新築・リフォームともに人気が高まっている金属サイディング。
従来の窯業(セメント)サイディングより少し値が張るものの、長持ちするので結局は安く済むことからリフォームではすでに一番人気の外壁材です。
本記事では、お住まいの外壁に金属サイディングの使用を検討中の方に向けて、
- 金属サイディングのおすすめ製品
- 金属サイディングはどう選ぶべきか?
について解説を行います。
はじめに結論から言ってしまうと、金属サイディングは6,000~8,000円の製品の中から、デザインの好みで選べば後悔が少ないでしょう。
ただし金属の素材であるため、特有の注意点もあります。
そのあたりも含めてご説明していきます。
- 金属サイディングは耐久性、メンテナンスの少なさ、耐震性、モダンなデザイン性に優れる
- 金属サイディングは傷がつきやすく、サビが発生することが難点
金属サイディングのおすすめ製品
金属サイディングとして現在主流なのは、トタンの数倍以上サビにくいガルバリウム鋼板製のもの、次いでアルミニウム製のものです。
金属サイディングのうち、全国的に取り扱いの多い大手メーカーの製品から、性能が優れたもの、デザインが良いもの、その他特徴的なものをリストアップしました。
製品名 | 価格 | 特徴 |
---|---|---|
SF-ガルスパンJF | 7,600円/㎡ | 金属外装トップメーカー、アイジー工業の定番製品 |
はる一番 斜石柄 | 5,530円/㎡ | 石柄調のデザインと金属の耐久性を両立 |
プレシャスウッドⅡSF | 8,270円/㎡ | 木目調デザインとセルフクリーニング機能 |
ファインボーダー | 8,180円/㎡ | 細石積柄デザインとセルフクリーニング機能 |
ノベルライン | 4,700円/㎡ | シンプルなデザインで安価 |
スターラインプライム | 5,576円/㎡ | 全12色と豊富。比較的安価ながら穴あき25年保証つき |
ラインバーク | 7,900円/㎡ | ガルバより軽量でサビにくいアルミ製。スパン柄 |
スタッコ | 6,767円/㎡ | 上と同じくアルミ製サイディング。シンプルなデザイン |
SF-ガルスパンJF
製品名 | アイジーサイディング SF-ガルスパンJF |
---|---|
メーカー | アイジー工業 |
価格 | 7,600円/㎡ |
性能・特徴 |
|
保証内容 | 変褪色・穴あき・赤さび10年保証 |
金属外装材のトップメーカー、アイジー工業の人気製品。
スパン柄のスタイリッシュな外壁にしたいならまず候補入るサイディングです。
はる一番 斜石柄
製品名 | はる一番 デザインシリーズ16 斜石柄 |
---|---|
メーカー | ケイミュー |
価格 | 5,530円/㎡ |
性能・特徴 |
|
保証内容 | 変褪色・赤さび10年保証 |
表面のランダムな凹凸と、黒~アッシュ系の色で石柄調を強くイメージした金属サイディング。
金属の耐久性・施工性と岩石の質感・高級感を両立した外壁にできる。価格が比較的安価なのもうれしい製品。
プレシャスウッドⅡSF
製品名 | Danサイディング スチール深絞り プレシャスウッドⅡSF |
---|---|
メーカー | 旭トステム |
価格 | 8,270円/㎡ |
性能・特徴 |
|
保証内容 | 変褪色15年、赤さび・穴あき10年保証 |
板1枚ごとに色ムラを付けた、まるで本物の木材のような金属サイディング。
変褪色15年保証と期間が長く、セルフクリーニング機能もついていて美観の維持にも優れる。
センターサイディング ファインボーダー
製品名 | センターサイディング iシリーズ ファインボーダー |
---|---|
メーカー | ニチハ |
価格 | 8,180円/㎡ |
性能・特徴 |
|
保証内容 | 変退色・塗膜・赤さび・穴あき10年保証 |
雨で汚れを流し落とすセルフクリーニング機能つきの金属サイディング。
デザインは陰影感のある細かい石積柄で、赤茶系・グレー系・ベージュ系の3色があります。
ノベルライン
製品名 | アイアンベール ノベルライン |
---|---|
メーカー | YKK AP |
価格 | 4,700円/㎡ |
性能・特徴 |
|
保証内容 | 塗膜・赤さび10年保証 |
シンプルな水平ラインで、和洋どちらの雰囲気の建物にも合う金属サイディング。
保証年数やスペックは平均的で、そのぶん価格が手頃な製品となっています。
スターラインプライム
製品名 | スターラインプライム |
---|---|
メーカー | 日鉄鋼板 |
価格 | 5,576円/㎡ |
性能・特徴 |
|
保証内容 | 穴あき25年保証 |
角がナナメにカットされた目地がスタイリッシュな印象のガルバリウム鋼板製サイディング。
ラインナップ中でも安価ながら全色25年の穴あき保証に加えて、選んだ色により、遮熱機能もしくはセリフクリーニング機能のどちらかが付きます。
ラインバーク
製品名 | アルカベール モダンシリーズ ラインバーク |
---|---|
メーカー | YKK AP |
価格 | 7,900円/㎡ |
性能・特徴 |
|
保証内容 | 原板・塗膜10年保証 |
ガルバリウム鋼板よりも軽量でサビに強い、アルミ製の金属サイディング。
デザインはアルミらしいメタリックなシルバーがおすすめで、沿岸部でも光沢が長持ちします。
アルミスタンダード スタッコ
製品名 | Danサイディング アルミスタンダード スタッコ |
---|---|
メーカー | 旭トステム |
価格 | 6,767円/㎡ |
性能・特徴 |
|
保証内容 | ― |
上の製品と同じくアルミ製の金属サイディング。
こちらのシンプルなデザインは、塗り壁の仕上げ方法の「スタッコ」をイメージしたもの。
▼住宅の主な外壁材の種類や特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
>> 代表的な外壁材の種類と特徴
金属サイディングの選び方
自分に合った外壁材の選び方は、以下の4つの基準で判断するのがオススメです。
- 価格の安さ
- デザイン
- 汚れにくさ
- メーカー保証の充実度
①価格の安さで選ぶ
どんな人でも気になるのが、金属サイディングの価格はどのぐらいからが「安い」と言えるのかでしょう。
サイディング材の価格と工賃をあわせて(「材工価格」といいます)、安い金属サイディングなら6,000円/㎡前後、平均的なグレードなら6,000~9,000円程度、特殊機能などがある高級品で12,000円/㎡以上が価格相場です。
こだわりがなければ、材工価格が6,000~9,000円で断熱材がセットになった製品を選べば後悔することはほぼ無いでしょう。
逆に、1㎡あたり4,000円台を下回る激安品の金属サイディングには、最低限の断熱性や遮音性がない場合があるので、避けたほうが無難です。
「価格の安さ」に優れた金属サイディング
YKK AP「ノベルライン」(4,700円/㎡)
ケイミュー「はる一番 斜石柄」(5,530円/㎡)
日鉄鋼板「スターラインプライム」(5,576円/㎡)
②デザインで選ぶ
金属サイディングの表面加工技術は日々進歩しており、いかにも金属質な見た目のものだけでなく、レンガや石、土、砂、コンクリートなど他の外壁材の外見そっくりに見えるものも増えてきています。
金属のイメージ通りのメタリックな製品を選ぶもよし、言われなければ金属と気づかない優しいデザインのものを選ぶもよし。
価格や他の性能も加味して、好みで選びましょう。
現行の金属サイディングには、大きく以下の6種類のデザインパターンがあります。
スパン柄 | 塗り壁調 |
---|---|
積石柄 | 細石積柄 |
レンガ調 | 木目調 |
また、ケイミューの「はる一番 斜石柄」は、外壁と各所の部品の見た目が揃っているため、端や継ぎ目が目立ちにくいデザインになります。
③汚れにくさで選ぶ
なるべくキレイなまま長く使える製品が機能ならば、雨水で汚れが落ちやすい「セルフクリーニング機能」がついた金属サイディングを選びましょう。「光触媒塗装」などの表示があるものも同様です。
また、汚れにくさを気にするのであれば、サイディングの色はグレーやベージュがよいでしょう。
これらの色は外壁に付着する汚れのものに近く、汚れがついた場合も最大限目立ちにくくなります。
「汚れにくさ」に優れた金属サイディング
ニチハ「ファインボーダー」(「マイクロガード」機能)
旭トステム「プレシャスウッドⅡSF」(「セルフッ素コート」機能)
④メーカー保証で選ぶ
製品の耐久性を重視するなら、金属サイディングのメーカー保証の内容と期間の長さに注目しましょう。
金属サイディングに対してよく付けられる保証には、以下の4種類があります。
保証項目 | 期間の目安 | 保証対象 |
---|---|---|
変褪色保証 | 10~15年 | デザインが損なわれるような明らかな変色・色あせ |
塗膜保証 | 10~15年 | 表面の施されたの塗膜の剥がれ・膨れ |
穴あき保証 | 10~25年 | 塗膜の劣化や腐食によって、鋼板表面におきた明らかな穴あき |
赤さび保証 | 10年 | 全体の5%をこえて発生した赤さび |
使用に問題がないにも関わらず上記のような事態が発生した場合は、調査のうえメーカーから、再塗装や交換の工事費負担が受けられます。
「保証内容」が優れた金属サイディング
日鉄成功「スターラインプライム」(穴あき25年、変褪色15年、塗膜10年保証)
金属サイディングの注意点
金属サイディングでリフォームを行う前に、注意点も認識をしておきましょう。
金属サイディングの注意点を、ごく簡単にわかりやすく解説します。
ひっかき傷が付きやすい
金属サイディングは、尖ったものが当たると傷がつきやすい素材です。
この傷を放置しておくと、美観を損ねるだけでなくサビの発生につながります。
そのため、傷を見つけたらすぐにメンテナンスを行う必要があります。
サビが発生する
金属サイディングは、傷や経年劣化によってサビが発生する素材でもあります。
特に、沿岸地域・排気ガスの多い工業地域・落ち葉や枯れ葉がたまりやすい住宅は、潮風や酸性雨、枯葉の木酢液の影響により、サビが発生しやすい環境といえます。
価格が高い
金属サイディングは、窯業系サイディングと比べると価格が高い外壁材となります。
最も普及率の高い窯業系サイディングの単価の相場が4,000円~6,000円であるのに対し、金属系サイディングは6,000円~8,000円となり、窯業系サイディングと比べて割高です。
外壁のリフォームという点でよく同時に検討される外壁塗装の単価の相場が3,000円~4,000円となり、外壁塗装と比較しても当然費用が高くつくリフォーム方法となります。
デザインの自由度がやや低い
スタイリッシュでクールな外観にリフォームしたいという方にはうってつけですが、メタリックな雰囲気は好みではないという方には不向きな外壁材です。
金属サイディングはその名の通り「金属の外壁材」であるため、どうしても金属特有の光沢感が現れます。
施工が難しい
最後に、どんな工事にも共通して言えることですが、金属サイディングは、施工業者によって技術の差が出やすく、扱いが難しい外壁材です。
高い品質で完工してもらうためには、コーキングや下地加工などの各工程において高度な技術を持った業者へ工事をしてもらう必要があります。
専門性のある板金工事業者へ依頼をすると安心できますが、施工業者が限られる分だけ選択肢も狭まってしまうというデメリットも抑えておきましょう。
まとめ:外壁材選びを、専門家に無料で相談
以上、金属サイディングのおすすめ製品やその特徴、選び方の基準などについてご説明してきました。
素材の価格・耐用年数・特徴などを比べながら、家の未来のことも立てなければいけない外壁材選び…不安ですよね。
編集部でもなかなか決められない方、選んだ外壁材にあとで後悔する方と多く接してきました。
そこで私達は、外壁材選びに悩んでいる方向けの無料相談窓口
を用意しました。
あなたに最適なサイディング選びのサポートから、工事の適正金額の診断、近隣の優良業者のご紹介まで幅広くお助けします。
相談にあたって料金は一切無料、工事を必ずしなければならないといった事もありませんので、お気軽に問い合わせいただければ幸いです。