漆喰外壁汚れの要因や取り方|汚れを発生させないための対策とは

  • 【更新日】2022-04-08
漆喰外壁のイメージ

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外壁漆喰とはどんな外壁のこと?

外壁漆喰とは、漆喰といった素材を専門の職人(左官)が塗り込めて仕上げる外壁のことを指します。日本で用いられる漆喰は、主成分の石灰にスサ(藁や紙で作るつなぎ材)、ノリ(海藻などで作る糊)を混ぜたものが一般的です。

塗り方によってさまざまな雰囲気を出すことができ、和風にも西洋風にも合うため新築やリフォームのときの検討候補に挙がることがあります。

関連記事:漆喰外壁にしたい!メリット・デメリットや汚れ別のメンテナンス方法も

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外壁漆喰汚れについての詳細5つ

デザイン性や独特の質感が好まれる外壁漆喰ですが、その真っ白な見た目のためどうしても汚れが目立つ傾向にあります。

ここでは、外壁漆喰汚れの詳細についてご説明します。汚れの原因からリフォームの目安、自分でできる対策など、現在外壁漆喰を採用している方や検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

1:汚れの原因となる成分は?

外壁漆喰汚れの主な原因は、ホコリ・砂ボコリ・排気ガス・カビ・藻・コケの6つです。

ホコリ・砂ボコリ・排気ガスが外壁漆喰に付着すると黒ずみの原因となります。また、付着した鳥の糞などのゴミが湿気を含んでカビが発生したり、常にじめじめした環境で藻やコケが生えたりすることもあります。

2:外壁漆喰汚れが起きる要因

先述のような汚れが発生するのにはいくつかの要因があります。漆喰自体の性質による部分の他に、立地環境や部位によって汚れやすくなることもあります。その3つの要因を以下にまとめました。

漆喰自体が吸水(湿)・放湿性能に優れているため

漆喰の主成分である石灰は、とても細かい穴が多く空いている「多孔質」という素材です。多孔質は吸湿性などのメリットがありますが、逆にホコリや砂ボコリ、排気ガスが入り込んで黒ずみの原因にもなります。

立地環境による影響もある

外壁漆喰が交通量の多い道路に隣接していると、それだけ排気ガスにさらされる頻度が高いので汚れやすくなります。また、水辺の近くや日当たりの悪い場所など、湿気が多くじめじめしている場所はカビが生えやすく、藻やコケが付着する原因となります。

門そでが汚れやすいのはより地面からの湿気が上がるため

外壁漆喰よりも、門そでの方が黒ずみが目立って見えるという場合があります。それは、門そでの構造によるものです。家と違い、門そではコンクリートの基礎部分と木造部分とが切れていないため、地面からの湿気が上がり汚れやすいと言われています。

3:リフォーム業者に依頼する必要がある漆喰外壁汚れの特徴

軽い汚れ、小さな汚れはこすり洗いなどで落とせる可能性がありますが、漆喰は傷つきやすいので間違った方法だと余計に劣化させてしまう恐れがあります。汚れが広範囲にわたるとき、高い場所などで足場が必要なときなどは、リフォーム業者に依頼する方が良いでしょう。

4:リフォーム業者が行う漆喰外壁汚れへの対応作業

漆喰外壁の汚れに対してリフォーム業者が行う対応は、低圧洗浄・高圧洗浄で解消しない場合、漆喰の重ね塗りや塗り直しをします。これは左官工事と塗装工事の2通りの方法があります。それぞれの概要や、単価相場についても以下にご紹介します。

左官工事の場合

水でモルタルなどの材料を練り上げ、下地の上に塗る作業を左官工事と言います。左官工事は熟練した高い技術を持った職人が行うので、仕上がりがとても美しくなります。

しかし左官工事の職人は少ないので探す手間がかかり、作業の工期も長くなってしまうなどの側面もあります。

左官工事で外壁漆喰のメンテナンスを行う場合、部分的なものであれば1㎡あたりの単価は3500円ほどになります。作業内容は、漆喰を上から塗り重ねて補修します。

一方で、全体的なメンテナンスを行う場合は、1㎡あたりの単価は5000円ほどになります。作業内容も、一旦もとの漆喰を撤去して下地から塗り替える大掛かりなものです。

塗装工事の場合

塗装工事では、塗装によって漆喰の塗り替えをします。漆喰専用塗料を用いれば、漆喰の機能や風合いを損なうことなく漆喰外壁を美しく保つことができます。左官工事に比べて工期も短く済むのもポイントです。

塗装工事でメンテナンスを行う場合、塗装職人がまず素地を調整し、その後ローラーやハケで漆喰塗料を塗布していきます。その仕上がりも左官工事による漆喰と遜色なく、1㎡あたりの単価は4500円ほどになります。

5:自分で対処できる汚れとその対処法

漆喰外壁汚れはリフォーム業者に依頼するとかなりの費用がかかりますが、軽度なものであれば自分で対処できる場合もあります。

軽い汚れなら、水洗いをしたり消しゴムをかけたりすることで落とすことが可能です。初期の黒ずみの落とし方は、タワシやブラシと水を使って軽くこすります。まずは目立たない箇所で一度試してみるのも良いでしょう。

ホコリ、砂ボコリ、排気ガスによる汚れの場合は、クエン酸や酢で綺麗になることがあります。カビの場合は、アルカリ性洗剤などの塩素系漂白剤でカビを消す方法も効果的です。

サンドペーパーをかける汚れの取り方もあるようですが、これは汚れだけでなく漆喰自体を削って見た目を綺麗にするものです。やりすぎると漆喰外壁が劣化したり余計に見た目が悪くなったりする恐れがあるので、くれぐれも注意してください。

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外壁漆喰汚れを発生させないための対策4つ

先述の通り、外壁漆喰の汚れは落ちにくいものもあり、リフォーム業者に依頼するとなると費用もかさみます。一番良いのは、外壁漆喰に汚れを発生させないための対策をしておくことです。

ここでは、外壁漆喰の設計から仕上げ段階でできる対策4つをご紹介します。コストがかかるものもありますが、少しでも汚れにくくすることで外壁漆喰を美しく保つことができるので、こちらもぜひ検討してみてください。

1:漆喰仕上げの部分に浸透型の撥水防水剤を施してもらう

職人に依頼して、漆喰仕上げの部分に浸透型の撥水防水剤を施してもらえばカビなどの汚れを発生しにくくすることができます。

浸透型の撥水防水剤を用いることで、カビの一番の原因である水分が漆喰内部へ浸透することを防ぎます。水分が内部へ入り込まなければ、壁の表面の水分が早く乾燥するため、カビなどの汚れから外壁漆喰を守ることができます。

浸透型は表面に膜を張るものではないので、水は防いでも水蒸気は通過させ、漆喰のメリットである吸湿性はそのまま生かせるというのがポイントです。

2:多孔質仕上げは避ける

先述の通り、外壁漆喰が汚れやすい原因の一つに、漆喰の性質が汚れを吸収しやすい「多孔質」であることが挙げられます。これを抑えて汚れを発生しにくくする対策として、多孔質仕上げではなく磨き仕上げにする、というものもあります。

漆喰での磨き仕上げとは、専用の材料を塗った上から何度も鏝(こて)を当て、表面をごく緻密にすることで鏡のように磨き上げる仕上げのことを言います。

多孔質仕上げを避けることで汚れが付きにくくなるだけでなく、見た目が非常に美しく仕上がりますが、磨き仕上げができる職人は非常に少なくかなり費用がかかるというデメリットもあります。

3:庇を付ける

庇(ひさし)とは霧除けとも言い、玄関や窓などの開口部に設ける小さな張り出した屋根のことです。庇には室内への直射日光を抑える、雨の吹き込みを抑える、などの役割がありますが、雨を防ぐことで外壁に汚れを付きにくくすることができます。

庇が雨を遮るため、外壁漆喰に直接雨水が当たることを避け、汚れる機会を減らすことができます。また、庇があることで窓枠からの雨だれも少なくなります。雨だれの跡は外壁漆喰の汚れの原因となるので、これを防げば外壁漆喰を守ることにつながります。

4:軒先出を大きくしておく

家の設計段階で、軒先が大きく出るようにすることも外壁漆喰の汚れを防ぐことにつながります。外壁は風の影響でホコリがつきやすいものですが、軒先が大きいことでこのホコリを防ぐ効果があります。

また、軒先が大きく出ていればその分雨が外壁に直接当たることを避けられるので、外壁漆喰の汚れや劣化を防ぐ効果が期待できます。

最近は軒自体を作らない設計の家も増えていますが、外壁を保護するという面からも軒を設置、そして軒先の出を大きくしておくことはおすすめです。

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外壁漆喰汚れに気を付けよう

外壁漆喰は環境や年月の経過によりどうしても汚れてしまうものですが、早めのケアで汚れの進行を防ぐことができます。これから家に外壁漆喰を検討するという場合は、先述の通り設計段階でできる対策もあるので参考にしてみてください。

漆喰の特性を理解し、正しくメンテナンスすることでその美しい外観をより長く保つことができます。ぜひこの記事をもとに、外壁漆喰汚れについての知識を深めてください。

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