メンテナンスフリーなサイディングがいいなら「金属系」を選ぼう|種類と性能を比較

  • 【更新日】2024-02-01
金属系サイディングの外壁

住んでいる家の外壁のメンテナンスは面倒なもの。
なるべくなら、メンテナンスする必要がないサイディングを選んで、その後の手間をなくしたい…。

また最近は、「このサイディング材はメンテナンスフリーです」と言って商品勧める業者もいるようです。
それらの売り文句は本当なのでしょうか?

残念ながら、完全にメンテナンスフリーのサイディング材は存在しません
メンテナンスの手間の最小限にするには、なるべく耐用年数が長いサイディング製品を見つけて、家に使用するしかないのです。

本記事では、

  • メンテナンスが一番不要なサイディング材
  • サイディングの劣化させずに住み続ける方法

について、解説します。

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完全にメンテナンスフリーのサイディングはない!

サイディングも形あるモノである以上、雨や風、太陽の熱や紫外線、ときには物理的な衝撃を受けながら、いつまでも傷まないはずがありません。
このことから自明なように、サイディングに完全メンテナンスフリーのものはありません

ただし、サイディングの選び方でメンテナンス頻度をぐっと下げることは可能です。

メンテナンス回数が少ないのは「金属系サイディング」

外壁のメンテナンス回数を決める「耐久性の高さ」「汚れにくさ」「傷つきにくさ」の観点でサイディングを選ぶなら、金属系サイディングがもっともオススメです。

サイディング4種類の性能を上記の項目で比較すると、以下の表のようになります。

サイディングの種類とメンテナンス頻度に関わる性能の比較
サイディングの種類 耐久性 汚れにくさ 傷つきにくさ 材工価格
金属系サイディング 普通
樹脂系サイディング 高い
窯業系サイディング 安い
木質系サイディング やや高い

金属系サイディングは、耐水性・耐久性に優れており、表面も汚れにくいため、メンテナンスがいらない状態を長く保てるサイディング材です。

よりメンテナンスの少なさを追求するならば、金属系サイディングのなかでも耐久性がよい厚手の製品を選ぶとよいでしょう。

「金属系サイディング」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「金属サイディングとは?種類、メリット・デメリットと代表商品を解説」

業者のいう「メンテナンスフリー」は、実質「ローメンテナンス」

サイディングの外壁は「メンテナンスフリー」と言われることが多いですが、実際にはメンテナンスの手間を軽減できることや、耐久期間が長いということから、ローメンテナンス(=メンテナンス頻度が低い)という意味で言われています。

住宅に一般的に使われている外壁材のうち、もっともメンテナンスがいらない外壁材

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メンテナンスフリーに近いサイディングの種類4つ

サイディング素材には主に窯業系、金属系、樹脂系、木質系の4つの種類があり、耐震性や耐火性、防音性や断熱性など、それぞれが優れた特徴をもちます。

一般的な一戸建て住宅でサイディングの張り替えを行う場合の費用相場は、約170~250万円です。既存の外壁の現状により、張り替えや重ね張りなど工法も変わってくるため、価格の変動にも影響があります。使用するサイディングの種類によっても、費用は異なります。

ここからは、メンテナンスフリーに近いサイディング素材の、それぞれの特徴について詳しく触れていきます。ぜひ参考にしてみてください。

1:窯業系サイディング

窯業系サイディングは、耐震性や耐火性に優れているのが特徴です。全体の費用相場は、重ね張りの場合約130~220万円で、張り替えの場合は約150~230万円です。

家の外壁として広く使用されているのが、この窯業系サイディングです。タイル調やレンガ調などといったデザインの再現性も高く、バリエーションが豊富に用意されているのも人気のポイントです。

2:金属系サイディング

金属系サイディングは金属板で作られており、その性質から断熱性や強度が高いのが特徴です。全体の費用相場は、重ね張りの場合は約120〜255万円で、張り替えの場合は約140~270万円です。

耐用年数も約30年~40年と長く、他のサイディングと比べひび割れや欠けといった破損の心配が少ないことから、メンテナンス周期が長いのも良い点です。金属ならではのシンプルでモダンなデザインが多く、スタイリッシュな印象を与えてくれます。

3:樹脂系サイディング

樹脂系サイディングは、潮風の影響を受けにくい耐塩害性と、積雪による劣化に強い耐凍害性に優れているのが特徴です。樹脂系サイディングは非常に軽量のため、主に重ね張りに使用されることが多く、全体の費用相場は約150〜300万円です。

サビや腐食の心配もほとんどないため、海に囲まれ、四季による気候の変化が大きい日本に適した外壁材と言えるでしょう。また、塗装ではなくサイディング素材そのものに顔料が練り込まれているため、色落ちなどの変色が起きないのも良い点です。

4:木質系サイディング

木質系サイディングは、木材がもつ性質から、熱を吸収しにくいため断熱性が高いことが特徴です。夏は涼しく冬は温かいといったように、節電など省エネ効果が期待できるでしょう。

木質系サイディングの場合、素材自体の重量が大きく重ね張り工法では建物に負担がかかることから、主に張り替え工法になります。全体の費用相場は約170~240万円です。

なんと言っても木質系サイディングの魅力は、木の質感にあります。自然を感じられる天然素材の雰囲気で、無二の味わいが楽しめるでしょう。

使うサイディングに迷ったら、専門家への無料相談がおすすめ!

ここまでで外壁用のサイディングの特徴などについて、大まかにお分かりいただけたのではないでしょうか。
しかし、実際に自宅に用いる外壁材を決めるとなると、自分の判断だけでは不安が残りますよね。
外壁工事は専門性の高い工事なので、専門家の意見を聞いてから最終的な決定をしたいところです。

「でも、専門家を自分で見つけてくるのは面倒くさい……」

そんな方には、ヌリカエの利用がおすすめです。
ヌリカエなら、全国2500社以上の加盟店の中から、外壁材選びに詳しい優良業者に絞ってご紹介することができます。
もちろんご相談は完全無料、絶対に工事を行わなければいけない…なんてこともありません。
まずは一度、専門家に無料で話を聞いてもらいませんか?

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サイディングをメンテナンスフリーに近づけるためにすべきこと

前述のとおり完全にメンテナンスフリーの外壁は存在しませんが、配慮することによってサイディングをより長持ちさせることができるポイントがあります。

本章では外壁をよりメンテナンスフリーに近づけるために、抑えておきたいポイントを3つ紹介していきます。

◆メンテナンスフリーに近づけるためにすべきこと◆
  • 対候性に優れた塗料で塗装する
  • シーリングや目地の対候性を強化する
  • 掃除してこまめに汚れを落とす

対候性に優れた塗料で塗装する

サイディングを長持ちさせるには、耐久性の高い塗料で塗装を行うことが大切です。

外壁は常に日光や外気にさらされており、劣化の原因となります。

塗装は外的要因からサイディングを守ってくれる、いわばバリアのような役割を果たしてくれるため重要と言えるのです。

例えば近年登場した「無機塗料」には、塗料のなかでも非常に優秀な対候性と汚れにくさを兼ね備えています。

普段からの掃除の手間を省いてくれるほか日光による劣化を防いでくれるため、塗料ひとつでずっとメンテナンスフリーに近づくと言えるでしょう。

シーリングや目地の対候性を強化する

シーリングや目地に気を遣うことも、外壁を長持ちさせるために大切なことです。

外壁材のすき間を埋めている目地やシーリングは、外壁の動きを緩和し地震によるひび割れなどを防ぐ役割があります。

しかし基本的にシーリング部分は外壁材よりも早く劣化が進み、外壁の劣化の原因にもつながります。

したがってシーリング・目地の一般的な耐用年数である5年を目安にシーリングの打ち直しを検討したり、グレードの高いシーリング材を使うことによって外壁の寿命を延ばすことができるでしょう。

掃除してこまめに汚れを落とす

シンプルかつもっともサイディングの寿命を延ばす方法が、こまめな掃除です。

付着した汚れを放置しておくと外壁の劣化は進みますので、水で洗い流すなどの気配りが大切と言えます。

こまめな掃除によりもしも外壁に劣化のサインが出てきたとしてもすぐに気づくことができ、小規模の工事で外壁は元通りの力を発揮することができるでしょう。

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メンテナンスフリーと言われるサイディングの注意点4つ

ここからは、メンテナンスフリーと言われるサイディングの注意点4つを紹介していきます。注意点をおさえておくことで、選ぶ基準が明確になることでしょう。

サイディング素材によって異なる注意点もあり、詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

1:壁材によっては初期費用が高い

他の外壁材に比べコストが安いサイディングですが、壁材によっては初期費用が高い点が注意点として挙げられます。

中でも樹脂系サイディングは、他のサイディング素材と比べても耐久年数が長いというメリットがありますが、施工難易度が高いために初期費用も高額になります。

また、木質系サイディングも初期費用が高額になりますが、こちらは施工難易度ではなく、天然木を使用しているため素材そのものが高価であるといった理由です。

このように壁材によって初期費用にも幅があるため、見極めて検討する必要があるでしょう。

2:デザインが少ない

外壁仕上げ材として広く使用されているサイディングですが、デザインのバリエーションが少ないといった課題があります。

例えば窯業系サイディングは、タイル調やレンガ調などデザインの再現性も高く、様々なバリエーションに対応できますが、それでも他の外壁材に比べると少ないと言えるでしょう。

近年ではデザイン性に優れた上質なサイディングも登場していますが、このようにデザインのバリエーションも考慮して検討する必要があります。

3:特殊な施工技術が必要な場合もある

サイディング素材のもつ性質によって、特殊な施工技術が必要な場合もあります。樹脂系サイディングの場合、温度によって素材が伸縮する塩化ビニル樹脂を原料としているため、季節によって施工方法を変える必要があります。

したがって、特殊な施工技術が必要になると言えるでしょう。このような場合、対応できる業者が非常に少ないため、施工業者も限られてきます。

また、特殊な施工技術が必要な場合は、施工費用も高くなるため、コスト面も視野に入れる必要があるでしょう。

4:定期点検が必要

耐久年数が長いと言われるサイディングにも、長持ちさせるためには定期点検が必要になります。異常や劣化などの異常に気付きやすくなることで、ダメージを拡大させることなく適切なメンテナンスができるでしょう。

また、メンテナンスの手間を軽減できても、全くのメンテナンスフリーの外壁というのは存在しないため、耐用年数に関わらずこまめな点検をおすすめします。

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メンテナンスフリーと言われるサイディングでも定期点検が必要な理由

メンテナンスフリーと言われるサイディングも、雨風や紫外線などの自然環境により、少なからず経年劣化は起きてしまいます。また、台風や地震などの災害によってダメージを受けることもあるでしょう。

そういった異変を見逃さないために、定期点検は重要であると言えます。例え小さな傷や劣化であっても、適切なメンテナンスを施すことにより、サイディングも長持ちします。結果的に、メンテナンスの手間を減らすことに繋がると言えるでしょう。

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メンテナンスフリーと言われるサイディングについて理解しよう

サイディングにおけるメンテナンスフリーの意味を理解すれば、これからのサイディング選びはもちろん、将来を見据えた選び方ができるでしょう。

また、自分の理想を満たすサイディングはどの素材であるのか、デザインやメンテナンス性はもちろん、機能面やコスト面でも比較検討することが重要と言えます。ぜひこの記事を参考に、サイディングについて理解しておくと良いでしょう。

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