サイディング張り替え工事のメリット・デメリットは?外壁はどれがおすすめ?

  • 【更新日】2021-04-15

本記事では、ご自宅の外壁サイディングの張り替え工事をはじめて検討中の方に向けて、

  • そもそもサイディング張り替えをするべきか?
  • サイディング張り替えにかかる費用
  • 張り替える外壁材はどれがいいか?

 

がよく分かる解説を行っています。

私の家だといくら?

サイディング張り替え工事の内容・費用・工期

 

サイディング張り替え工事とは?

サイディング張り替え工事とは、外壁の全体工事の一種です。
既存のサイディング材をすべて剥がした後、新しいサイディングまたは外壁材を張り付けます。

サイディングの張り替えにより、寿命が来ていたり、異常が起こっている外壁をリセットして、同じ家により長く住み続けることができます。

サイディング張り替えにかかる費用の目安

サイディングの張り替え工事の費用相場は200~250万円です。
張り替え費用の内訳は、足場代が「20万円」、既存の外壁材の撤去が「30万円」、外壁の土台と防水シート設置が「30万円」、新しいサイディングの張り付けが「120~180万円」が目安となっています。

サイディング張り替えの工事にかかる日数

サイディングの張り替え工事の工期は、2~3週間が目安です。

張り替えるサイディングは何を選べる?

張り替えの場合は、とくに制限がありません。
サイディングには、「窯業系」「金属系」「樹脂系」「木質系」の4種類のサイディングがありますが、張り替えによく使われるのは「窯業系」と「金属系」の2つです。

サイディング張り替え工事の工期と工程

外壁張り替えには、通常 およそ15~23日 ほどかかります。実際の張り替え工程は次のように進んでいきます。

~外壁張り替えの工程・工期~

  • 【1~2日目】足場設置・養生
  • 【3~7日目】既存外壁の撤去
  • 【8~12日目】下地補修
  • 【13~20日】新外壁の貼り付け
  • 【21~22日】金物類取り付け
  • 【23日目】足場解体・清掃

1つずつ順番に解説していきます。

張り替え工事開始から完了までの作業内容

①【1~2日目】足場設置・養生

張り替え箇所が高いところにある場合は、必ず足場を組み立てることになります。養生とは、塗装しない部分をビニールやシートで覆うことです。

②【3~7日目】既存外壁の撤去

次に、今までの古い外壁材をはがし撤去します。カビやコケが発生している外壁材が多く、ひび割れが発生していると内部浸水の恐れもあります。

③【8~12日目】下地補修

下地にカビやひび割れなどの劣化が発見された場合、ひび割れをコーキングで埋めたり、剥がれやサビをケレンで除去するなどの補修を行います。

④【13~20日目】新外壁の貼り付け

下地補修後、防水シートを張り、その上から新たな外壁材を張り付けていきます。

⑤【21~22日目】金物類取り付け

外壁材を直接、釘で留めず専用金具を使い固定することで、外壁のひび割れを防ぐとともに、釘跡が目立たない工法も存在します。

⑥【23日目】足場解体・清掃

足場解体や養生はがしの後、施工不備がないか?など、住宅の最終点検を行います。

外壁張り替え工事期間中の注意点

張り替え工事期間中は次のような点に注意しましょう。

工事期間中の注意点
  • お茶出しは特に必要なし
  • 気になることは全て伝えよう
  • 後片付け出来ているか要チェック
  • 変更点は口約束ではなく、書面で

他にも、工事が始まると職人等様々な人が家を出入りするようになります。工事をスムーズに行うためにも外回りを整理整頓しておくなど、職人が作業しやすい環境を事前に作っておくことも大切です。

サイディング張り替えはいつ必要?

サイディングの張り替え目安は「築30年以上」

新築から30~40年以上経っていれば、外壁の張り替えのタイミングです。

もともと、サイディングの寿命は30~40年が目安です。
30~40年経過している外壁ならば、外見上は問題がなくても内部が劣化がはじまっていることが多く、全体張替えをするのが安心です。

30年目より早く張替えが必要になる場合

外壁から雨漏りしていたり、広い範囲が破損したりしていれば、30年目を待たずに外壁の張替えが必要な可能性があります。
具体的な症状と、張り替えの要否は次の章で解説します。

サイディングの張り替えが必要な症状・不要な症状

6つの外壁劣化症状

サイディングの全体張り替えが必要な見込みの高い症状と、そうではない症状を整理して解説します。

サイディングの張り替えが必要な症状

ご自宅のサイディング外壁に下記のような症状が現れた場合は、築年数に関わらずプロによるチェック・メンテナンスを受けることをおすすめします。

広範囲の剥がれ

広範囲が剥がれた外壁サイディング

外壁が全体的に剥がれている場合は、寿命がすでに過ぎたまま住み続けてしまっている可能性があります。
建物の構造体まで腐食してしまう前に、早急に業者の診断を受け、工事をしましょう。

反り・浮き

サイディングの反り・浮き

サイディングに反り・浮きが起こっている場合は、早急に一部分ないし全体の張り替えが必要です。
放置すると、すき間から外壁内部まで浸水してしまうため、早急に業者の診断を受け、修理を検討しましょう。

サイディングの反りかえりの原因は、浸水による膨張と乾燥による収縮を長期間繰り返すうちに、ゆがみが起こったことです。

サイディングの「一部張り替え」が必要な症状

クラック・ひび割れ

サイディングのひび割れ

ヘアクラックよりも太い、0.3mm以上のひび割れが起きている場合、浸水による構造の劣化・腐食のリスクがあります。
早めにクラックのある部分のサイディング張り替えが必要です。

サイディングのクラックの原因は、水分により脆くなったサイディングが、地震やトラックの走行などで振動などを受けて割れることです。
放置すると内部の骨組み材まで浸水してしまうため、早急に修理・メンテナンスが必要です。

クラックの幅別の適切な対処

すぐに何かしらの対処が必要なクラックと、様子見でよいクラックの判断は難しいと思います。目安としては、クラックの幅を基準に以下のような判断に分かれます。

クラックの幅 緊急度 推奨する対処
0.3mm以下 低い 経過を様子見
0.3~1mm 中程度 プロの点検が必要
1~3mm 高い 点検後、コーキングないし張り替え
3mm以上 大至急 早急な張り替え

サイディングの張り替えが不要な症状

チョーキング

サイディングのチョーキング

チョーキングとは、サイディング表面の塗膜が紫外線により分解され、粉をふいたようになる現象をいいます。
チョーキングの場合、メンテナンスは張り替えではなく「塗装」が最適です。

>> 「チョーキング現象と対処」について詳しく知りたい方はこちら

コーキングの劣化

シーリングのヒビ・劣化

コーキングとは、サイディングを敷きつめたときにできる継ぎ目を埋めるためのゴム質の素材です。
「シーリング」とも言います。
放置しておくと構造が浸水・腐食するので、コーキングの打ち替え・打ち直しが必要です。

>> 「外壁のコーキング」について詳しく知りたい方はこちら

塗装の剥がれ

外壁の塗膜の剥がれ

サイディングの塗膜が剥がれていたときは、張り替えではなく「塗装」が適切な対処となります。
塗膜の剥がれの主な原因は、長期間紫外線を浴びたことによる経年劣化です。

ヘアクラック(細いクラック)

外壁のヘアクラック

ヘアクラックとは、外壁に入った髪の毛ほどの細い亀裂で、程度の基準は幅が0.3mm以下、深さは4mm以下のひびのことを言います。

サイディングにヘアクラックが起こっても、住宅の躯体(構造)にもすぐには影響しないため、張替えの必要はありません。
対処としては「コーキング」「塗装」などが適切です。

サイディングの張り替え工事のメリット・デメリット

サイディング張り替え工事のメリット・デメリット両面についてご説明します。
張り替え以外の工事方法については、本記事内の「サイディングの張り替え以外の工事方法」で解説しています。

サイディング張り替えのメリット

メリット①異常の根本解決になる

張り替え工事では外壁を一度すべて剥がすため、外壁の内側の劣化を発見・修理できます。
内部をみてトラブルがある場合は直すことができるので、築年数が長いほど張り替え工事がおすすめです。

メリット②次のメンテナンスが必要になるまで長い

新品の壁になるのと同様なので、次のメンテナンス工事が最も先になるのもメリットです。

サイディング張り替えのデメリット

デメリット①費用が高い

張り替え工事は、外壁工事のなかでも規模が大きく工事の費用はもっとも高額になります。

デメリット②工期が長い

大規模な工事なので、費用と同様に、所要日数ももっとも長くなります。

デメリット③アスベストの撤去費用が発生

もし外壁にアスベスト(石綿)入の建材が使われていた場合、特別な処理作業が必要になるため、費用が20万円以上追加でかかります。
2005年以降に建てた家であれば、アスベストが使われている心配はありません。

また、アスベストの撤去費用がかかるのを避けたい場合、サイディングのカバー工法が有力な選択肢になります。

張り替えとその他の工事の方法の違いは?

工事方法 工事内容 費用相場
サイディング張り替え サイディングの全交換 150~200万円
サイディングカバー工法 古い外壁の上に新しいサイディングを重ね張り 100~140万円
サイディング塗装 表面の塗料の塗り替え 80~100万円

サイディングの修理・メンテナンス工事には、張り替え以外に「重ね張り(カバー工法)」と「塗装」があります。

サイディングの重ね張り(カバー工法)工事とは?

サイディングの重ね張りとは、今ある外壁材の上から、新しいサイディングを貼り付ける工事のことです。
別名「カバー工法」と呼ばれることもあります。

既存の外壁材を撤去作業が発生しないため、工事費用を安く抑えながら外壁の見栄えを新しくできるのがメリットです。
そのかわりに、外壁材の内側の劣化が発見ができないため、異常があっても放置されてしまうリスクがあります。

▼「外壁のカバー工法」について詳しく知りたい方はコチラ
>> 外壁の「カバー工法」の費用相場は? 地震に弱くなるってホント?

サイディングの塗装工事とは?

サイディングの塗装塗装とは、外壁表面の塗料を塗り替え、防水性を復活させる工事のことです。
サイディング住宅の外壁塗装にかかる費用は、50~70万円が目安です。

塗装は、修理というよりも定期的なメンテナンスにあたる工事で、サイディングに浮きや大きなヒビなどがある場合、修理の変わりにはなりません。

「サイディング塗装」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「サイディング塗装はなぜ必要?正しい時期と方法は?DIYで塗装できる?」

サイディングの張り替えとカバー工法はどちらを選べばいい?

作業内容や効果がよく似ている「張り替え」と、「カバー工法」ですが、工事を比較すると以下のような違いがあります。

比較項目 張り替え カバー工法
工事内容 サイディングの全交換 古い外壁の上から新しいサイディングを張る
費用 150~200万円 100~140万円
工期の目安 15~23日間 14日間
内部の劣化 発見可能 発見不可
施工可能なサイディング 制限なし 金属系サイディング一択

上記の違いをもとに、「張り替え」と「カバー工法」それぞれを選ぶべき場合を整理しました。

「張り替え」のほうが向いている人

  • 基本的にすべての人にオススメ
  • 雨漏りが発生している人
  • 新しい外壁材に窯業系サイディングを使いたい人

 

多くの場合、悩んだら「張り替え」工事のほうがオススメです。
理由は、カバー工法ではせっかく工事をしても内部の劣化が発見できず、最悪の場合放置されてしまうこともあるからです。
私たちとしては、「カバー工法」は「張り替え」の費用が足りない場合のデメリットつき代替手段であると考えています。

とくに、雨漏りなどのトラブルをきっかけに外壁工事をする人は、内部の浸水・劣化が起こっている可能性が高いため、張り替えを選ぶことを強くおすすめします。

また、カバー工法では使える外壁材が重量の都合上「金属系サイディング」にほぼ限られるため、窯業系サイディングなどの他の外壁材を使いたい人も、張り替えがおすすめです。

▼「サイディングの種類と特徴」について詳しく知りたい方はコチラ
>> 【完全ガイド】サイディングリフォームの費用・種類・手順など解説

「カバー工法」のほうが向いている人

  • 予算が少ない人、費用の安さを優先する人
  • アスベスト入りの外壁で、追加の撤去費用を払えない人

 

ご説明したように、カバー工法は外壁内部の異常の発見・修理を諦めるかわりに、費用を安く済ませる工事方法です。
カバー工法は、張り替え工事では予算がどうしても足りない場合以外には、おすすめできません。

外壁がアスベスト入りの素材だった場合には、特殊処理の費用の発生を避けるため、撤去工程のないカバー工法を選ぶ方も多くいらっしゃいます。

サイディングの一部分だけを張り替えできる?

ひび割れた部分だけを新しくしたい場合などに、サイディングの一部分だけを張り替える工事もあります。
サイディングの部分張り替えの費用は10~20万円ほどです。
ただし、既存外壁の工法や、劣化の内容によっては部分張り替えが向かない場合もあります。

サイディングの部分張り替えが向かない場合

ヒビの原因が経年劣化の場合

外壁への衝突物・飛来物などが原因で入ったヒビであれば部分交換で解決しますが、原因が経年劣化の場合には一部分だけを交換しても解決になりません。
部分張り替え後、次から次へと異常が起こる可能性があるので、新築30年をこえていて手放す予定がない家であれば、全体の張り替えを行ったほうが結局早く、安くすむ場合が多いでしょう。

ヒビなどの異常が家全体にある場合

サイディングは、1枚およそ「3m×50cm」の大きさがある板です。
ヒビの大きさに合わせた細長い形に切って使うことは、防水上できません。
そのため、ヒビが家全体に多くある場合は、ヒビが複数枚のサイディングまたがっていたり、無傷なサイディングのほうが少ないことが考えられるので、張り替え変わらない工事が必要になります。

既存の外壁が金属系サイディングの縦張りの場合

縦張りの金属系サイディングは、端から順番に重なるように取り付けられているため、途中の一部分だけを剥がして交換することができません。
そのため、一面全体の張り替えが必要になる場合があります。

張り替え用におすすめのサイディング材・外壁材

新しく張り替える外壁で使用するのみおすすめの素材と特徴を解説します。

窯業系サイディング

[ 画像出典:旭トステム ]

 

窯業系サイディングは、セメントを主原料とした外壁材です。
大きな窯を使って製造されるので「窯業系(ようぎょうけい)」と呼ばれています。
日本の住宅の外壁ではもっとも多く使われている素材で、シェアは約7割と言われています。

窯業系サイディングの価格は4,000~5,000円/㎡が相場で、工賃を入れると施工費は7,000~9,000円/㎡になります。

窯業系サイディングのメリット

  • 色や柄のデザインがもっとも豊富
  • 費用が安い
  • 施工できる業者が多い

 

窯業系サイディングのデメリット

  • つなぎ目のシーリング(コーキング)の劣化が早く、雨漏りの原因になる
  • コーキング部分の見栄えが悪い

 

金属系サイディング

[ 画像出典:旭トステム ]

 

金属系サイディングは、ガルバリウム鋼板やアルミなど表面材の下に断熱材を張り合わせた素材です。
シェアは窯業系サイディングの次に高く、日本の住宅の約10%に使われています。

金属系サイディングの価格は6,000~9,000円/㎡が相場で、工賃を入れると施工費は9,000~13,000円/㎡になります。

金属系サイディングのメリット

  • もっとも軽量で建物への負担が少ない
  • 耐水性、耐凍性に優れている
  • 金属ならではのスタイリッシュな質感

 

金属系サイディングのデメリット

  • 価格が高く、工事の初期費用が上がる
  • 雨音が気になる場合がある

 

>>【参考記事】「ガルバリウム鋼板の価格を知りたい!実勢価格と工事費内訳、安くするワザ」

タイル

[ 画像出典:旭トステム ]

 

タイルは、板状の石や粘土を高温で焼き固めて作った素材です。
他の素材では出せない立体感や風合いがあり、耐久性が高いのが特徴です。

タイルの価格は約3,000~5,000円/㎡が相場ですが工賃が高く、施工費は8,000~13,000円/㎡になります。

タイルのメリット

  • 独自の存在感、高級感
  • 耐用年数、耐水性、耐候性すべて高い
  • 傷に強い

 

タイルのデメリット

  • 施工費用が高い
  • タイル同士の継ぎ目(コーキング)が弱点

 

ALCパネル

 

ALCパネルとは、コンクリートの内部に無数の気泡を含ませて軽量化した素材です。
耐火性と断熱性に優れていますが、水分に弱い特徴もあります。

ALCパネルの施工費は8,000~15,000円/㎡と幅があります。

ALCパネルのメリット

  • 耐火性、断熱性が高い
  • 表面の仕上げ方法でイメージが変えられる

 

ALCパネルのデメリット

  • 吸水性が高く、水分でもろくなる
  • 施工費用が高い

 

サイディング張り替えの業者の選び方は?

最後に1点、工事を検討中の方によくある不安を解消したいと思います。
サイディングの張り替え工事をする際、業者の腕や提示費用に不安がある場合は、複数の業者から「相見積もり」をとることがオススメです。

3社ほどの業者から相見積もりをとることで、

  • ・適正金額が見えてくる
  • ・業者の説明力や人柄が比べられる
  • ・感じの悪い業者を避けられる

 

というメリットがあります。

とくに外壁工事は、業者により得意な素材がバラバラなので、工事にピッタリな得意分野をもった業者に出会えれば、かならず耐久年数は長くなり、工事費用は安くなります。

 

「そんなにたくさんの業者に心当たりがない…」という方は、よろしければこのページの料金計算ツールや診断ボタンから、相見積もりの照会をぜひご利用ください。
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以上、本記事があなたのご自宅の防水工事の検討に役立てば大変幸いです。

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