「外壁塗装を行うべき時期はいつ頃なの?」「どんなタイミングに塗り替えすべき?」
「外壁塗装に最適な季節は?」
外壁塗装を検討しておられる人は、こんな悩みをお持ちではありませんか?
まずは、結論からお伝えしましょう。
- ①外壁塗装の時期は、平均的に約10年周期と言われています。外壁材や塗料によっても変わりますが、最も一般的な「サイディングボードにシリコン塗料」の外壁の場合は10年~12年に一度塗装が必要です。
- ②色あせ・チョーキング・藻などの劣化症状が発生した場合は、10年に達していなくても外壁塗装が必要になります。
- ③外壁塗装は年間を通じて行うことができますが、最も適した季節は春と秋(3月~5月/9月~12月)です。
この記事では、外壁塗装の時期について疑問を持っている人のために、外壁材・塗料別の外壁塗装を行うべき時期・季節について詳しく解説します。
この記事を最後まで読めば、ご自宅の外壁塗装を行うべき時期を逆算することができます。
なお、外壁塗装の耐用年数についてより詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
💡季節によっても外壁塗装の相場は変わるの?
外壁塗装をすべき時期は築10年のタイミング!
外壁塗装の塗り替え時期は、築10年です。
これは、塗料の耐用年数が約10年(最短5年、最長20年程度)だからです。10年経つと、外壁材にひび割れ、色あせ、こけの発生など様々な症状が現れて、外壁材が脆くなります。
この状態だと、最悪、大規模なリフォームを行うため、高額な費用が必要です。あとで後悔しないためにも、定期的なメンテナンスとセルフチェックを行いましょう。
外壁塗装の時期は塗料・外壁材の種類で変わる
外壁塗装の必要になる時期は、塗料・外壁材の種類によって変わります。
これは、使用されている塗料・外壁材によって耐用年数が異なるからです。
外壁は使用されている塗料・外壁材の耐用年数前後での再塗装が必要なので、基本的には耐用年数=外壁塗装の周期と考えて問題ありません。
以下では、主な塗料・外壁材ごとの耐用年数をお伝えします。
塗料別の外壁塗装の時期
まず主な塗料ごとの耐用年数を見てみましょう。
上記の表の通り、塗料によって耐用年数が違うことが分かります。
自宅に使われている塗料の塗り替え時期はいつ頃なのか、表を参考に確認してみてください。
塗料について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
外壁材別の外壁塗装の時期
外壁材も種類によって外壁塗装の時期が異なります。
これは上述したように、それぞれ特徴が違うからです。特にサイディングは「窯業系・金属系・木質系・樹脂系」といった種類があり、それぞれ塗り替え時期や特徴が違ってきます。
サイディングの塗り替え時期については、以下の表をご覧ください。
種類 | 耐用年数(塗装時期) | 特徴 |
---|---|---|
窯業系サイディング | 約10年 | フッ素コートやプラチナコートされた窯業系サイディングは耐久性が高い。塗膜によって20年~30年保証されている物もある。 |
木質系サイディング | 約10年 | 断熱性は高いが、水に弱いため、他のサイディングよりカビが生えやすい。 |
金属系サイディング | 10年~15年 | 雨水の漏れや、ひび割れの心配が必要ない。 |
樹脂系サイディング | 約30年 | 日本での使用例が少ない。表面処理が不要であるためメンテナンスフリーと言われることもある。 |
モルタル | 8~12年 | コーキングのない塗り壁が特徴。外壁表面の仕上げによって耐用年数が変わる。 |
上記の表をもとに自宅に使われている外壁材を確認して、塗り替えを行うべき時期はいつ頃なのか確認しましょう。
なお、サイディングの場合には、塗料や外壁材の耐用年数とは関係なく、コーキングの耐用年数に併せてコーキング部分のメンテナンスが必要です。
いくら耐用年数が長い塗料・外壁材を使用しても、コーキングが傷むとそこから雨水が入り込みます。
コーキングの耐用年数は一般的に10年ほどなので、塗装は不要でも10年周期でメンテナンスは行いましょう。
外壁材全般について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
劣化症状から見る外壁塗装の時期
築8年を経過したら、定期的に外壁の劣化症状についてセルフチェックを行いましょう。
塗装に用いられた塗料が耐用年数の短いものである場合には、塗装して8年ほど経つと劣化症状が現れ始めます。
劣化症状がある場合、程度にもよりますがはやめに外壁塗装を検討してください。外壁の塗装に劣化があると雨水が家屋に侵入しやすくなり、住宅内部の傷みにつながります。
セルフチェックを行うときは、以下のような症状がないか確認してください。
【外壁の劣化症状チェックリスト】
症状 | 特徴 | 時期・対策 |
---|---|---|
色あせ | 紫外線による塗膜の色あせ | 色あせが著しい場合は保護機能の低下が考えられるため、早めに塗装を行う |
チョーキング | 外壁に触れると白い粉が手につく | 薄っすらと付着する場合は2~3年以内、はっきりと付着する場合は早めに塗装する |
クラック | 外壁のひび割れ | ひび割れが幅0.3mm以上・深さ4mm以上の場合、修繕が必要 |
こけ、藻 | 塗膜の保護機能の低下によるこけ・藻の発生 | 水で薄めた塩素系漂白剤とスポンジで洗い流せるが、程度がひどい場合は塗装が必要 |
塗膜の膨れ・はがれ | 外壁表面の不自然な膨らみ・塗装の剥がれ | 症状が部分的な場合は最低限の補修、全体的だと早めの補修が必須 |
コーキングの劣化 | 外壁材の間を埋める目地のひび割れ・破断など | 一部でなく全体に見られる場合は打ち替えによる補修が必要 |
外壁塗装に適した季節
外壁塗装に適した季節は、春(3~5月)と秋(9~11月)になります。
具体的な気温でいうと15℃~30℃、湿度が低く晴れの日の多い季節がよいと言われています。
これは、空気が乾燥しているため、塗料の乾燥が早いためです。塗料が乾くまで時間が短くなり、工期も短期間で済みます。
外壁塗装の際には家の周りに仮設足場を建て、窓を開けにくい状態で過ごすことになるので、工期が長引かないのは大切です。
しかし、春と秋にもデメリットがあります。
どのようなデメリットなのか、ほかの季節のメリット・デメリットと比較しながら確認しましょう。
季節ごとの外壁塗装のメリット・デメリット
季節 | 月 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
春 | 3~5月 | 空気が乾燥しているため、塗料の乾燥が早い。塗装に適したベストな季節。 | 繁忙期であるため、希望の日程で取れない。価格が高くなる。 |
夏 | 6~8月 | 気温が高く、日照時間も長いため、塗料が乾きやすい。そのため作業効率が良い。 | 雨が多い季節なので、工期が延びやすい。暑いので、職人の作業環境が悪く、業者によっては塗装のクオリティが下がる。 |
秋 | 9~11月 | 乾燥する季節なので、塗料が乾きやすい。特に気候が安定しやすい晩秋はベスト。 | 繁忙期であるため、希望の日程で取れない。長雨、台風によって工期が延びやすい。 |
冬 | 12~2月 | 空気が乾燥しているため、塗料が乾きやすい。1月、2月だと希望の日程が取りやすい。 | 日照時間が短いため、作業時間が短い。気温が低い、積雪、霜によって工期が延びる。12月は繁忙期。 |
表を見てみると、春と秋は外壁塗装にとってベストな時期である一方、繁忙期であるため、希望の日程が取りにくいデメリットがあります。
対して、夏だと雨、冬だと日照時間の短さや雪などが原因で工期が延びてしまうことが欠点です。
しかしながら、外壁塗装は基本的には年中いつでも行うことが可能です。
なお、上記でご紹介した月は東京都の気候を参考にしているため、北海道などの寒冷地や沖縄などの温暖な気候の都市にお住まいの場合は、必ずしも上記の表のとおりにはなりません。
外壁塗装ができない天気もある
外壁塗装を依頼する際は、気温と湿度に注意が必要です。
年中いつでも可能とはいえ、気温5℃以下・湿度85%以上の環境では外壁塗装は行うことができません。
そのため、気温5℃以下の真冬日、湿度85%以上の雨の日には塗装はできません。
外壁塗装を依頼する時は、気温と湿度に注意しておきましょう。
💡季節によっても外壁塗装の相場は変わるの?
まとめ
ここまでで、外壁塗装の塗り替え時期・季節を中心に解説しました。
外壁の塗り替えは、一般的には10年ごとに行います。色あせ・チョーキング・藻などが発生している場合は早めの塗り替えが望ましいです。
前回の塗装から8年を過ぎたら、定期的に外壁の劣化症状のセルフチェックを忘れないようにしましょう。
また、外壁塗装を行う場合は、春と秋を選びましょう。これは、空気が乾燥しており、塗料が乾きやすいからです。
外壁塗装の時期を把握して、ベストなタイミングに塗り替えを行ってください。
💡季節によっても外壁塗装の相場は変わるの?