「外壁材にアルミサイディングを検討しているが、いくらかかるのかを知りたい」
「アルミサイディングの価格を、ほかの金属サイディングと比較して検討してみたい」
本記事では上記のような悩みに答え、アルミサイディングのメリット、デメリットからおすすめメーカーの商品までを解説していきます。
アルミサイディングの価格は?
アルミサイディングの価格は一般的な30坪程度の戸建て住宅の場合、以下の通りです。
- カバー工法(重ね張り工事):120~400万円
- 張り替え工事:140~400万円
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それぞれの価格は、施工を行う面積から自宅周辺の環境によって変わる ため、あくまでも目安としてとらえてください。
カバー工法と張り替え工事の違いは、「既存の外壁を撤去するかどうか」です。張り替え工事では、既存の外壁を撤去する作業が発生するため、カバー工法よりも費用が嵩みます。
一方でカバー工法では、既存の外壁の上に新しい外壁材を重ねる工法になるため、外壁の撤去作業が発生せず、費用を抑えることが可能です。
また、新たに貼り付けるアルミサイディングの種類によっても価格は変わってくるため、実際にいくらかかかるかは必ず業者から詳細な見積もりを取得するようにしてください。
アルミサイディングとガルバリウムの違いを比較
アルミサイディングと検討する際に、比較として挙げられるのが同じ金属サイディングである「ガルバリウム」です。
ガルバリウムとは、アルミニウム、亜鉛、シリコンを主成分とする合金でメッキされた鋼板のことで、耐久性や耐熱性に優れており、さまざまな場所で外壁材として利用されています。
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アルミサイディングとガルバリウムの比較 は、以下の表を参照してください。
項目 | アルミサイディング | ガルバリウム |
---|---|---|
重さ | 軽量(ガルバリウムより軽い) | 軽量(アルミサイディングより重い) |
耐用年数 | 35~40年 | 30~35年 |
価格 | 高価 | アルミサイディングより”安価” |
断熱性 | 高い(断熱材と一体型が多い) | 高い(断熱材と組み合わせることが必要) |
防錆性 | 高い(ガルバリウムよりも錆びにくい) | 高い |
デザイン性 | 少ない(シンプルなものが多い) | 多い(デザイン、カラーバリエーションが豊富) |
アルミサイディングとガルバリウムのどちらが良いのかの考え方
アルミサイディングとガルバリウムの比較をする際は、上記の表を参考に「自分自身がどこを重視するか」を考えるとよいでしょう。
たとえば以下のような視点から考えると、どちらがよいのかは変わってきます。
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コストパフォーマンスを考えて、少しでも安価な方を選択したい!
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コストはガルバリウムの方が抑えられるので、ガルバリウムがおすすめです。
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コストはかかっても構わないから、軽量性や防錆性、断熱性などの機能面を重視したい!
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機能面を比較すると、防錆性や断熱性、耐用年数からアルミサイディングがおすすめになります。
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せっかくだから自分の好みのデザインにしたい!
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デザイン面を重視すると、カラーバリエーションが豊富なガルバリウムがおすすめになります。
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外壁のリフォームはカバー工法を検討しているから、外壁材は軽い方がよさそう!
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カバー工法だと既存の外壁の上から新しい外壁材を設置するので、より軽量で建物に負担がかからないアルミサイディングが適しています。
どちらも優れた金属サイディングであるため、自分自身がどこを重視したいかで選択するとよいでしょう。
アルミサイディングのメリット
アルミサイディングのメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
アルミサイディングのメリット
- 耐震性に優れている
- 断熱性に優れている
- 耐食性に優れている
耐震性に優れている
金属サイディングの中でもかなり軽量な素材であるアルミサイディングは、建物への負担を少なくできるのが大きな特徴です。
建物の耐震性は重量によって左右されるため、軽量であればあるほど耐震性は高くなります。
そのため軽量であるアルミサイディングは、建物への負担が少なくなるため、ほかの外壁材よりも耐震性に優れていることになります。
断熱性に優れている
アルミサイディングはほかの外壁材とは異なり、断熱材と一体型なって作られています。
具体的には金属の表面材に断熱材が含まれているので、外気の影響を受けにくくなるのが特徴です。
夏は涼しく、冬は暖かい快適な室内環境を整えることにつながります。
耐食性に優れている
耐食性とは「材料が錆びに強いかどうか」を図る性質のことです。
アルミサイディングは耐食性に優れており、錆びにくいため、長い間きれいな状態で外壁を維持しやすくなります。
雨風にさらされても劣化を防げるのは、大きなメリットといえるでしょう。
アルミサイディングのデメリット
アルミサイディングのデメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
アルミサイディングのデメリット
- 価格が高い
- カラーバリエーションが限定的
- 傷がつきやすい
価格が高い
アルミサイディングは機能性が高く、非常に優れていることからグレードの高い商品になります。
そのためガルバリウムやほかの金属サイディングと比較しても、価格は高いのがネックです。
もちろん価格に見合った機能を有していますが、予算を考えて選定をする必要があります。
カラーバリエーションが限定的
アルミサイディングのカラーバリエーションやデザインは、シンプルのものに限定されることもデメリットです。
なぜならアルミサイディングは表面を成形できないためです。表面を成形できるガルバリウムと比較すると、デザイン性は劣ってしまいます。
アルミサイディングのデザインでも好みのものがあれば良いですが、なかなか見つからない場合はガルバリウムなどから検討するとよいでしょう。
傷がつきやすい
アルミサイディングは衝撃に弱い素材であるため、少しの衝撃でも傷がつきやすいのがデメリットです。
たとえば台風で小石が当たってしまうなどでも、外壁が傷ついてしまう恐れもあります。
周辺の住環境を確認し、傷がつきやすいかどうかも検討してから選定するとよいでしょう。
アルミサイディングの価格を抑える方法
アルミサイディングは高価な素材であるために、施工価格も高くなってしまいがちです。施工費用を安く抑えるためには、以下の2つの方法を検討してみてください。
- 相見積もりをとる
- 補助金を活用できないかを確認する
相見積もりをとる
外壁工事を検討する際には、1社だけではなく複数の業者から必ず相見積もりをとるようにしてください。
なぜなら1社だけからの見積もりだと、金額が適正かどうか、施工内容が問題ないかどうかを判断できないからです。
相見積もりをとることで、複数の見積書の項目を比較検討ができ、金額も問題がないかを確認できます。比較検討ができれば、適切な施工をしてくれる業者かどうかも判断がしやすくなります。
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なお、相見積もりは多くとりすぎてしまうと時間や比較の手間がかかってしまうため、3社程度 に留めておくとよいでしょう。
補助金を活用できないかを確認する
自治体によっては外壁工事に活用できる補助金を提供している場合があります。
補助金を活用することで、施工費用のいくばくかを負担してもらえるため、より費用を抑えて施工を行うことが可能です。
もちろん補助金を提供している自治体であっても、適用条件があるため、きちんと内容を確認してから応募することが大切です。
補助金や助成金の活用については、以下の記事にまとめていますので、あわせて参考にしてください。
アルミサイディングのおすすめメーカーと商品
アルミサイディングのおすすめのメーカーとメーカー別に商品の紹介を行います。
どのアルミサイディングがよいか迷っている場合は、まずは以下の3つのメーカーの商品から検討してみてください。
- YKK AP株式会社
- 旭トステム外装株式会社
- 東邦シートフレーム株式会社
YKK AP株式会社
YKK AP株式会社は、窓やドアなどの建材事業で知られる大手メーカーです。
金属サイディングでは耐候性・防火性に優れたアルミサイディングを提供し、軽量で耐震性に優れ、錆に強いのが特徴です。
人気の商品である「アルカベール」は豊富な柄とカラーで人気があり、外壁リフォームのカバー工法にもおすすめです。
商品 | 特徴 | 参考価格 |
---|---|---|
![]() ラインバークスパン(モダンシリーズ) |
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28,900円 |
![]() ルシアスサイディング(木目柄シリーズ) |
|
41,400円 |
![]() シャインウォール |
|
23,900円 |
旭トステム外装株式会社
旭トステム外装株式会社は、金属サイディングを中心に展開する専門メーカーです。
軽量で断熱性の高いアルミサイディングを数多く取り扱っており、その重さは窯業系サイディングの1/8という軽さです。代表的な「Danサイディング」は意匠性と施工性の高さが魅力で、人気を博しています。
商品 | 特徴 | 参考価格 |
---|---|---|
![]() ティーレⅢ |
|
5,550円/㎡ |
![]() デューネ |
|
5,550円/㎡ |
![]() スタッコ |
|
5,550円/㎡ |
東邦シートフレーム株式会社
東邦シートフレーム株式会社は80年以上の歴史を誇る、金属サイディングの製造に力を入れているメーカーです。
金属サイディングは高い評価を受けており、「メタルテクスチャー」や「ウッドテクスチャー」「ベーシックテクスチャー」などのシリーズを展開しています。
「塗膜10年保証」など、長く安心して利用できる保証も用意されているのも特徴です。
商品 | 特徴 | 参考価格 |
---|---|---|
![]() アサヒウォール25 |
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43,978円/1セット(6枚) |
![]() アサヒウォール25リンクル |
|
61,578円/1セット(6枚) |
![]() 7.5EX |
|
57,178円/1セット(12枚) |
まとめ
アルミサイディングはグレードが高い商品であるため、価格はどうしても高くなってしまいますが、その分機能性は申し分ありません。
耐久性が高いのはもちろんのこと、施工がしやすい素材でもあるため取り扱っている業者も多いため、予算と相談しながら検討するのがおすすめです。アルミサイディングの比較対象としてガルバリウムが挙げられます。どちらも優れた屋根材になるため、自身が何を重視するかを明確にしておくとよいでしょう。
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基準を明確にしておくことで後悔のない選択をすることにつながります。