屋根修理が必要になったとき、たくさんある業者から信頼できる腕のいいプロを選ぶのは大変ですよね。残念ながら、住人自身の目から見えにくい屋根修理を扱う業者の中には、悪質な業者が少なくないのも事実です。
そこでこの記事では、
- 優良な屋根修理のプロを見分けるためのポイント
- あなたの地元にいる優良な屋根修理業者の見つけ方
- 悪質業者の手口の具体例
をご紹介します。ぜひ、業者選びの参考にしてください。
監修者:外壁劣化診断士 小林 成光
600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。
▼略歴・プロフィール |
屋根修理のプロを見分ける6つのポイント
相手が屋根修理の「プロ」といえる優良業者かどうかは、様子を観察すればほぼ見分けられます。
ここでは観察するべき6つシーンと、その時どう振る舞えばプロであるのかを、理由とともに解説します。
1.突然訪問してきた業者か?
訪問営業の屋根修理業者と契約をしてトラブルになるケースが、日本全国であとを絶ちません。
こちらから呼んでないのに、ある日突然やってくる相手とは、契約しない・家や屋根に上げないことを徹底してください。
屋根修理のプロは、リピーターや紹介客からの依頼と、大きめの工務店からの外注で、ある程度仕事は埋まっています。
そのため、会社や客先の近隣で訪問営業で新規客を得ようとはしません。
『近くを通ったら、おたくの家の屋根が壊れているのを見つけた』
『足場を流用できるので、今なら足場代が無料になる』
などの、不安をあおったり即決を迫ったりする営業トークは、悪徳業者の常套句ですので、ご注意ください。
プロの見分け方
- 屋根修理のプロは、訪問営業や飛び込み営業をしない。
2.屋根の調査に30分以上かけたか?
プロとして、現地調査の際に屋根に上るのは当然です。
ただ屋根に上っただけではなく、調査に30分以上の時間をかけたならば、優良業者である可能性が高まります。
その理由は、屋根の異常の原因特定は非常に難しく、5分や10分程度ではまず終わらないからです。
優良業者はこの難しさを知っているので、すぐに原因らしき箇所を見つけても、他の異常はないか入念に点検します。
反対に悪徳業者は、契約ノルマに追われており、1件あたりにかかる時間を減らそうとします。
ひどい業者だと、住人が見ていないのをいいことに、問題のない箇所を壊して、それを異常として報告します。
プロの見分け方
- 屋根修理のプロは、現地調査の際は30分以上かけて、しっかりした原因特定を行う。
3.調査が終わる前に、原因や費用の話をしてきたか?
調査が終わるまで、原因や費用について断定的な判断をしてこなければ、優良業者である可能性が高まります。
反対に、屋内や庭から見ただけで済ませたり、あなたからの聞き取りだけで判断を下したりすれば、悪徳業者と思われます。
本当のプロは、一見しただけの屋根の様子や、住人の話だけでは原因特定ができないことを理解しています。
当然ながら、費用や修理方法について、憶測だけで話をするわけがありません。
一方、悪徳業者は住人を見定めています。
調査を省けそうであればコレ幸いと飛びつき、すぐにお金や工事方法の話に移り、契約を結ぼうとするのです。
プロの見分け方
- 屋根修理のプロは、調査後まではお金や原因の話を軽々しくしない。
4.こちらから頼まなくても、屋根裏を見たか?
調査の際、すすんで屋根裏もチェックする業者は、屋根を熟知したプロである確度が高まります。
反対に、屋根裏を点検しないまま現地調査を済ませる業者は、プロフェッショナルとは言えないでしょう。
雨漏りなどのトラブルの原因は、屋根の屋外側だけでなく、裏側に潜んでいる場合もあり得ます。
例えば、野路板(のじいた)と言われる下地木材の腐食。
外側からでは、屋根材と防水シートに覆われていて、ほとんど分かりません。
しかし、屋根裏からは野路板が直接見えるので、異常の有無や寿命の到来を判断できるのです。
優良業者は、屋根裏側からでないと分からない異常にも気を配っています。
屋根裏を確認しようとしないのは、知識不足の業者か、契約だけを急ぎたい悪徳業者です。
プロの見分け方
- 屋根修理のプロは、屋根裏まで自らチェックする。
5.屋根の状況説明のとき、写真や動画を使ったか?
言葉だけで説明するのではなく、屋根の状況を撮影した映像で見せてくれるなら、相手は優良業者である可能性が高いです。
逆に、写真や動画を提示してこなければ、悪徳業者であると思われます。
優良プロ業者は、ただ工事を提供するだけでなく、住人の安心・納得を重視しています。
住人の気持ちを察するプロならば、素人である施主に、写真を撮影・提示する手間を惜しむはずがありません。
反対に、悪徳業者はその手間を惜しみます。
むしろ、自分で屋根を壊すような業者の場合、損傷が新しすぎることから悪事が露見しないよう、写真提示を渋る傾向があります。
プロの見分け方
- 屋根修理のプロは、異常箇所の説明の際は撮影した写真や動画を使う。
6.見積もり書の数量欄に「一式」が多いか?
見積もり書で、数量が「一式」となっている箇所が0~1個ならば優良業者です。
数量欄に限らず、工程・単価・使用製品名などが細かく具体的に書かれているほど、優良業者といえます。
見積もり書における「数量」とは、修理を行う屋根面積や、付帯部分の長さが該当します。
これらの数値を明らかにするには、入念な調査・計測と、必要な作業の割り出しが必要です。
腕のない業者や悪徳業者は、正確な調査をしていなかったり、見積り金額を水増しするため、はっきりと数量を書かず、「一式」としばしば表します。
反対にプロフェッショナルな業者は、見積もり書がフェアで正確なものであることを示すため、数量は「㎡」「m」などの単位つきで確定させます。
プロの見分け方
- 屋根修理のプロの見積もりには「一式」が少ない。数量はきっちり明記。
最近は、悪徳業者もネットの対策記事を読んでおり、解説されている判断方法が効かないことがあります。
それでも、本章で挙げた6つのポイントは、見分け方として有効と言えます。
なぜなら、悪徳業者ではわかっていても真似できない事柄ばかりだからです。
6つのポイントはいずれも、業者に「知識」だけでなく「手間をかける意思・誠意」がないとできない行動です。
普段の誠実に営業していない業者が、上記のプロのような仕事のしかたすると、コストや時間がかかりすぎて儲けが出なくなるので、手を出しません。
よって、6つ全てに当てはまる業者は、普段から顧客目線で仕事をし慣れている、屋根修理のプロと言えます。
住んでいる市区町村の優良業者の探し方
地元の優良プロ業者を見つけられる検索サイトがある!
「手っ取り早く、地元の優良業者を直接調べられる方法はないの?」と思っていませんか?
実は、国土交通省の『住宅リフォーム事業者団体登録制度』というウェブサイトを使うことで、指定した市区町村にいる、国がお墨付きを与えたリフォーム業者を調べることができます。
このサイトを使えば、電話帳や検索サイトをあちこち巡るのに、いつまでも時間を費やす必要はなくなります。
それでは、国土交通大臣登録を受けた業者の検索サイトの使い方を見ていきましょう。
「住宅リフォーム事業者団体登録制度」検索サイトの使い方
①検索サイトにアクセス
国土交通大臣が認定する『住宅リフォーム事業者団体登録制度』のサイトに、ここをクリックしてまずはアクセス。
アクセスすると、上図のようなページにたどり着きます。
②「お近くの事業者を探す」をクリック
画面上部の青い帯の中にある「お近くの事業者を探す」をクリックします。
クリックすると、上図の状態に切り替わります。
③住んでいる都道府県名をクリック
ページにある日本地図から、あなたが住んでいる都道府県をクリックします。
今回は、「埼玉県川口市」在住という設定で進みます。
都道府県名をクリックすると、上図のような状態になります。
④地区町村名を入力し、工事種類にチェックを入れる
まずは「1.市区町村から探す」という入力欄に、居住の市区町村名を打ち込みます。
「2.工事の種類から探す」にあるチェックボックスは、3つのうち中央の「構造・防水含む戸建リフォーム工事」のみにチェックを入れます。
この操作により、結果表示が屋根工事ができる業者に絞り込まれます。
どちらも済んだら、ページ下部の「検索」ボタンを押します。
⑤検索結果が表示
指定した都道府県・市区町村内の、制度登録ずみ業者の名称と所在地等が一覧表示されます。
一覧の業者名をクリックすると、電話番号や所在地の地図を含む、業者の詳しい情報が表示されます。
以上が、「住宅リフォーム事業者団体登録制度」の検索サイトの使い方です。
自分ひとりで調べるのは大変…だから
ただし、この検索サイトにも弱点があります…。
それは、検索結果のうち、どの業者が一番自分に合っているのか、結局はまっっったく分からない!ということです。
せいぜい、所在地を見比べながら、自宅最寄りの業者を特定できるぐらいです。
自分のやりたいリフォーム工事の経験が豊富な業者は? 使用予定の屋根材の扱いに長けた職人は? 実際にやりとりする担当者の人柄は? など、ひとりではとても調べ切れません。
そこで私たち「ヌリカエ」は、屋根業者探しの相談窓口を用意しました。
あなたのご自宅の場所はもちろん、お住まいの築年数、修理したい部位、修理にあたって叶えたい希望・要望などをもとに、いちばんピッタリな最寄りの屋根修理のプロをご紹介することが可能です。
▼入力わずか1分で、地元の優良業者を知るにはこのボタンから!
見つけた修理業者の評判・口コミを調べる方法
登録制度のサイトで見つけた業者や、近所にあるリフォーム業者の名前のをもとに、その会社が優良プロ業者であるか確かめる3つの方法をご紹介します。
それぞれ、情報量や使い分けが異なりますので、それぞれの解説をご覧ください。
方法①Googleで「業者名 + 評判」と検索
もっとも多くの方が行っている方法かと思います。
Googleの検索欄に「業者名」と「評判」もしくは「口コミ」という語句を入れ、結果の右側の口コミレビューからコメントを見る方法です。
Google検索の特徴
- 全国どこの業者でもほぼ載っている
- 喜びの声よりも、クレームのほうが多い
- 短い感想コメントしか分からない
方法②オリコンの顧客満足度ランキングで確認する
日本最大級の顧客満足度調査サービスであるオリコンの「おすすめの戸建てリフォームランキング」のサイト上で、目的の業者名を探す方法です。
リフォーム事業と直接関係をもたない企業の公開しているランキングなので、比較的中立に近い結果であると思われます。
オリコン リフォームランキングの特徴
- リフォーム業界への忖度がなく、中立な結果と思われる
- 対応地域が少ない(2020年版は北海道・東北・甲信越・北陸は掲載なし)
- 掲載業者数が少ない。各地方、最大で十数社程度
方法③「ヌリカエ」のデータベースで確認
当サービス「ヌリカエ」の加盟業者データベースで、都道府県から絞り込んで探す方法です。
利用者の感想だけでなく、「実際にかかった金額工事」「かかった日数」「同じ業者を探している人へのアドバイス」など多くの情報を確認できます。
また、工事を契約した人だけでなく、やりとりをしたが工事契約はしなかった人の声も載っているのが特徴です。
こういった詳しく情報の載せるデータベースには、詳しい部分を見ようとすると料金が発生するものも多いのですが、本サービスは無料で他社有料版なみの口コミを読むことができます。
ヌリカエ データベースの特徴
- 感想コメント以外に、工事内容や費用などの実例が載っている
- 他サイトの有料版相当の内容を無料で読める
- 全国2000社以上のリフォーム会社を掲載
- まだ口コミが投稿されていない業者もある
「ヌリカエ」は、目的の業者の情報が載っていない場合、同県内の優良業者を同時に見つけることができます。
ご自宅の工事を引き受けるのにふさわしいプロフェッショナルを探すため、この機会にお役立ていただければ幸いです。
優良プロ業者を自分で探すのは大変。それなら……
さて、ここまで優良な業者と、その探し方についてお話しましたが、業者を見つけてから工事を契約するまで、実に多くの手間もあることが分かりました。
ここまでの手間はかけたくない…と正直感じた方。
あなたの地域の優良業者が、待っているだけで見積もりに来てくれるとしたら、うれしくはないですか?
自分だけで優良な業者を見つけ出すのが難しい、と感じる方には、一括見積りサイトを使うことをお勧めします。
一括見積りサイトで相談することのメリット
①多くの業者に依頼することで、相場がわかる
一括見積りサイトで、どのような業者がいいのか等の希望を伝えると、リクエストに沿った優良な業者を複数社紹介してもらうことができます。
複数の会社に依頼することで、自分が今からやろうとしている工事の価格が、どれくらいなのか、相場がわかるようになります。
すると、その相場よりあまりにかけ離れた業者などは優良業者ではないのでは、と見抜けるようになりますよね!
②業者間のサービスを比較できる
業者によって、価格や工事保証の期間も様々です。複数の業者を紹介してもらうことで、業者間のサービスを比較することができます。
その結果、より安く工事ができたり、より信頼できる業者に依頼ができるというメリットがあります。
もし特定の業者と付き合いがなかったり、今やりとりをしている業者とは別の業者から見積もりを取り寄せたい場合は、当サイト「ヌリカエ」でも一括見積りサービスを提供していますので、ご活用いただけると大変うれしく思います。
あなたのお家
屋根塗装するといくら?