よくあるリフォームトラブルのランキング!おすすめの相談先や業者の選び方も解説

  • 【更新日】2025-06-27
リフォームトラブル

理想の住まいを実現するためのリフォーム。しかし、残念ながら「工事内容が契約と違う」「後から高額な追加費用を請求された」といったトラブルは後を絶ちません。

大切なマイホームのリフォームで後悔しないためには、事前にトラブルの傾向と対策を知っておくことが非常に重要です。

そこで本記事では、よくあるリフォームトラブルのランキングや、トラブルを未然に防ぐための対策、信頼できる業者の見分け方などについて詳しく解説していきます。

私の家だといくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

相談件数の多いリフォームトラブルのランキング

まずは、どのようなリフォームトラブルが多いのかを知ることから始めましょう。

以下は、住宅リフォームの専門相談窓口に寄せられる相談内容を基にした、トラブルランキングです。

順位 屋根材 概要
1位 雨漏り
不具合がある(雨漏り、ひび割れ、設備の故障など)
雨漏り、ひび割れ、設備の故障など
2位  工事内容が契約と異なる
工事が契約内容と異なる(仕様、材質が違うなど)
仕様、材質が違うなど
3位 追加請求
追加費用が発生する
工事途中の追加費用
4位 工期遅れ
工期の遅れ
天候や業者都合による遅延
5位 工事後の対応不備
工事後の対応不備
業者との連絡不通、対応漏れ

データ出典:公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住宅相談統計速報」などを基に作成

リフォームにおけるトラブルでは、工事の品質に関する「不具合」が最も多いです。次いで、工事契約内容との差異、追加費用の発生となります。

続いて、それぞれのトラブルについて詳しく見ていきましょう。

1位:不具合がある

リフォームで最も多いトラブルは、リフォーム後の雨漏り、建具のがたつき、外壁のひび割れ、設備の故障といった「不具合」です。

不具合は、施工不良や手抜き工事、あるいは設計上のミスなどが原因で起こります。工事完了直後は問題なくても、数ヶ月から数年経ってから発覚するケースも少なくありません

実際に、雨漏りのリフォームした方のなかには、リフォーム後すぐに再発してしまった方もいます。

雨漏り補修を含むリフォーム工事を行いました。工事後、数ヶ月で雨漏りが発生しました。リフォーム業者は、無償で補修工事をしましたが、補修後も雨漏りが止まりませんでした。数回無償で補修した後、今後は有償となると言い出しました。(一部抜粋)
引用元:住まいるダイヤル

雨漏りの再発は、リフォームトラブルのなかでもよく聞かれるものの一つです。

そのため、万が一に備え契約時には、アフターフォローや保証内容について確認しておくと安心です。

2位:工事が契約内容と異なる

工事が契約内容と異なるのも、よくあるリフォームトラブルです。「打ち合わせと違う仕様になっている」「頼んでいない工事が行われている」といったケースも含まれます。

以下は、リフォームにおいて契約と違う工事をされた方の体験談です。

先日、引渡しを受けましたが、打合せと異なるところが多数あります。工務店は下請業者に丸投げし、打合せに従った指示をしなかったようです。
(中略)
床・壁に断熱材が入っていないことが、大工の話から明らかになりました。システムキッチンが打合せした予定のものよりも、10万円程度安いものが入っています。(一部抜粋)
引用元:住まいるダイヤル

工事内容と契約が違う理由としては、このように契約する業者と実際の施工業者との間におけるコミュニケーション不足もあります。

契約内容に関しては口頭での約束だけでは証拠が残らないため、業者との取り決めは全て契約書や仕様書に残しておくようにしましょう。

また、色や材質がイメージと違ったという場合もありまずが、こちらは施主側のミスとなります。デザインに関することは、施工前に実物を見て確認することが大切です。

3位:追加費用が発生する

「追加の補修が必要になった」「新たな不具合が見つかった」などの理由から、後から追加費用が請求されることもあります。

業者にとっても予期せぬ事態であれば、正当な理由で追加工事が発生してしまう場合もあるでしょう。しかし、悪質な業者は儲けたいがために、後から高額な請求をする手口と使うことも考えられます。

以下に、リフォームにおいて途中から追加請求された方の体験談をご紹介します。

知り合いのリフォーム業者に増築を含む台所などのリフォーム工事を見積額420万円で依頼しましたが、見積金額を大幅に超える額の請求書が届きました。今まで追加工事代金についての説明はなく、リフォーム業者が勝手に工事内容を変更したものもあります。(一部抜粋)
引用元:住まいるダイヤル

当初の契約にはない工事が勝手に行われ、追加請求されるケースもあるようです。

追加費用の発生を避けるためには、契約前に見積書の内容をよく確認し、費用に「一式」などの曖昧な項目がないか確認しましょう。

また、追加工事が発生する場合の連絡方法や金額の決め方について、事前に業者と取り決めておくこと安心です。

4位:工期の遅れ

天候不順や予期せぬトラブルなど、やむを得ない理由で工期が遅れることはあります。しかし、業者の段取りの悪さや人手不足が原因で、明確な理由なく工事が遅々として進まないケースもトラブルになりがちです。

工期の遅れにあった方の体験談をご紹介します。

契約をしたのは、今年6月で、8月中に着工、工期は10日間の予定でした。ところが、年末が近づいた現在でも完成していません。工事代金105万円のうち、着工時に35万円を支払っています。
(中略)
塗装工事は1日に1時間ぐらいしか作業していない日が続きました。現在でも瓦に隙間があることを指摘しているのですが、直しに来ません。1か月前に代金の請求書が届きました。隙間を補修しなければ支払いませんと約束していたのですが、工事日に連絡もなく来ませんでした。
(一部抜粋)
引用元:住まいるダイヤル

住まいるダイヤルによると、最終的に工事が完了されないのであれば工期遅れを理由に契約を解除できる可能性があると回答されています。

工期が遅れると、仮住まいの費用がかさむなど施主の負担が大きくなります。また、遅延による損害を追加請求される可能性もゼロではありません。天候不順による工期の遅れは仕方ありませんが、業者側が原因で工期が遅れる可能性も考えおくと良いでしょう。

梅雨時期など雨の降りやすい時期の施工は避ける、工事の前後に予定を詰め込まないといった対策も有効です。

5位:工事後の対応不備

「工事が終わった途端に連絡が取れなくなった」「不具合の補修を依頼しても一向に来てくれない」など、業者対応に関するトラブルも聞かれます。

ほとんどの業者は、不具合や疑問点などがあればすぐに対応してくれます。しかし、悪質な業者の場合は「保証対象外だ」と言い逃れをしたり、対応を先延ばしにされたりするケースもあるでしょう。

以下は、工事後の不具合修正を依頼したにもかかわらず、連絡がつながらない方の体験談です。

築1年半の戸建て住宅に不具合が発生したため、新築当時の施工業者(住宅事業者)に補修を依頼しましたが、何の音沙汰もありません。どうにか住宅事業者に対応してほしいと考えていますが、どのように交渉すればよいでしょうか?
引用元:住まいるダイヤル

工事の保証期間内であれば、業者は不具合を無償補修する義務があります。

そのため、保証制度がある場合は契約前に書面で保証書を発行してもらい、「保証の期間」「保証される不具合の範囲」「免責事項」などを確認しておきましょう。

私の家だといくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

リフォームトラブルを避けるおすすめの対策方法

リフォームトラブルは、少しの注意で未然に防げるケースが多いです。

そこで本章では、誰でも実践できる、以下の3つの主な対策方法についてご紹介します。

おすすめの対策方法

  1. 契約内容を隅々まで確認する
  2. 業者とやり取りした内容は記録する
  3. 不具合は写真を撮って記録する

それぞれ詳しく解説していきます。

契約内容を隅々まで確認する

契約書は、業者と施主の間の唯一の公式な約束事です。面倒に感じても、必ず隅々まで目を通しましょう。

特に「工事内容」「使用する材料のメーカー・品番」「工事金額(追加料金の規定)」「工期」「保証内容・期間」の5点は、念入りに確認してください。

少しでも疑問や不明な点があれば、署名・捺印する前に必ず業者に質問し、回答を書面で残してもらうと安心です。

業者とやり取りした内容は記録をとる

打ち合わせの内容や電話での会話など、業者とのやり取りはメモや議事録、音声録音などで記録に残す習慣をつけましょう。「言った・言わない」のトラブルを防ぐための強力な証拠になります。

メールやSNSなど、文面でやり取りが残るツールを活用するのも有効です。重要な決定事項は、必ず書面で再確認するようにしてください。

不具合は写真をとって記録する

工事中や工事後に不具合や気になる点を見つけたら、すぐに日付のわかる状態で写真を撮っておきましょう 写真は、客観的な状況証拠として非常に有効です。

特に、壁紙の下や床下など、工事が進むと見えなくなってしまう箇所の写真は、後のトラブル解決に大きく役立つ可能性があります。

私の家だといくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

リフォームトラブルでおすすめの相談先

万が一リフォームでトラブルが発生してしまった場合、当事者同士での解決が難しいケースもあります。このような時は、第三者の専門機関に相談しましょう。

以下は、住宅リフォームのトラブルにおける主な相談先です。

相談先 概要
住まいるダイヤル
住まいダイヤル
国土交通大臣から指定を受けた公的な相談窓口
国民生活センター
国民生活センター
消費生活全般に関する相談を受け付ける独立行政法人
弁護士
弁護士
交渉の代理や訴訟対応を依頼できる
最も代表的なものは、住まいるダイヤル、国民生活センターの2つです。

弁護士はあらゆる法律トラブルにおける相談先となりますが、費用も高く最終手段として考えていただく方が良いでしょう。

続いては、それぞれの相談先について詳しく解説します。

住まいるダイヤル

住まいるダイヤル

画像出典:住まいるダイヤル

リフォームトラブルかもしれないと感じたら、まずは「住まいるダイヤル(公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター)」に相談してみましょう。

住まいるダイヤルは、国土交通大臣指定の公的機関なので安心して利用できます。電話一本で、建築士の資格を持つ相談員に無料で相談可能です。

トラブル解決に向けたアドバイスや今後の対応などについて教えてもらうこともできます。

参考:住まいるダイヤル|公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター

国民生活センター

国民生活センター

画像出典:国民生活センター

契約に関するトラブルや悪質な手口に遭った場合は「国民生活センター」にも相談できます。消費者ホットライン「188」に電話すると、最寄りの消費生活センターにつながり、専門の相談員が対応してくれます。

過去のトラブル事例にも精通しており、解決に向けた具体的な助言も受けられるでしょう。

国民生活センターのホームページでは、リフォームを含め様々なトラブル事例やその対応について情報を発信しています。

参考:独立行政法人 国民生活センター

弁護士

弁護士

リフォーム業者との交渉が完全に決裂し、損害賠償などを求める場合は、弁護士への相談が必要になります。

弁護士費用は高額ですが、法的な観点から代理人として交渉を進めてくれるZことが魅力です。まずは無料法律相談などを利用し、見通しを確認してみるのが良いでしょう。

私の家だといくら?

※1時間以内に74人が ヌリカエで料金診断しました。

リフォームにおける怪しい業者と優良業者の違い

トラブルを避ける上で最も重要なのが「業者選び」です。

そこで、怪しい業者と優良業者を見分けるための3つのポイントを以下の表にまとめました。

比較項目 優良業者 怪しい業者
悪徳業者
見積もり項目の細かさ 材料名や数量、単価などが詳細に記載されている 「外壁塗装工事 一式」など、内訳が不明な項目が多い
契約催促の有無 納得するまで考える時間をくれる 「今日契約すれば大幅値引き」などと契約を急かす
口コミや実績の有無 施工事例を写真付きで公開している
建設業許可や資格を保有している
施工実績や会社の所在地が曖昧

それぞれの項目について詳しくご紹介します。

見積もり項目の細かさ

優良業者の見積書は、どの工事にいくらかかるのかが明確にわかるように、項目が細かく記載されています。

一方、怪しい業者は「一式」という言葉を多用し、詳細をごまかそうとします。詳細な費用が分からなければ、後から追加料金を請求されても妥当性を判断できません。

そのため、契約前には見積もりに書かれている費用について確認し「一式」などとひとまとめにされているものがあれば「具体的に何がどのくらいかかるのか」について質問しておくと安心です。

契約催促の有無

「今だけ」「あなただけ」といった言葉で契約を迫る業者は、焦って契約しないようにしましょう。特に今日契約すれば安くなる」といったセールストークは、悪徳業者が良く行う契約手口です。

優良な業者であれば、施主のことを考え他社と比較検討する時間などを取ってくれます。

契約内内容や、後程ご紹介する業者の実績などを総合的に判断し、納得のいった上で契約するようにしてください。

口コミや実績の有無

気になる業者や見積もりとった業者があれば、会社のウェブサイトやリフォーム紹介サイトなどで、過去の施工事例やお客様の声を確認しておくことをおすすめします。

実際に工事を依頼した方の評価の高い業者であれば、信頼でき安心して任せられるでしょう。

また、一級塗装技能士などの資格取得者がいる業者も安心して任せられるかどうかの判断材料となります。

まとめ

リフォームは100万円を超えることも多く、決して安い買い物ではありません。だからこそ、業者任せにせず自身が正しい知識を持って臨むことが、トラブルを回避し後悔をなくすためのポイントです。

ご紹介したトラブルの傾向と対策を頭に入れ、「契約書をしっかり確認する」「やり取りを記録する」「不具合は写真に残す」という3つの基本を徹底しましょう。

また、複数の業者から見積もりを取った上で、実績や口コミなども確認しながら安心して任せられる業者を選ぶことが大切です。