外壁の塩害の影響と対策。効果的な方法を徹底解説します

  • 【更新日】2022-02-28
外壁の塩害の影響と対策。効果的な方法を徹底解説します

外壁は塩害によって塗装剥がれやサビ、劣化のスピードが早まります。風の強い日本海側などは、特に外壁の塩害が増えています。

本記事では外壁の塩害について原因や効果的な対策について紹介します。外壁の塩害により塗装の塗り替えを考える方は、ぜひ参考にしてください。

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外壁塩害とは?原因や症状

塩害とは、海水の含む塩分が家の内外層に侵入し、外壁や金属に腐食のような被害を及ぼすことです。海水が原因になるため、主に海岸沿いの地域で多く見られます

塩害の被害を受ける地域は限られているわけではありません。海岸沿いでなくても、塩分は風によって運ばれるため、内陸部に住んでいる方も注意が必要です。塩害の受けやすい地域として知られる地域でなくても、塩害への対策が必要な地域があります

塩害のメカニズム

塩害によって、セメントの塩分濃度が上昇すると塩化物イオンが破壊されます。塩化物イオンは酸素や水分からコンクリートを守る役割を持っていますが、塩害が大きくなり、塩化物イオンが破壊されると、その役割を果たせなくなるのです。

なお、塩害による被害からコンクリートを守るために、コンクリート内の鉄筋は強いアルカリで保護されています。しかし、塩化物イオンの守りのガードを破壊するほどの威力を持っているのが塩分です。

コンクリート自体にも凍結防止のために、塩化ナトリウムは含まれています。しかし上述した通り、塩分濃度が一定濃度を超えると悪い影響を及ぼすことになってしまうのです。

一度劣化してしまうと外側からの補修では対応できない場合もあり、事前の塩害対策はとても重要になります。

塩害による症状

塩害による代表的な症状は腐食、サビ、劣化です。塗料の素材により異なりますが、海水に含まれる塩分が剥き出しの外壁に触れると、塗料が剥がれやすくなります

金属部分は錆びてしまい、塗料そのものの劣化のスピードが早くなります。塗料素材に塩害への耐久性がある場合でも、付帯部分のネジなどが塩害による影響を受けるとその周辺から被害が広がり、外壁にも塩害の影響が現れるようになるので注意が必要です。

また軒下やベランダなどに設置した電子基盤に、海水に含まれる塩分が付着することもあります。分電盤などに付着すると、内部の基盤を腐食させます。

最悪の場合、電子機器のショートや故障につながってしまいますので、塩害の大きさについても理解しておかなければなりません。

塩害を受けやすい場所

塩害は金属部分に限らず、以下のような、さまざまな場所に影響を及ぼします。

  • 外壁
  • 屋根
  • 玄関部分
  • ドア
  • サッシ
  • シャッター
  • 雨戸
  • コンクリート
  • モルタル

塩害は建物の至る所でダメージを与えるため、大きな被害につながります。

雨水があまり当たらない場所は、雨によって塩を流すことができないため、定期的に水洗いをしておくと付着した塩分からの影響を抑えることができます。

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塩害によって外壁に起こる問題

外壁は塩害によって、様々な影響を受けます。塩害を軽視していると腐食により穴が空き、最悪雨漏りを引き起こします。補修可能な段階で補修することが理想になりますので、塩害により起こる問題についてもみていきましょう。

金属が腐食する

塩害によって引き起こされる外壁の問題は、金属の腐食です。

塩害で金属が腐食すると、金属に穴が空いてしまいます。金属に穴が空くことで考えられる二次被害は、雨漏りです。雨漏りする場所によっては、生活に大きな支障をきたします。

さらに、雨漏りによって室内にも影響が広がります。塩は金属に穴を空けるほどの影響力を持ち、特にトタンやアルミなどの金属は腐食が進行しやすく未然の対策が重要になります。

外壁材が剥がれやすくなる

塩害により広い面積で影響を受けるのが外壁です。

外壁に使用される素材によって、見た目に影響が出るまでに差はありますが、塩害の被害が大きいと、耐久性の強い素材を使用していても外壁材は剥がれやすくなります

さらに、塩害によって外壁材が剥がれると外壁内部の劣化の進行を早めます。外壁への影響は建物の耐久性にも響いてしまうので、補修にも大きな費用が必要になってしまいます。

塗料の劣化が早くなる

外壁に使用する塗料の耐用年数はおおよそ10年といわれていますが、塩害の被害を受けやすい地域は耐用年数が2~5年ほど短くなります

塗料に限ったことではありませんが、耐用年数は長ければ長い方が補修費用を抑えることができるのでメリットになります。

塩害を受けやすい地域は、耐用年数の長い塗料で塗り直しを行い、次回までの時期を延ばすことも、コストを抑えるために必要になります。

幅広い場所が腐食する

塩害の影響は、外壁や金属だけではありません

塩分による影響力は強く、地域や建物の構造によっては外壁や金属より先に、ほかの場所に塩害が現れることもあります。

特に注意しておきたい場所は、屋根やドア、サッシなど、腐食の進行が進むと周辺に影響を広げてしまう場所です。特に屋根は、雨水だけでなく海水も付着するため、注意が必要です。

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外壁の塩害対策

上述した通り、塩害は特定の箇所に起こるものではなく、家の様々な場所に影響を与えます。状態維持のためには家全体に目を向けることが必要になります。そこで以下からは塩害に効果的な対策法を具体的にご紹介します。

塩害に強い外壁を使用する

外壁に使用される素材は、さまざまですが、塩害を受けやすい地域にお住まいの方は塩害に強い外壁素材で塩害対策をおこないましょう。なお塩害対策において、塩害に強い「ガルバリウム鋼板」「タイル」「樹脂系サイディング」のような外壁を使用するのがおすすめです。

ガルバリウム鋼板・・・金属を重ねて作られた外壁材です。金属系の外壁材の中では錆びにくく、耐久性が高いのが特徴。張り替えはカバー工法を選択できるのでコストを抑えられます。

タイル・・・粘土を高温で焼いて板状にした外壁材です。費用は高めになりますが、耐用性が高いのが特徴です。

樹脂系サイディング・・・塩化ビニル樹脂を主原料としている外壁材です。サイディングの中で最も耐久性の高い素材となっており、凍害にも強いのが特徴です。

費用を抑えながらも耐用性を考えるのであれば、ガルバリウム銅板がおすすめです。

タイルは初期費用がかかりますが、耐用性は非常に高い素材になっています。

樹脂系サイディングは、凍害にも強い点から海外でのシェア率は約50%と、世界的にも広く普及している外壁材となっています。

耐久性と耐塩性の強い塗料を使用する

耐久性と耐塩性の強い塗料を使用しましょう。塩害対策におすすめの塗料は「フッ素塗料」「無機塗料」の2つです。

フッ素塗料・・・フッ素が含まれた合成樹脂を主成分とする塗料です。有機材を使った有機塗料の中で最もグレードが高く、耐用年数は15~18年となっています。

無機塗料・・・セラミックなどの無機材を含んだ塗料です。費用は高くなりますが、耐用年数は18~20年と、ランニングコストを抑えることができます。

フッ素塗料は、仕上がりにこだわりたい方におすすめの塗料です。汚れ落ちも良いので、管理の手間を省くことができます。

一方、初期費用が高くなってしまう無機塗料は、有機材中心の塗料と比較すると耐久性は非常に高くなっています。それぞれ目的に合わせて塗料を選ぶといいでしょう。

丁寧な下地処理をおこなう

塗装の効果を最大限に発揮するためには、下地処理が重要になります。

塗装の工程は足場→養生→洗浄→塗装の前に下地処理の順に進められますが、塗装の工程のなかで耐用性に大きく関係するのが下地処理です。

下地処理ではサビの除去や釘の補修・研磨、シーリングの打ち替えなど、経年による傷みを取り除きます。

下地処理を丁寧に行うことで塗装の仕上がりは格段に変わり、塗装本来の効果を発揮します。そのため、外壁塗装の業者を選ぶ際には下地処理も手を抜かずに丁寧に行ってくれる業者を選ぶようにしましょう

屋外の電気機器は室内に設置する

屋外に電気機器を設置している場合、室内への移動が可能であれば室内に設置しましょう。

屋外に設置することで、漏電やショートなどのリスクは高まります。電気機器本体の劣化も進み、買い替えのスピードが早まります。

電気機器の劣化から周辺の壁にも影響を広げることも考えられるので、電気機器はできるだけ室内に設置しましょう

換気扇や室外機は海の逆側に設置する

屋外に設置が必要な換気扇や室外機は海の逆側などに設置しましょう。

換気扇や室外機は外気を取り込む性質があります。海水に含まれる塩分も同様に吸い込んでしまいますので、塩害の被害が大きくなります

特に塩害の被害を受けやすい地域では換気扇や室外機は海の逆側に設置しておきましょう

定期的に掃除をする

塩害は、急激に現れるものではありません。蓄積されて徐々に見た目を変えていきます

そこで、定期的に掃除をしておくのも重要です。塩害対策として、簡単に取り入れることができます。

掃除の際に注意しておくべきことは、高圧洗浄機など圧の強い製品は使用しないことです。

理由としては高圧洗浄機の圧で外壁を傷めることがあるからです。外壁や建物全体の掃除は、シャワーやホースで水圧を抑えて行いましょう

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外壁の塩害対策は知識も重要!信頼できる業者に相談してみよう

海に近い地域だけでなくとも、塩害が起こる可能性はあります。また塩害による外壁への影響は、補修のための費用が必要になります。もしも既に塩害の可能性がある場合はしっかりと業者に相談の上、対策を行いましょう。

ヌリカエなら、あなたにおすすめの信頼できるリフォーム業者を、あなたの希望に沿って紹介します。見積もりは無料になりますので、外壁の相談などお気軽にお問い合わせください。

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