プレマテックス株式会社が開発した「タテイル」シリーズは「塗るタイル」とも称される塗料で、塗料の中でも最高級品と言われています。
商品によっては、期待耐用年数が30年もある耐久性の高さが特徴です。
本記事では、タテイルシリーズのメリット・デメリット、シリーズの各商品の特徴についてご紹介します。
尚、こちらの記事での価格・耐用年数は執筆時点の情報をもとに紹介しています。
私の家だといくら?
タテイルシリーズとは?
タテイルシリーズとはプレマテックス株式会社が開発した屋根・外壁用塗料です。
「超耐候性」「超低汚染性」「難燃性」「防藻・防カビ性」などを兼ね備えた高級塗料となっています。なお、本記事でもご紹介している通り、タテイルシリーズには「タテイル2」、無機塗料である「タテイルアクア」など、多数のシリーズ・商品展開があります。
私の家だといくら?
タテイルシリーズのメリット
シリーズによっても変わりますが、タテイルシリーズにおいて共通して見られる代表的な特徴として、「耐候性が高い」「汚れにくい」などの2つのメリット・特徴があげられます。
耐候性が高い
タテイルシリーズで最大の特徴と言えるのがその耐候性の高さです。シリーズによっては約30年間塗り替えの必要がなく、塗り替えの回数を大幅に抑えられるようになります。
なお、シリーズに応じた期待耐用年数は以下の通りとなっています。
製品名 | 期待耐用年数 |
---|---|
タテイルシリーズ | 30年 |
タテイルアクアシリーズ | 25年 |
タテイル2 | 30年 |
タテイルαプレミアムエディションシリーズ | 約18~20年 |
タテイルフロン | 25年 |
汚れにくく、家の外観を美しく保ってくれる
タテイルシリーズ共通の特徴として、ハイドロクリーニング効果による低汚染性が挙げられます。
塗膜にシラノール層が形成され、外壁面が水に馴染みやすくなるため、仮に汚れがついても雨などによって流れやすくなっています。
またタテイルシリーズは高硬度(5H)の塗料です。これによって外壁にキズが付きにくいという特徴を持っています。外壁や屋根の傷から入り込む汚れなども防ぐことができるため、家の美観を長期間保ち続けることができます。
私の家だといくら?
タテイルのデメリットとは?
タテイルシリーズのデメリットとして、価格が高いことが挙げられます。タテイルシリーズはご紹介した通り、高性能な塗料です。そのため、シリーズや商品によっても変わりますが、通常のシリコン系塗料などに比べると倍近くするものもあります。
例えばこちらの塗装会社の価格案内では、「期待耐用年数30年を誇る新世代無機塗料(タテイル) ¥4,300~/㎡」と案内あります。
一般的なシリコン塗料は「2,300円/㎡」になります。
しかし、一般的なシリコン系塗料の耐用年数は外壁の場合10年~15年となっていますが、上述した通り、タテイルシリーズは18~30年と耐久年数が高いのも特徴です。
今後も長く、現在の家に住む予定の方は、タテイルシリーズを選択すると施工回数を抑えられるため、長期的に見れば外壁塗装の費用を削減できます。
私の家だといくら?
タテイルのシリーズや各商品の特徴
タテイルには、以下のような5つのシリーズと、それに応じた様々な商品が展開されています。
シリーズ名 | 製品名 |
---|---|
タテイルシリーズ |
|
タテイル2 |
|
タテイルアクアシリーズ |
|
タテイルαプレミアムエディションシリーズ |
|
タテイルフロン |
|
タテイルシリーズ
「タテイルシリーズ」は無機塗料と有機塗料の長所のみを持つハイブリッド塗料で、「タテイル2」はタテイルシリーズをアップグレードさせた塗料、「タテイルアクアシリーズ」はタテイルシリーズの特徴を持つ水性塗料です。
また「タテイルαプレミアムエディションシリーズ」は、自動車などで使用される多重ラジカル制御形酸化チタンを初めて住宅塗装分野に導入した塗料で、「タテイルフロン」はフッ素を用いたハイブリッド形無機塗料となっています。
以下ではそれぞれのシリーズと商品について具体的に解説します。
タテイル
タテイルは、無機塗料の長所でもある「耐候性」「低汚染性」「高硬度」「難燃性」に、有機塗料の長所である「フレキシブル性」を併せ持つハイブリッド型の塗料です。
原材料にガラスの原材料でもある石英(硅石)が導入されており、石英から金属ケイ素を作り、さらに化学反応を加え、無機と有機の性質を兼ね備えた合成樹脂を作り出すことに成功しています。
石英が使われるガラスは「石英ガラス」と呼ばれ、通常のガラスよりも耐熱性に優れており、1,000度の熱でも割れることはありません。
このようにタテイルは石英ガラスの持つ耐熱性も併せ持っているため、フッ素塗料よりも高い難燃性を誇っています。
また、タテイルで塗装を行った後には塗膜表層にシラノール層が形成されます。シラノールとは塗料に含まれるアルコキシシランと空気中の水分に反応することで形成される化合物のことです。
シラノール層によって、親水性の高い塗膜が形成されるため、低汚染性能が発揮されます。
タテイル美館
タテイル美館は、タテイルの性能をそのままに透明性をプラスした塗料です。建物の外壁をサイディング仕上げとした場合、サイディングが汚れて美観を低下させた後に外壁の塗装を行うと、カラー塗料によってサイディングを塗りつぶしてしまいます。
透明塗料でもあるタテイル美館であれば、サイディングの上から塗っても、サイディングの意匠をそのまま生かすことができます。シラノール層は紫外線の透過も抑制する性能もあるため、サイディングボードの色あせや艶落ちを防ぎます。
タテイル2
タテイル2は、タテイルを超える耐候性を実現するためにつくられた塗料です。酸化チタンを用いた多重ラジカル制御塗料となっています。
多重ラジカル制御塗料は主に自動車に使用される塗料で、酸化チタンが紫外線や水、空気などによって劣化することを抑制した塗料のことです。
有機HRC技術によって、無機素材に依存せず、有機素材のポテンシャルを最大限まで引き出すことを可能としています。
タテイルアクアシリーズ
タテイルアクアシリーズは、タテイルシリーズでの水性無機塗料です。2液水性タイプの塗料のため、ニオイが少なく環境にも優しいのが特徴です。
タテイルアクア
タテイルアクアは超耐候性と環境性を持つ水性無機塗料です。タイプは「艶あり」と「3分艶」から選択でき、「3分艶」はシックで落ち着いた風合いに仕上がります。
タテイル美館アクア
タテイル美館アクアはタテイル美館の性能に透明性を加えた透明塗料です。こちらも「艶あり」、「半艶」、「艶消し」から選択できます。
タテイルαプレミアムエディションシリーズ
タテイルαプレミアムエディションシリーズは、タテイル2と同じ多重ラジカル抑制を持った無機塗料です。
以下の5つの技術によって多重ラジカル制御を実現しています。
- 厚い多重構造無機バリア層によって酸化チタンの表面をコート。紫外線の侵入を防止
- 発生したラジカルを多重構造無機バリア内に封じ込め、ラジカルの増殖を抑制
- 紫外線吸収剤によって紫外線を吸収し熱などのエネルギーに変換して放出
- 光安定剤によって発生したラジカルを封じ込め、増殖を抑制
- 紫外線に強い石英を原料とした合成樹脂を採用
タテイルαプレミアムエディション
タテイルαプレミアムエディションは、タテイルの持つ性能を強化した弱溶剤2液超低汚染形無機塗料です。「艶あり」、「半艶」、「3分艶」の3種類から選択が可能です。
タテイルαサンクールプレミアムエディション
タテイルαサンクールプレミアムエディションは、タテイルαプレミアムエディションの性能に遮熱性能をプラスした弱溶剤2液超低汚染形無機塗料です。一般的な遮熱塗料はカーボンブラックを使わないことで遮熱性能を向上させます。
しかしカーボンブラックを使わないことで、紫外線に弱い顔料から退色していくというデメリットも持っています。
タテイルαサンクールプレミアムエディションは、耐候性の高い顔料を使い、各顔料の退色スピードを合わせることで、変色をより抑えられるようになっています。
タテイルα美館プレミアムエディションの特徴
タテイルα美館プレミアムエディションは、タテイルαプレミアムエディションに透明性を追加した透明塗料です。「艶あり」と「3分艶」から選択できます。
タテイルフロンの特徴
タテイルフロンは、フッ素を使用したハイブリッド型の水性2液フッ素ハイブリッド形無機塗料です。こちらも「艶あり」と「3分艶」から選択できます。
私の家だといくら?
タテイルはシリーズが豊富!用途に応じて使用しよう
タテイルは30年近く塗り替えを必要としないため、長期間その高い性能を維持できます。またタテイルは業者販売にのみ対応しており、個人での購入ができないため、自分で塗り替えを行うことはできず、業者に依頼する必要があります。
リフォームや外壁など、業者を探す際には「ヌリカエ」がおすすめです。ヌリカエであれば、家の近くの業者をすぐに探すことが出来ることに加え、対話形式で見積もりをお願いすることもできます。
外壁の塗り替えを検討している方は是非使ってみてはいかがでしょうか。
こちらの記事をふまえたうえで、外壁塗装の塗料の基礎知識から知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
あなたのお家
外壁塗装するといくら?