外壁塗装の費用はさまざまな要素によって変化し、住宅の大きさ・塗料の種類・依頼する業者で大きく変わります。そのため、本記事では一般的な傾向をご紹介します。
また、一概に相場がないため、より安く外壁塗装できるような業者や塗料の選択が大切です。記事後半では、安くできる部分や方法も説明します。
外壁塗装の費用相場
延べ坪数 | 延べ床面積 | 費用相場の目安 |
---|---|---|
20坪 | 66(㎡) | 80万円~100万円 |
30坪 | 99(㎡) | 90万円~110万円 |
40坪 | 132(㎡) | 100万円~120万円 |
50坪 | 165(㎡) | 110万円~130万円 |
60坪 | 198(㎡) | 120万円~140万円 |
外壁塗装の費用には、住宅の大きさごとに傾向があります。上記の表は、外壁のみ実施した場合で、足場代や高圧洗浄代、雨樋やバルコニーといった付帯部塗装まで含んだ総額の費用です。
また、費用に幅があるのは、選んだ塗料の価格に違いがあるためです。
外壁塗装の費用が変動する要素
外壁塗装の費用は、主に以下の要素によって変動します。
①住宅の大きさ・形状
住宅の大きさ・形状は、費用を大きく左右する要素です。住宅が大きいほど外壁の面積が大きくなり、使用する塗料量が増えて費用が高くなります。また複雑な形状の住宅で凹凸が多いと、その分、塗料塗る面積が増える要素になります。
②塗料の種類
塗料の種類によっても、数十万円差が出ることがあります。しかし安いだけの塗料は性能に不安がありますので、塗料の耐久性も加味しながら選ぶことが大切です。
例えば、一般的な大きさの30坪住宅の場合、最も一般的な「シリコン塗料」と1ランク上の「フッ素塗料」でも15万円ほど差がつく場合があります。
▼塗料別の費用相場例
外壁塗装の塗料について、もっと知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
>>>【2023年】外壁塗装の塗料12種類の特徴・価格は?選び方も紹介
③外壁の種類
外壁の種類によっても費用が変わりますが、他の項目より影響は小さいです。
「サイディング」という種類の外壁の場合、継ぎ目を埋める「コーキング補修」という費用が数万円かかります。しかし費用のうち割合は~5%なので、他の要素のほうが重要です。
外壁塗装の費用を安く抑える方法
外壁塗装の費用を安く抑える方法のうち、金額が大きい方法を中心に説明していきます。
①地元業者に依頼する
「地元業者に依頼する」ことで、30万円~40万円ほど安くなります。
ハウスメーカーが高い理由は、「使っている資材がオリジナル」「広告宣伝費などブランド料」「他社の職人に工事依頼する発注料」となっています。地元業者の場合は、その分の費用がかからないので、安価に外壁塗装ができます。
②塗料グレードを下げる
「塗料のグレードを下げる」ことで、15万円ほど安くなります。
塗料のグレード(性能や耐久性)により、大きく値段が異なっています。安くて長持ちする塗料を選ぶことで費用を抑えることができます。
③助成金を申請する
「市区町村のリフォーム助成金を申請する」ことで、10万円~20万円ほど安くなります。
ただし助成金の有無は、都道府県によって異なりますので、詳しくは下記の記事でご確認ください。
>>>【2024年最新】外壁塗装の助成金・補助金はいくらもらえる?申請条件・市区町村情報・安くする方法も紹介!
④その他のテクニック
ご紹介してきた方法以外にも、安くできるテクニックがいくつかあります。特に「相見積もりをとる」「夏や冬に塗装をする」は、比較的とりやすい方法なのでおすすめです。
方法 | 安くできる金額 |
---|---|
現金一括で支払う | 10万円~15万円 |
住宅ローン減税を利用する | 10万円 |
相見積もりをとる | 3万円~10万円 |
不要な作業を断る | 5万円 |
夏や冬に塗装する | 5万円 |
値引き交渉する | 3万円~5万円 |
風災が原因の場合、火災保険で直す | 認定額次第 |
外壁塗装を安くする方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
>>>外壁塗装の費用を安くする方法11選を解説!
外壁塗装の安くなった事例集
本サービス「ヌリカエ」を通して、外壁塗装を実施した方の費用事例をご紹介します。外壁塗装は実際にいくらかかるのか、参考にしてみてください。
事例① 30坪住宅の外壁塗装(91万円)
施工金額 | 91万円 |
---|---|
延床面積 | 99.17㎡ |
延坪数 | 30坪 |
施工内容 | 外壁塗装のみ |
物件種別 | 一戸建て |
築年数 | 24年 |
都道府県 | 三重県 |
市区町村 | 四日市市 |
30坪住宅の相場は「90万円~110万円」ですが、高価な無機塗料を使っていることを加味すると「91万円」は非常に安価といえます。
事例②40坪住宅の外壁塗装(110万円)
施工金額 | 110万円 |
---|---|
延床面積 | 132.23㎡ |
延坪数 | 40坪 |
施工内容 | 外壁塗装のみ |
物件種別 | 一戸建て |
築年数 | 30年 |
都道府県 | 富山県 |
市区町村 | 富山市 |
40坪住宅の相場は「100万円~120万円」。
外壁塗装の周期は10年に1度が目安なので、「110万円」は安くできたケースとなります。
事例③60坪住宅の外壁塗装(127万円)
施工金額 | 127万円 |
---|---|
延床面積 | 198.35㎡ |
延坪数 | 60坪 |
施工内容 | 外壁塗装のみ |
物件種別 | 一戸建て |
築年数 | 13年 |
都道府県 | 岐阜県 |
市区町村 | 岐阜市 |
60坪住宅の相場は「120万円~140万円」なので、付帯部まで塗装工事を行ったことを考慮すると、「127万円」は安い方といえます。
まとめ:まずは自分の家の費用を把握
外壁塗装の費用目安や、安くできる部分、そして安くする方法を説明してきました。
- 外壁塗装の相場は、「80万円~140万円」が目安
- 外壁塗装の費用には、「住宅の大きさ・形状」「依頼する業者」「塗料の種類」が強く影響
- 外壁塗装の費用を安く抑える方法は、「地元業者に依頼する」「塗料グレードを下げる」
繰り返しになりますが、外壁塗装には一概に相場はなく、さまざまな要素で費用が変わります。まずはご自宅の状態やいくらかかるか把握して、安く外壁塗装する作戦を立てていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
監修者:外装劣化診断士 小林 成光
600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。
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