外壁塗装の時期はいつがベスト?季節と費用の関連性も解説

  • 【更新日】2025-04-18
外壁塗装の時期はいつがベスト?季節と費用の関連性も解説

新築から外壁塗装のご予定がある方は「塗装する時期をいつにしようかな…」「季節によって塗装への影響はあるの?」といった疑問やお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

  • 結論から言ってしまうと、塗装の時期は春や秋の時期が最適です。

春と秋が1年のなかで最も天候が安定し、作業がしやすく工期が遅れにくいといったメリットがあるからです。

そこで本記事では、外壁塗装を始める時期を決めるときのポイントや最適な時期、外壁塗装にかかる費用と季節の関係性や、月別のメリット・デメリットなどについて詳しく解説します。

外壁塗装をいつ始めるかの参考となる情報をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。

Point
  • 外壁塗装に最適な時期は、春か秋
  • 夏と冬は天気が崩れやすいが、閑散期のため値引き交渉がしやすい
  • 長期間の外出や家での作業が続く時期は、外壁塗装の前倒しや延期を検討する

私の家だといくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。
小林成光(コバヤシマサミツ)さんのプロフィール写真 監修者:外壁劣化診断士 小林 成光

600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。 ▼略歴・プロフィール
「監修者|小林 成光(株式会社Speee)」

外壁塗装の時期を決めるときのポイント

外壁塗装の時期を決めるときのポイント

外壁塗装の時期をいつにするべきか考えるとき、次の3つのポイントを押さえておくと決めやすくなります。

外壁塗装の時期を決めるときのポイント
  1. 外壁塗装は7日~10日かかる
  2. 梅雨時期はなるべく避ける
  3. 塗装工事による生活の制限も考える

それぞれのポイントについて詳しくみていきましょう。

外壁塗装は7日~10日かかる

  • 外壁塗装の工事期間は、一般的に7〜10日程度かかります

ご予定によっては、なるべく早めに工事を済ませたいといった場合もあるでしょう。そのため、外壁塗装にかかる日数を念頭におきながら時期を決める必要があります。

ただし、塗装工事の進捗によっては1か月近くかかる可能性がある点に注意が必要です。例えば、梅雨時期は外壁塗装を避けるべき時期としてよく挙げられます。

次項では、梅雨時期の外壁塗装について詳しくご紹介しています。

梅雨時期はなるべく避ける

  • 外壁塗装は塗料の乾燥が必要なため、湿気が多い梅雨時期は避けるのが無難です。

雨が続くと工事が中断され、最終的に1か月近くの塗装期間がかかる可能性があります。

また、梅雨時期は地方によって異なります。下記は気象庁のデータを基にした、平年の全国の梅雨入り・梅雨明けの時期をまとめたものです。

地方 梅雨入り~梅雨明け
北海道 なし
東北 6月中旬~7月下旬
関東 6月初旬~7月中旬
中部 6月初旬~7月中旬
近畿 6月初旬~7月中旬
中国・四国 6月初旬~7月中旬
九州 5月下旬~7月中旬
沖縄 5月上旬~6月下旬

気象庁 | 梅雨入りと梅雨明け(確定値)

全国的に、おおむね6月初旬から7月中旬にかけての1か月前後が梅雨の期間となります。

なお、沖縄では例年GWあたりからと他の地方よりも早くなり、北海道にはそもそも梅雨がありません。北海道にお住まいの方は、一般的にオフシーズとされている6月~7月でも遅延なく外壁塗装を終えられる可能性が高いでしょう

塗装工事による生活の制限も考える

塗装工事による生活の制限も考えるについて

外壁塗装の工事期間中は、塗装作業や足場の設置などの影響で、洗濯物が干せない、窓を開けられない、騒音や塗料の臭いが気になるといった問題があります

また、足場の設置スペース確保や塗料の飛び散り被害を防ぐため、庭やベランダにあるものは屋内に移動させておく必要もあるでしょう。

このように、塗装工事の期間中は日常生活への影響が少なからずあります。そのため、できる限りご予定の空いている時期に塗装をするのがおすすめです。

私の家だといくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

外壁塗装を行うベストな時期の目安

外壁塗装にベストな時期について

外壁塗装を行う時期の目安としては、以下の3つの時期と状況を確認するとよいでしょう。

外壁塗装を行う時期の目安と状況
  • 新築から8~12年経過
  • 前回の塗装から10年以上経過
  • 外壁に劣化症状が発生

新築から8~12年経過

新築から8~12年経過について

新築住宅に住まれている場合は、8~12年経過した時期を目途に外壁塗装を行うのがベストになります。

  • 新築の際に塗られている塗料や外壁材の耐用年数がおおよそ8~12年程度が目安になっているためです。

たとえば、外壁材別の耐用年数の目安は以下の通りです。

外壁材の種類 耐用年数
窯業系サイディング 7~10年
金属系サイディング 15年~
モルタル外壁 7~10年
ALC 5~15年

上記の耐用年数の表はあくまでも目安になるため、商品によって耐用年数が異なったり、住環境によって早く劣化進行する場合もるため、現在の状況をきちんと確認しておくことが大切です。

築10年程度で塗装をすると良い理由

築10年程度で塗装をすると良いとされる理由は、以下の2つが挙げられます。

築10年程度で塗装をすると良いとされる2つの理由
  • 建物を保護するため
  • 建物を美しく保つため

建物に長く住み続けるためには、適切なタイミングでメンテナンスを行うことが大切です。

外壁そのものには保護機能が付いていないので、塗料を塗ることで塗膜を作り、外壁を紫外線などから守ることにつながります。

塗膜がないと外壁が雨風や紫外線にさらされる状態となるため、腐食などの劣化が進行してしまいます。

  • 腐食が進むと塗装よりも大きなメンテナンスをする必要が出てきてコストもかかるため、早めに塗装をすることでメンテナンスコストを抑え、家を長持ちさせることにつながるでしょう

さらに塗膜が剥がれ、劣化が進行すると景観にも悪影響です。

外壁劣化が進行していく10年を目安に外壁塗装を行うことで、外壁全体を美しく甦らせ、美観を保つことにつながります、

  • 塗料の色や素材を変えれば、新築時とは異なる色やデザインに変更ができ、流行りのデザインにしたり大幅なイメージチェンジも可能です。

前回の塗装から10年以上経過

前回の塗装から10年以上経過について

すでに一度外壁塗装を行っている場合は、前回の塗装から10年以上経過しているかを目安にするとよいでしょう。

  • 外壁塗装に利用される塗料には種類やランクが分かれており、耐久性能が異なるためです。

以下は、メジャーな塗料の耐用年数です。

塗料の種類 耐用年数
アクリル塗料 6年
ウレタン塗料 7~10年
シリコン塗料 12~15年
ラジカル塗料 14~16年
フッ素塗料 15~20年
  • 一般的な住宅では、ウレタン塗料やシリコン塗料がよく利用されています

上記の年数になると、塗料の外壁を保護する機能が弱まるため外壁の劣化が進行しやすくなります。

塗料の耐用年数を無視してしまうと、外壁の破損や雨漏りの発生など、さらに高額な費用をかけて修繕する必要があるため注意が必要です。

外壁に劣化症状が発生

外壁に劣化症状が発生について

外壁材や塗料の耐用年数に達していなくても、外壁に劣化症状が発生している場合は、早急に外壁塗装を検討するのがおすすめです。

外壁にみられる劣化症状としては、以下のようなものが挙げられます。

劣化症状 発生する原因 発生しやすい場所 放置すると起こる劣化症状
コケやカビなどの汚れ
外壁リフォームが必要な劣化症状:藻やカビなどの汚れ
風に飛ばされたコケの胞子が付着し、繁殖しやすい環境のため 日当たりの悪い場所
風通しの悪い場所
コケの繁殖、汚れの広がり
建物への浸水
外壁の色褪せや色落ち
外壁リフォームが必要な劣化症状:外装の色褪せ
紫外線に長時間あたることで、塗膜が劣化するため 直射日光が当たりやすい場所 建物の美観低下
防水性の低下
ひび割れや剝がれ
外壁リフォームが必要な劣化症状:外壁のひび割れ
外壁の経年劣化のため
車や電車などの振動のため
地震のため
どこでも
交通量が多い場所
建物の美観の低下
雨水の侵入
カビやシロアリの発生
壁の反り返り・浮き・ズレ
外壁リフォームが必要な劣化症状:サイディングの反り返り
外壁の防水性が切れたため 雨や日光が当たりやすい場所 建物への浸水
側面や裏側からの吸水
外壁をこすると白い粉が手につく(チョーキング現象)
外壁リフォームが必要な劣化症状:チョーキング
紫外線や雨風による塗膜の劣化 紫外線が当たりやすい場所
日陰ができにくい場所
防水機能の低下
藻・コケ・カビの発生
シーリングのひび割れや変色
外壁リフォームが必要な劣化症状:シーリングのひび割れ
コーキングの経年劣化 窓サッシやドアなど
外壁材のつなぎ目
雨漏り
  • とくにチョーキング現象が発生している場合は、時期をまたずに速やかに外壁塗装を行ってください。

私の家だといくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

外壁塗装に最適な季節

外壁塗装に最適な季節について

外壁塗装に適した時期(季節)は、春(4~5月)秋(9~10月)です。というのも、春と秋は塗装に適した気候条件が揃っているからです。

気温や湿度によって、塗装の仕上がりは変わります。下記は、外壁塗装に適している気候条件のまとめです。

外壁塗装に適している気候条件
  • 気温が5℃以上
  • 湿度が85%以下
  • 雨・雪が降っていない
  • 霜がおりていない
  • 塗料メーカーの日本ペイントは、塗装可能な条件を「気温5℃以上、湿度85%以下」と指定しています。

この条件より気温が低かったり温度が高かったりすると、塗料の乾燥が遅くなって次の工程が遅れたり、固まる前に垂れてしまったりする可能性が高いです。

つまり、気温や湿度が先述の気候条件内におさまっている春と秋は、外壁塗装に最適な季節だと言えます。

春(4月~5月)


春は天候が安定し気温も高くなりすぎないことから、外壁塗装に最適な時期です。湿度も塗装には適した条件となります。

  • ただし、春は業者の繁忙期となるため、塗装予定があれば早めに見積もりや契約を進めておくと良いでしょう。

また、沖縄や九州南部では5月中旬前後から梅雨入りする年もありますので、こまめな予報のチェックがおすすめです。

秋(9月~10月)

秋も春と同様に外壁塗装に適した条件となることから、最適な時期といえます。

11月になると一部の地域では降雪が見込まれるため、より安定している時期は9月~10月の2か月間です。

ただし、台風シーズンや業者の繁忙期となることから、春同様早めの計画が大事になります

私の家だといくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

外壁塗装にふさわしくない季節

外壁塗装にふさわしくない季節について

外壁塗装にふさわしくない時期(季節)は、夏(6~8月)冬(12~2月)です。

これらの季節は雨や雪が多く降るため、そもそも塗装作業ができず工期が伸びる可能性が高くなります。

その他にも、気温が低い、湿度が高いといった点が外壁塗装に適さない理由です。

外壁塗装に適さない気候条件
  • 気温が5℃以下
  • 湿度が85%より高い
  • 雨・雪が降っている
  • ただし、夏(6~8月)と冬(12~2月)に外壁塗装ができないというわけではありません。一部の地域やその時の天候によっては、塗装作業がスムーズに進むときもあります。

これらの季節は、あくまでも「それ以外の季節に比べると塗装作業が進みづらい」ということです。

高温多湿な夏(6月~8月)

夏、特に6月~7月は梅雨時期かつ気温が高いため、塗装作業ができない日も多いです。

また、雨が降っていなくても雨上がりなどで湿度が高いと塗料の乾燥時間を多く取る必要があります。これも工期が伸びる原因の一つです。

8月になると気温は高いですが、雨は少なくなるため工期が大幅に伸びることは少なくなるでしょう。

寒さや雪のある冬(12月~2月)

12月~2月にかけては雪が多く降るため、外壁塗装には向いていません。

  • 北海道や東北地方、日本海側は、雪解けまで塗装作業ができないケースも多いでしょう。

気温が氷点下を下回ると、塗料が凍結する恐れもあります。塗装後の塗料が凍ると、剥がれやひび割れの原因になってしまいます。

ただし、晴天率が高い太平洋側では問題なく外壁塗装をできるケースも少なくありません

私の家だといくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

外壁塗装の季節ごとのメリット・デメリット

季節ごとの外壁塗装との相性

外壁塗装に向いた天候・気温であるか、スケジュールは乱れにくいかなどの観点から、春夏秋冬それぞれの季節と外壁塗装工事との相性について解説します。

春(3月・4月・5月)

おすすめ度 ★★★★★
気温・湿度とも◎。天候も安定している。人気の時期なので早めの予約を

春は、気候も安定しており外壁塗装のベストシーズンと言えます。

3月は特に春の繁忙期が本格化する前のため、塗装業者のスケジュールにも比較的余裕があり、早く対応してもらえる可能性も高いでしょう。

4・5月は気温・湿度ともに塗装作業に適した範囲で安定しており、年間で最も工事が盛んな時期です。

  • 人気の時期ゆえに業者の繁忙期でもあり、早めに依頼しないとスケジュールが埋まってしまうこともあるため注意しましょう。

夏(6月・7月・8月)

おすすめ度 ★★☆☆☆
塗装面が過度に高温になり仕上がりが悪くなることも。業者の腕次第

夏は気温・湿度が高く、気候が安定していないため塗装に不向きな時期となります。

6月は梅雨前線の影響で多くの地域で雨天が多く、作業が中断しがちです。

7・8月は塗装面が過度に高温になってしまうため、外壁塗装には適していません。酷暑による職人さんの作業効率低下も免れないでしょう。

また、夏場の外壁塗装は塗料の臭いにより換気ができなかったり、室外機を養生する都合でクーラーが使えないことが辛いという声も。業者によっては換気やクーラーの使用ができるよう対策を取ってくれるため、依頼される方は事前に確認しておくと良いでしょう。

  • 夏は気温、天候、職人さんの作業効率など留意しなければならない点が多いため、良い時期とはいえません。

秋(9月・10月・11月)

おすすめ度 ★★★★☆
気温・湿度・気候のいずれも◎。寒冷地の場合は気温を要チェック
  • 秋になると気温・湿度ともに塗装に適した範囲で安定しているため、塗料が均一に乾燥し、高品質な仕上がりが期待できます。

ただし9月は、秋雨前線の影響で6月に次いで雨天が多いため、工期が長引くことは想定しておきましょう。

10月以降は秋雨前線が次第に消滅し、晴天日が多くなってくるためスケジュールが大幅に遅れる心配も少ないでしょう。

冬(12月・1月・2月)

おすすめ度 ★★☆☆☆
降雪・積雪中は塗装できないため注意。

冬は外壁塗装に適していません。

平均気温が低いため施工不良につながりやすい他、降雪・積雪の影響で作業が中止になってしまうことも。

また、気温がグッと下がるため塗料の乾燥が遅く、施工がなかなか進まない他、塗装の品質にも悪影響を及ぼすことがあります。

  • 緊急で外壁塗装が必要なケース以外は、暖かくなり作業がスムーズに進みやすい3月や4月まで待ってから塗装した方が無難でしょう。

私の家だといくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

外壁塗装の費用は時期によって変わる?

外壁塗装の費用は時期によって変わる?について

外壁塗装の時期を確認するにあたって「時期によって費用は変わるの?」と思われる方も多いのではないでしょうか。

引っ越しであれば季節によって費用は変わりますが、外壁塗装にも価格変動があればなるべく安いときに契約したいとこです。

そこで本章では、外壁塗装は時期によって費用は変わるのかについてご紹介します。

外壁塗装の費用は時期による差はあまりない

  • 結論から言うと、外壁塗装の費用については時期による変動はあまりありません。1年中、業者が定めた金額で契約できます。

外壁塗装には、繁忙期というものが明確に存在しません。

強いて言えば、塗装に適したシーズンである春と秋、家を綺麗にして新年を迎えたいという人が多い12月は、それ以外と比べて需要が高まる時期ではあります。

しかし、春と秋、12月が特別高くなっているということはありませんのでご安心ください

業者によってはキャンペーンを開催しており、通常よりも安い金額で施工してもらえる期間があることは確かです。

業者によってはキャンペーンをやっている

業者によっては、通常と比べてお得になるキャンペーンをやっているタイミングがあります。

キャンペーンが開催される時期として多いのは梅雨時期です。梅雨時期は雨が多くなるため塗装に向かず、キャンペーンで契約を少しでも多く取ろうとする業者もいます。

また、梅雨時期に限らず1年中、不定期でキャンペーンを開催している業者もあるため、気になる業者がいれば定期的にホームページなどをチェックしておきましょう。

  • なお、キャンペーンでお得さを印象付け、実際には相場よりも高額な費用で契約する手口もあるため注意が必要です。

私の家だといくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

外壁塗装の時期についてまとめ

外壁塗装の時期のまとめについて

  • 外壁塗装の時期は季節でいえば最適なのは「春」か「秋」です。

天気や気候が安定してる季節の方が、作業が滞りなく進みやすいため外壁塗装におすすめな時期となります。

もちろん、春と秋以外は塗装に向いていないというわけではありません。地方やそのときの天気次第では塗装に支障ないケースも多いため、時期で迷われた場合は本記事を参考に業者とも相談されることをおすすめします。

私の家だといくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。