水回り増設情報をトイレ・キッチン・浴室別に網羅!安価な方法とは?

  • 【更新日】2023-12-12
水回り増設情報をトイレ・キッチン・浴室別に網羅!安価な方法とは?

家族の自宅介護や複数世帯の同居に伴い、水回りの増設・増築をしなければならないケースがあります。

しかしながら、トイレ・キッチン・浴室のいずれか一つの水回りを増設するだけでも、水道配管や電気配線、増改築を視野に入れなければなりません。

工事費用への懸念が拭えず、踏み切れない方も多いでしょう。

ここでは、トイレ・キッチン・浴室の増設工事にともなう費用など情報を網羅し、安くするポイントも解説します。

そして、水回り増設・増築に関する制度を利用した、さらに安くする方法までも掲載します。

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水回りを増設する3つのパターン

水回りとは、住居の中で水を扱う場所であり、人が生活していくために必要な水の設備をいいます。

生活に必要な水回りとはすなわち、トイレ・キッチン・浴室です。

いずれも生活そのものといってもよい場所・設備であり、この3つが揃わないとかなりの不便を強いられます。

その反面、それぞれの家庭なりの仕様やサイズがあり、共用にやりにくさを感じる方も少なくないでしょう。

自宅介護による同居なら、それに適した設備の導入も検討しなければなりません。

トイレ・キッチン・浴室のいずれの工事も、かなりの費用が懸念されます。さまざまな観点から情報収集し、コストカットを考えていきましょう

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トイレ増設の工期と費用相場・費用を抑えるためのチェックポイント

同居人が増えたときの水回り増設で、まず考えたいのがトイレの増設です。トイレは家族の利用する時間帯が重なる傾向にあり、場合によってはバリアフリーも必要になります。

トイレ増設の具体的な工事内容と工期・費用・チェックポイントを解説します。

トイレの増設工事は何日かかる?

トイレ増設の工事期間は最短で3日、条件によって異なりますが5~7日くらいが一般的です。

あるリフォーム会社の2階へのトイレ増設工事例をご紹介します。

増設工事の内容 工期の目安
収納スペースだった場所へのトイレ増設 4日
床の間だった場所へのトイレ増設 7日

トイレの増設は、およそ0.5~1畳あれば可能です。いずれもトイレ設置に適したスペースでの工事であり、大きな間取り変更もない工事例と考えられます。

2階への設置が少し工期を延ばしたのでしょう。

既存の配管から近く、トイレ設置に必要なスペースがあれば工期は短く、配管から遠い場合や、増設にともなう増改築などの間取り変更が必要になると工期が長くなります。

なお、工事期間中も、既存のトイレは通常通り使用できます

気になるトイレ増設の費用相場はいくら?

トイレ増設の費用を大きく左右するのは、トイレ本体価格と設置場所、配管の長さです。

既存のスペースを有効利用してのトイレ増設なら50~100万円が相場です。これまでの実例としては、階段下や踊り場、クローゼット、床の間などの活用が見られます。

費用の内訳は以下です。

費用項目 工期の目安
トイレ本体価格 10万円~
設置費用 10万円~
壁の解体・設置・張替 25万円~
床材の張替え・補強 3万円~
電気配線・照明器具等の取り付け 8万円~
給排水管の延長工事 5万円
廃材処分 8万円~
合計金額 69万円~

トイレ設置と配管・配線だけなら40万円程、ひと通りの周辺工事を考慮すると69万円~です。

さらに手洗いや収納棚等を設置すると、10万円程加算されます。

新たに増改築を必要とする場合の相場は80~200万円です。その場合、配管の長さと増改築のスペースによって価格は大きく変わります。

また、介護用トイレの増設は一般のトイレより広いスペースが必要なうえに、手すりやリフト・引き戸等の設置をともなうため110~200万円と高額です。

トイレ増設費用を抑えるためのチェックポイント

トイレ増設費用を抑えるには、トイレ本体価格と配管の長さ、そして増改築の有無、この3点をどう攻略するかがポイントです。

費用項目 費用の目安
トイレ本体価格 10~50万円
配管の長さ 10mまで10万円、20mまで20万円
既存スペースへのトイレ増設 70~100万円
増改築してのトイレ増設 80~200万円

1.トイレ本体価格

コストカットで最初に考えたいのがトイレの本体価格です。

従来のタンク式トイレなら数万円から購入できますが、タンクが付いているため広い設置スペースが必要であり、しかも1回の排水に10リットル以上の水を流さなければなりません。

一方、最新のタンクレストイレ10~50万円と高額ですが、1回の排水量は3~5リットルです。

2.配管の長さ

配管の長さは工期にも直結し、費用を大きく左右します。フロア別に増設するなら1階と2階で同じ位置に設置した方がコストを抑えられます

この配管によるコストを考えなくてよいのが、どこにでも設置できる「圧送ポンプ式トイレ」です。暖房機能付きで28万円~、ウォシュレットで35~40万円が相場、工期も短く、かなりのコストカットが見込まれます。

3.増改築の有無

既存のスペースに増設できるならそれに越したことはありません。例えば、階段下、踊り場・クローゼットや床の間などが候補に挙げられます。

また、介護が必要な場合、新たにバリアフリーのトイレを増設するか、ベッドのできるだけ近い場所にポータブルトイレを設置するかで費用が大きく異なります。

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キッチン増設の工期と費用相場・費用を抑えるためのチェックポイント

複数世帯の同居はもちろん、子どもの成長に伴いサブキッチンが必要になるケースも考えられます。システムキッチンからオーダーキッチンまで選択肢は豊富ですが価格も相応です。

スペースやキッチンのグレードで工期も費用も変わってくるでしょう。

キッチン増設の具体的な工期と費用相場、コストカットへのポイントを解説します。

キッチンの増設工事は何日かかる?

キッチンの増設は設置する場所やキッチンの規模、内装工事の有無や既存設備の併用などの条件が工期に大きく影響します。

一般的には内装工事がなければ2日くらい、内装工事があると1週間くらいが目安です。

実際の工事期間は長くて1週間くらいですが、見積り依頼してからの現地調査と契約締結を入れると2週間は見た方がよいでしょう。

また、キッチン本体の在庫状況によっては、さらに時間がかかる可能性もあります。

気になるキッチン増設の費用相場はいくら?

キッチン増設費用はおよそ50~200万円くらいが相場となっています。

その内訳は、キッチン本体費用と取付工事・内装工事・給湯器工事費用に大別され、以下の表のようになります。

費用項目 費用の目安
キッチン本体価格(ミニキッチン・システムキッチン等) 19~60万円
取付工事費用(給排水・電気・ガス・キッチン取付・排気・廃材処分等) 30~60万円
内装工事費用(床面の張替えや壁面の耐火工事・カウンター設置等) 0~20万円
給湯器工事費用(既存の給湯器で容量が足りれば不要) 0~26万円
合計金額 49~166万円

キッチン増設費用は、キッチン本体価格と内装工事の有無、そして既存の給湯器を併用できるかどうかで大きく変わります。

ミニキッチンなら10万円くらいから市販されており、システムキッチンで50万円~、オーダーキッチンなら100~200万円以上も珍しくありません。

また、床面がフローリングだったり、外壁に面していたりすると増設が容易で内装工事が必要ないケースもあります。

既存の給湯器の容量が2つのキッチンでの給湯をまかなえるかどうかは大きなポイントです。

キッチン増設費用を抑えるためのチェックポイント

キッチン増設費用を抑えるポイントは、増設場所の選定と給湯器の容量のチェックです。

1.キッチン増設場所

外壁に面し、床面がフローリングである点は重要です。なぜなら、あらゆる工事が容易になり、床面の張替えも必要ないからです。

また、既存のキッチンと違うフロアに増設する場合、垂直線上の同じ位置に設置すると費用を抑えられます

2.給湯器の容量

一般家庭の給湯器は20号であり、通常、一つのキッチンに対応するようになっています。そのため、キッチン増設に伴い給湯器の増設も考えなければなりません。

ポイントは、既存の給湯器の容量と、買い替えが必要かどうかです。

増設のパターン 費用の目安
買い替えを必要とする(20号から24号へ) 19~22万円
買い替え不要(20号をもう一つ増設) 10~12万円
買い替えも増設も不要(既存の給湯器が24号) 0円

つまり、古ければ20号から24号へバージョンアップの買い替えを、まだ十分に使えそうなら20号の給湯器を新たに増設する方がコストカットにつながります。

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浴室増設の工期と費用相場・費用を抑えるためのチェックポイント

水回り増設で最も工事が面倒で高額になりそうなのが浴室の増設です。

既存の浴室の拡張と新設の2つのパターンがあり、いずれも、増改築の有無が工期と費用の大きな分岐点となります。

浴室の増設工事は何日かかる?

既存の浴室を拡張する増設の工期は1週間から10日くらい、別スペースに新たに増設する場合は30日程かかります。

工事の流れは以下の通りです。

  1. 解体工事:1~2日
  2. 基礎工事:1~2日
  3. 配管工事:1~2日
  4. 浴槽設置(ユニットバス・タイル張り):1日~

工期を左右するのは基礎工事と浴槽の種類です。

基礎がない場合、不安定な場合には、バランスを整えなければなりません。

また、ユニットバスの設置は1日で終わりますが、在来工法(タイル張り)の場合は数日かかります。

 

気になる浴室増設の費用相場はいくら?

浴室の増設スペースを1坪と限定した場合の費用相場はユニットバスで74.5万円~114.5万円、在来工法で70~85万円となっています。

ユニットバスの場合

費目 費用の目安
ユニットバス価格 50~90万円
電気配線工事費 2万円
給排水工事費 2.5万円
取り付け費用 20万円
合計金額 74.5~114.5万円

在来浴室の場合

費目 費用の目安
下地工事費用 15万円
壁材・床材費 15~20万円
浴槽・浴室ドア代 20~30万円
取り付け費用 20万円
合計金額 70~85万円

増築の場合、1坪あたりの増築費用がおよそ40万円、これに解体費用が10万円ほど加算されます。

1階への浴室増設の場合の基礎工事費用は5万円、2階なら足場設置費用として15万円程が計上されます。

したがって、増築してユニットバスを1階に設置した場合は129.5~169.5万円、2階なら139.5~179.5万円です。

在来工法なら1階で125~140万円、2階は135~155万円です。

浴室増設費用を抑えるためのチェックポイント

浴室の増設は費用が高く工期も長いため、慎重に進める必要があります。

まずチェックしたいのは本当に増設・増築が必要かどうかです。

なぜならば、既存の浴室をリフォームしただけで広々と使えるようになったケースもあるからです。

あるメーカーが、配管のデッドスペースに着目し、浴室を広げた事例もあります。

逆に、新たに増設した方がコストを抑えられる場合もあるので、さまざまなパターンの見積もりを依頼した方がよいでしょう。

また、住居が「防火地域」「準防火地域」に指定されている場合の増築、あるいは10平方メートル以上の増築には建築確認申請が必要であり、手数料が3~5万円ほどかかるので注意が必要です。

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庭の離れに水回りを増設する場合の費用とチェックポイント

下記は、1kサイズの離れを庭に増築した事例です。

費用項目 費用目安
離れ建築費用(1kサイズ) 230~250万円
キッチン増設費用(ミニキッチン) 30~35万円
トイレセットのユニットバス 80~120万円
合計金額 340~405万円

「離れ」の定義は曖昧ですが、建築基準法では、居室と3つの水回り(トイレ・キッチン・浴室)が備わった建物を「用途上可分」、3つ揃っていない建物を「用途上不可分」と分類します。

この定義は自治体によって異なるので確認が必要です。

「用途上可分」の建物は「一戸建て住宅」とみなされ、建築基準法上では一つの敷地内に一軒と規定されています。

したがって、庭に「用途上可分」の建物が建つと違反になります。

敷地を分筆(分割)すると違法ではなくなりますが、今度は敷地面積の最低限度等の基準をクリアしなければなりません。

庭に水回りのある「離れ」を建てる場合には、建築士などの専門家に相談し、お住まいの自治体で確認しましょう。

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1階と2階で異なる水回り増設費用とそれぞれのメリット・デメリット

水回りの増設を1階にするか2階にするかはそれぞれの事情ですが、費用の差額とメリット・デメリットは踏まえておいた方がよいでしょう。

すでに2階に水回りが設置されているなら問題ありませんが、既存設備が1階にあり、2階に増設する場合は水圧補正や増改築の足場代などで高額になりがちです。

加えて、万一水漏れしたら被害が大きくなるデメリットや、高齢者にとっての階段の上り下りの負担も考えなければなりません。

水圧補正のための工事費用、足場代はそれぞれ15万円~、つまり増設費用の差額は最低でも30万円ほどになります。

1階の方が安価にすませられますが、手狭になる、湿気がこもるなどのデメリットがあります。

特に洗濯物の扱いに関しては2階の方が利便性が高いでしょう。

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水回り増設と増築との違い

「増設」の意味は新しい施設や設備を付け加える、「増築」には新しい建物を付け加えたり、床面積を増やしたりする意味があります。

つまり「水回り増設」とは、床面積を増やさず既存のスペースを水回り設備に変えたり新設したりすることです。

「増設」に比べるとかなり安価ですがケースバイケース、複雑なスペースへの「水回り増設」がかえって高くつく場合もあるので、慎重な判断が必要でしょう。

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水回り増設で建ぺい率・固定資産税はどうなる?

基本的に、水回り増設が建ぺい率や固定資産税に影響を及ぼすことはありません

ただし、床面積の増える「増築」をともなう場合や、「離れ」に水回りを増設し一つの居住空間とした場合には「建築確認申請書」を自治体に提出して、固定資産税の見直しがされます。

建ぺい率も、各自治体の都市計画によって規定されています。

例えば、敷地面積200平方メートルで、建ぺい率60%に規定された地域地区では1階部分が120平方メートルの建物しか建てられません。

既存の建物が120平方メートルあれば、それ以上の増築はできないので注意が必要です。

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水回り増設の費用をさらに安く抑える方法とは?

トイレ・キッチン・浴室それぞれに費用削減の方法を模索してきました。

けれどもまだまだ不十分です。

国や自治体の制度の利用や、リフォーム会社との交渉によるコストカットも視野に入れましょう。

また、どこにでも安価に水回り増設できる画期的製品「SFAポンプ」にも大いに期待したいところです。

見積書の比較と入念なチェック

見積り時点での交渉が工事費用を左右するといっても過言ではありません。

見積もり相談が無料なら、複数業者に依頼し、比較検討するのが望ましいでしょう。

その際、詳細を記さずに「工事一式」と大雑把に書かれていたら要注意です。できるだけ細かい費用を提示してもらいましょう。

また、あとになって追加工事費用を請求されないよう、丁寧に現地調査してくれる業者を選びましょう。

     

減税措置と補助金を大いに活用しよう

国が定めるリフォームの減税措置は、工事限度額の10%が控除額として算定されます。

減税措置に該当する項目は以下です。

  • 耐震改修によるリフォーム
  • バリアフリー化
  • 省エネ対策
  • 同居対応
  • 長期優良住宅化

上記以外の目的によるリフォームや限度額を超過した差額へも5%が控除されます。

また、自治体や支援団体のさまざまな補助金も見逃せません。

具体的には、介護保険法に基づく「バリアフリー化」への補助金が最大20万円まで支給されたり、「耐震強化」や「倒壊による被害軽減」のリフォームへの補助金も支給されたりします。

ご自宅の水回り増設が、どの項目に該当するかをチェックし、リフォーム業者や自治体へ相談しましょう。

水回り増設の革命商品!SFAポンプ

SFAポンプとは、フランスのSFA社開発による、強力な汚水排出ポンプです。

わずか30~50cm程度の大きさで抜群の破砕能力と排出力を誇り、重力に関係なく排水をコントールします。

従来のトイレ増設では汚水の排出に75ミリのパイプを必要としましたが、SFAポンプは20~25ミリのパイプでも排出可能です。

価格は115,500円(税込)~とリーズナブル、大がかりな配管工事の要らない、水回り増設の画期的商品です。

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まとめ

水回り増設はさまざまな業者が混然となって入るため、大掛かりな工事で費用もかさむ印象ですが、実は幅広い選択肢があるとわかってきました。

費用を抑えるためには事前のチェックが欠かせません。ほんの少しの配置換えや発想の転換、画期的なSFAポンプの登場や減税措置、補助金の活用などで大いなるコストダウンが期待できます。

コロナで外出を控えるようになり、居住空間の充実が叫ばれて久しい時間が過ぎました。

水回りの増設が、家族の絆を深めるのは間違いないでしょう。

この記事がそのきっかけとなれば幸いです。

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