターで一度相談してみることがおすすめです。
これらの店舗ではリフォームの相談窓口を設けていることがあり、リフォームの悩みについても相談できます。商品価格も比較的安く、配送から取り付け、既存の設備の撤去まで対応してくれるため、お得で便利でしょう。
実際に商品を見たり触ったりできる点も魅力であり、使い勝手を細部まで検討した上で設備機器の交換を行いたい人におすすめです。
デザイン性・オリジナル性にこだわるなら建築設計事務所
おしゃれなデザインで個性的な雰囲気を実現したいなら、建築設計事務所に相談してみることがおすすめです。建築設計事務所では、リフォームプランを設計の段階から細かく相談できるため、自分の希望を伝えつつ、プロからの提案をもらってオリジナリティあふれるリフォームを実施することも可能です。
また、見た目を重視したデザイン的なリフォームだけではなく、快適にすごすための、機能性向上を目的としたリフォームにも対応しています。機能性とデザイン性の両立を図りたい人にもおすすめであり、幅広い工事内容に対応している業者です。
リフォームの相談時に確認しておきたい3つのこと
自宅のリフォームを実施する際には、業者と念入りに相談をし、綿密なプランを立ててから取り組むことが大切です。
- 1.リフォームの費用はどのくらいかかるか
- 2.どのような素材を利用するのか
- 3.リフォームにはどのくらいの期間がかかるか
リフォームをスムーズに実施するために肝心な部分のため、施工前に業者とよく話し合っておきましょう。
リフォームの費用はどのくらいかかるか
どれくらい費用がかかるかは重要であり、契約書にサインする前に必ず細かい条件まで話し合っておかなければなりません。リフォームの際に発生する費用の内訳は多数あり、例えば材料費や作業工賃、その他諸経費などがあげられます。
全体の金額がいくらになるかはもちろん、それぞれの項目でいくらかかるか、なにに対して費用が発生しているかはチェックして話し合っておくことが大切です。また、想定しているリフォーム内容でどれくらいの費用がかかりそうか、概算でどれくらいになりそうか聞いておきましょう。
さらに提示されたトータルの金額は確定なのか、割引などはできないか交渉できるかどうかも含めて聞いておくことが大切です。
どのような素材を利用するのか
導入を予定している設備にどのような素材を使用するのか、事前に相談しておくことが大切です。メーカーによって扱っている商品が違い、似たような性能を持っていても素材が異なる場合があります。
素材の違いによって機能面に影響したり、商品の寿命が違ってきたりすることもあるため注意しなければなりません。
また、素材によって環境への配慮度合いが異なることもあります。素材次第で金額が変動することもあるため、業者と相談しながら内容を確認しておきましょう。
リフォームにはどのくらいの期間がかかるか
これから実施しようとしているリフォームで、どれくらいの期間がかかるかも聞いておく必要があります。リフォーム内容によって実施期間は異なり、1日で終了するものから数カ月程度かかることもあります。
また、複数箇所を行う場合は、場所によっては別の日に作業をすることもあるため、詳細な期間を確認しておかなければなりません。スケジュール次第では仮住まいを見つける必要もあり、必要性も含めて相談しておきましょう。
【目的別】リフォーム業者の選び方
リフォームをする際には、どのような目的で行うのかを決めておく必要があり、この目的によって選ぶべき業者も異なります。目的に合った業者を選ぶことが、スムーズかつ失敗なくリフォームを行うコツです。目的別におすすめの業者を知り、自分の場合はどれを利用すべきなのかを知っていきましょう。
メーカー系のリフォーム会社:気に入った建材を使用したい場合
床材や壁材、その他建材で気に入ったものがあるなら、メーカー系のリフォーム会社がおすすめです。そのメーカーが出している製品なら安価で建材を購入できるため、材料費が安くなってリフォームの費用も抑えられます。
また、自社生産品を使ったリフォームなら、使い勝手を理解しているため施工もスムーズかつ確実であり、工事の品質が高くなりやすい点も魅力のひとつです。
総合リフォーム会社や工務店:増改築やリノベーションを行う場合
規模の大きいリノベーションや増改築などの大掛かりな工事を行うなら、総合リフォーム会社か職人を多数抱えている工務店がおすすめです。これらの業者は大規模な工事を得意としており、リフォームやリノベーションのプランの提案力も高い場合が多いです。
新築工事にも対応している業者なら、大規模な工事により強みがあるといえるため、施工実績を確認して、大規模工事を行っているかどうかを見て選定してもよいでしょう。
建築設計事務所:デザイン性の高いリフォームを求める場合
いわゆるデザインリフォームを行いたいなら、建築設計事務所がおすすめです。設計士がいる建築設計事務所では、希望を伝えることで、それを叶えるための設計を一から行ってもらえます。そのため、建て売りの家とは違い、自身の希望を余すことなく反映した家を建てられる点が魅力です。
もちろん、設計上の問題や予算の都合などで希望が実現できないこともありますが、求めるものは最低限満たせるように設計をしてもらえるため、細かい希望が多い人にもおすすめです。
専門工事業者:特定の工事を低価格で行いたい場合
特定の部分に絞って低価格で工事をしたいなら、それぞれの専門領域を持った工事業者がおすすめです。専門の工事業者に依頼することでスピーディーにリフォームを進められ、かつ安価で仕上げてもらいやすいです。
専門の工事業者に依頼するメリットは、部分的に行うと安いという点であり、複数分野にまたがって依頼すると金銭的メリットは損なわれるため注意しなければなりません。
悪徳業者の見極めポイント
リフォームで失敗しないためには、悪徳業者に引っかからないよう注意することが大切です。
- 1.訪問販売の業者には注意が必要
- 2.営業所への訪問を拒まれる場合は悪徳業者の可能性が高い
- 3.専門外の工事を発注しない場合も要注意
- 4.構造躯体に手を加える場合は建設業の許可業者に依頼する
- 5.ステマサイトの消費者広告に注意する
悪徳業者を見極めるためにも、これらのポイントを理解しておきましょう。
訪問販売の業者には注意が必要
リフォーム業者の中には自宅にやってきて営業をかける、訪問販売を行うものがあります。訪問販売の営業自体が悪いわけではありませんが、これを行う悪徳業者は多いため、注意しなければなりません。
特に無料の点検や自宅の耐久性や耐震性の診断、モニターの募集などいかにもお得なことを言ってくる場合は一度冷静に考え、本当に信頼できるのかをチェックするようにしましょう。
やってきた当日すぐに契約を迫るようなら、悪徳業者の可能性が高いため、担当者の対応を見ながら信頼度を見極めることが大切です。
営業所への訪問を拒まれる場合は悪徳業者の可能性が高い
リフォーム業者は拠点ごとに営業所を持っていますが、ここへの訪問を拒まれるということもあります。これはお客様に手間を掛けさせたくないという気持ちで訪問を断り、業者から来訪するというケースと、単に都合が悪いため、訪問を拒否しているというケースがあります。
後者の場合は悪徳業者である可能性が高く、やましいことがあるために訪問を拒否しているということも少なくありません。営業所への訪問を頑なに拒否される場合は、特に注意して業者の様子を監視し、お金を本当に支払っても大丈夫そうか、今一度考えることが大切です。
専門外の工事を発注しない場合も要注意
リフォームの依頼内容が多岐にわたる場合は、きちんと専門の業者が工事を行うかもチェックが必要です。自社の専門外の工事は、通常なら下請けなどに発注して行いますが、これを行わず、専門外の工事も全て自社で賄おうとしている場合は注意しなければなりません。
専門外の工事を請け負われてしまうと、品質に問題が出たり、希望通りに施工してもらえなかったりすることもあるため、それぞれの工事が専門業者によって行われるかどうかはチェックしておきましょう。
構造躯体に手を加える場合は建設業の許可業者に依頼する
リフォーム内容によっては構造躯体の工事を行うこともあり、この場合は建設業の許可が必要です。これは法律で定められているため、構造躯体にかかわるリフォームをするなら、確実に建設業の許可を受けている業者を選ばなければなりません。
500万円未満のリフォームでは、建設業の許可は不要ですが、構造躯体にかかわるものは金額に関係なく許可が必須であるため、業者を選定する際の参考にしましょう。
ステマサイトの消費者広告に注意するに注意する
ネット上にはステマサイト(ステルスマーケティングサイト)などの消費者広告があり、これに引っかからないように注意しましょう。ステルスマーケティングとは、そのサービスとは無関係の人物を装って、自社のサービスや商品を宣伝する手法であり、一般的な口コミとは異なります。
一見リアルなユーザーの口コミ評価に見えても、実際には業者が用意したサクラなどがステルスマーケティングを行っていることもあります。情報収集をする際には消費者広告に注意し、他社よりも不利な条件でないかどうかは必ず確認しておきましょう。
リフォーム業者に相談する前に準備しておくとよいこと
リフォームについての相談をスムーズに行うには、事前に次のことを準備してすることがおすすめです。
- 1.複数のリフォーム業者から見積もりをもらう
- 2.リフォームの目的を明確にしておく
- 3.家族の要望をまとめて優先順位をつけておく
- 4.完成後のイメージを固めておく
事前準備を徹底して行うことで、失敗のないリフォーム計画を立てやすくなります。
複数のリフォーム業者から見積もりをもらう
よりよいリフォーム業者を見つけるには、複数の業者から見積もりをもらい、内容を比較することが大切です。同じリフォームを実施する場合でも、業者によって提示するプランや金額は異なるため、これらを比較することで自分にもっとも合った業者はどこなのかを見極めやすくなります。
相性のよさは相談相手を見つける上で重要であるため、細かい条件まで比較しておくことが大切です。複数社の見積もりをスムーズに行うには、一括見積もりサイトの利用がおすすめです。
「ヌリカエ」では、リフォームの専門知識を持った相談員が、おすすめのリフォーム業者を紹介してくれます。知識のある相談員に依頼することで信頼できる業者を見つけやすく、その後のリフォームもスムーズに進めやすくなるため、ぜひお任せください。
リフォームの目的を明確にしておく
リフォームを行う際には、工事をする目的を明確にしておくことが大切です。リフォームの目的は様々であり、例えば機能性を求める場合やデザインの一新などがあげられます。目的が違うとリフォームの内容も違ってくるため、なにを求めたいのかは明らかにしておきましょう。
目的を明確にしておくことで完成形をイメージしやすく、依頼するリフォーム業者との認識も共有しやすくなります。リフォーム業者との認識が共有できていないと、仕上がりがイメージとは違ってくることもあるため、注意しなければなりません。
家族の要望をまとめて優先順位をつけておく
どのようなリフォームを行いたいかは、家族で話し合い、要望を出し合っておくことが大切です。その上で全員の要望を確認して、それぞれの優先順位をつけておきましょう。リフォームの計画を練っていると、やりたいことが増えてしまい、当初設定していた予算を超えてしまうこともあります。
予算がオーバーすると、当然どこかを切り詰めなければならず、その際の取捨選択として優先順位が重要になります。優先順位が明確にしておき、スムーズにリフォーム内容を決めてください。
完成後のイメージを固めておく
リフォームを成功させるには、完成後どのような状態にしたいのか、明確なイメージを持つことが大切です。漠然としたイメージではリフォーム業者にプランを伝えることが難しく、相手からも理想とするプランを提案してもらいづらいです。
イメージは言葉で伝えるよりも、写真などで視覚的に伝えるとよいでしょう。そのため、雑誌の切り抜きやカタログ、ネットの画像などを用意しておくことがおすすめです。また、理想に近い施工事例があるなら、それを提示して同じようにできないか、リフォーム業者に相談してみてもよいでしょう。
リフォーム相談のよくあるQ&A
リフォームの相談では、次の3つのような質問が疑問点としてあがりやすいです。
- 【質問1】中古住宅を購入する前からリフォームを相談できるの?
- 【質問2】プランの見積もりや作成にはお金がかかるの?
- 【質問3】リフォーム相談にはどんな資格を持った人がいい?
これら頻出の質問とその回答を知り、業者にリフォームの相談をする際に役立てましょう。
【質問1】中古住宅を購入する前からリフォームを相談できるの?
中古住宅を購入してからリフォームを考えている場合でも、購入前にリフォームの相談は可能です。すでに購入する物件が決まっているなら、それに合わせたプランを提案してもらえるため、購入契約段階でリフォーム業者に相談をし始めてもよいでしょう。
また、購入する物件が決まっていない場合でも、ある程度のプランをリフォーム業者に相談することも可能です。この場合は依頼先のリフォーム会社が、どのようなリフォームを行うのか、大体のコンセプトを把握しておくと、その後のプランのすり合わせがしやすくなります。
また、業者によっては購入できる中古住宅を紹介してくれることもあるため、物件が決まっていない場合は、一度相談してみてからその後の流れを決めてもよいでしょう。
【質問2】プランの見積もりや作成にはお金がかかるの?
リフォームにいくらかかるか見積もりを取ったり、プランを作成したりすることには、お金がかかる場合があります。業者によって対応は異なり、見積もりからプラン作成まで無料とすることもあれば、全て有料ということもあります。
また、見積もりやプラン作成は初回無料とし、回数を重ねるごとに費用が発生するというケースも多いです。業者ごとにどの段階でコストが発生するかは異なるため、リフォームの相談をする前に確認しておきましょう。
【質問3】リフォーム相談にはどんな資格を持った人がいい?
リフォームの相談は、次のうちいずれかの資格を持った人にすることがおすすめです。
- 建築士
- 木造建築士
- 建築施工管理技士
- インテリアコーディネーター
- インテリアプランナー
- 福祉樹環境コーディネーター
- カラーコーディネーター
特に建築士や木造建築史、建築施工管理技士は国家資格であるため、信頼度は高いでしょう。また、その他の資格であっても、一定程度のスキルが保証されているため、信頼度を測る指標として見るならおすすめです。
ただし、有資格者であるからといって、必ずしも信頼できる、技術が高いとは限りません。資格の有無だけで業者の信頼度の全てがわかるわけではないため、施工実績や相談時の対応、担当者と自分との相性などを確認しておくことが大切です。
担当者と相性がよく、問題なくコミュニケーションが取れるか、信頼してリフォームを任せられそうかなど、人を見て決めると失敗は少ないでしょう。
リフォームの相談は目的に応じて決めよう
リフォームについての相談ができる業者や窓口は多数ありますが、一概にどこに相談すべきと決まっているわけではありません。
リフォームの内容や目的、知りたい内容などによって、おすすめの相談先は異なります。まずは自分の状況を整理し、なにが目的なのかを明確にしてから、適した相談先を見つけて、リフォームのプランを練っておきましょう。