外壁が汚れる原因の一つにコケが挙げられます。
こうした外壁のコケは水洗いや洗濯用漂白剤、重曹などを用いて落とすことが可能です。
本記事では外壁にコケが生える原因から、コケの落とし方、コケを予防する方法までを解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。
外壁のコケを自分で落とすか、業者に依頼するかの判断基準
外壁にコケが発生している場合、自分で対応するか、業者に依頼するかのどちらかになります。
判断基準は「コケの進行度合い」と「コケが発生している個所」です
コケの進行度合い
外壁のコケが洗浄剤では落ちない場合は業者に依頼しましょう。
自分では落とせないほどのコケが進行している場合は、業者による専門的な掃除が必要不可欠だからです。
自分でなんとかなると思い、強くこすったとしても外壁材を痛めてしまい、悪影響につながってしまいます。
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家庭用に売られているコケ洗浄剤などを活用して落ちる場合には、引き続き自分で落としても構いません。
コケが発生している個所
コケが発生している個所が、高所の場合は安全性の面から業者に依頼することが大切です。
たとえ進行度合いが軽くても、足場を組まないと届かない個所の場合は自分でやることは避けてください。
高所かつコケの進行度合いが重度の場合は、迷わずに業者に依頼するようにしてください。-
高所のコケを除去するためには、家庭用高圧洗浄機などが必要です。用意が難しい場合には業者に依頼したほうが手間がかからず便利です。
外壁コケの除去を自分で行った場合と業者に依頼した場合の比較
外壁コケの除去を自分で行う場合と、業者に依頼した場合を以下の3つの視点から比較します。
効果
手間
費用で比較
費用で比較した場合、コストをかけずに済むのは「自分で行った場合」です。
市販されている洗浄剤やスポンジやブラシを用意するのみなので、費用は3,000円程度を見込んでおくとよいでしょう。
一方で業者に依頼した場合は、3万円程度は見込んでおかなければなりません。足場を組んだり、より広い範囲を掃除する場合にはさらに費用は加算されます。
ただし業者に依頼することで、きれいな外壁を長く保つ効果もあるため、長期的なコストパフォーマンスは悪くありません。
効果で比較
除去の効果が大きいのは「業者に依頼した場合」になります。
専門的な洗浄によってきれいになるのはもちろんのこと、自分では手の届かない範囲も対応が可能だからです。掃除場所にあわせて適切な洗浄方法を実施してくれるため、外壁材を痛める心配もありません。
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安全で適切な掃除によって、きれいな外観を取り戻せます。
手間で比較
手間がかからないのは「業者に依頼した場合」です。
自分で行う場合は道具の用意から洗浄、片付けまでを行うため、時間もそれなりに確保する必要があります。
一方で業者に依頼した場合、自分で行うことはほどんどありません。コケの除去する範囲や程度によりますが、業者に依頼した場合、おおむね1日程度で洗浄は完了します。
掃除が完了するのを待つのみなので、自分で行う時間がない人は業者に依頼するとよいでしょう。
外壁に付いたコケの落とし方
外壁に付いたコケを自分で落とすか、業者に依頼するかを判断したあとは、それぞれのやり方でコケを落としていきます。
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いずれの方法でも外壁をきれいにするという目的は変わりません。
自分で外壁に付いたコケを落とす場合
自分でコケの掃除が可能な場合は、以下の4つでコケの除去を図ってみましょう。
外壁に付いたコケの落とし方
- 水洗い
- 洗濯用漂白剤
- 重曹
- 外壁用洗剤
水洗いは外壁にホースで水かけ、ブラシでこする方法です。まずは、コケを水で落とせるだけ落とします。
コケが残っている場合は洗濯用漂白剤を活用します。洗濯用漂白剤をバケツに入れて適度に薄め、ハケやスポンジを浸して散布する流れです。
重曹はより安全にコケの掃除ができます。重曹小さじ2杯を200ミリリットルの水に溶かしてスプレーボトルに入れ、コケに吹きかける流れです。
重曹にはアルカリ性が含まれており、コケが分解するためブラシなどで簡単に落とすことが可能になります。
なかなか落ち切らない場合は外壁用洗剤を活用してみましょう。外壁用洗剤を濡らしたスポンジにつけ、コケを優しくこすり落としていきます。
コケ掃除にオススメな商品
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よかったら参考にしてみて下さい。
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業者にコケの除去を依頼する場合
業者に依頼してコケを除去する方法には、高圧洗浄とバイオ洗浄の2つの方法があります。
高圧洗浄

高圧洗浄は、水圧の力で頑固なコケを除去する方法です。
コケだけでなく、外壁にこびりついた汚れ、藻、カビなども綺麗に落とせます。
高圧洗浄の費用相場は1㎡につき200~300円で、業者による洗浄の中でも費用は比較的安価です。
高圧洗浄作業について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
バイオ洗浄

<引用:benzsoftwash>
バイオ洗浄は洗剤を外壁に吹きかけて、コケを除去する方法です。
バイオ洗浄は高圧洗浄では落とせないようなコケを根こそぎ浮かせて落とせるのが特徴です。さらに外壁を傷つけることなく洗浄が可能なのも魅力です。
ただし費用相場が1㎡につき500~800円と高圧洗浄と比べると高額になります。
コケの除去は外壁塗装とセットがおすすめ
外壁のコケを除去する際は、外壁塗装工事もセットで行うのがオススメです。
なぜなら、外壁にコケができるのは、塗料の防水・防汚効果がなくなってきているからです。
つまり洗浄してコケを落とした後、塗り替えも行うことで、コケを予防できます。
さらに洗浄と塗り替えをセットで行うことで、足場代12万円~18万円の負担を一度の作業代のみで抑えられます。
外壁のコケが深刻な場合は、洗浄と外壁塗装のセットで検討してみましょう。
外壁にコケが生える原因
外壁にコケが生えてしまう主な原因として、日当たりや風通しが悪いこと、断熱材の湿気などが考えられます。
コケはではどんな環境だと繁殖しやすいのかを、簡単に見ていきます。
周辺の湿度が高く、日当たりや風通しが悪い
外壁周辺の湿度が高く、日当たりや風通しが悪い環境だとコケは繁殖しやすくなります。
たとえば水が近くにある、日光が当たりにくい北側であるなどです。池や川が近くにあったり、隣の家の影になってしまったりする場所は注意しましょう。
室内と室外の温度差が大きい
エアコンなどの影響で、室内と室外の温度差が生じると外壁に結露が発生しやすい状態にります。
外壁内の断熱材が湿気てしまっている
外壁の劣化によって断熱材が湿気てしまうと、コケが発生しやすい環境になります。
湿気てしまっている場合は、断熱材がコケの成長に必要な水分を与えてしまうことになるため、早急なメンテナンスが必要です。
外壁のコケを予防する5つの方法
外壁のコケを予防するには、以下の5つの方法が挙げられます。
外壁のコケを予防する方法
- 外壁回りの風通しをよくする
- 光触媒塗料を使って塗装する
- 防藻・防カビ性の高い塗料を選ぶ
- バイオ洗浄を行う
- 金属系の外壁材に張り替える
【予防①】外壁回りの風通しをよくする
コケの繫殖を抑えるためには、風通しをよくすることが効果的です。
建物の周りの植木や木々を適切に管理したり、建物と建物の間隔を適切に保ったりすることで、湿気を減らすことにつながります。
外壁の前に物を置かないことも大切です。定期的にコケが生えていないかの確認はもちろんのこと、少しでも生えている場合はこまめに除去するようにしましょう。
【予防②】光触媒塗料を使って塗装する
光触媒塗料とは日光が当たると、触媒反応が発生してコケやカビを死滅させる塗料のことです。
さらにコケの除去だけでなく、外壁を保護する役割もあります。
外壁が光に当たりやすい場合は検討してみてください。
光触媒塗料について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
【予防③】防藻・防カビ性の高い塗料を選ぶ
防藻性・防カビ性の高い塗料を塗ることで、外壁のコケを予防できます。
ただし塗料は一度塗った後も、定期的にメンテナンスをすることが大切です。
また塗料の色は、グレーやベージュを使うと、コケの薄緑色が目立ちにくくなります。反対に黒や白といった色は、コケが目立ちやすくなるので注意しましょう。
【予防④】バイオ洗浄を行う
バイオ洗浄液の成分には、目では分かりづらいコケを死滅させる効果があります。
高圧洗浄よりも洗浄力が高いため、コケの繁殖抑制にもつながります。なお、費用が高額になるため費用対効果を確認してから選定しましょう。
【予防⑤】金属系の外壁材に張り替える
金属系の外壁材にすることで、フラットな壁面となり、水はけが良くなることでコケの発生を防げます。
コケは凹凸の多い壁面に生えやすいため、金属系の外壁材とすることで、コケが発生しやすい環境そのものを防ぐことにもつながります。
外壁の張替えのタイミングであれば、金属系の外壁材も検討してみてください。


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外壁のコケを放置するとどうなる?
コケの発生は劣化の初期症状になるため、定期的に外壁に異常がないかの確認が大切です。
放置してしまうと、さらにコケが繁殖してしまうことに加え人体や外壁にも悪影響が出てしまう可能性もあります。
将来的な健康被害につながる
コケの放置はアレルギーの原因となる可能性があります。
コケは胞子を飛ばして繁殖し、胞子はを人間が吸い込むと「アレルギー性皮膚炎」を誘発してしまう危険があるためです。
またコケはカビを新たに発生させる原因にもなります。
カビは体内に入ってアレルギーを引き起こし、鼻炎や皮膚炎なども起こしかねません。
外壁の浮き・膨れ・ヒビ割れの原因になる

外壁にコケが付いてしまうのは、塗膜の防水機能が失われつつあるということです。さらに水分を保ったコケが付着したままだと、塗膜の機能性がますます低下します。
放置してしまうと、外壁材の中にまで水の侵入が発生したり、腐敗が進んで外壁材がどんどん脆くなったりして、浮き・膨れ・ヒビ割れなどの劣化が進んでしまいます。
すぐにコケが劣化の原因になるわけではないですが、長い間放置しておくと既に手遅れとなってしまい、多額な補修工事が必要になる場合も少なくありません。。
そのためコケの発生に気付いた際は、すぐ対処できるのが好ましいです。
>> 外壁塗装の耐用年数って?工事前に必ず知っておきたい塗装の基礎知識!
まとめ
今回の記事では、外壁のコケを除去・予防する方法、コケが発生する原因について解説しました。
もしコケが発生してしまった場合は、除去する方法をまずは実践してみてください。
コケを除去・予防して、綺麗な外壁を目指しましょう。
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