ガルバリウム鋼板とは?リフォームに用いるメリット・デメリット

  • 【更新日】2022-04-08
ガルバリウム鋼板とは?リフォームに用いるメリット・デメリット

「ガルバリウム鋼板の各トピック」については、下記の記事もご覧ください。
>>「【入門】ガルバリウム鋼板の全知識を公開!特徴・価格・勾配・選び方」
>>「ガルバリウム鋼板の価格はいくら?個人で買えるおすすめ商品を紹介」

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ガルバリウム鋼板外壁と他の外壁材の比較

ガルバリウム鋼板とは、亜鉛合金とアルミニウムのメッキ鋼板です。軽量で耐久性が高く金属製の外壁材や屋根材として人気があります。

ガルバリウム鋼板外壁は、他の金属外壁材と比べると錆びにくい、防水性が高く雨漏りの発生を防ぎやすい、軽量、という特長があります。

また、外壁材は軽量である方が地震に強いため、耐震性も高いです。ガルバリウム鋼板外壁は外壁材のなかでも特に軽量なため、耐震性が高い住宅にすることができます。

一方、ガルバリウム鋼板は表面のメッキが薄く、傷がついた場合に錆びてしまうというデメリットがあります。また、金属の質感を生かしたデザインには最適ですが、模様のバリエーションなどは豊富とは言えず限られたデザインになります。

「ガルバリウム鋼板のデメリット」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「ガルバリウム鋼板とは?リフォームに用いるメリット・デメリット」

ガルバリウム鋼板外壁に向いているのはどんな場合?

ガルバリウム鋼板外壁は、軽量で耐久性・耐震性が高いという特長の他に、金属特有の無機質な質感から建物をモダンな外観にしてくれるという特徴があります。

そのため、ガルバリウム鋼板外壁は、金属の質感を生かしたシックなデザインの外壁にしたい場合、軽量な外壁材を用いて建物への負担を減らしたい場合に向いていると言えるでしょう。

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ガルバリウム鋼板外壁の施工例

今ある外壁をガルバリウム鋼板外壁にリフォームする方法について紹介します。

外壁が錆びたり塗装が剥げている場合には、塗装の膜だけ剥がして再塗装する方法がありますが、劣化が激しい場合にはカバー工法(重ね張り)または張り替えを行います。次に、それぞれの方法について詳しく説明します。

カバー工法

カバー工法(重ね張り)は、既存の外壁を残したまま、その上から新しく外壁材を重ね張りしていく方法です。

既存の外壁を残しているので、ガルバリウム鋼板では不安視される遮音性や断熱性を向上させることができます。また、外壁材の撤去費や処分費が発生しないため、比較的費用が安いのが特長です。

カバー工法は、外壁の劣化が激しく再塗装では補修が難しい場合に行います。ただし、外壁材の内側まで劣化している場合には、張り替えを行う必要があります。

張り替え

張り替えは、既存の外壁を剥がしてガルバリウム鋼板に張り替えていく方法です。既存の外壁材の劣化が激しく剥離や剥落が起こっている場合、雨漏りなどによる腐食が見られる場合などに用いられます。

張り替え工事の場合、カバー工法より費用はかかりますが、既存の外壁材を撤去するので建物全体を軽量化できます。また、防水シートなどの状態を確認して必要に応じて補修することもできます。

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ガルバリウム鋼板外壁のメンテナンスのポイント

次に、ガルバリウム鋼板外壁のメンテナンスのポイントについて紹介します。ガルバリウム鋼板外壁は耐久性に優れた外壁ですが、メンテナンスが不要な訳ではありません。簡単ですが定期的なメンテナンスは必要です。

自分で行うメンテナンスのポイント

普段できるガルバリウム鋼板外壁のメンテナンスは、表面の汚れを定期的に水洗いすることです。2~3ヶ月程度の頻度で大丈夫ですが、潮風の来る沿岸部などではもう少し頻度を増やした方が良いでしょう。

ガルバリウム鋼板は非常に薄い素材なので、水洗いする際は水圧に注意が必要です。高圧洗浄機は使用せず優しい水で汚れを洗い流す程度にしましょう。

業者に依頼するメンテナンスのポイント

ガルバリウム銅板は耐久性が高く耐用年数は25~35年と長いですが、表面の塗装には定期的なメンテナンスが必要です。色あせや錆、浮きが目立ってきたら再塗装を考えましょう。だいたい10~15年くらいが塗装メンテナンスの目安です。

業者に依頼する際は、ガルバリウム鋼板の知識が豊富な業者に依頼するようにしましょう。知識の浅い業者に頼むと、ガルバリウム鋼板の質感が失われることもあります。

ガルバリウム鋼板の塗装の経験があるか確認し、実際の施工例などを見せてもらってから依頼しましょう。

ガルバリウム鋼板外壁に発生する錆4種

ガルバリウム鋼板は錆びにくい素材ですが、まったく錆びない訳ではありません。

次に、ガルバリウム鋼板外壁に起こる錆の種類について説明します。錆が起こる原因を知り、錆の原因をできるだけ事前に避けるようにしましょう。

1:赤錆

赤錆は、ガルバリウム鋼板が傷ついたところから発生する錆です。小石がぶつかったり、自転車でこすったりして外壁が深く傷つくと、そこから少しずつ錆びていきます。

傷がついたら必ず錆びる訳ではありませんが、外壁である以上どうしても傷はつくので、赤錆を完全に避けることは難しいです。

2:白錆

白錆は、高温多湿な状況や潮風が吹く海の近くで起きやすい錆です。白錆は表面メッキ層に含まれる亜鉛が酸化した物で、白い斑点のような錆が表面に浮き出ます。美観的にマイナス面が大きい錆です。

ひさしの下や日当たりの悪い軒下など、雨が多少かかり、かつそれが乾きにくい場所に発生することが多いです。白錆を防ぐには、雨が降った後、または定期的に該当箇所を水洗いする必要があります。

3:錆びた物からのもらい錆

もらい錆とは、ガルバリウム鋼板が他の金属の錆をもらって錆びるという現象です。例えば錆びた自転車が外壁に当たったり、錆びた釘を接触させたりすることで、もらい錆は発生します。

住宅の近くに線路や工場があると、金属の摩擦で発生した鉄粉が風に運ばれて外壁に付着し、腐食して錆が起きるケースもあります。

4:他の建材との接触で発生する異種金属接触腐食

ガルバリウム鋼板は、錆びていない他の金属と接触することでも劣化することがあります。この現象を異種金属接触腐食と言います。

また、金属以外でも木材と接触腐食を起こすことがあります。これは木材に含まれる木酢液がガリバリウム鋼板を腐食させるからです。

施工業者が気をつけることである程度接触腐食を避けることは可能なので、ガルバリウム鋼板外壁を使った住宅に金属製または木製のベランダを設置する際には、ガルバリウム鋼板の扱いに長けた施工業者を選ぶことが大切です。

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ガルバリウム鋼板外壁の施工価格の目安3つ

次に、ガルバリウム鋼板外壁の施工価格の目安について、カバー工法の場合、張り替えの場合、塗り替えの場合について紹介します。

ガルバリウム鋼板1平方メートルあたりにかかるの材料費は、4,300~5,300円程度になります。これに足場の費用や既存外壁の撤去費用、その他諸経費を合わせた施工価格になります。

施工価格はあくまで目安であり、例えば狭い場所への工事や3階建ての住宅などの場合、2トーンなど色柄を分ける場合、アパートなどの集合住宅の場合などは、作業効率が悪くなるため工事価格は高くなります。

1:カバー工法によるガルバリウム鋼板外壁の施工価格

カバー工法によるガルバリウム鋼板外壁の施工価格の目安は、30坪程度の住宅で190~255万円程度になります。

これには、ガルバリウム鋼板の材料費以外に足場費用や下地の処理費、清掃費などが含まれます。素材の種類や外壁の面積などによって費用は大きく変わります。

「カバー工法」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「カバー工法とはどんな工事?特徴やメリット・デメリット、見た目の変化、費用相場」

2:張り替えによるガルバリウム鋼板外壁の施工価格

張り替えによってガルバリウム鋼板外壁を施工する場合、カバー工法よりも工事費用は高くなり、30坪の住宅で210~270万円程度になります。

これは、張り替えの場合は既存外壁の撤去費用が20万円程度かかるためです。外壁の劣化が激しい場合には、カバー工法では難しいため張り替えをしましょう。

「ガルバリウム鋼板のデザイン」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「ガルバリウム鋼板外壁材のデザインパターンと施工事例15選。イメージ通りにリフォームするには?」

3:ガルバリウム鋼板外壁の塗り替え施工価格

ガルバリウム鋼板外壁が錆びたり塗装が剥げている場合、既存の塗膜を剥がして塗り替える方法があります。劣化がそこまで激しくない場合に行います。

カバー工法や張り替えに比べると施工価格は安く、30坪の住宅で70~120万円程度になります。

「ガルバリウム鋼板の塗装」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「ガルバリウム鋼板に塗装は必要?塗装方法と費用を解説!」

ガルバリウム鋼板外壁の施工例やメンテナンスのポイントを理解しよう

ガルバリウム鋼板外壁は、軽量で錆びにくく耐久性が高いという特長があり、シックで都会的な雰囲気の外装にしたい場合に向いています。しかし、他の外壁素材と比べると施工の難易度が高く、費用も高額になることが多いです。

ガルバリウム鋼板外壁にするための施工費用は、施工の方法によって大きく変わります。どの方法を取るかは、既存外壁の劣化具合によって決めましょう。ガルバリウム鋼板外壁の耐用年数は20〜25年ですが、10〜15年で塗装のメンテナンスが必要となります。

ガルバリウム鋼板外壁を考えているなら、施工価格やメンテナンスのポイントをしっかりと理解しておきましょう。

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