外壁カバー工法とは?メリット・デメリットや失敗・後悔事例を紹介!

  • 【更新日】2025-06-10
外壁カバー工法

外壁カバー工法とは、現在の外壁を外さず、新しい外壁を上から重ね張りする工事のことです。

外壁カバー工法は、張り替えに比べて工事費用が安い、工期が短いといったメリットがある一方で、外壁内部の劣化を直せない、、軽量な外壁材しか選べないといったデメリットもあります。

家の外壁のリフォームを考えている方であれば「カバー工法ってどんな工事?自分の家でやってもいいのかな?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、外壁カバー工法がどのような工事なのかから、メリットとデメリットや失敗・後悔事例、カバー工法ができない可能性のある家の特徴や費用などについて詳しくご紹介していきます。

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外壁カバー工法とは

外壁カバー工法とは

外壁カバー工法とは、古い外壁の上から新しい外壁を重ね張りする工法のことです。

塗装よりも耐久性の向上を見込め、費用相場は160~220万円と張り替えよりも安価なことから昨今で人気のある工法とされています。

モルタルやALCなどの外壁で外壁カバー工法を利用でき、外壁のデザインを一新できるのが特徴です。外壁を重ね張りすることで、現在の外壁は改修できなくなるため、外壁の下地が劣化していないことなどが施工の条件になります。

そのため外壁を交換するほど劣化はしていないが、塗装による修復が難しい場合などにカバー工法は向いています

  • 外壁カバー工法を検討する際は施工業者との相談のうえ、今後住む予定の期間がどれくらい長いか・現在の外壁の劣化はどの程度かなどを加味して考えることがおすすめです。

▼外壁リフォームの方法や費用相場については以下の記事で詳しく解説しています。
>> 外壁リフォームの主な方法と費用目安

カバー工法は「金属系サイディング」が主流!

金属サイディングを使った家

カバー工法では、重量の増加による耐震性の低下リスクの少ない「金属系サイディング」が主流です。

金属系サイディングは軽量であるため耐震性の維持に有効であり、また加工がしやすいため、既存外壁から重ねるカバー工法に最も適した外壁材と言われています。

窯業系サイディングなど、その他の外壁材でも不可能ではありませんが、耐久性・長期的コストを考慮すると金属系サイディングがもっとも良いとされています。

  • 金属サイディングについては、以下の記事に詳細を解説していますのであわせて参考にしてみてください

外壁カバー工法のメリット

外壁カバー工法がどのような工事するのかについて解説してきましたが「メリットとデメリットはどんな感じ?」といった疑問を持たれている方は多いでしょう。カバー工法のメリットとデメリットの両面を知ることで、カバー工法は自宅に最適なリフォーム方法かどうか判別しやすくなります。

そこで本章では、まずカバー工法のメリットから詳しくご紹介していきます。

外壁カバー工法のメリットは、主に以下の4つのです。

外壁カバー工法のメリット

最大のメリットは、同じく外壁を新しくする張り替えよりも費用を安く抑えられる点でしょう。

それでは、それぞれのメリットごとに詳しく解説していきます。

工事費用が安い

外壁カバー工法は張り替え工事のような古い外壁の解体・撤去の作業が発生しません

下地材の腐食が進行していないかの確認で一部外壁を剝がすことは発生しますが、基本的にはそのままの状態で新しい外壁を張りつけます。

  • 解体・処分にかかる費用が発生しないため、工事費用は安く抑えられます

工期が短い

外壁カバー工法では、張り替え工事で発生する古い外壁の解体・撤去の作業が発生しないため、必然的に工期は短くなります

具体的には張り替え工事と比較すると、約1週間程度、工期は短くなるでしょう。

工期が短いことでスケジュールも組みやすく、暮らしへの影響も最小限に留められます。

追加費用がかからない

現在の住宅には「アスベスト」が含まれている外壁も少なくありません。

アスベストが含まれている外壁を施工するためには、業者による特殊な処理が必要です。

しかし、処理が必要なのは外壁の撤去を行う「張り替え工事」であり、現在の外壁の上から新しい外壁材を張りつける「外壁カバー工法」では必要ありません

  • アスベストを処理するための追加費用がかからず、工事を実施できます

防音性・断熱性が上がる

外壁カバー工法は外壁を重ねる施工方法になるため、必然的に壁の厚みが増します。

そのため防音性が高くなり、外から聞こえてくる音を軽減する効果もあります

また、壁と壁の間に空気の層が作られるため、断熱性の向上も可能です。

なぜなら空気の層は暖かい空気や冷たい空気を適度に遮断するためです。

  • 夏は涼しく快適に、冬は暖かく快適にを実現できます

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外壁カバー工法の5つのデメリット

続いて、外壁カバー工法のデメリットについて詳しくご紹介していきます。

外壁カバー工法のデメリット

外壁カバー工法の大きなデメリットは、費用の高さや外壁内部の劣化は直せない点です。特に築年数の経ったご自宅は注意が必要となります。

それでは、それぞれのデメリットごとに詳しく解説していきます。

内部の老朽化は放置される

外壁カバー工法では古い外壁を撤去しないため、表面から見えない部分で異常が進行していても、そのままの状態で工事が進行してしまいます。

万が一異常がある状態で工事が進むと、下地の木材が腐っていた場合では、新しいサイディングを打ち付けてもうまく固定されず、すぐに崩れてしまうリスクが考えられます

  • 内部の老朽化の懸念がある場合には、張り替え工事を検討することがおすすめです

家の耐震性が下がる

外壁カバー工法は外壁材が重ね張りされるため、必然的に建物の重量が増えることになります。

建物の重量が大きいと地震で揺れやすい傾向にあるため、家の耐震性は下がることにつながります
  • 大きな地震が懸念される地域にお住いの場合は、業者と相談しながら外壁材を決めることが大切です。

金属系サイディングしか選べない

家の耐震性を補う解決策として、外壁カバー工法では軽量な金属系サイディングが用いられます。

金属系サイディングが選ばれる理由は、ほかの外壁材と比較すると軽量で住宅への負担が少なく済むからです

一方で現在の住宅の約8割は窯業系サイディングとされており、人気のある色や柄の多くがこちらになります。

自身のイメージした外壁が見つからない可能性がある点は注意が必要です。

次の工事が高額になる可能性がある

金属系サイディングのうち、「嵌合式(かんごうしき)」という種類で施工された外壁は、将来部分修理をしたい場合、費用が思わぬ高額になることがあります。

嵌合式とは、サイディングのパネル同士を引っ掛け合わせて張りつける施工方法です。

  • 嵌合式の外壁は、どこか1枚だけを修理しようとしても、上下左右のパネルもはがさなければ修理・交換ができない状況になるため、材料費や工賃が膨れ上がってしまいます

長期的なコストが上がってしまう恐れがあるため、きちんと業者に確認を取ることが大切です。

修理に火災保険が使えない

外壁を修繕する工事を行う原因が地震などの災害に起因する場合は、火災保険が適用できるケースがあります。

しかし、火災保険は「損害が原状回復すること」という条件も少なくありません。

  • 外壁カバー工法は、「元の壁に別の壁材を重ね張り作業」となるため、原状回復の工事と判断されにくい施工方法になります

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外壁のカバー工法の失敗・後悔事例

これまでご紹介した通り、外壁カバー工法は、張り替えに比べて施工費用が安い、断熱性や防音性が上がるといったメリットがあります。

しかし、カバー工法を行ったことで「失敗だった」「後悔している」という声が聞かれることも事実です。カバー工法は費用を抑えられるといっても100万円以上かかる工事のため「本当に選んでも大丈夫なのか」と不安に思われる方も多いかと思います。

そこで本章では、外壁のカバー工法における失敗・後悔事例についていくつかご紹介します。

外壁のカバー工法の失敗・後悔事例
  1. 下地の劣化が放置され腐食が進んでしまった
  2. 内部結露によりカビの発生や外壁の破損につながった
  3. 壁が重くなり耐震性が弱くなった
  4. 施工していない部分とのデザインが合わない

それぞれの失敗・後悔事例について、詳しくご紹介していきます。

下地の劣化が放置され腐食が進んでしまった

外壁下地劣化

画像出典:有限会社日巧社

カバー工法は既存の外壁を撤去せずに新しい外壁材を重ねるため、下地の状態を把握しにくくなります。

下地の劣化や雨漏り跡が見逃されてそのままカバー工法が進められると、外壁内部で腐食が進行し数年後には補修が必要になる可能性が高いです。カバー工法後に下地を確認するためには2重になっている外壁を剥がす必要があるため、費用も多くかかってしまいます。

カバー工法を検討する際には、施工前にしっかりとした現地調査を行うことがポイントです。業者に下地の状態を確認してもらった上で、カバー工法でも問題ないか相談しておきましょう。

内部結露によりカビの発生や外壁の破損につながった

カバー工法は外壁が二重構造になるため、空気の通り道が確保されていないと内部で湿気がこもりやすく結露が発生しやすくなる点に注意が必要です。結露はカビの発生だけでなく、凍結によって膨張し外壁材が破損する可能性もあります。

外壁の内部に結露が発生してしまうのは、外壁を重ねるときに十分な通気スペースを取らない、水の通り道を設けないことなどが主な理由です。

ただし、現在は既存外壁との間に「胴縁」とよばれる下地材を設置し通気性を確保する通気工法が主流となっています。そのため、結露の発生とそれによるリスクについて過度に心配する必要はありません。

【通気工法の図】

通気工法

画像出典:ニチハ株式会社

カバー工法を選択する際は、事前に結露の可能性と通気性の確保について相談しておくと良いでしょう。

外壁が重くなり耐震性が弱くなった

カバー工法では既存の外壁の上に新しい外壁材を取り付けるため、建物の重量が増えます。建物が重くなるほど耐震性は弱くなるため、カバー工法にすると地震による倒壊リスクはどうしても高くなってしまうでしょう。

特に災害リスクの高い地域では、カバー工法による耐震性への影響が出やすいため、後悔しやすい可能性があります。

耐震性への影響が不安な方は、軽量な金属サイディング材を選ぶ、施工前に耐震構造チェックを行うといった方法で、カバー工法でも問題ないかを判断されてください。

施工していない部分とのデザインが合わない

カバー工法では外壁だけをリフォームし、玄関まわりや軒天、窓サッシなど他の部分はそのままのケースもあります。この場合、外壁とそれ以外の部分で色味や質感にズレが生じ、仕上がりに違和感を感じることがあるでしょう。

デザインについて失敗、後悔しないためには、施工前に全体の配色や質感のバランスをシミュレーションしておくことが大切です。必要であれば部分的に他の箇所も塗装するなど、トータルコーディネートを意識すると満足度の高い仕上がりにできます。

おしゃれな外壁デザインについて詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

>> 外壁のおしゃれなデザイン事例50選を比較!個性・高級感あふれる写真いっぱい

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外壁カバー工法ができない家

カバー工法は、どんな外壁でも施工できるわけではありません。なかには、施工できない家もあります。

カバー工法できない家は下記のいずれかに当てはまる家です。

外壁カバー工法ができない家
  1. 既存外壁の劣化が激しい
  2. 下地が劣化している
  3. 築後40年以上経っている

このいずれかに当てはまる場合、カバー工法ではなく張り替えを検討した方が良いでしょう。

それぞれの特徴について詳しくご紹介していきます。

既存外壁の劣化が激しい

外壁カバー工法は、既存の外壁の上に新しい外壁材を重ねて施工する方法ですが、既存外壁が激しく劣化している場合には適用できないことがあります。

外壁材が広範囲にわたってひび割れていたり、剥がれや浮きが目立つような状態では、上から新しい外壁材を取り付けても十分な密着力が得られません。そのため、カバー工法をしてもすぐに外壁が剥がれてしまうといったトラブルが起きるリスクが高いです。

外壁点検や見積もり作成においては外壁の状態も合わせて確認されるはずなので、その際に業者を相談しながらリフォーム方法を決定すると間違いありません。

下地が劣化している

外壁の表面だけでなく、その下にある「下地」がひどく劣化している場合も、外壁カバー工法はできないと考えていただく方がよいでしょう。

外壁の下地は、外壁材を支える土台となる部分であり、ここが傷んでいると新しい外壁材を取り付けても安定しません。劣化によって耐久性が弱まっている場合、新しい外壁材の重さに耐え切れずすぐに剥がれてしまう可能性もあります。

そのため、外壁の内部が劣化している場合は張り替えによって下地から新しくしなければなりません。カバー工法では下地の劣化を放置することになってしまいます。

築後40年以上経っている

築年数が40年を超える住宅では、外壁材だけでなく、建物全体の構造部や下地、断熱材なども経年劣化が進んでいる可能性が高いです。そのため、カバー工法より張り替えが適しているケースが多くなります。

古い住宅では、当時の建築基準と現在の規格が異なっていることが多く、新しい外壁材を取り付ける際に不具合が生じることもゼロではありません。断熱性能や耐震性の見直しが必要になるケースもあるため、表面的なリフォームだけでは不十分な場合もあります。

このような築年数が経った住宅には、カバー工法ではなく、張り替えや構造補強を含めたリフォームを検討する方が、将来的な安心につながるでしょう。

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外壁カバー工法を検討するタイミング

外壁カバー工法を検討するタイミングについて

外壁カバー工法は、築年数10年を過ぎたら検討をはじめたいタイミングになります。

築年数に応じた検討度合いは以下の表の通りです。

築年数 外壁状態の目安 外壁カバー工法の検討度
10年未満 軽微な劣化 基本的に不要 ※劣化が進行している場合は要検討
11~19年 劣化が進行 検討を開始するタイミング ※劣化が進行している場合は要検討
20~39年 塗装では対応しきれない劣化 適正時期
40年以上 内部への進行の可能性 外壁カバー工法以外の「張り替え」を検討

築年数が浅い建物であれば、基本的に外壁カバー工法を行う必要はありません。

築年数が経過するごとに、外壁の劣化も進行していくため、築年数が10年を超えるタイミングで検討を開始するとよいでしょう。

  • あくまでも目安になるため、劣化が激しい場合にはもっと早いタイミングでの検討が必要な場合もあります

外壁カバー工法の検討するタイミングがもっとも多いのは、築年数が約20年を超えてきたタイミングです。

塗装では対応しきれない外壁の劣化が進行し、コストパフォーマンスに優れ、デザインも一新できる外壁カバー工法を選択する人が多くいます。

一方で築年数が40年を超えてくると、内部まで劣化や腐食が進行してしまい、外壁カバー工法では対応できないケースも少なくありません。

  • 築年数が40年を超えている場合は、張り替えなどのほかの工法を検討することがおすすめです。

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外壁カバー工法の費用はいくら?

外壁サイディングのカバー工法前後

画像出典:アイジー工業

  • 外壁カバー工法の費用相場は、30坪程度の一般的な住宅で約160~220万円となっています。

工事費用の内訳は、以下の表の通りです。

内容内訳 費用相場
足場設置 約15~20万円
養生シート 約8~12万円
防水シート 約4~6万円
下地 約20~25万円
水切り 約5~7万円
サイディング材(外壁材) 約55~70万円
カバー工法作業 約30~45万円
シーリング 約25~35万円
諸経費 工事費用の5~10%
約160万~220万

外壁面積別、カバー工法の費用内訳

外壁カバー工法の費用内訳を外壁面積別に紹介します。

  • 実際の見積書と同じ形式で紹介しますので、見積もりをとりましたら、単価や費目が適正かどうかの判断にも役立ててみてください。

外壁面積122㎡の戸建てで行った、外壁カバー工法の工事費用と内訳

費用名目 金額 備考
仮設足場 156,100 単価:700円/㎡、足場面積223㎡
透湿防水シート 73,200 単価:600円/㎡
胴縁取付け 146,400 単価:1,200円/㎡
サイディング張り付け 890,600 単価:7,300円/㎡。材料費含む
目地コーキング 273,600 単価:1,200円/m、施工長228m
運搬費・諸経費 98,950 ここまでの合計の5~10%が相場
合計 1,802,735円 (消費税10%込み)

上記の計算のもとになった、実際の見積書はこちらから確認できます。

外壁面積100~200㎡での外壁カバー工法の費用試算

上記は外壁面積が122㎡の場合の金額例です。
外壁面積が異なる場合の総工費の相場は以下のように変わります。

外壁面積 工事費用 想定坪数
100㎡ 148万円 20坪前後
120㎡ 177万円 25坪前後
140㎡ 207万円 35坪前後
160㎡ 237万円 45坪前後
180㎡ 266万円 50坪前後
200㎡ 296万円 55坪前後

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外壁カバー工法で利用する主な外壁材

外壁カバー工法で利用する主な外壁材について

外壁カバー工法で利用する外壁材には、主に以下4つの種類があります。

サイディングの素材 費用相場(材料費) 性能・特徴
金属系サイディング 普及品:6,000~8,000円/㎡ 軽量、高耐久、加工しやすい
高級品:15,000~20,000円/㎡
ガルバリウム鋼板 5,000円~10,000円/㎡ 耐用年数が長く、錆びにくい
窯業系サイディング 5,000~6,500円/㎡ 安価、施工とメンテナンスが簡単
樹脂系サイディング 8,000~10,000円/㎡ 軽量、シーリングが不要ですき間がない

金属系サイディング

金属系サイディングについて

金属系サイディングとは、金属製の外壁パネル材のことです。

非常に軽量なことから「施工がスムーズに進む」「施工後の耐震性に不安が少ない」点がメリットとして挙げられます。

次章で取り上げる「ガルバリウム鋼板」を筆頭に、トタンやステンレス鋼板、アルミサイディングなど種類が豊富なのも特徴です。

  • 施工期間も1週間程度と短く済むため、期間をかけずに外観を変えたい人などはおすすめです。

金属系サイディングの詳細については、以下の記事に記載していますので、あわせて参考にしてみてください。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板について

ガルバリウム鋼板は金属系サイディングの一種で、鉄板にアルミニウム、亜鉛、シリコンからなる合金をメッキした鋼板です。

屋根材として広く普及しており、2023年度(令和5年度)の「フラット35住宅仕様実態調査報告」によれば、全国の屋根材の半数以上はガルバリウム鋼板だとしています。

耐用年数が長く、金属素材にもかかわらず錆びにくい性質をもつなど、さまざまなメリットがある素材です。
  • ほかの金属系サイディング素材であるトタンやアルミと比較すると、錆びにくさは群を抜いています

窯業系サイディング

窯業系サイディングについて

窯業系サイディングはセメントを主原料とし、板状に形成したものです。

デザインの豊富さに特徴があり、木目調やレンガ調、タイル調など、幅広いラインナップが揃っています。

耐火性に優れているため、より安全な暮らしを実現したい人には向いているでしょう。
  • 一方で金属系サイディングよりも重量があるため、カバー工法として問題ないかを業者ときちんと相談することが大切です。

窯業系サイディングの詳細については、以下の記事に記載していますので、あわせて参考にしてみてください。

樹脂系サイディング

樹脂系サイディングについて

樹脂系サイディングは、塩化ビニル樹脂などのプラスチックを主原料とした外壁材です。

アメリカ、カナダなどの北米地域で広く普及しており、シェア率は50%近くを誇ります。

凍結や雨に強いため、厳しい自然環境に強い素材であることから、国内では北海道などの寒冷地で選ばれています
  • 一方で国内シェア率は金属系サイディングや窯業系サイディングよりもはるかに劣るため、対応できる業者を探すのが難しい素材でもあります。

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外壁カバー工法の事例と工事費用

外壁カバー工法の事例と工事費用について

実際に外壁カバー工法を行った事例を紹介します。

  • 画像付きでビフォーアフター費用を紹介しますので、参考にしてみてください。

全面ブラックの金属サイディングの外壁カバー工法:390万円

画像出典:リフォームスタジオニシヤマ

所在地 愛知県豊田市
施工内容 外壁カバー工法(ガルバリウム鋼板使用)、屋根カバー工法
施工費用 390万円
施工日数 4週間
依頼先業者 地域工務店

外壁カバー工法で、古い外壁の上に金属系サイディングを重ね張りしたものです。

元の外壁には、日本で最も普及率の高い「窯業系サイディング」が使用されていました。

もともとは白系のマットな外壁でしたが、新築後の20年でだいぶ色あせていたため、新しい外壁に変更しています。

  • カバー工法により、黒い外観のスタイリッシュな建物に生まれ変わっているのが特徴です
施工費用と日数について
本事例では、外壁と同時に屋根もカバー工法でリフォームしたため、工事にかかった費用と日数が、外壁のみのカバー工法に必要な水準よりも増加しています。

横張りの金属サイディングの外壁カバー工法:250万円(推定)

サイディングカバー工法の前後比較

画像出典:アイジー工業

施工内容 外壁カバー工法(ガルバリウム鋼板・よこ張り)
使用サイディング アイジー工業「SF-ビレクト」
使用カラー Fクールブラウン
参考設計価格(税抜) 250万円(推定)
  • 門塀のレンガに合うカラーリングはそのままに、現代的でスタイリッシュな外見に生まれ変わりました

縦張りの金属サイディングの外壁カバー工法:350万円(推定)

サイディングカバー工法の前後比較

画像出典:アイジー工業

施工内容 外壁カバー工法(ガルバリウム鋼板・たて張り)、玄関アプローチ、窓開口部の移設、別棟増築
使用サイディング アイジー工業「SF-ガルブライトJF」
使用カラー Fクールブラック
参考設計価格(税抜) 350万円(推定)

年月を感じさせるベージュ系の外壁から、クールなブラック系の外壁に変身。

木目の玄関ドアが目を引き、瓦屋根の和の印象が浮かない工夫も施されています。

ブルーの金属サイディングの外壁カバー工法:150万円(推定)

青い外観が映えるリフォーム事例

画像出典:アイジー工業

施工内容 外壁カバー工法(ガルバリウム鋼板・よこ張り)、屋根カバー工法、玄関アプローチ
使用サイディング アイジー工業「SP-ビレクト」
カラー クールネイビー
参考設計価格(税抜) 150万円(推定)

外壁・屋根ともにカバー工法を行ない、ホワイトをアクセントにした爽やかなブルーに印象が変わっています。

  • 広い空のスカイブルーに映える家に生まれ変わった事例になります

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外壁カバー工法・張り替え・塗装を詳しく比較

外壁カバー工法・張り替え・塗装を詳しく比較について

  • 外壁工事には、外壁カバー工法以外にも「張り替え」や「塗装」などの方法があります。

それぞの工事内容や費用、工期についての比較は以下の表の通りです。

工事方法 工事内容 工事費用 工期
カバー工法 【低予算な全体修理】
古い外壁を新しい外壁で覆う
160~220万円 2~3週間
張り替え 【全体修理】
古い外壁を外し、新しい外壁を張りつける
200~250万円 3~4週間
塗装 【メンテナンス】
外壁の塗料を塗り替える
約50~70万円 10~14日間

張り替え工事のメリットは、古い外壁を解体、撤去するため劣化や異常を根本的に解決できることです。

その分、費用は嵩んでしまいますが、劣化症状を気にせずに済みたい人はおすすめの施工方法になります。

塗装工事はカバー工法や張り替えよりも簡易なメンテナンスになります。

費用を抑えたい場合や美観を整えたい場合にはおすすめです。

それぞれの費用や工事日数の目安は以下の通りです。

比較項目 カバー工法 塗装 張り替え
サイディングの張り方 解体せず古い外壁の上から張る 張らない 古い外壁を解体してから張る
費用 160~220万円 80万円~140万円 200~250万円
工事の日数 2~3週間 1~2週間 3~4週間
野路板(下地)の劣化 直せない 直せない 直せる
施工可能なサイディング 金属系サイディングほぼ一択 下地は選ばない 自由に選べる

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外壁カバー工法についてのまとめ

外壁カバー工法についてのまとめ

外壁カバー工法とは、現在の外壁を外さず、上から新しい外壁材を貼り付ける工事のことです。

外壁カバー工法にかかる費用は約160~220万円程度になります。予算をあまり多く用意できない方や、外壁の撤去費用がかさんでしまうアスベスト入りの外壁をリフォーム予定の方におすすめの工法です。

  • 外壁カバー工法を成功させるには、プロの業者に相談することが必要不可欠です。業者に相談する際は、ぜひ一度ヌリカエからご相談ください

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