屋根の葺き替えとは、今の屋根材を撤去して新しい屋根材に張り替えるという工事です。雨漏りなど屋根に起因する様々な問題を解決できる反面、費用がかかる、工期が長いといったデメリットもあります。
本記事では屋根の葺き替え工事の概要から、葺き替え工事をすべき屋根の劣化症状、葺き替えした方の事例や体験談を解説していきます。
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監修者:外装劣化診断士 小林 成光
600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。
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屋根の葺き替え工事とは?
屋根の「葺き替え」とは、今ある屋根材をすべて撤去して、その上から新しい屋根材を張り直す工事のことです。屋根材を撤去すると同時に、屋根の内側にある防水シートの交換と野地板の補修も行います。
一般的な30坪住宅の場合、屋根の葺き替えの工事費用は140万円~200万円ほど、工期は10日~15日間が目安です。
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「葺き替え」という言葉ですが、読みは”ふきかえ”です。
葺くという字には「茅(かや)や瓦などで屋根をおおう」という意味があり、昔の家は茅や木の板などで屋根をつくっていたことが語源となっています。
防水シートについての詳細は、以下の記事をあわせて参考にしてください。
屋根の葺き替えが適した状況とは
屋根の葺き替えがすべての住宅に必要なわけではありません。大切なことは「今の屋根がどれだけ傷んでいるか」「補修で対応できるか」の判断をすることです。
とくに以下のような状況は「屋根の葺き替え」が適した状況になるため、自宅の状況に照らし合わせてみてください。
屋根の剝がれや傷みが深刻
メンテナンスを一度もしたことがない
築年数が30年以上経過している
雨漏りが発生している
屋根からの雨漏りが発生している場合、葺き替え工事は必須ともいえます。
なぜなら、雨漏りは屋根材の表面だけでなく、下地や構造部分にまで水が浸透している可能性があるためです。
雨染みが天井や壁に出ている場合はもちろん、屋根裏を確認して木材の変色やカビがあれば、葺き替えによる根本的な対処が必要です。
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雨漏りの場合は、塗装やカバー工法では下地の修繕ができないため、放置すると建物全体の寿命を縮めてしまうリスクがあります。
症状 | 想定される劣化 |
---|---|
雨漏りが頻発 | 下地の腐食が著しく進行している |
雨音が大きい | 屋根材のズレや破損が発生している可能性がある |
天井にシミ | 雨水が建物内部まで浸透している |
屋根の剥がれや傷みが深刻
屋根材の広範囲にわたる剥がれや、ひび割れ・反りが目立つ状態では、部分的な補修では対応が難しくなります。
このような深刻な劣化は、屋根全体の耐久性を著しく低下させているため、葺き替えが選択肢となります。
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以下のような場合は、積極的に葺き替えを検討してください。。
台風などで屋根材が飛散したことがある
屋根の表面が見るからにボロボロである
上記のような症状は、内部まで劣化が進行してしまっている恐れがあります。見た目は大丈夫そうでも、実際には下地まで腐食してしまっているケースも少なくありません。
早期に葺き替えを行うことで、建物の寿命を延ばし、長期的なコスト抑制にもつながります。
メンテナンスを一度もしたことがない
住宅を建ててから一度も屋根のメンテナンスをしていない場合は、劣化が進行している可能性が高いため、葺き替えの検討が必要です。
屋根は紫外線・風雨・積雪といった自然環境に常にさらされており、想像以上に負担がかかっているためです。
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築15年以上経過している、屋根を見たことがない、過去に塗装や補修工事を検討したことがないなどの場合は、積極的に検討してください。
定期的なメンテナンスを怠っていると、すでに手遅れのケースも少なくありません。
築年数が30年以上
築30年以上の建物では、屋根の葺き替えが現実的な選択肢となるケースが多くなります。
なぜなら、屋根材そのものの耐用年数や、防水シート・下地材の寿命が限界に近づいているからです。
たとえ外観がきれいに見えても、内部で劣化が進行していることが少なくありません。
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症状が出ていない場合でも点検を実施し、葺き替えを行うことで、これから先も安心して同じ家で住み続けられるようになります。
【解決】屋根葺き替え工事と屋根カバー工法のどちらがいいのか?
屋根葺き替え工事を検討する際に必ず比較される工法が「屋根カバー工法」です。
屋根カバー工法とは、既存の屋根の上に新しい屋根材をかぶせる施工方法のことです。
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どちらの施工方法がよいのかは、以下の表をぜひ参考にしてみてください。
屋根葺き替え工事 | 屋根カバー工法 | |
---|---|---|
向いている状況 |
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屋根の葺き替え工事のメリット
屋根葺き替えのメリットは、下記の2つです。
屋根を葺き替える最大のメリットは、屋根を下地から一新できる点でしょう。
それぞれ詳しく解説します。
屋根の下地木材を直せる
葺き替えでは、表面の瓦や化粧スレートをすべて取り外すため、内部の下地木材を目視・点検・修理できます。
万一、木材の腐食がすすんでいた場合はすぐに貼り直しを行います。
これにより、屋根の防水性が根本的に回復し、家が長持ちします。
また、工事後の屋根材も雨や風により強くなり安心です。
- 一方で、カバー工法では下地木材を目視確認できません。万一異常があってもそのままになります。
建物の耐震性を下げない
葺き替えでは、ガルバリウム鋼板などの軽量な屋根材を選んだ場合、工事前よりも屋根が軽くなることもあります。
屋根の重量が軽いと建物の重心が下がり、地震の揺れに強くなります。
- 一方で、カバー工法は今の屋根に屋根材を重ね張りする工事なので、軽い素材を選んでも施工前より重量が軽くなることはありません。
屋根の葺き替え工事のデメリット
屋根葺き替えのデメリットは、下記の3つです。
屋根を葺き替える最大のデメリットは工事費用が高いという点です。
各デメリットについて詳しく解説します。
工事費用が高い
葺き替えを選んだ場合、古い屋根材の取り外し人件費や処分費用がかかるため、屋根の条件が同じならば、費用はカバー工法よりも高額になります。
アスベスト含有屋根材ではさらに費用増加
既存の屋根材に石綿(アスベスト)が含まれていた場合、飛散防止対策が必要となります。そのため無石綿の屋根の撤去に比べて10万円~30万円程度費用が上乗せとなります。
ホコリ・騒音・振動が多い
古い屋根材の取り外し・撤去工程では、他の作業よりも大きめのほこり・騒音・振動などが出ます。
家族にデリケートな方がいる場合や、幼児やペットがいる家庭ではやや心配かもしれません。
施工中、雨に弱い期間がある
葺き替えの作業中、一時的とは言え屋根の下地木材が露出します。
もしこの間に雨が降った場合、あとあと下地が腐食し雨漏り等のトラブルにつながる可能性がゼロではありません。
屋根葺き替え工事の屋根材と選び方
屋根葺き替えで使われる屋根材はいくつかあります。主なものは下記の4つです。
症状 | 特徴 |
---|---|
ガルバリウム | 屋根材としてのシェアNo.1。メッキ加工により耐久性が高い。素材自体が軽量なため、耐震性にも優れている。 |
スレート | セメントを板状に加工した屋根材。価格は比較的安く、軽量で扱いやすい。多彩な色とデザインがあるため、好みの外観を実現できる。 |
ルーガ
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ケイミューが開発した独自の屋根材。セメントが主成分で、瓦のようなデザインはそのままに軽量化を実現している。空洞ができるため断熱効果も高い。 |
アスファルトシングル
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アスファルトが主成分の、表面に石粒がついている屋根材。他の屋根材と比べると安価であることに加えて、施工もしやすい。北米で広く使われている。 |
この4つのうち、最も葺き替えに使われる屋根材はガルバリウム鋼板となります。ガルバリウム鋼板は軽量かつ耐久性が高いことから、リフォーム・新築問わず人気な屋根材です。
しかし、ガルバリウム鋼板には断熱性が低い、錆びが発生する可能性があるといったデメリットもります。
屋根材を選ぶときには、ご自宅の状況やご予算に合った屋根材を慎重に検討しましょう。そこで本章では、先ほど挙げた4つの屋根材の特徴について詳しく解説します。
ガルバリウム
ガルバリウムは、鉄板の上にアルミと亜鉛、シリコンからなる合金をメッキ加工した鋼板です。国内では通常「ガルバ」と呼ばれます。
耐用年数は30~40年で、軽量かつデザインが豊富なことから屋根材として人気が高いです。しかし、衝撃に弱く凹みやすい、高温多湿な地域では錆びやすいといった点がデメリットです。高温多湿な地域や、雨や雪が多い地域、潮風がある沿岸地域にお住まいの方は、ガルバリウム鋼板にすると錆が早い段階で発生する可能性があるので注意してください。
錆びにくい屋根材としては、次にご紹介するスレートかアスファルトシングルがおすすめです。
スレート
スレートは、セメントと繊維素材を混ぜて板状に加工した屋根材です。本来は粘板岩と呼ばれる天然素材を加工して作られていましたが、今では大量生産が可能なセメントが主成分の「化粧スレート」と呼ばれるものが主流です。
屋根材のなかでは価格が安めで、軽量で耐震性に優れています。しかし、スレート自体に防水性はありません。そのため、定期的な塗装などメンテナンスが必要となります。高温多湿な環境だとすぐにカビやコケが生えてしまい、メンテコストがかかってしまう可能性もあるでしょう。スレートはデザイン性に富んでいることから、自宅の外観にこだわりたい方に特におすすめです。また、ご紹介する屋根材のなかでも最も価格が安いことから「なるべく施工費用を抑えたい」という方にもおすすめです。
一方で、長期的なコストパフォーマンスを重視される場合や雨や雪が多い地域では他の屋根材も検討されることをおすすめします。
ルーガ
ルーガは、大手建材メーカであるケイミュー株式会社が開発した独自の屋根材です。セメントや繊維素材からでできおり、瓦のような見た目をしています。
軽量で強度が高いことに加え、瓦の雰囲気を出しながら耐震性を高めることが可能です。一つ一つの瓦に釘を打って固定させるため、台風でも飛ばされにくいのがメリットです。ただし、他の屋根材と比べて価格が高く施工期間も長めとなります。施工実績も少ないため、実環境での性能がどのくらいかは見極めが難しいです。
「瓦屋根の雰囲気がいいけど本物の瓦は重くて無理だ」という方におすすめとなります。
アスファルトシングル
アスファルトシングルは、アスファルトが主成分で表面に細かい石粒がコーティングされた薄いシート状の屋根材です。北米では昔から広く使われています。
環境の影響を受けにくく、ひび割れや錆びることはめったにありません。軽量のため、耐震性にも優れています。ただし、シート状のため剥がれやすく、乾きが遅いため表面にコケなどが発生しやすい点がデメリットです。また、劣化してくると表面の石粒がベランダや庭に剥がれ落ちてきます。 
屋根材のなかでも最も軽量なため、耐震性を重視される方におすすめです。一方で、台風の影響が強い地域や屋根の下に傷くけたくないモノがある場合は、他の屋根材も検討しましょう。
屋根の葺き替え工事をした家の事例
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屋根の葺き替え工事を実施した事例を、6つ紹介します。
スレートからガルバリウム鋼板に葺き替えた事例
施工前 | 施工後 |
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![]() 汚れや鉄部からの錆びがみられる |
![]() ガルバリウムに一新し艶のある美しい見た目に |
以上の事例は、錆も発生し劣化が進行した屋根をガルバリウムに葺き替えた事例です。
滑らかな見た目と艶のある質感により、シンプルながら美しい仕上がりになっています。
セメント瓦から金属屋根に葺き替えた事例
施工前 | 施工後 |
---|---|
![]() セメント瓦の激しい劣化がみられる |
![]() メンテナンスも考慮し、維持しやすい金属屋根へ |
以上の事例は、雨漏りが原因でセメント瓦から金属瓦に葺き替えた事例です。
スレート屋根からガルバリウム鋼板に葺き替えた事例
施工前 | 施工後 |
---|---|
![]() スレートの汚れや劣化が目立つ |
ガルバリウムに新調 |
以上の事例は、スレート屋根の劣化が目立っていることからガルバリウムに張り替えた事例です。
ガルバリウムは他の屋根材に比べて価格が安いため、費用を抑えることができます。
トタンからガルバリウム鋼板に葺き替えた事例
施工前 | 施工後 |
---|---|
![]() トタンの塗装剥がれや錆びが目立つ |
![]() ガルバリウムに新調 |
以上の事例は、瓦屋根からアスファルトシングルに張り替えた事例です。
アスファルトシングルが屋根材のなかでトップクラスに安いのが特徴です。そのため、葺き替え費用を大きく抑えることができます。
和瓦からアスファルトシングルに葺き替えた事例
施工前 | 施工後 |
---|---|
![]() 瓦のズレ削れや多数みられる |
![]() アスファルトシングルに新調 |
以上の事例は、瓦屋根からアスファルトシングルに張り替えた事例です。
アスファルトシングルが屋根材のなかでトップクラスに安いのが特徴です。そのため、葺き替え費用を大きく抑えることができます。
瓦から瓦に葺き替えた事例
施工前 | 施工後 |
---|---|
![]() 瓦の剥がれや全体の損傷が激しい |
![]() 瓦を新調 |
以上の事例は、屋根全体の損傷が激しく下地からすべて張り替えた事例です。
屋根の状態や建物の大きさによっては、こちらの建物のように相場より高い金額の工事になる場合もあります。
実際に屋根を葺き替えた3人の体験談
屋根の葺き替えをしようにも、大規模になるし費用も高額であることから工事に踏み切れない方も多いのではないかと思います。
そこで本章では、ヌリカエを使って実際に屋根の葺き替えをした方の体験談を3つご紹介しますので、どのような声が聞かれるか見てみましょう。
屋根葺き替えをした人の体験談

 
株式会社やまもとくんへの口コミ
SGL鋼板とは、ガルバリウム鋼板の一種です。従来のガルバリウム鋼板よりも3倍の耐久性があるとされています。
より耐久性のある屋根材に葺き替えることで、仕上がりや機能性向上に満足したという声は多いです。

 
株式会社やまもとくんへの口コミ
築年数が経ってくると、屋根も新築の状態に比べてかなり劣化しているものです。葺き替えは古い屋根材の撤去と防水シート、野地板と屋根の内部まで修理することができます。
屋根の葺き替えをすることで、築年数が古くても見違えるような見た目にできることも魅力の一つです。

 
株式会社ファインテックへの口コミ
葺き替えは普段見えない屋根の工事であるため、しっかりと施工されているのか不安な声も聞かれます。そのため、直接工事するところを確認できない分、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
業者を選ぶときには複数業者から見積もりを取るとともに、提案内容や担当者が親身になって相談に乗ってくれるかなども確認するようにしましょう。
屋根の葺き替え工事の費用相場
屋根の葺き替えの費用相場は、70万円~300万円になります。
一般的な30坪住宅の場合であれば、10万円~220万円を目安としておくとよいでしょう。
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30坪の屋根葺き替えの費用例は以下の表を参考にしてみてください
項目 | 単価 | 合計 |
---|---|---|
屋根材の施工費 | 6,000円/㎡ | 33万円~39万円 |
屋根材の撤去・処分費 | 2,000円/㎡ | 11万円~13万円 |
足場代 | 1000円/㎡ | 20万円 |
野地・下地補修費 | 3,000円/㎡ | 16.5万円~19.5万円 |
防水シート | 1000円/㎡ | 5.5万円~6.5万円 |
30坪の住宅で上記の条件の場合、86万円~98万円が屋根葺き替えにかかる費用の目安となるでしょう。
足場代は、屋根面積ではなく外壁面積を基準にして考える点に注意が必要です。30坪の場合は20万円前後かかることが一般的となります。
足場の必要性や費用相場について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
屋根の葺き替え工事の流れ
屋根を葺き替える流れは、主に6つのステップに分かれています。
続いて、各ステップにおける作業内容について解説していきます。
足場の設置
屋根の葺き替え工事は高所作業となるため、最初に足場を設置します。
足場は作業員の安全を確保するだけでなく、ホコリや落下物から自宅や近隣を保護するためのものとして必ず設置するものです。
設置期間は、一般的な戸建てであれば1日で完了します。また、足場を設置する際に金属音が出るため、近隣へのあいさつが事前に行われます。
屋根材の撤去
足場の設置ができたら、既存の屋根材を撤去します。
撤去時にはホコリや屋根材の破片などが舞うため、気になるようであれば庭やベランダに出している物は屋内にしまっておきましょう。
すべての屋根材を撤去したら、劣化箇所の補修をします。
下地補修
屋根材を撤去した後、露出した屋根の下地(野地板)の点検や補修を行います。
腐食や劣化が見つかれば補修が行われ、場合によっては下地を張り替えることもあるでしょう。
また、防水紙も劣化があれば野地板と合わせて交換します。
新しい屋根材の取り付け
野地板が整ったら、新しい屋根材を取り付けます。
取り付けは、雨水や汚れの侵入を防げるように下から上に向かって重なるように取り付けていきます。
重なり部分に隙間があると屋根の耐久性が下がるため、丁寧な作業が必要です。棟板板金の取り付け
屋根の頂上部分には棟板板金(むねいたばんきん)を取り付けて仕上げます。
棟板板金は屋根の接合部分を覆う部分で、屋根材のズレ防止や屋根の防水性を高める役割があります。振動や強風で剥がれないよう、釘やビスなどを使いしっかりと固定することが重要です。
足場解体
屋根材の取り付けが終わったら、足場を解体して工事完了です。
解体後は周辺の清掃が行われ、業者から工事完了報告を受けます。
工事完了報告では、新しくなった屋根の写真や補修箇所などの説明がありますので、疑問や不安な点があれば残さず質問しておきましょう。
屋根の葺き替え工事における3つのポイント
屋根の葺き替えをするときには、必ず下記のポイントを確認の上はじめるようにしましょう。
- アスベスト調査が行われるか確認する
- 構造用合板が使われる確認する
- 必ず複数の業者に見積りを依頼する
どのポイントも葺き替え工事を成功させるために欠かせない事項です。
各ポイントについて詳しく解説します。
アスベスト調査が行われるか確認する
2006年以前に建てられた家でスレート屋根もしくはセメント瓦の場合、アスベスト(石綿)が含まれている可能性があります。アスベストが含まれていると、その処分費用にコストがかかるため施工費用が相場よりも高くなる可能性が高いです。
また、2022年から総額100万円以上の個人宅の改修工事では、アスベストの調査と報告が義務づけられています。屋根の葺き替えではほとんどのケースで100万円以上かかることから、必然的にアスベスト含有調査が必要になるでしょう。
業者によっては、何もせずいきなり葺き替えを始める可能性もゼロではありません。見積りや契約時には、アスベスト調査についての説明があるか確認しておきましょう。
構造用合板が使われる確認する
屋根の葺き替えでは、野地板と呼ばれる屋根の下地の上から、新しい野地板を貼り付ける方法で補修を行います。
新しく張り付ける野地板は「構造用合板」というものです。構造用合板は、建物の重要な箇所、特に壁面や床に使用される強度の高い合板となります。厚みは様々ありますが、野地板に使われるものは12mmm以上です。
合板にはいくつか種類があるため、構造用合板以外の者を使うと屋根の強度が弱くなってしまいます。使用する野地板の種類は見積書に記載がありますので、構造用合板であるかを必ず確認してください。
必ず複数の業者に見積りを依頼する
屋根の葺き替えはその工事風景を直接見ることができないため、ちゃんと工事が進んでいるか分かりません。そもそも、葺き替えしなくてもいい屋根にもかからわず、高額な葺き替え工事を勧めてくる悪質業者がいることも確かです。
屋根の状態は下から分かりにくいため、本当に修理が必要なのかすら判断が難しく、点検と修理は業者を信頼するしかないのです。だからこそ、屋根の葺き替えを検討されているのであれば、安心して任せるためには信頼できる業者に頼む必要があります。
信頼できる業者に頼むためには、必ず複数の優良業者に点検を依頼し相見積もりを取ることがおすすめです。1社のみの見積もりだと、その業者の提示する価格は相場なのか、提案する内容は妥当なのか判断がつきません。
複数の業者を比較検討することで、施工費用や提案内容の妥当さが判断できまず。
ヌリカエでは、お住まいのエリアにある複数の屋根リフォーム優良業者複数から、見積もりも取ることができます。
屋根の葺き替えを検討されている方は、ぜひご利用ください。
屋根の葺き替えについてのまとめ
屋根葺き替えは、今ある屋根をその下地から新しくできる工事です。雨漏りなどあらゆる症状やリスクを解消でき、家自体の耐久性もアップします。
しかし、屋根の修理方法のなかで最も費用がかかることに加え、工期も1か月前後と長いです。また、今の屋根にアスベストが含まれている場合は相場よりも工事費用が高くなります。
ご自宅の屋根の葺き替えを検討されている方は、複数の業者を比較検討し、納得のいく状態で工事に踏み切れるようにしましょう。