日本中の住宅で活躍していたトタン屋根。
本記事では「小屋をトタン屋根にしたい」といった方や、お住まいのトタン屋根が古くなってきた方に向けてトタン屋根の種類や種類別のおすすめ商品、構造などについて詳しく解説しています。
修理費用と修理手順も画像付きでご紹介していますので、ご自宅のトタン屋根の修理の参考になれば幸いです。- トタン屋根には4種類ある
- トタン屋根のサビが目立つ場合は「塗装」。費用は「約40万円~」
- 穴などの異常がある場合は「葺き替え」。費用は「約110万円~」
- 葺き替える素材は、同等価格で性能の良い「ガルバリウム鋼板」へ
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監修者:外壁劣化診断士 小林 成光
600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。
▼略歴・プロフィール |
トタン屋根とは?
「トタン」とは、薄い鉄板に亜鉛メッキを施した板状の資材です。
トタン屋根とは、トタン板を使用して作られた屋根のことで、住宅のほか倉庫や工場にも使われています。
雪がすべり落ちやすい、耐震性が高いなどの魅力がある一方、より耐久性が高くサビにくい屋根材の登場によって、トタン屋根の建物は減少傾向にあります。
トタン屋根の種類
トタン屋根といえば、波打った青い鉄板の屋根を思い浮かべる方が多いと思います。
しかし、それとはまったく違う外見をしたトタン屋根も少なくありません。
波板トタン屋根

波型に加工されたトタン板で作られた屋根です。波の間隔には大小の2種類があります。
波型に加工する理由は薄い鉄板の強度不足を補うためです。
一般的な「トタン屋根」のイメージは、この波板トタン屋根かと思います。波板トタンのメリット
波板トタンのメリットは下記の通りです。
波板トタンのメリット
- 軽量な割に強度が高い
- 手に入りやすい
- 他のトタンと比較すると安価
波板トタンは古くから広く普及しているトタンとなります。その主な理由には、軽量かつ強度高いというメリットです。
表面をギザギザにすることで、薄い素材でも一定の強度を保つことが可能になっています。また、農作業の小屋など物置の屋根としても広く使われていることからホームセンターでも購入可能です。どこのホームセンターでも、資材コーナーにいけば波板トタンを置いているはずです。
波板トタンは価格が比較的安いこともメリットです。軽量かつ丈夫で価格も安めという、コストパフォーマンスに優れたトタンといえます。
波板トタンのデメリット
多くのメリットがある波板トタンですが、デメリットもあります。
波板トタンのデメリット
- 波の形状がメーカーによって異なる
- 伸び縮みする
波板トタンはあらゆるメーカーが開発していますが、その規格は統一されていません。そのため、各メーカーごとに形がまちまちなのです。
また、環境によって伸び縮みするという特性があります。そのため「既存のトタン屋根に合わせたい」と考えている方は扱い方に注意してください。
瓦棒トタン屋根

屋根が下る向きに合わせて、等間隔に線が走っているトタン屋根です。この線の中には木(芯木)がわたされており、施工時はここにひっかけるようにしてトタン板を葺いてます。
雨漏りに強いため、日本瓦やスレートの屋根よりも緩やかな勾配の屋根が作れるメリットがあります。
瓦棒トタンのメリット
瓦棒トタンのメリットは下記の通りです。
瓦棒トタンのメリット
- 排水性が高い
- 一つあたりが大きい
瓦棒トタンは芯木によって区切られている部分が広いため、一度に大量の雨水を流すことができます。排水性という観点では、今回ご紹介するトタンのなかでもピカイチです。
また、一つあたりが大きく売られているため、そのまま屋根に貼り付けられるという点もメリットとなります。
瓦棒トタンのデメリット
瓦棒トタンのデメリット
- 中にある木材が腐食する
- 波板に比べて重い
瓦棒トタンは、中に木材が入っています。木材は年月が経つにつれて水分を吸収し、最終的には腐食してしまうものです。
木材が腐食すると錆びの発生や雨漏りの原因になるなど、様々なトラブルが起こります。
波板トタンや続いてご紹介する折板トタンやプラスチックトタンは木材を使っていないため、その腐食によるトラブルの心配がありません。
また、他のトタン屋根に比べて重い点もデメリットになります。木材が入っているため重量が増し、張り替えをするときなどに「扱いにくい」と感じる方もいらっしゃるでしょう。
折板トタン屋根

波型トタン屋根よりも鉄板を大きく折り曲げたトタン屋根です。上の瓦棒葺きトタン屋根よりも、さらに勾配のない屋根に使うことができるのが特徴となります。
住居よりも、工場や倉庫、体育館などの大きな施設の屋根に使われることが多い種類です。
折板トタンのメリット
折板トタンのメリットには、以下のようなものがあります。
折板トタンのメリット
- 他のトタンよりも丈夫
- 施工費用が安い
折板トタンは工場や体育館などの大きな建物に使用されることからも分かる通り、とても頑丈なトタンです。厚みもあるため穴も開きにくくなっています。
また、通常の屋根と違い下地が必要ないことから低コストです。比較的大きな建物に張ろうと考えている方でも、予算を抑えて施工できます。
折板トタンのデメリット
折板トタンのデメリットは以下になります。
折板トタンのデメリット
- 建物周りにスペースが必要
- 断熱性が低い
大きな建物に使用される折板トタンは、一枚が非常に大きくなります。そのため、人力で持ち上げて屋根に張ることはできません。
通常はクレーンで持ち上げて施工します。そのため、建物周りに大型車が入れるスペースがないと施工が難しくなる点に注意が必要です。
また、折板トタンの屋根には下地がないため、屋根と室内の間に空気層できず屋外の気温の影響を強く受けます。屋内作業が多くなるのであれば、断熱材の導入などを検討するようにしましょう。
プラスチックのトタン屋根
この記事をご覧になっている方のなかには、プラスチックのような透明のトタンを見たことがある方もいるのではないでしょうか。
実はこそのトタン屋根、プラスチックの一種である「ポリカーボネート」という素材でできており、厳密にはトタンではありません。そもそもトタン屋根とは「薄い金属の屋根」を指しているため、金属ではないトタンはトタンとは呼ばないのです。
ポリカーボネートの屋根は略して「ポリカ屋根」と呼ばれます。
プラスチックのトタン(ポリカ屋根)のメリット
ポリカーボネートの屋根は、金属のトタンと比べて優れたメリットがあります。
プラスチックトタン(ポリカ屋根)のメリット
- 耐衝撃性が高い
- 好きな形や大きさに加工しやすい
- 太陽光を遮らない
ポリカーボネート自体は薄くて軽い素材ですが、耐衝撃に優れています。穴が開くことや割れる危険性が少なく、屋根材としても優秀なのです。
薄くて軽いという特徴は、加工がしやすいということになります。特に、DIYを考えている方にとって扱いやすいという点は大きなメリットです。
また、無色透明であることから太陽光が室内まで届きます。そのため、最近では栽培用の温室の屋根に採用されるケースもあります。
プラスチックのトタン(ポリカ屋根)のデメリット
屋根材としてメリットの多いポリカ屋根ですが、デメリットもあります。
プラスチックトタン(ポリカ屋根)のデメリット
- 擦り傷が付きやすい
- 薬品への耐性が弱い
ポリカーボネートは衝撃には強いですが、擦り傷には弱いです。擦り傷がつくと曇ったようになってしまい本来の透明性が弱まる可能性があるでしょう。
また、アルコールやシンナーなどの溶剤系薬品に弱いため注意してください。誤って薬品をこぼすと、こぼした箇所が割れたり、反りが発生する可能性があります。
ポリカ屋根のメンテナンスは、基本的に水洗いのみで問題ありません。
トタン屋根の種類別おすすめ商品
波板トタン
波板トタンは、瓦棒などと並んで最も広く使われているトタンです。
そこでまずは、波板トタンでおすすめの5つの商品をご紹介します。
No | 商品 | メーカー | 特徴 | 価格(参考価格) | 用途 |
---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() 鋼板製カラー波板(青) |
大和鋼業 |
|
10,998円~ | 住宅・倉庫・小屋・ガレージ等の屋根材・壁材、店舗などの内装材・外装材・装飾材、獣害対策材、災害時復旧材など |
2 | ![]() 亜鉛鉄板波板 |
大和鋼業 |
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18,678円~ | 住宅・倉庫・小屋・ガレージ等の屋根材・壁材、店舗などの内装材・外装材・装飾材、獣害対策材、災害時復旧材など |
3 | ![]() 鋼板製ガルバリウム波板 |
大和鋼業 |
|
12,078円~ | 住宅・倉庫・小屋・ガレージ等の屋根材・壁材、店舗などの内装材・外装材・装飾材、獣害対策材、災害時復旧材など |
4 | ![]() 鋼板製ガルバリウム波板(角波) |
大和鋼業 |
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17,578円~ | 住宅・倉庫・小屋・ガレージ等の屋根材・壁材、店舗などの内装材・外装材・装飾材、獣害対策材、災害時復旧材など |
5 | ![]() 鋼板製カラー波板(茶) |
大和鋼業 |
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10,998円~ | 住宅・倉庫・小屋・ガレージ等の屋根材・壁材、店舗などの内装材・外装材・装飾材、獣害対策材、災害時復旧材など |
※2025年度実績のデスクリサーチをもとに作成
各波板トタンの特徴について詳しくご紹介していきます。
1. 鋼板製カラー波板
幅広い用途に対応した、ベーシックなブルーの波板トタンです。
住宅や倉庫、小屋、ガレージなどの屋根材・壁材としてはもちろん、店舗の内外装や獣害・災害対策にも使用可能。丸波形状で扱いやすく、色味も汎用性が高いため、DIYにもおすすめの鋼板波板です。
2. 亜鉛鉄板波板
トタン波板の中でも定番とされる、昔ながらのスタンダードモデルです。
シンプルな亜鉛めっき素地はどんな場所にもなじみ、屋根・壁から内外装、獣害対策まで幅広い用途に対応。軽量かつ加工もしやすく、DIYや補修用途にもぴったりな波板です。
3. 鋼板製ガルバリウム波板
耐久性と耐食性を兼ね備えた、ガルバリウム鋼板製の丸波波板です。
素材そのままの風合いが特徴で、住宅や倉庫、災害時の復旧材など、長期間安心して使用したい場面に最適。ピッチや山数も扱いやすく、美観と機能性を両立した製品です。
4. 鋼板製ガルバリウム波板
角波成型を施したガルバリウム鋼板製で、特に壁材としての使用に優れた製品です。
耐久性がありながらも、角波特有のシャープな見た目で外装や装飾材としても好まれます。機能性とデザイン性を両立させたい方におすすめです。
5. 鋼板製カラー波板
落ち着いた茶色系の色調が特徴の波板トタンで、見た目のやさしさと実用性を兼ね備えた一枚。
住宅や小屋、ガレージの屋根・壁材としての使用はもちろん、装飾材や災害時の仮設素材としても人気です。長く愛されている使いやすい波板です。
瓦棒トタン
続いて、こちらでは瓦棒トタンのおすすめ商品を5つご紹介します。
No | 商品 | メーカー | 特徴 | 価格(参考価格) | 適用下地 |
---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() A号瓦棒葺 |
三晃金属工業株式会社 |
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6,200円~ | 屋内外の木部・鉄部、コンクリート、プラスチック、フェンス、物置、アルミ、トタンなど |
2 | ![]() 葺替瓦棒 |
株式会社 協和 |
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ー | 屋内外の鉄部、アルミ、ステンレス、シャッター、物置、鉄骨、屋内の木部(床を除く)など |
3 | ![]() 住宅用立葺き |
株式会社カネブン |
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ー | 屋内外の鉄部、アルミ、ステンレス、瓦、トタン、しっくい、モルタル、コンクリート、プラスチックなど |
4 | ![]() ヨドルーフ瓦棒400 |
株式会社 淀工業 |
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ー | トタン屋根 |
5 | ![]() KYワンタッチ瓦棒 |
吉田金属株式会社 |
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ー | コンクリート、モルタル、窯業系サイディング、ALC、鉄、非鉄金属部、FRP、硬質塩ビなど |
※2025年度実績のデスクリサーチをもとに作成
各波板トタンの特徴について詳しくご紹介していきます。
1. A号瓦棒葺
1955年に三晃金属工業が開発したA号瓦棒葺は、長尺屋根の原点ともいえる歴史あるものです。
面材・通し吊子・キャップの組み合わせと馳締により高い水密性を確保。現在でも最もポピュラーな工法として、多くの建物で使用されています。断熱材の有無で選べる仕様や、フッ素・ステンレスなど多彩な素材への対応も魅力です。
2. 葺替瓦棒
既存の屋根を剥がさずに施工できるカバー工法は、屋根リフォームにおいて最もスタンダードな瓦棒タイプとして多く使われています。
適正板厚は0.35~0.4mm、働き幅は364~455mmと対応範囲も広く、GL鋼板をはじめとしたさまざまな素材に対応。低勾配(5/100以上)にも使えるのが特長です。
3. 住宅用立葺き 瓦棒葺
株式会社カネブンが提供する瓦棒屋根材は、働き幅418mm、最小加工寸法500mmのコンパクト設計で、現場ごとの自由度の高い対応が可能です。
使用されるカラーGL鋼板は0.35mmまたは0.4mm厚で、加工性と強度のバランスに優れています。
4. ヨドルーフ瓦棒400
優美なアールデザインに対応したこの瓦棒屋根材は、最大半径5mまでの曲線対応と簡単施工が特徴です。
ハゼ締め機を使わずに工期短縮が可能で、雨水侵入を防ぐキャップの密着嵌合設計も魅力のひとつ。標準でポリエチレンフォーム裏貼り材も備え、断熱性能にも優れています。5. KYワンタッチ瓦棒
KYワンタッチ瓦棒は、可変幅(320〜455mm)に対応した高機能な屋根材で、R加工や丸・角キャップの選択も可能。
標準板厚は0.35~0.4mm、最低勾配15/100にも対応しています。さらに、 風圧や水密に関する独自の検査も行われており、安全性・耐候性にも優れた仕様です。
折板トタン
こちらでは、折板トタンのおすすめ商品を5つご紹介します。
No | 商品 | メーカー | 特徴 | 価格(参考価格) | 適用下地 |
---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() カーポート屋根材 88タイプ無塗装 厚み0.8mm 長さ6000mm |
株式会社 精田建鉄 |
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17,820円~ | 工場・倉庫・ガレージ・などの屋根 |
2 | ![]() ルーフデッキ折板W600 88タイプ 0.6ミリ |
月星商事株式会社 |
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2,222円~ | 工場・倉庫・ガレージ・などの屋根 |
3 | ![]() カーポート屋根材 88タイプ 無塗装 厚み0.8mm 長さ3000mm (裏全面フォームエース4ミリ貼) |
株式会社 精田建鉄 |
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10,230円~ | 工場・倉庫・ガレージ・などの屋根 |
4 | ![]() ルーフデッキ88型(2000mm) |
千代田鋼鉄工業株式会社 |
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3,190円~ | 工場・倉庫・ガレージ・などの屋根 |
5 | ![]() カーポート屋根材 88タイプ 無塗装 厚み0.6mm 長さ6000mm |
株式会社 精田建鉄 |
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14,520円~ | 工場・倉庫・ガレージ・などの屋根 |
※2025年度実績のデスクリサーチをもとに作成
各折板屋根の特徴について詳しくご紹介していきます。
1. カーポート屋根材 88タイプ無塗装 厚み0.8mm 長さ6000mm
工場や倉庫、ガレージの屋根に適した屋根材で、板厚0.8mmと厚みのある仕様が特長です。
働き幅600mm、成形板1.67mで1㎡をカバーできるため施工性も良好。1枚6mあたりの重さは約35kgで、重量感のあるしっかりとした製品です。木材・鉄材の梁いずれにも対応できる柔軟な施工性も魅力です。
2. ルーフデッキ折板W600 88タイプ 0.6ミリ
W600タイプのエコノミー折板は、広い働き幅で作業効率の向上を図った定番の屋根材です。
倉庫や工場などの中型建築から、住宅の屋根にも対応する汎用性の高さが魅力の折板トタン屋根となります。
3. カーポート屋根材 88タイプ 無塗装 厚み0.8mm 長さ3000mm(裏全面フォームエース4ミリ貼)
カーポートや車庫の屋根材として使われるルーフデッキ88タイプは、働き幅600mm・板厚0.8mmの高耐久仕様で、実用性と施工性を両立した製品です。
素材には耐食性に優れたガルバリウム素地が採用されています。結露防止材付きで、雨天や寒暖差のある環境でも安心して使用できます。美観と機能を支えるスタンダードな屋根材です。
4. ルーフデッキ88型(2000mm)
倉庫や駐輪場にも多く使われる遮熱カラーGL製品です。
カラーはブルー・ブラウン・グレー・シルバーの4色展開で、見た目の調和も取りやすい設計となっています。塗装から成形まで一貫して自社で行っているため、品質にも自信があります。木材・鉄材どちらの梁にも対応しています。
5. カーポート屋根材 88タイプ無塗装 厚み0.6mm 長さ6000mm
工場や倉庫、ガレージなどに広く使われている屋根材で、厚さ0.6mmとバランスの取れたスペックが特徴です。
働き幅600mmで、成形板1.67mが1㎡をカバーできます。6mの1枚で約30kgと比較的軽量で、木材・鉄材どちらの梁にも施工可能です。定番ながら安心して使える一品です。
プラスチックトタン
こちらでは、DIYでもよく使われるプラスチックトタンのおすすめ商品を5つご紹介します。
No | 商品 | メーカー | 特徴 | 価格(参考価格) | 用途 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | ![]() ポリカ波板 |
アイリスオーヤマ |
|
19,778円~ | 屋内外の屋根材や壁材 |
2位 | ![]() 軽量ポリカ波板 |
アイリスオーヤマ |
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7,148円~ | 屋内外のテラス、カーポート、雪囲い、エクステリアなど |
3位 | ![]() ポリカ波板 32波 |
タキロンシーアイ |
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2,858円~ | 屋内外の鉄部、アルミ、ステンレス、瓦、トタン、しっくい、モルタル、コンクリート、プラスチックなど |
4位 | ![]() ポリカ波板熱線カット 32波 |
タキロンシーアイ |
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3,188円~ | テラス、カーポート、バルコニー、サンルーム、雪囲い、目隠し、住宅明かり採りなど |
5位 | ![]() 波板(ポリカーボネート製・エンボス) |
アイリスオーヤマ |
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20,878円~ | 屋内外の屋根材や壁材 |
※2025年度実績のデスクリサーチをもとに作成
各プラスチックトタンの特徴について詳しくご紹介していきます。
1. ポリカ波板
割れにくさと高い強度が特長のポリカーボネート製波板です。
断面が波型で、屋根材や壁材として広く使われており、軽量かつ丈夫な素材で施工しやすい定番品です。
幅655mm、板厚0.7mmの10枚セットで、家庭用から業務用まで幅広く対応します。
2. 軽量ポリカ波板
ポリカーボネート素材を採用した薄型・軽量タイプの波板です。寒暖差に強く割れにくい設計で、テラスやカーポート、雪囲いなどエクステリアに幅広く対応します。軽量なので施工も簡単、張替えの目安は約5年です。
3. ポリカ波板 32波
耐衝撃性に優れたポリカーボネート製波板です。JIS規格(K5702)に準拠し、極めて高い強度を誇るため、防火地域や寒冷地でも安心して使用可能です。屋根材や明かり採り、目隠しなどさまざまな用途に対応し、-40℃~120℃の幅広い温度帯に耐えます。
4. ポリカ波板熱線カット 32波
熱線を最大50%カットする高機能波板です。耐衝撃性や温度耐性も抜群で、JIS規格に基づいた設計により、防火地域や過酷な気候でも使用できる安心素材となっています。テラスやサンルームなど、多用途に適した信頼の一枚です。
5. 波板(ポリカーボネート製・エンボス)
エンボス加工によって遮光性を高めたポリカーボネート製波板です。高い強度と割れにくさを兼ね備え、光を遮りたい場所での屋根材や壁材として最適な選択肢です。見た目もシックで、用途の幅が広がります。
【図解】トタン屋根の構造
トタン屋根の修理や張り替えを検討している方は、トタン屋根の基本構造を理解しておくのがおすすめです。
本章ではトタン屋根の構造について、図解や写真を交えて解説します。
トタン屋根の断面図
トタン屋根として最も多い「瓦棒トタン屋根」の断面図は下記のようになっています。
野地板と呼ばれる屋根の下地の上に防水シートがあり、その上にトタンが貼られているという構造が一般的です。農作業用の小屋など、簡易的な建物の場合は屋根の支柱に直接トタンが貼られているケースもあります。
トタンの劣化が酷い場合は、屋根を剥がすことに加え防水シートと野地板の確認も必要です。劣化度合いよっては、防水シートと野地板の修理も必要になります。
葺き方は縦葺き
屋根の噴き方には、縦葺きと横葺きの2種類があります。トタン屋根はほとんどの場合で縦葺きです。
トタン屋根の主流である瓦棒は芯木が縦になっているため、横に葺くと雨水やゴミや溜まりやすくなってしまいます。
なお、一般住宅における屋根の葺き方の主流は横葺きです。
【縦葺きの屋根(トタン屋根)】
画像出典:株式会社福田総業
【横葺きの屋根(ガルバリウム鋼板)】
パラペットがあるケースも
パラペットとは、屋根を囲むようにある壁のことです。下記のような屋根がパラペット構造を持つ屋根となります。【パラペット構造を持つトタン屋根】
パラペットは外壁に雨水が流れるのを防ぐためや、落下防止のために設けられることがあります。しかし、屋根とパラペットの間に雨水が溜まりやすいことから、屋根がさびやすく雨漏りの原因になりやすいです。トタン屋根は錆びやすいため、パラペットがある場合は高確率で雨漏りにつながるでしょう。
修理も通常のトタン屋根を異なるため、ご自分で直そうとせず屋根修理業者に依頼するのが得策です。
トタン屋根の修理方法と施工費用
「できるだけ修理費用を安くしたいから、DIYで修理したい!」
このように考える方も多いかもしれません。
しかし実際には、DIYよりも業者に依頼するほうがお得なケースがほとんどです。
トタン屋根の修理をDIYで行うとなると専門の道具を揃える費用がかかりますし、時間と手間も必要です。
そのうえ、業者に依頼した場合よりも持ちが悪く、短期間に何度もDIYが必要になる可能性も。
それなら、はじめから専門業者に依頼したほうが、時間もお金もオトクですよね。
一括見積もりサービスのヌリカエなら、全国2500社以上の加盟店の中から、リーズナブルな優良業者に絞ってご紹介することができます。
ご利用は完全無料なので、DIYで修理をする前にまずは業者の見積もりを見てみませんか?
トタン屋根の修理方法は4種類
修理方法 | 作業内容 | 費用相場 |
---|---|---|
塗装 | トタン表面の塗り替え | 40万~48万円 |
葺き替え | トタンと下地材の張り直し | 110万~140万円 |
カバー工法 | 既存のトタン屋根の上に新しい屋根をつくる | 94万~120万円 |
部分修理 | 損傷の部分的な補修 | 3万円~ |
トタン屋根の塗装にかかる費用

塗装とは、表面を塗り替えて、美観を回復させる作業のことです。
トタン屋根の塗装にかかる費用は1㎡あたり約4,000円~4,800円/㎡です。
一般的な30坪住宅で、屋根面積を100㎡とした場合は約40万~48万円かかります。
費用の内訳は、
- 足場代(約750円/㎡)
- 養生代(約200円/㎡)
- 高圧洗浄(約200円/㎡)
- 下地処理(約500円/㎡)
- 塗料代(約2400円/㎡)※シリコン塗料使用・下塗り代含む
となっています。
塗料には「ウレタン」「シリコン」「フッ素」など樹脂の種類があり、耐用年数の長いものほど高価になります。
トタン屋根の葺き替えにかかる費用

葺き替え(ふきかえ)とは、今あるトタン屋根と下地(防水シートと下地木板)をはがして、新しいものに交換する作業のことです。
トタン屋根の葺き替えにかかる費用は1㎡あたり約11,000円~14,000円/㎡です。
一般的な30坪住宅で、屋根面積を100㎡とした場合は約110万~140万円かかります。
費用の内訳は以下の通りです。
- 足場代(約750円/㎡)
- 養生代(約200円/㎡)
- 既存屋根の撤去(約1,600円/㎡)
- 防水シート(約650円/㎡)
- 新しい屋根材の設置(約6,000円/㎡)※ガルバリウム鋼板の普及品を使用
- 新しい棟・軒の設置(約1,800円/㎡)
トタン屋根のカバー工法にかかる費用

カバー工法とは、今あるトタン屋根の上に、新しい下地を張って屋根を作る作業のことです。
トタン屋根のカバー工法にかかる費用は1㎡あたり約9,400円~12,000円/㎡です。
一般的な30坪住宅で、屋根面積を100㎡とした場合は約94万~120万円かかります。
費用の内訳は以下の通りです。
- 足場代(約750円/㎡)
- 養生代(約200円/㎡)
- 防水シート(約650円/㎡)
- 新しい屋根材の設置(約6,000円/㎡)※ガルバリウム鋼板の普及品を使用
- 新しい棟・軒の設置(約1,800円/㎡)
となっています。
「カバー工法」と「葺き替え」の違い
葺き替えに比べ、既存の屋根材の撤去費用がかからない分、料金が割安になります。
一方、既存屋根材の内部が傷んでいるかどうか分からないので、異常があった場合に放置されてしまうリスクがある工法です。
「屋根葺き替え」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「屋根葺き替え工事とは?費用相場やメリット・デメリット、屋根材の選び方も解説」
トタン屋根の部分修理にかかる費用
部分修理とは、破損したり剥がれたりした箇所を、部分的に補修したり新しくしたりする作業のことです。
トタン屋根の部分修理にかかる費用は1箇所あたり約3万円です。
工事費用には、屋根材の費用と修理の人件費が含まれます。
ただし、修理箇所が2階以上の高い部分にある場合、高所作業用の足場代(15万円前後)が別途発生する場合があります。
トタン屋根に起こるトラブルと修理方法
劣化状況 | 最適な修理・メンテナンス方法 |
---|---|
軽度のサビ 色あせ 塗装の剥がれ |
屋根の塗装 ※屋根表面の洗浄・補修・塗り替え作業 |
小さな穴あき | トタンのコーキング ※穴埋め材による部分補修 |
重度のサビ 屋根全体の穴あき |
屋根の葺き替え ※屋根材の交換屋根のカバー工法 ※既存の屋根の上に新しい屋根を作ってかぶせる |
一方、トタン屋根に穴があいていたり、ボロボロと崩れるほどの重度のサビがある場合は、屋根の葺き替えを検討しましょう。
屋根のカバー工法は、葺き替えに比べて費用が少なく済みますが、デメリットもあります。あくまで予算が足りない場合の選択肢とお考えてください。
また、小さな穴が数個ある程度であれば、屋根の葺き替えをせずともコーキング(穴埋め)で対処できる[/text]でしょう。
以下では、自分でもDIYで修理できる「トタン屋根のコーキング」と「部分張り替え」、「トタン屋根の塗装」の方法を紹介します。
トタン屋根をDIYでコーキングし、穴をふさぐ方法
トタン屋根を塗装する手順は、損傷箇所の特定・清掃、コーキング材の塗布・乾燥の2つに分けられます。
トタン屋根をコーキングする方法①損傷箇所の特定・清掃
雨漏りの原因となっている隙間や亀裂を確認します。例えば画像のような小さな亀裂・穴を探してください。
ただし穴から鉄板が腐食して崩れている場合は、コーキングではなく部分張り替えが必要になります。必要に応じて、屋根全体を点検してください。
点検が終わったら、隙間や亀裂部分を清掃し、ホコリや汚れを取り除いてください。
トタン屋根をコーキングする方法②コーキング材の塗布・乾燥

トタン屋根のコーキング処理では、屋根用の耐候性・防水性に優れたコーキング材を使用します。
隙間や亀裂にコーキング材を充填し、ヘラで平らに整えます。
完全にふさぎ終わったら、コーキング材が完全に硬化するまで待ちます(数時間~1日)。
トタン屋根をDIYで部分張り替えし、大きな穴をふさぐ方法
トタン屋根を塗装する手順は、古いトタンの撤去、下地の補修、新しいトタンの取り付けの3つに分けられます。
トタン屋根を部分張り替えする方法①古いトタンの撤去
交換が必要な箇所を確認し、損傷部分のトタンを取り外します。この時必要に応じて釘やビスも取り外し、新しいものを用意します。
トタン屋根を部分張り替えする方法②下地の補修
トタン板を支える下地材(垂木や野地板)に損傷がある場合は、これも補修します。
トタン屋根を部分張り替えする方法③新しいトタンの取り付け
新しいトタン板を既存の屋根に固定します。
釘やビスでしっかりと固定し、防水テープやシーリング材で隙間を埋めます。
このとき古いトタンと重なって隙間ができてしまうと、さらなる劣化の原因になります。しっかり隙間がないように固定されているか厳しく確認しましょう。
トタン屋根をDIYで塗装し、剥がれを軽減する方法
トタン屋根を塗装する手順は、準備・下塗り・上塗りの3つに分けられます。
トタン屋根塗装する方法①準備
屋根の表面を洗浄し、汚れや古い塗膜、錆を落とします。
必要に応じて錆止め剤を塗布します。
トタン屋根塗装する方法②下塗り
トタン専用の錆止め塗料を塗ります。
均一に塗布し、乾燥時間をしっかり守ります(通常は数時間~1日)。
トタン屋根塗装する方法③上塗り
適した屋根用塗料を選び、2~3回重ね塗りします。
均一に仕上げるため、ローラーや刷毛を使い分けます。
トタン屋根の修理業者は「板金業者」が最適
屋根は、屋根材の種類によって、修理可能な業者に違いがあります。
トタン屋根を葺き替えやカバー工法で工事したい場合は、必ず「板金業者」に依頼しましょう。
新しい屋根をガルバリウム鋼板の屋根にする場合、トタン屋根にする場合ともに、板金業者が最適な依頼先です。
なお、トタン屋根の塗装の場合は「塗装施工店」に依頼してください。
業者依頼でもDIYよりオトクに塗装する方法
「トタン屋根くらいなら自分で修復できそう」「業者に高い費用を払いたくない」とお考えの方も多いでしょう。
たしかに一見すると、業者での施工費はDIYより高く感じます。
しかし、長期的に考えると、DIYよりも業者の方が費用対効果は高いです。
さらに、業者に依頼をする際、助成金や火災保険金が使えば、相場よりも20万円以上も安く工事ができる可能性があります。
安くて高品質な修理を受けたいなら「相見積もり」を
数多くのリフォーム工事・修理工事のお手伝いをしてきた私達から、最後に1点、お伝えしたいことがあります。
それは、トタンに限らず屋根の工事は「相見積もりをとる前に決断をしないほうが無難」ということです。
3社ほどの業者から相見積もりをとることで、以下のようなメリットがあります。
- 価格が比較できる、適正金額も見えてくる
- 説明のわかりやすさなどで、腕や信頼性が比べられる
- 感じの悪い業者にあたっても、別の候補に頼めばよい
というメリットがあります。
とくに、業者によって値段がバラバラなことが多い屋根修理をご検討中の場合、1社だけとやりとりをして決めてしまうのはややリスキーと考えられます。
「そんなにたくさんの業者に心当たりがない…」という方は、よろしければこのページの相場チェックから、相見積もりの照会をぜひご利用ください。
当サービスを経由して相見積もりをしていただいた方へのサービスとして、業者へのキャンセル連絡が必要な場合に、お客様にかわって当社が連絡をお引き受けいたします。
以上、本記事があなたのご自宅の陸屋根防水の検討に役立てば大変幸いです。
小林敏勝『わかる! 使える! 塗料入門』(日刊工業新聞社 2018)
平野八州夫『住まいのリフォーム 外壁塗り替え塗装入門』(慧文社 2008)
建築工事研究会『積算資料ポケット版 住宅建築編 2019年度版』(一般社団法人経済調査会 2019)
建築工事研究会『積算資料ポケット版 リフォーム編 2019年度版』(一般社団法人経済調査会 2019)
▼専門家(ヒアリング)
株式会社POD 代表 長谷川佳広 氏
▼画像引用元
川崎水漏れ・雨漏り修理センター
カプライリフォーム
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(株)みすず
ウツノミヤ板金工業所