本記事は、外壁塗装を安くする方法を解説しています。
誰にでも使えるテクニックだけでも、80万円以上安くできる知恵が詰まっていますので、質を落とさず少しでも安く外壁塗装をしたい方のお役に立つ内容になっていると、自信をもってお届けしています。
- 誰にでも出来て最も節約額が大きい方法は「塗装は地元業者に依頼する」こと
- 次いで「複数箇所の同時塗装」「相見積もり」「不要な作業を断る」ことが有効
- 信頼できる業者は「見積書」を見れば分かる
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監修者:外壁劣化診断士 小林 成光
600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。
▼略歴・プロフィール |
外壁塗装の費用相場
まず費用が安いのか高いのか判断するためにも、外壁塗装の費用相場を把握しておくことが大切です。
一般的な30坪住宅で塗装をした場合、「70~90万」が相場目安になります。
以下相場を参考に、今お持ちの見積もり金額が高いのか安いのか判断してみてください。
坪数×塗料の費用相場
坪数と塗料に応じた、外壁塗装費用相場(総工事費用)です。
もっとも一般的な塗料だとシリコンですので、塗料名がわからない場合はシリコンの箇所をご参照ください。
建坪/塗料 | ウレタン塗料 (8~10年) |
シリコン塗料 (12~15年) |
ラジカル塗料 (13~16年) |
フッ素塗料 (15~20年) |
---|---|---|---|---|
20坪 | 44万 | 48万 | 53万 | 70万 |
30坪 | 75万 | 80万 | 82万 | 111万 |
40坪 | 85万 | 90万 | 92万 | 124万 |
50坪 | 86万 | 94万 | 96万 | 136万 |
60坪 | 127万 | 138万 | 151万 | 201万 |
70坪 | 142万 | 154万 | 168万 | 224万 |
※詳細な条件によって実際の金額が変わりますので、あくまで相場として参考にご覧ください
塗料についてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
工事単価の費用相場
以下の表は工事内訳の費用相場です。
外壁塗装の見積もりに登場する項目と単価の相場になります。
内訳(工程名) | 単価相場 |
---|---|
仮設足場工事 | 700円~1000円/㎡ |
飛散防止用メッシュ養生 | 100~200円/㎡ |
高圧洗浄 | 150~300円/㎡ |
下塗り(外壁塗装) | 600円~1,000円/㎡ |
中・上塗り(外壁塗装) | 800円~4,000円/㎡ |
コーキング処理 | 500円~1,000円/㎡ |
付帯塗装 | 500円~1,500円/㎡ |
下地補修 | 500円~1,000円/㎡ |
諸経費 | 10~20% |
表の青文字箇所をクリックすると詳細な記事に遷移します。
工事内訳についてもっと詳しく知りたい方はぜひクリックしてみてください。
【総額80万】外壁塗装費用を安くする方法11選
外壁塗装にかかる費用を安くできるテクニックを、節約できる金額が大きい順に11個ご紹介します。
安くできる金額 | 方法 |
---|---|
20~35万円 | ハウスメーカーではなく地元業者に依頼する |
15~20万円 | 外壁と屋根を同時に塗装する |
10~20万円 | 市町村のリフォーム助成金を申請する |
15万円 | 塗料のグレードを下げる |
10~15万円 | 現金一括で支払う |
10万円 | 住宅ローン減税を利用する |
3~10万円 | 相見積もりをとる |
5万円 | 不要な作業を断る |
5万円 | 夏や冬に塗装する |
3~5万円 | 値引き交渉する |
認定額次第 | 風災が原因の場合、火災保険で直す |
【20~35万円OFF】ハウスメーカーではなく地元業者に依頼する
外壁塗装の依頼先を、新築時のハウスメーカーから地元の塗装業者に切り替えることで、費用を20~35万円安くすることができます。
ハウスメーカーに依頼しても、塗装作業には下請け・孫請けの業者がやってきます。
ですので、はじめから地元の塗装専門業者に発注することで、ハウスメーカーの取り分である中間マージンや販管費を削減することができます。
外壁塗装の費用は、一般に地元業者に依頼するよりも、ハウスメーカーに頼んだほうが3~4割高いと言われています。
これを、当社ヌリカエを通して成立した外壁塗装の費用の平均「70~90万円」に当てはめると、節約できる金額は約20~35万円と試算できます。
【15~20万円OFF】外壁と屋根を同時に塗装する
外壁塗装と同時に、屋根塗装も行えば、長い目で見て15~20万円の節約になります。
理由は工事のたびにかかる、約15~20万円の「足場代」です。
外壁と屋根を同じ工事で終わらせることで、この足場代の発生を1回分で済ませることができます。
外壁も屋根も、いつかは塗装が必要になるのは変わらないので、費用の面からみると同時に施工するのがオススメです。
「塗装の足場費用」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「外壁塗装の足場費用はいくら?足場の設置理由と悪徳業者の見分け方も紹介」
【10~20万円OFF】市町村のリフォーム助成金を申請する
全国の市町村のなかには、住民が持ち家のリフォームを行う場合に、費用の一部を補助・助成する制度を設けているところがあります。
外壁塗装を対象とした制度も数多くあるので、住んでいる自治体にそういった助成制度があるか一度確認することをオススメします。
なおほとんどの制度では、工事金額や施工業者、申請のタイミング、納税状況などに条件があるので、ご注意ください。
各都道府県のうち制度がある市区町村や、申請の流れ・コツなどについては、以下の記事で解説しています。
>>「外壁塗装で補助金・助成金は受け取れる?市区町村別の情報まとめ」
【15万円OFF】塗料のグレードを下げる
塗料にフッ素塗料や無機塗料などの高級品を指定されている場合は、一般的なシリコン系塗料にグレードダウンすることで費用を安くすることができます。
押さえられる費用は、平均的な戸建ての外壁塗装で約15万円ほどです。
逆に、シリコン系塗料がすでに指定されている場合、さらにランクを落としても、あまり費用の節約にならならいのに対し、塗膜の耐用年数はグッと下がってしまうので、あまりオススメできません。
「塗料のグレードと施工価格」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「塗料知識を全公開!種類・特徴・価格・耐用年数・選び方」
【10~15万円OFF】現金一括で支払う
リフォームローンの金利手数料は、一般的に3~5%です。
そこで、あなたが業者に現金での支払いを約束することで、金利手数料分(10~15万円)は値引きが可能でしょう。
業者にとっても融資先からの入金を待つより早く現金が受け取れ、キャッシュフローが良くなるというメリットがあります。
【10万円OFF】住宅ローン減税を利用する
リフォームローンを使って外壁塗装をしようとしている場合、ローンの残額に応じた税控除を受けることで、実質的に10万円前後費用を安くすることができます。
該当の優遇制度は、正確には「住宅借入金等特別控除」といい、ローンが残っている間『残額の1%×最大10年間』、所得税から控除を受けられます。
本制度で税控除を受けられる額を計算した結果、通算控除額は120万円の外壁塗装で約10万円でした。
「外壁塗装のローン減税制度」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「外壁塗装した場合も減税が受けられる!条件と方法を解説」
【3~10万円OFF】相見積もりをとる
複数の業者から見積もりを取り寄せる「相見積もり」をすることで、外壁塗装の場合で約3~10万円の費用削減が期待できます。
相見積もりをとることにより、業者間で価格競争が起こり、各社の提示価格が全体的に下がります。
相見積もりで削減できる額は、工事の5%~10%ほどと言われているので、これを平均的な戸建ての塗装費用に当てはめると「3~10万円」の節約となります。
なお、相見積もりをとる際には、「3社以上からとること」「工事の条件(塗装箇所や使用塗料)を揃えること」が重要です。
【5万円OFF】不要な作業を断る
外壁塗装と一緒に、雨樋などの付帯部分の塗装も見積もりに組み込まれていることがあります。
美観が気にならない場合は、これを断ることで塗装費用を抑えることが出来ます。
例えば、雨樋の塗装費用は「930~1,030円/m」が相場です。
雨樋が50mの場合、塗装をなくせば約5万円の節約となる計算です。
「雨樋塗装の必要性」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「雨どい塗装はしなくていい?雨どいのベストな取り扱い方法を解説します!」
【5万円OFF】夏や冬に塗装する
春や秋は塗装作業に適しているため、業者に依頼が集中します。
そこで、比較的暇な夏や冬を指定して塗装を依頼するかわりに、価格交渉に応じてもらうという知恵もあります。
安くできる金額は、うまくいっても価格の1割(7~9万円)、ほとんどの場合は5万円前後となるでしょう。
「塗装に適した時期・季節」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「外壁塗装すべき時期は前回の塗装から10年後!適した季節と安くなる時期を解説」
【3~5万円OFF】値引き交渉する
見積りが出たあと、契約したい業者が定まったら、もうひと声値引きができないか交渉するのも手です。
工事総額にもよりますが、全体の5~10%に欠けるぐらい、金額にして3~5万円の値引きなら応じてくれることも多いようです。
ただし、相見積もりをとったうえでさらに価格交渉をするのはNGです。
業者の心象を悪くしたり、仕上がりに影響がでかねないレベルのコストカットを招くことにもなるので、控えたほうが無難です。
「外壁塗装費用の相場」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「外壁塗装の費用相場は?費用の計算方法と安くする方法についても解説」
【認定額次第】風災が原因の場合、火災保険で直す
風災などによる損傷が原因で外壁塗装が必要になった場合、費用を火災保険の保険金で最大で全額まかなうことができます。
ただし、異常が経年劣化による場合は対象外ですので、お気をつけください。
「外壁塗装時の火災保険の使い方」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「外壁塗装に火災保険を適用するための条件は3つ!無料で施工するために知るべきこと」
外壁塗装料金が安い業者ランキング
当サービス「ヌリカエ」が集めた口コミをもとに集計した、安い外壁塗装業者ランキングを紹介します。
ランキングは、外壁塗装を含む工事で最終的にかかった金額の回答が10件以上集まった業者について、その平均金額をもとに作成しました。
ランキング上位の業者の外壁塗装料金は安くなる傾向にありますが、全てケースで費用が安くなるとは限りません。
工事をはじめる前に、いくつか業者を比較することが、格安で外壁塗装を行うことに繋がります。
関東の外壁塗装が安い業者ランキング
順位 | 業者名 | 得意な都道府県 |
---|---|---|
1位 | いろは | 千葉 |
2位 | MMKアート | 東京 |
3位 | ペンタくん | 東京 |
4位 | ユーホーム | 群馬 |
5位 | HAMA塗装 | 東京 |
6位 | ジャパネット・ハウス | 埼玉 |
7位 | 三州ペイント | 神奈川 |
8位 | ファミリー工房 | 東京 |
9位 | シンニッケンホールディングス | 東京 |
10位 | ペイントクリーン | 茨城 |
北陸・中部の外壁塗装が安い業者ランキング
順位 | 業者名 | 得意な都道府県 |
---|---|---|
1位 | ライフ総建 | 山梨 |
2位 | ユーホーム | 岐阜・愛知 |
3位 | 新潟ペイント工業 | 新潟 |
4位 | 三州ペイント | 新潟・静岡・愛知 |
5位 | ハウスメンテ亀岡 | 静岡 |
6位 | シンニッケンホールディングス | 新潟・長野・岐阜・愛知 |
7位 | ペイントクリーン | 新潟 |
近畿の外壁塗装が安い業者ランキング
順位 | 業者名 | 得意な都道府県 |
---|---|---|
1位 | 三州ペイント | 大阪・兵庫 |
2位 | 明光ワークス | 兵庫 |
3位 | シンニッケンホールディングス | 大阪・兵庫・京都・和歌山・三重 |
九州の外壁塗装が安い業者ランキング
順位 | 業者名 | 得意な都道府県 |
---|---|---|
1位 | ユーホーム | 福岡・佐賀・熊本 |
2位 | 三州ペイント | 福岡・熊本 |
3位 | シンニッケンホールディングス | 熊本・大分・宮崎・鹿児島 |
「安かろう悪かろう」の業者に引っかからないためのポイント

塗装工事は、安ければいいというものではありません。 相見積もりのもう一つの目的が、希望に沿った工事を安心して任せられる業者、信頼できる業者を探すためのものです。
安いだけで依頼先を決めてしまうと、本来は10年以上もつ塗装が、数年で塗膜のはがれなどが発生し、再塗装する必要に迫られる可能性もあります。そうなっては、返って出費が多くなってしまいます。
そんなことにならないためにも、見積書の内容はしっかり確認する必要があります。以下は見積書のチェックポイントです。
①内容がわかりやすく詳細に記載されている
見積書によっては、「○○工事一式」という表記が多く、明細が明らかにされていないものがあります。このような見積書は注意しましょう。
必ず事前に「一式」の中に何がどれだけ含まれているかの確認が必要です。
一方よい見積書は、工事の内容が細かく記載され、説明を受けなくても工事内容が理解できます。
②塗料のメーカー名、商品名がきちんと記載されている
使用する塗料のメーカー名や商品名を確認しましょう。「シリコン塗料」とだけ記載されている見積書は要注意。
なぜならシリコン塗料にも、高性能で高価なものもあればそうでないものもあるからです。商品やメーカーによっても価格差があります。
③塗装面積がかさ増しされていないか
塗装面積(平米数)が坪数に応じた面積になっており、かさ増しされていないでしょうか。業者によっては「かさ増ししても気が付かないだろう」と、実際の塗装面積よりも大きな面積を記載して工事代金を引き上げる場合があります。
以下、坪数ごとの塗装面積目安です。お手元の塗装面積が大きすぎないかご確認ください。
坪数 | 塗装面積(目安) | 塗装面積(平均値) |
---|---|---|
20坪 | 65~85㎡ | 75㎡ |
30坪 | 105~145㎡ | 125㎡ |
40坪 | 135~155㎡ | 145㎡ |
50坪 | 145~165㎡ | 175㎡ |
60坪 | 230~250㎡ | 240㎡ |
70坪 | 270~290㎡ | 280㎡ |
④必要な項目が抜けている
外壁や屋根塗装の項目だけでは不十分です。たとえばサイディング外壁の場合はコーキングの打ち替え工事や打ち増し工事が必要になります。また外壁塗装の基本は下塗り・中塗り・上塗りの3工程が基本になっているため、それぞれの工程で何が使用されるのか明確にしなければなりません。
さらに外壁・屋根部分だけでなく、付帯部の塗装(木部や鉄部)も、「付帯部一式工事」ではなく、どのような塗料が使用されているか記載されていることも大切です。
「塗装」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「塗装ってどんな意味があるの?外壁の修繕を検討している方へ」
⑤極端に高い、安い見積もりに注意
外壁塗装に関連する足場代や飛散防止ネット代・養生代・高圧洗浄代をはじめ、塗料のグレードによって相場というものがあります。
たとえば足場代なら600~800円/㎡、飛散防止ネット代は100~200円/㎡、高圧洗浄代は100~300円/㎡など。工事内容別に費用相場を把握し、極端に高い見積もりや極端に安い見積もりには注意しましょう。
以下、塗料や工程の単価相場になりますので、お手元の見積書と比較してみてください。
工程 | 単価相場 |
---|---|
仮設足場工事 | 700円~900円/㎡ |
飛散防止ネット | 100~200円/㎡ |
高圧洗浄 | 150~300円/㎡ |
下塗り(外壁塗装) | 600円~1,000円/㎡ |
中・上塗り(外壁塗装) | 800円~4,000円/㎡ |
コーキング処理 | 500円~1,000円/㎡ |
付帯塗装 | 500円~1,500円/㎡ |
下地補修 | 500円~1,000円/㎡ |
諸経費 | 10~20% |
グレード | 単価相場 |
---|---|
ウレタン | 2,000円~2,600円/㎡ |
シリコン | 2,700円~3,500円/㎡ |
ラジカル | 2,900円~3,500円/㎡ |
フッ素 | 4,400円~5,600円/㎡ |
光触媒塗料 | 4,900円~5,800円/㎡ |
無機塗料 | 5,200円~6,400円/㎡ |
「安ければ注意しなくてもいいのでは?」と思う人もいるでしょう。しかししっかりした塗装工事をするためには、相場範囲内での費用が必要なのです。相場より極端に安い価格にはやはり何か裏があると考えるべきでしょう。しかし値引きの幅は、総額から1割が限界です。それ以上の値引きを求めたら、塗装の品質にかかわります。
はじめての外壁塗装を検討されている方は、こちらの記事がおすすめです。
安くて丁寧な塗装業者を見つけるには?
優良業者の出す、外壁塗装の正確な金額を知るためには、「現地調査」を受ける必要があります。
そのとき重要なことが、複数社から見積もりを取得して「比較をする」ことです!
・「適正価格かどうか?」
・「工事内容は適切か?」
・「要望を聞いて提案してくれているか?」
などが判断でき、失敗しない外壁塗装工事ができるのです。
工事案は、それぞれの業者で異なってきます。1社のみの見積もりでは、その工事案が自宅に最も適切なものなのか、判断ができません。
複数の業者に見積もりを取ることによって、もっとも自分の希望に沿った外壁塗装工事はどれなのか、選ぶことができます。
そんな方は、カンタンに無料で比較見積もりが可能なヌリカエのサービスがありますので、ぜひご利用ください。
厳しい審査基準を満たした自社施工管理の塗装専門店から一括で複数の見積りを取ることができるので安心です。