「外壁の汚れが気になる…でも、頻繁に掃除するのは大変」「せっかく塗装するなら、何か付加価値のある塗料を選びたい」
そんなお考えをお持ちの方に注目されているのが、光を利用した化学反応で汚れを分解し洗い流す「セルフクリーニング効果」を持つ光触媒塗料です。
しかし、高性能な塗料となると、やはり気になるのがその料金ですよね。「光触媒塗料って、普通の塗料よりどれくらい高いの?」という疑問は、多くの方が抱くことでしょう。
そこで本記事では、「光触媒塗料の料金」を徹底解説。単価や総額、他の塗料との価格比較、室内での施工価格まで、詳しくご紹介します。
最後は、おすすめの商品ランキングもご紹介していますので
光触媒塗料の価格
光触媒塗料の価格は、一般的な塗料と比較すると高価です。
本書では、光触媒塗料の㎡単価や総額などについて詳しく解説します。
光触媒塗料の単価と総額
光触媒塗料の単価は、1㎡あたり4,000円が目安です。
これを基に、一般的な大きさである30坪の戸建て住宅の外壁(塗装面積約120㎡)に塗装した場合の費用をまとめました。
項目 | 単価(㎡) | 総額(30坪住宅の場合) |
---|---|---|
光触媒塗料 | 4,000円~5,500円 | 48万円~66万円 |
最終的な施工費は、このほかに足場設置費用や高圧洗浄、人件費など、外壁塗装工事に必要な費用が加算されます。30坪住宅の場合、外壁塗装の費用相場は100万円前後です。
光触媒塗料は、塗料自体の価格が高いことに加え丁寧な下地処理や塗装技術が求められます。そのため、全体の工事費は相場よりも高くなるケースが多いです。
他の塗料との価格比較
光触媒塗料が他の塗料と比べてどのくらいの価格帯に位置するのか、差額はどのくらいなのか確認してみましょう。
以下は、光触媒塗料と、外壁塗装で人気のある「アクリル塗料」「シリコン塗料」「フッ素塗料」の㎡単価と耐用年数、総額を比較した表になります。
塗料の種類 | 単価(㎡) | 塗装総額(30坪) | 耐用年数(目安) |
---|---|---|---|
アクリル塗料 | 1,400円~2,000円 | 60万円~100万円 | 5年~8年 |
シリコン塗料 | 2,300円~3,500円 | 80万円~130万円 | 10年~15年 |
フッ素塗料 | 3,800円~4,800円 | 120万円~180万円 | 15年~20年 |
光触媒塗料 | 4,000円~5,500円 | 100万円~150万円 | 15年~20年 |
このように、光触媒塗料は高耐久で知られるフッ素塗料と同等か、それ以上の価格帯となります。
「光触媒塗料」「フッ素塗料」どちらも耐用年数が長いため、アクリル塗料やシリコン塗料のように短いサイクルで塗り替えるよりも、長期的に見ればメンテナンスコストを抑えられるでしょう。
「アクリル塗料」「シリコン塗料」「フッ素塗料」について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
>>シリコン塗料とは?鉄板の人気商品と水性・油性、スプレー・木材用の商品ランキングを紹介!
>>フッ素塗料の特徴は? おすすめの商品ランキングも紹介!
光触媒コーティングの室内施工価格
光触媒塗料は、外壁だけでなく室内の壁や天井にも塗ることができます。室内での施工は「塗装」というより「コーティング」に近く、消臭や抗菌・抗ウイルス機能をもつものが多いです。
以下に、戸建て住宅における室内光触媒コーティングの施工価格の目安をまとめました。
施工面積 | 施工単価(㎡) | 施工金額 |
---|---|---|
25坪 | 8,000円 | 20万円 |
30坪 | 8,000円 | 24万円 |
35坪 | 8,000円 | 28万円 |
40坪 | 8,000円 | 32万円 |
45坪 | 8,000円 | 36万円 |
50坪 | 7,500円 | 37,5万円 |
55坪 | 7,500円 | 41.2万円 |
60坪 | 7,500円 | 45万円 |
室内での施工は足場が不要なため、外壁への施工よりも単価は抑えられます。しかし、それでも家全体となると数十万円の費用がかかるでしょう。
光触媒塗料のおすすめ商品ランキング
光触媒塗料は、太陽光の力で汚れを分解し雨で洗い流すことで、建物の美観を長期的に保てるという大きな特徴があります。そのため、大切な住まいのために光触媒塗料を選びたい、と思われている方も多いでしょう。
しかし、一口に光触媒塗料といっても製品ごとに性能や特徴が異なり、価格帯も幅広いため、「我が家に最適なのはどれか分からない…」と感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで本章では、おすすめの光触媒塗料をランキング形式でご紹介します。納得のいく塗料選びの参考としてご覧ください。
なお、ランキング順位は2025年7月時点における「ヌリカエ」のデスクリサーチに基づいて作成しております。
順位 | 屋根材 | メーカー | 特徴 | 参考価格 | 適応下地 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | ![]() ハイパーシーラーエポ |
ロックペイント |
|
20,878円(15kg) | 窯業系サイディングボード、セメント系建材、カラーベスト、セメント瓦、金属系建材、硬質塩ビ、FRP、木部、各種旧塗膜 |
2位 | ![]() 無光触媒ベストクリーンコート |
M.I.T |
|
93,478円(4kg) | 住宅・ホテルなどの部屋やトイレなどの壁面 |
3位 | ![]() COZY PACK Air 濃彩 |
DNT |
|
18,678円(4kg) | コンクリート、モルタウ、ビニルクロス、木部 |
4位 | ![]() PROTECTON® インテリアウォール VK-500 |
日本ペイント |
|
12,078円(3kg) | マンション・戸建・教育施設・商業施設・病院など、抗ウイルス・抗菌対策が求められる建物内部壁面 |
5位 | ![]() エコフレッシュクリーン |
エスケー化研 |
|
17,578円(4kg) | コンクリート、モルタル、石膏ボード、各種ボード、各種旧塗膜など |
データ出典:2025年7月時点における各メーカーのホームページ・ECサイトより
それぞれの塗料について詳しくご紹介していきます。
1位:ロックペイント「ハイパーシーラーエポ」
「ハイパーシーラーエポ」は、抜群の付着力を発揮する下塗り(シーラー)の光触媒塗料です。特殊エポキシ樹脂が素材の深くまで浸透し、吸い込みの激しいセメント系素地や劣化した旧塗膜を内側から強固に補強します。
対応下地も、無機系から各種金属系素材まで幅広く対応しているため、場所問わず使える万能性も魅力です。。乾燥が速く作業性にも優れているので施工もしやすい光触媒塗料となります。
2位:M.I.T「無光触媒ベストクリーンコート」
光触媒の弱点であった「光がないと機能しない」という常識を覆すのが、この「無光触媒ベストクリーンコート」です。これまでの光触媒が紫外線に反応するのに対し、本製品は空気中の酸素や水分そのものが触媒となっています。
そのため、光の当たらない室内やクローゼット、洗面所などでも、消臭・抗菌・防カビ・防汚効果に期待できるでしょう。人体や環境にも配慮した安全な成分で、病院やホテル、住宅のトイレなど、高い衛生環境が求められる場所で多くの実績があります。
3位:DNT「COZY PACK Air 濃彩」
「COZY PACK Air」は、人や環境への配慮で定評のある超低臭・ゼロVOC塗料「COZY PACK」に、最先端の光触媒技術を融合させた高機能室内用塗料です。
太陽光だけでなく室内照明のわずかな光にも反応し、第三者機関の実証試験ではウイルスを4時間、菌を8時間で99.9%以上抑制する結果が得られています。塗装中・塗装後も臭いがほとんどなく、学校や店舗、オフィスなど、場面問わず作業が可能です。
4位:日本ペイント「PROTECTON® インテリアウォール VK-500」
「VK-500」は、日本ペイントによる抗ウイルス・抗菌塗料のブランド「PROTECTON®」シリーズにおける室内用塗料の上位グレードです。可視光応答形光触媒技術により、室内の照明に反応してウイルスや菌を99.9%抑制。
その高い性能から、抗ウイルス加工認証の「SIAA」と光触媒工業会認証の「PIAJ」を取得しています。建材や家具から放散されるホルムアルデヒドなどの化学物質を吸着・無害化する性能もあるため、安全性の高い光触媒塗料です。
5位:エスケー化研「エコフレッシュクリーン」
「エコフレッシュクリーン」は、光触媒機能に銀系抗菌剤を組み合わせることで、より高度な衛生環境を実現する室内用塗料です。光の当たる場所では光触媒が、光の届きにくい場所では銀イオンが作用し、室内の様々な細菌に対して優れた抗菌性を発揮します。
独自の「水性架橋技術」により、緻密で汚れが付きにくい塗膜を形成。日常生活で付着した手垢や油汚れも簡単に拭き取れるため、キッチンや子供部屋など、清潔さを保ちたい空間の塗装にも効果的です。
まとめ
光触媒塗料の料金は、一般的なシリコン塗料などと比較すると高価で、フッ素塗料と同じくらいのハイグレードな価格帯に位置します。
外壁塗装の場合、30坪の住宅では塗料代で48万円~66万円、室内コーティングの場合は20万円~45万円程度が相場です。
初期費用はかかりますが、汚れにくさや空気浄化性能、長い耐用年数なども含めて考えると、長期的な視点ではコストパフォーマンスがよい塗料となるでしょう。
光触媒塗料を選ぶ際は、その料金だけでなく、独自の機能性がご自身のニーズに合っているかをじっくり検討することが大切です。正確な料金を知るためには、必ず専門の塗装業者に見積もりを依頼し、詳細な説明を受けるようにしましょう。