屋根工事は8種類!工事内容、費用相場、日数、業者選び…全て解説します

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戸建て住宅の屋根工事には、いったいどのような種類があり、どのように使い分ければよいのでしょうか?
本記事では、部分的なもの・全体的なものまで8種類の屋根工事と、その工事が最適となる状況、工事費用などをご説明します。

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1. 屋根工事の8つの種類と費用相場

屋根工事は全部で8種類あります。
8種類のうち、屋根全体を直す工事が「葺き替え」「葺き直し」「カバー工法」「塗装」の4種類、屋根の一部を直す工事が「屋根材の修繕」「棟板金の交換」「漆喰補修」「雨樋修理・交換」の4種類です。

工事種類は、劣化箇所、範囲、屋根材の種類などによって最適なものが決まります。

以下の工事名をクリックすると、それぞれの屋根工事の解説箇所にジャンプします。

工事名 工事内容 費用相場
屋根全体を直す工事
葺き替え 屋根材の全交換と下地補修 140~200万円
葺き直し 下地のみの補修 70~100万円
カバー工法(重ね葺き) 葺き替えの安価な代替 80~120万円
塗装 美観の回復・変更 40~80万円
屋根の一部を直す工事
屋根材の修繕 破損箇所の回復 1万5千~3万円
棟板金の交換 頂上の金属と土台木材の交換 10~30万円
漆喰交換 瓦固定用の粘土の詰め直し 2~25万円
雨樋修理・交換 雨どいの清掃・塗装・修理 3~60万円

8つの工事の詳細より先に、次章「2. 屋根材別のメンテナンス時期とおすすめ工事」を読んでも役立ちます。

屋根工事の種類1:葺き替え(ふきかえ)

屋根葺き替えとは

工事内容 古い屋根材と下地を新しいものに交換
費用相場(30坪の場合) 140~200万円
必要日数(工期) 10~15日間
時期の目安 築30~40年目
工事可能な屋根 スレート屋根、金属屋根、瓦屋根
特徴・注意点 もっとも大規模・高額な工事

屋根の「葺き替え」工事とは?

葺き替え(ふきかえ)とは、屋根の全交換工事のことです。
表面の「屋根材」をすべて撤去したあと、屋根の下地である「防水シート(ルーフィング)」「下地木材(野地板)」を交換・補修し、新しい屋根材を葺きます。

屋根工事としては、もっとも大規模な作業となり、屋根のトラブルや経年劣化を全体的・根本的に解消できます。

なぜ「葺き替え」が必要なのか?

屋根材や屋根の下地には寿命があるからです。

屋根材は種類により20~40年、内側の防水シートや下地の木材は約30年で寿命を迎え、雨に対する防水性が失われます。
そのまま住み続けると、家の骨組みや基礎部分が腐食してしまうため、葺き替えをして防水性を回復する必要があります。

「葺き替え」の工程

  1. 古い屋根材を撤去
  2. 古い防水シートと野地板をはがす
  3. 新しい野地板の張り付け
  4. 新しい防水シートの張り付け
  5. 新しい屋根材を葺く(敷く)
  6. 新しい棟板金や雨樋などの設置

「葺き替え」のメリット
●トラブルを根本解決できる
●表面の屋根材だけでなく、下地も新しくなる
●屋根材を変えられる

「葺き替え」のデメリット
✔ 費用がもっとも高い
✔ 工事がもっとも長い
✔ アスベストを含む場合、追加費用が発生

▼「屋根の葺き替え」について詳しく知りたい方はコチラ
>> 屋根の葺き替え修理の費用はいくら? うちの見積もり額は適正?  

屋根工事の種類2:葺き直し(ふきなおし)

屋根葺き直しとは

工事内容 屋根下地を新しくした後、元の瓦を敷き直す
費用相場(30坪の場合) 70~100万円
必要日数(工期) 7~10日間
時期の目安 築30~40年目
工事可能な屋根 瓦屋根
特徴・注意点 工事可能なのは瓦屋根のみ

屋根の「葺き直し」工事とは?

葺き直し(ふきなおし)とは、瓦屋根だけで可能な下地の全体補修・交換工事のことです。
表面の瓦を一度取り外したあと、屋根の下地である「防水シート(ルーフィング)」「下地木材(野地板)」を交換・補修し、元の瓦を敷き直します。

日本瓦は、取り外したあとの再利用が可能です。
そのため、「下地だけを直して瓦は同じものを敷き直す」という工事が選択可能なのです。
瓦の購入費用の節約にもなります。

はがすと再利用できないスレートやガルバリウム鋼板、トタンなどを使った屋根では葺き直し工事はできません。

なぜ「葺き直し」が必要なのか?

耐久年数が長い瓦屋根といえども、屋根の下地には寿命があるからです。

日本瓦は50~60年以上もつ素材ですが、瓦の下の防水シートや下地の土・木材は約30年で寿命を迎え、雨に対する防水性が失われます。
そのまま住み続けると、家の骨組みや基礎部分が腐食してしまうため、葺き直しをして下地の防水性を回復する必要があります。

「葺き直し」の工程

  1. 屋根材の瓦を一度撤去
  2. 古い防水シートと野地板をはがす
  3. 新しい野地板の張り付け
  4. 新しい防水シートの張り付け
  5. 元の瓦を葺く(敷く)

「葺き直し」のメリット
●新しい瓦の購入費用・処分費用がかからない

「葺き直し」のデメリット
✔屋根材が日本瓦である必要がある(スレートや金属屋根などでは不可)

屋根工事の種類3:カバー工法(重ね葺き)

屋根カバー工法とは

工事内容 古い屋根の上に新しい下地と屋根材をかぶせる
費用相場(30坪の場合) 80~120万円
必要日数(工期) 5~10日間
時期の目安 築30年目。葺き替えが可能ならそちらが良い
工事可能な屋根 スレート屋根、金属屋根
特徴・注意点 費用が安い。古い屋根が傷んでいると工事が無駄に

屋根の「カバー工法」とは?

カバー工法(別名:「重ね葺き」)とは、今の屋根の上から新しい屋根を重ねて建てる工事のことです。
葺き替え」と目的や効果は同じですが、既存の屋根の撤去作業がないぶん、工事の材料費や工賃、時間が節約できます。

「カバー工法」はデメリットが多い

カバー工法は、葺き替えに比べて予算と工期が少なくすむ反面、デメリットも多くある工法です。
主に、元の屋根に異常あっても直らないことと、カバー工法後の屋根に何かあって修理をすることになった場合、費用が高額になる可能性があることです。
予算的に可能であれば、カバー工法ではなく葺き替えで工事することを強くオススメします。

「カバー工法」の工程

  1. 屋根を洗浄
  2. 今の屋根の上に、新しい下地木材と防水シートを張る
  3. 新しい屋根材を葺く(敷く)

「カバー工法」のメリット
●葺き替えに比べて安価。工期も短い
●遮熱性や断熱性が上がる
●アスベストの撤去費用が不要

「カバー工法」のデメリット
✔元からある部分の異常や劣化は直らない
✔屋根の重量増加により耐震性が下がる
✔使用できる屋根材がほぼ金属系のみ
✔その後の屋根修理費用が高くなる

▼「アスベストの除去」について詳しく知りたい方はコチラ
>> 住宅のアスベストの危険と除去するための3つの工事方法  

屋根工事の種類4:塗装(塗り替え)

屋根塗装とは

工事内容 屋根の表面を塗りかえる
費用相場(30坪の場合) 40~80万円
必要日数(工期) 10~15日間
時期の目安 築15~20年目
工事可能な屋根 スレート屋根、金属屋根
特徴・注意点 瓦屋根は塗装が不要

屋根の「塗装」工事とは?

屋根の塗装(塗り替え)とは、屋根材に新しい塗料を重ね塗りする工事のことです。
同じ色で塗り直すだけでなく、違う色を選ぶことで家のイメージチェンジもできます。

なぜ「塗装」が必要なのか?

おもに屋根の見栄えの回復のためです。
実は、塗装工事には屋根全体の寿命をのばす効果や、防水性を回復させる効果はあまりありません。

塗装により屋根材が再コーティングされることで、屋根材そのものの寿命はのびます。
しかし、塗装では内部の下地の寿命はのばせません。
下地が寿命を迎えた場合は、屋根材の寿命が残っていても、葺き替えや葺き直しで防水性を回復させる必要がなります。

「塗装」の工程

  1. 足場の組み立て
  2. 屋根の洗浄
  3. 下地処理
  4. 塗装1回目(下塗り)
  5. 塗装2回目(中塗り)
  6. 塗装3回目(上塗り)

「塗装」のメリット
●屋根の美観が回復する
●屋根のイメージチェンジができる
●屋根材の寿命がのびる

「塗装」のデメリット
✔屋根下地の寿命はのびない
✔「縁切り」を忘れると、逆に雨漏りが増える

▼「屋根塗装の塗料・費用」について詳しく知りたい方はコチラ
>> 屋根塗装パーフェクトガイド~費用相場・時期・工法・屋根材・見積り~  

屋根工事の種類5:屋根材の修繕

屋根材の修繕とは

工事内容 破損した部分の修理・交換
費用相場(30坪の場合) 3~30万円
必要日数(工期) 1~3日間
時期の目安 異常を発見次第
工事可能な屋根 スレート屋根、金属屋根、瓦屋根
特徴・注意点 高所だと足場が必要。約20万円かかる

「屋根材の修繕」工事とは?

屋根材の修繕とは、屋根表面の瓦・スレート・ガルバリウム鋼板・トタンなどを部分的に修理・交換する工事のことです。

工事の費用相場は、修理範囲が約1畳分の場合、瓦屋根の場合は2~4万円、スレート屋根と金属屋根の場合は1万5,000~3万円が目安です。

作業に足場が必要な場合は、さらに20万円ほどかかりにます。
足場は、修理箇所がハシゴでは届かない高所で、ベランダやバルコニーなどからも登れない屋根の場合に必要になります。

なぜ「屋根材の修繕」が必要なのか?

家の本来の寿命を縮めないためです。

屋根材は、経年劣化以外にも「強風」や「飛来物」などの理由で物理的に壊れることがあります。
損傷を放置しておくと、そこから雨水が入り、家の中が寿命より早く腐ってしまうので、早めに修繕をする必要があります。

「屋根材の修繕」の工程

  1. 必要に応じ、足場の組み立て
  2. 損傷箇所に合わせて屋根材を加工
  3. 屋根材の張り付け

「屋根材の修繕」のメリット
●壊れた部分だけを直すので経済的

「屋根材の修繕」のデメリット
✔直した箇所の色合いが周囲から浮くことも

屋根工事の種類6:棟板金の交換

屋根の棟板金修理とは

工事内容 外れやすくなった屋根棟の改修
費用相場(30坪の場合) 10~30万円
必要日数(工期) 2~4日間
時期の目安 築15~20年目
工事可能な屋根 スレート屋根、金属屋根
瓦屋根の場合は「棟の取り直し」
特徴・注意点 棟下地の木材も必ず交換すること

屋根の「棟板金の交換」工事とは?

棟板金の交換とは、屋根の頂上にある金属製のフタを交換する工事のことです。

工事の対象となるのは、スレート屋根もしくは金属屋根です。
瓦屋根は、棟が板金製ではないため不要です。かわりに、棟の土台と棟瓦の解体と再設置をする「棟の取り直し」という工事があります。

なぜ「棟板金の交換」が必要なのか?

屋根のなかで棟板金だけ、寿命のサイクルが早い部分だからです。

屋根の頂上である棟部分は、日射や風雨のによる影響が強く、屋根材部分の約2倍早く寿命がおとずれます(スレート屋根でも棟だけは金属板金になっている理由です)。
築15年を過ぎたあたりで、棟の下地木材が雨でやわらかくなり、釘が緩まって棟板金が飛んでいってしまうリスクが高まってきます。

「棟板金の交換」の工程

  1. 古い棟板金と下地木材を取り外す
  2. 下地木材を新しいものに交換する
  3. 新しい棟板金を取り付ける

「棟板金の交換」のメリット
●劣化した部分だけを直すので経済的

「棟板金の交換」のデメリット
✔下地木材の交換を忘れると工事の意味がない

▼「屋根棟の修理」について詳しく知りたい方はコチラ
>> 屋根棟の修理費用の相場は? ウチの見積もりは適正? 火災保険で直せるの?  

屋根工事の種類7:漆喰交換

屋根の漆喰交換とは

工事内容 瓦屋根側面の白い接着剤の塗り直し
費用相場(30坪の場合) 10~25万円
必要日数(工期) 2~4日間
時期の目安 築15~20年目
工事可能な屋根 瓦屋根
特徴・注意点 重ね塗りではなく、はがして交換すること

屋根の「漆喰交換」工事とは?

漆喰とは、瓦屋根の棟と下地を固定している、白い粘土状の接着剤です。
漆喰交換とは、古くなった漆喰を一度剥がし、新しいものに塗りかえる工事になります。

なぜ「漆喰交換」が必要なのか?

漆喰は年月の経過とともに剥がれてくるからです。
剥がれた部分を放置しておくと、屋根内部に雨水が入り込んで腐食や雨漏りにつながるので、漆喰交換が必要になります。

「漆喰交換」の工程

  1. 古い漆喰をすべてはがす
  2. 新しい漆喰を塗る

「漆喰交換」のメリット
●劣化部分だけを直すので経済的

「漆喰交換」のデメリット
✔土台の強度が上がるわけではない
✔交換ではなく重ね塗りだと、むしろ雨漏りの原因になる

屋根工事の種類8:雨樋修理・交換

屋根の雨樋修理・交換とは

工事内容 壊れたり詰まったりした雨樋の回復
費用相場(30坪の場合) 3~30万円
必要日数(工期) 1~4日間
時期の目安 築10~20年目
工事可能な屋根 スレート屋根、金属屋根、瓦屋根
特徴・注意点 詰まりの掃除なら3万円、全交換なら30万円

屋根の「雨樋修理・交換」工事とは?

雨樋修理・交換とは、雨樋の詰まりを掃除したり、壊れた雨樋や固定金具を交換したり、塗料を塗り替えたりする工事です。

なぜ「雨樋修理・交換」が必要なのか?

雨樋が壊れたままだと、家全体の寿命を縮めるからです。

雨樋は、屋根に降った雨が外壁に伝わらないようにする設備です。
壊れた雨樋を放っておくと、水が窓枠から屋内に入ってきたり、外壁の傷みが早くなってしまうため、修理や交換が必要です。

「雨樋修理・交換」の種類

  • 壊れた雨樋や支持金具の交換
  • 詰まった雨樋の掃除
  • 色あせた雨樋の塗り替え

「雨樋修理・交換」のメリット
●劣化部分だけを直すので経済的

「雨樋修理・交換」のデメリット
✔修理部分の色が周囲から浮く可能性
✔低所の掃除ならDIYでも可能

▼「雨樋の修理」について詳しく知りたい方はコチラ
>> 雨どいの修理方法は? 原因・直し方・費用は「外見」で分かる  

2. 屋根工事の適正時期はいつ? 築年数ごとのおすすめ工事

タイミングは「5年」「15年」「30年」の3つ

屋根のもっとも重要な機能は「防水性」、つまりは雨漏りを起こさないことだと私たちは考えています。
では、屋根の防水性を保ったまま安心して住み続けるには、いつ・どのような屋根工事を行えばよいのでしょうか?

現在主流の屋根材4種類ごとの、メンテナンス推奨時期と工事内容は以下のとおりです。
どの屋根材も共通して「5年ごと」「15年目」「30~40年目」ごとにメンテナンス時期がおとずれます。

【表:屋根材ごとのメンテナンス推奨時期と工事内容】
築年数 屋根材の種類
スレート 金属 和瓦・洋瓦 アスファルトシングル
築5年ごと ヒビ点検・補修 特になし 特になし はがれ点検・補修
築15年目 棟板金の交換 棟板金の交換 棟の取り直し 棟板金の交換
築30~40年目 葺き替え 葺き替え 葺き替え/葺き直し 葺き替え

「スレート屋根」のメンテナンス時期・工事内容

スレート屋根

築5年ごとに「ヒビの点検・補修」

スレート屋根は割れやすいため、築5年ごとに業者によるヒビ割れの点検・補修を受けることで、雨漏りをほぼ防ぐことができます。
初回以降も、5年おきに同様の点検・補修を受け続けるのが理想です。

築15年目に「棟板金の交換」

屋根の棟は、築15年を過ぎたあたりで固定に使われているクギが弱くなり、強風で外れて飛んでしまうリスクが高まります。
そのため、この時期に棟板金および下地木材の交換を行うと安心です。

築30~40年目に「葺き替え」

スレート屋根は、ヒビの補修や棟交換をしながら住み続けても、築30~40年で寿命を迎えます。
このタイミングで、屋根と下地の全交換工事である「葺き替え」が必要になります。

30年目に葺き替えをすればかなり安心です。異常がなくとも、40年目までには葺き替えることを推奨します。

▼「スレート屋根」について詳しく知りたい方はコチラ
>> スレート屋根とは? 特徴・修理方法・メンテナンス周期・費用を全解説  

「金属屋根」のメンテナンス時期・工事内容

金属屋根

築5年ごとのメンテナンスは不要

金属(ガルバリウム鋼板)屋根は頑丈です。5年ごとのメンテナンスは特に必要ありません。

築15年目に「棟板金の交換」

金属屋根も、築15年目を境に棟を固定しているクギが弱くなり、強風で外れる可能性が高まります。
棟が外れると雨漏りリスクも跳ね上がるので、この時期に棟板金と下地木材の交換を行うのがオススメです。

築30~40年目に「葺き替え」

屋根材のすぐ下にあるルーフィング(防水シート)が築30~40年で寿命を迎えます。
金属(ガルバリウム鋼板)屋根材はもう少し長くもつ素材なのですが、防水シートがダメになるとすぐに雨漏りをするので、このタイミングで「葺き替え」をすべきと判断します。

タイミングは、30年目ならかなり安心、遅くとも40年目が上限とお考えください。

▼「ガルバリウム屋根」について詳しく知りたい方はコチラ
>> ガルバリウム屋根とは?長所や欠点、費用、メンテナンス、注意点  

「瓦屋根」のメンテナンス時期・工事内容

瓦屋根

築5年ごとのメンテナンスは不要

瓦屋根は壊れにくいため、5年ごとのメンテナンスは特に必要ありません。

築15年目に「棟の取り直し」

瓦屋根は、築15年目ごろから棟瓦の土台の土や木材が劣化し、瓦が強風で飛んだり、地震で崩れる可能性が高まります。
そうした被害が出る前に、「棟の取り直し」という棟の土台と棟瓦の解体と再設置工事を行いましょう。
棟の取り直しの費用は15~30万円です。

築30~40年目に「葺き替え」もしくは「葺き直し」

瓦の下にあるルーフィング(防水シート)が、築30~40年で寿命を迎えます。
防水シートが傷むとすぐに雨漏りをするので、このタイミングで「葺き替え」もしくは「葺き直し」を推奨します。

瓦が全体的に傷んでいたり、新しいものに交換したい場合は「葺き替え」、瓦があまり傷んでおらず、再利用可能なものが多ければ「葺き直し」を選んでください。

▼「瓦屋根の修理」について詳しく知りたい方はコチラ
>> 瓦屋根の修理方法は4種類! 工事の選び方、費用、業者の決め方は?  

「アスファルトシングル屋根」のメンテナンス時期・工事内容

アスファルトシングル屋根

築5年ごとに「はがれの点検・補修」

アスファルトシングル屋根は、大きなシートが屋根に接着剤で固定されている状態です。
接着面がはがれることがあるため、築5年目に業者によるはがれの点検・補修を受けることで、トラブルをかなり防ぐことができます。
築5年目以降も、10年目、15年目…と5年ごとに同様の点検・補修を受ければ安心です。

築15年目に「棟板金の交換」

アスファルトシングル屋根も、築15年目をめどに棟板金の劣化とクギの固定力の減少が起こり、強風で飛んでいってしまう危険が高まります。
そのため、この時期に棟板金の交換と、下地が木材の場合はその交換も行うのがオススメです。

築30~40年目に「葺き替え」

アスファルトシングル屋根は築30~40年で寿命を迎えます。
このタイミングで、「葺き替え」をし、屋根材とルーフィング(防水シート)の交換を推奨します。

また、アスファルトシングルは防水力が高いので、他の屋根材に比べて下地が傷みにくく、「カバー工法」が採れる可能性も比較的高い屋根材です。

3. 屋根工事業者ごとの得意・不得意分野

屋根工事を引き受ける業者には、大きく分けて「板金業者」「瓦葺き業者」「塗装業者」「ハウスメーカー」の4種類います。
業者によって得意な工事が違っており、自分のしたい工事が得意な業者に依頼することが、屋根工事の成功のヒケツです。

業者名 葺き替え 葺き直し カバー工法 塗装 部分修理
板金業者
※金属鋼板・スレートを主に扱う
瓦葺き業者
※和瓦・スレートを主に扱う
塗装業者
※屋根作りよりも塗装が専門
ハウスメーカー
※施工は下請けに外注

「カバー工法」なら、板金業者

カバー工法は、耐震性を下げないために、ほとんどの場合で軽量な金属屋根材が使われます。
そのためカバー工法を希望する場合は、金属材の工事が安く・キレイに仕上がる「板金業者」に依頼しましょう。

「塗装」工事なら塗装業者

屋根材に関わらず、塗装が専門である塗装業者に依頼しましょう。
なお、和瓦(陶器瓦)は塗装する必要がない屋根材なので、塗装メンテナンスは不要です。

「葺き直し」工事なら瓦葺き業者

今お住まいの屋根が瓦屋根で、葺き直しを希望しているのであれば、瓦葺き業者が最適です。
他の業者では、瓦の取り扱いは専門外となります。

「葺き替え」工事なら、新しい屋根材次第

「和瓦」「洋瓦」への葺き替えなら瓦葺き業者、「金属屋根」への葺き替えなら板金業者に依頼しましょう。
「スレート」に葺き替える場合は、業種だけでは判断ができないため、現地調査の際にスレート屋根の工事実績を業者に訪ねて判断しましょう。

「部分修理」も、屋根材次第

「葺き替え」の場合と同様に、修理で扱う屋根材によって「板金業者」か「瓦葺き業者」のどちらかを決めましょう。

4. 屋根工事の費用を安くする知恵

① 屋根工事に多い「悪徳業者」を避ける

優良業者の特徴 悪徳業者の特徴
・屋根の異常箇所の写真を見せてくれる
・見積もり額の内訳が詳細
・異常原因や工事方法を詳しく説明
・保証制度について説明
・訪問営業
・無料点検を提案
・不安、緊急性をあおる
・値引きを理由に成約を急がせる

これだけ気をつければ悪徳業者は避けられる

屋根工事の費用を抑えるために、まず気にするべきは「悪徳業者を避ける」ことです。

屋根工事は、住人には異常が直接見えないのをいいことに、不当に高額な費用を請求する悪徳業者が多く存在するジャンルです。
しかし、以下の3点に気をつけていただければ、悪徳業者の被害に遭う確率はぐっと減らせます。

・訪問営業の業者とは契約しない、屋根に登らせない
・大幅値引きをアピールする業者とは契約しない
・見積もり書が大雑把な業者とは契約しない

悪徳業者の傾向として、「訪問営業で突然訪れ、値引きをアピールして成約を急がせる」ことが消費者センターにも報告されています。
そのため、上記のような特徴をもつ業者とは関わらないことを強くオススメします。

▼「優良業者の判別」についてより詳しく知りたい方はコチラ
>> 屋根修理のプロを見分ける5つの鍵!悪質業者の手口も紹介  

悪徳業者とすでに関わってしまった場合は…?

悪徳業者の特徴をもつ業者と関わってしまった場合、以下のような対策があります。

  • 他の業者からも見積りをとり、金額と工事内容を比較する
  • 工事について業者と話たことを録音やメモに残す
  • クーリングオフ制度を活用する
  • トラブルを消費生活センター等相談機関に相談する

当サービス「ヌリカエ」でも、お急ぎの方向けに見積もり先業者をご紹介しています。
お客様の場合の適正費用のご案内のあと、工事業者に詳しい相談員が無料でご相談に乗らせていただきますので、お困りの際はぜひご利用ください。

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② 3社以上から相見積もりをとる

1社しか見積もりをとらないと損になりがちな理由

3. 屋根工事業者ごとの得意分野・不得意分野」でご説明したとおり、屋根工事を請け負っている業者は、大きく次の3つの業者に分かれ、得意分野も異なります。

  • 板金業者:金属材の販売や加工が専門
  • 瓦葺業者:瓦やスレ―トの販売や加工が専門
  • 塗装業者:屋根や外壁の塗装が専門

当然、自分の必要な工事を得意とする業者に頼んだほうが、費用も安く仕上がりも良くなります。

しかし困ったことに、彼ら業者の提示する工事プランや見積もり額は自分たちの経験が活かせる工事方法や、扱い慣れている屋根材を使ったものに偏ることがあります。

例えば同じ屋根の破損を見ても、

  • 板金業者なら、「金属鋼板を使ったカバー工法」を提案するかもしれません。
  • 瓦葺業者なら、「スレートを使った葺き替え」を提案するかもしれません。
  • 塗装業者なら、「破損部分のコーキングと仕上げ塗装」を提案するかもしれません。

これは、施主を騙そうとしているのではありません。
業者側としては、自分たちの得意分野で工事ができれば、工期の短縮により業者側の利益率も上がり、何より質の高い工事でお客様により満足してもらえるという心情があるのです。

では、私たちは最適な屋根工事を受けるために、どうすればよいのでしょうか?

3社以上の提案や見積もり額を比べることが重要

このことから分かるのは、
住宅の工事、とくに屋根の工事は「相見積もりをとる前に決断をしないほうが無難」ということです。

消費者側にできることは、複数の業者から複数のプランを集めること。
それにより、最適な工事にたどり着ける確率が大きく上がります。


例えば、3社から集めた工事プランがどれも似たようなものであれば、原因の特定に間違いは無さそうなので、金額の安い業者に決めれば良いでしょう。

反対に、工事プランが業者によってバラバラな場合は、その工事を選んだ理由を訪ねて、一番納得のいく説明をしてくれた業者に依頼するのが安心です。
ちなみに、説明の際に屋根の原因部分を写真で見せてくれる業者は比較的信頼できるのでオススメです。

それでも迷うならば、業者側の担当の人柄や感じの良さで決めても良いのです。
大事なのは、複数の情報をもとに、あなた自身が納得の行く判断をすることです。


特に、トラブルになるケースが多い、

  • 訪問販売の業者(トラブル相談が多い)の営業を受けている
  • 部分修理で済むと思ったのに、屋根全体の工事が必要と言われている

これら場合は、最低3社以上から調査・見積もりをとることを強くオススメします。

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5. 屋根工事前のよくある不安 Q&A

最後に、私たち「ヌリカエ」をご利用いただいたお客様からよくいただく質問と、その回答をご紹介いたします。

「屋根工事に足場代は必ずかかる?」

足場代はほぼ必ずかかるとお考えください。

ほとんどが高所作業となる屋根工事で、足場が不要な場合はまれです。
工事業者へヒアリングしたところ、屋根工事では95%以上の場合で足場の設置が必要でした。
足場代(約15~20万円)は大きな出費ですが、法令上の義務でもありますので、ご理解ください。

足場が不要だったケースは、もともと人が立ち入れる陸屋根の損傷だった場合や、ベランダから簡単に手が届く部分の修理であった場合などです。

「カバー工法は危ないって聞くけど、工事しても大丈夫?」

カバー工法は、予算の都合上「葺き替え」を行えない場合の代替手段であり、積極的にカバー工法を選ぶのはオススメできません。
カバー工法には、元の屋根の内部に異常があっても直らない、後々雨漏りした場合に余計に修理費用がかかる等のデメリットがあります。

「屋根工事中に雨が降ったらどうなる?」

屋根材を剥がしている状態であれば、野地板(下地)が水を吸い込み腐食するリスクがあります。
また、塗装中も塗料が水で流れてしまうため、雨は大敵です。

業者にとっても滑って転倒する危険が増すため、雨が降ったらすぐにブルーシート等で防護のうえ、工事を中断するのが普通です。

「家に不在でも工事は進む? 家のトイレを貸す必要はある?」

施主が在宅していなくても、工事は進められます。

また、業者にトイレを貸さなくても大丈夫です。
無用のトラブルを避けるため、きちんとした業者であれば施工先の家のトイレ利用を断ることもあります。

「屋根を直したばかりなのに、すぐに雨漏りした!」

修理を行った業者による施工不良が考えられます。
保証制度でお金をかけずに直せる場合がありますので、まずは前回の修理時の業者に連絡をしましょう。

新築してすぐに雨漏りしてしまった場合は、同様にハウスメーカーへお問い合わせください。


以上、本記事が屋根工事をご検討中の方々のお役に立てば幸いです。

▼インターネット
YouTube みんなの屋根の相談所|石川商店「和瓦、洋瓦屋根の台風対策。予防のための補修や工事方法と費用
YouTube みんなの屋根の相談所|石川商店「スレート、コロニアルの台風対策。予防のための補修や工事方法と費用

▼書籍
菊池克弘『住宅リフォーム重要事項32選』都市環境建設 2015
建築工事研究会『積算資料ポケット版 住宅建築編 2019年度版』(一般社団法人経済調査会 2019)
建築工事研究会『積算資料ポケット版 リフォーム編 2018』(一般社団法人経済調査会 2018)

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この記事の監修者:株式会社POD 代表取締役  長谷川佳広

監修者:株式会社POD 代表 長谷川佳広

塗装歴29年。年間施工件数は200件にのぼる。千葉を中心に戸建・マンション・アパート・工場・店舗等の外装一切を請け負い、経営と現場の両面に携わる。

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