屋根塗装パーフェクトガイド~費用相場・時期・工法・屋根材・見積り~

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「10年に一度」と言われる屋根塗装。

でも、その屋根塗装、本当に必要でしょうか?
また、実際の費用相場はいくらでしょうか?

本記事では、屋根塗装の適切な時期、屋根材ごとの特徴、工法、見積り方法等に触れながら、300人の実績データに基づいた費用相場を解説します。

「屋根塗装」の費用相場
  • 30坪住宅で「35~52万円」、40坪で「43~65万円」、50坪で「56~73万円」
  • 足場代なしで屋根塗装ができる場合はかなり限られる
  • 屋根塗装の相場は業者によってバラバラなため、相見積もり推奨
  • 私の家だといくら?

    私の家だといくら?


    1.屋根塗装、本当に必要ですか?

    1-1. 屋根塗装の適切な時期・タイミング

    1-1-1. 屋根塗装は何年おきにやるべき?

    屋根塗装を行うタイミングは約8年、長くても13~15年が目安です。
    外壁の目安(10~15年)に比べ、日光に晒される時間も長く、雨雪の影響を受けやすいため間隔が短くなっています。

    また、屋根材ごとにも耐久性の差があります。屋根材ごとの屋根塗装のタイミングは以下のとおりです。

    屋根材別 屋根塗装の時期
    屋根材 塗り替え周期
    スレート屋根
    8年~10年ごと 
    ※屋根材は25~30年が寿命
    ガルバリウム鋼板(金属屋根)
    10~15年ごと 
    ※屋根材は25~30年が寿命
    アスファルトシングル
    10~15年ごと 
    ※屋根材は20~30年が寿命
    洋瓦...セメント瓦(*)
    8年~10年 
    ※屋根材は40年が寿命

    (*)セメント系の瓦には、セメント瓦の他に、コンクリート瓦、モニエル瓦、スカンジア瓦、パラマウント瓦などがあります。
    日本瓦(釉薬瓦)...粘土瓦
    塗り替え不要 
    ※屋根材は50~60年が寿命

    ※屋根材の名前をクリックすると各屋根材の解説記事に移ります

    > ▼「屋根材の種類と特徴」について詳しく知りたい方はコチラ
    >> 【保存版】屋根の種類は結局どれがいい?種類別の特徴・費用・メンテナンス  

    1-1-2. 外壁塗装と時期を合わせたほうが良い?

    時期を合わせたほうが、20万円近くお得に!

    屋根の塗装工事にはほぼ必ず「足場代」(15万円~)がかかり、これが費用の多くを占めます。
    そのため、数年以内に外壁塗装の時期が迫っている場合は、屋根塗装と同時に済ませることで足場代を節約することができます。

    屋根塗装と外壁塗装を「別々に行う場合」と「同時に行う場合」の比較
    屋根塗装 「外壁塗装」 足場代 合計
    別々に行う 15万円 32万円 20万円×2 87万円
    同時に行う 15万円 32万円 20万円 67万円

    外壁塗装のほかにも、「雨樋の修繕」「軒天の補修」なども、3~5年以内にメンテナンス時期が近づいているのであれば、費用的・時間的にも同時に済ませるほうが合理的です。

    ▼「外壁塗装の費用相場」について詳しく知りたい方はコチラ
    >> 【2020年】外壁塗装の費用相場はいくら?|1000人のリアルな実績  

    1-2. 屋根塗装が必要な症状、不要な症状

    1-2-1. 屋根塗装の必要性は、屋根の劣化症状で見極める!

    屋根の症状 屋根塗装の必要性 備考
    汚れ・コケ 屋根塗装が最適。高圧洗浄が屋根塗装に含まれる
    色あせ・塗料剥がれ 屋根塗装が最適。屋根材が傷む前の塗装はコスト的にもお得
    屋根材のヒビ ヒビの穴埋めだけなら不要。ヒビを目立たなくしたいなら屋根塗装を検討
    屋根材の剥がれ 剥がれを直すだけなら不要。跡などを消したい場合は屋根塗装を検討
    屋根材のズレ ズレを直すだけなら不要。跡などを消したい場合は屋根塗装を検討
    屋根材の割れ・陥没 飛来物などによる破損は屋根塗装だけで直る場合はまれ。屋根修理がほぼ発生
    屋根棟の異常 板金の浮きや漆喰の剥がれなど。棟板金の修理、棟の取り直し、漆喰の塗り直しがほぼ発生
    雨漏り 屋根塗装だけで直る場合はまれ。屋根修理や屋根リフォームがほぼ発生

    屋根の不具合すべてに対して、屋根塗装が最適というわけではありませんが、異常が起こる前に屋根塗装でメンテナンスをしておくことは、長い目でみてお得になります。
    雨漏りなどが起こるまで何もせず、結果的に葺き替えなどの屋根の全面リフォームが必要になった場合は、屋根塗装の3~10倍の費用がかかることになります。

    8~15年に一度は屋根塗装をして、チェックを受けると同時に美観をリフレッシュすることが重要です。

    ▼「屋根の修理費用」について詳しく知りたい方はコチラ
    >> 屋根修理の費用相場はいくら? 雨漏り、台風、瓦の修繕…部位・トラブル別に全解説

    1-2-2. 屋根塗装の合図となる劣化症状は?

    コケ・藻・カビの発生

    緊急度:★☆☆☆☆
    ただちに屋根塗装が必要な状態とは言えませんが、放置しておくと屋根材が劣化し、いずれは雨漏りの原因となります。
    築年数が10年をこえていれば、屋根塗装を前提に業者による点検を受けるタイミングと捉えてもよいでしょう。

    瓦のヒビ割れ・反り

    緊急度:★★★★☆
    屋根材が湿気と乾燥を繰り返すうちにヒビ・反りが発生し、防水性を失ってしまっている状態です。
    雨が家の躯体に染み込んで全面工事が必要になる前に、屋根塗装をオススメします。
    ヒビ割が軽いうちであれば、塗装の前に行われる「コーキング」という穴埋め処理で済むはずです。

    屋根の「欠け」「釘浮き」を発見した場合についても同様です。

    漆喰の劣化・剥がれ

    緊急度:★★★★★
    日本瓦やセメント瓦の屋根には、瓦の接着のために白い「漆喰」が使われています。
    この漆喰にヒビ割れや剥がれがある場合は、雨漏りの原因になったり、瓦がズレたり飛んでいってしまう前兆と言えます。
    早急に漆喰塗装に対応した業者への連絡が必要なほか、棟の取り直し(積み直し。15~30万円)の作業が発生する場合もあります。

    屋根の「色あせ」だけならまだ大丈夫
    「色あせ」は劣化が始まったサインではありますが、ただちに屋根塗装が必要な状態ではありません。前述のコケ・藻の場合と同様に、築年数と一緒に検討のうえ、業者を呼ぶかどうか判断しましょう。

    1-3. 屋根塗装のメリット・デメリット(他の工法との違い)

    屋根塗装は、屋根の劣化症状を改善する「屋根リフォーム」の工法(工事方法)の一つです。 屋根のリフォームには、建物の劣化状況や築年数に応じて、全面補修か部分修繕かの選択と、塗装・葺き替え・葺き直し・カバー工法という4つの工法があり、工事金額と耐久年数が大きく異なります(下図参照)。

    修理方法 作業内容 費用目安 日数 こんな場合に
    葺き替え 【全体修理が目的】
    ・土台を再工事
    ・瓦をすべて交換
    約140~200万円 7~15日 ・瓦全体に問題がある
    ・瓦全体にも下地全体にも問題がある
    葺き直し 【下地の修理が目的】
    ・土台を再工事
    ・同じ瓦を敷き直す
    約100~180万円 7~10日 ・下地全体に問題があるが、瓦は問題なし
    カバー工法 【低予算な全体修理が目的】
    ・既存の屋根はそのまま
    ・新しい下地・屋根をかぶせる
    約80~120万円 5~10日 ・葺き替えを行いたいが予算不足
    塗り替え 【メンテナンスが目的】
    ・土台と屋根材はそのまま
    ・瓦を再塗装
    約40~80万円 10~15日 ・美観の回復
    ・異常が起こる前のメンテナンス
    部分修繕 【部分的な異常の解決が目的】
    ・土台や瓦を補修、交換
    ・範囲は限定的
    約5~50万円 1~4日 ・異常範囲が限定的
    ▼「屋根リフォームの工法や費用」について詳しく知りたい方はコチラ
    >> 【屋根】リフォーム工事の費用はいくら?4つの工法別相場を徹底解説!  

    1-4. 屋根の形状には種類がある?陸屋根と三角屋根

    屋根塗装を検討する上で重要なことは、「陸屋根」か「三角屋根」かを区別して考えることです。 陸屋根とは、傾斜のついていない平面な屋根のことで、いわゆる「屋上」です。 また、三角屋根とは、上で挙げた形状のうち、陸屋根以外の屋根のことを指しています。

    陸屋根と三角屋根の区別が重要な理由は、陸屋根には塗装工事ではなく防水工事を施す必要があるからです。
    屋上防水工事では、主にシート防水と呼ばれる防水シートを張り替える工事であったり、マンションなど大規模なものでは、大型ローラーを使ったアスファルト防水と呼ばれる工事が行われます。

    したがって、自宅の屋根リフォームを検討する際には、まず、屋根が傾斜のついたものかどうかによって、屋根塗装か防水工事かを選択しなければなりません。

    以下、本記事では、三角屋根を前提とした屋根塗装について解説してまいります。

     

    2.屋根塗装の費用相場は概算でいくら?

    2-1. 屋根塗装費用の全国平均はいくら?

    全国のヌリカエ利用者の平均は約「40~50万円」

    以下の図は、過去のヌリカエ利用者約300人のデータをもとにした、屋根塗装の費用分布です。


    屋根塗装の費用相場は、30坪の一戸建ての場合で「32万円~52万円」、40坪の場合で「43万円~65万円」、50坪では「56万円~73万円」になります。
    また、当サイトの利用者様のうち300名が実際に屋根塗装にかけた費用は「40~50万円」の価格帯が最多相場となりました。

    この金額には、屋根塗装の作業に使う足場代(約15万円~20万円)の費用も含まれます。
    9割以上の工事で足場代がかかることになるでしょう。

    下記の表内の各「坪数」をクリックすると、解説にジャンプします。

    坪数(建築面積) 費用相場 家の広さの目安
    30坪 32~52万円 3LDK~4LDK、3~5人家族
    40坪 43~65万円 4LDK~5LDK、4~6人家族(1~2世帯)
    50坪 56~73万円 5LDK~6LDK、5~8人家族(1~2世帯)
    ユーザー平均 40~50万円 -

    なお、住宅の坪数を区別せず、全国で平均をとると40万~50万円かかったユーザーの数が約4人にひとりと最多でした。

    2-2. 「30坪住宅」の屋根塗装相場はいくら?

    30坪住宅の屋根塗装費用の相場は「35~52万円」

    30坪住宅は、間取りでいえば「3LDK~4LDK」、居住人数なら「3~5人」の家が目安です。

    屋根塗装にかかる費用の内訳は、

     ・作業用の足場代が、15~20万円
     ・傷んでいる部分の補修(コーキング)代が、4~6万円
     ・塗料代が、10~17万円
     ・その他の諸経費が、約3万円

    が目安で、最終的な費用は「35~52万円」が相場となります。

    ▼「30坪住宅の大きさの目安」について詳しく知りたい方はコチラ
    >> 外壁塗装30坪の費用相場はいくら?適性価格の見極め方も!  

    2-3. 「40坪住宅」の屋根塗装相場はいくら?

    40坪住宅の屋根塗装費用の相場は「43~65万円」

    40坪住宅は、間取りでいえば「4LDK~5LDK」、居住人数なら「4~6人」の家が目安です。二世帯住宅の場合もあるでしょう。

    屋根塗装にかかる費用の内訳は、

     ・作業用の足場代が、17~22万円
     ・傷んでいる部分の補修(コーキング)代が、5~8万円
     ・塗料代が、14~25万円
     ・その他の諸経費が、4~6万円

    が目安で、最終的な費用は「43~55万円」となる場合が多いでしょう。

    ▼「40坪住宅の大きさの目安」について詳しく知りたい方はコチラ
    >> 40坪の家|外壁塗装費用相場はいくら?5平米単位の相場を公開!  

    2-4. 「50坪住宅」の屋根塗装相場はいくら?

    50坪住宅の屋根塗装費用の相場は「56~73万円」

    50坪住宅は、間取りでいえば「5LDK~6LDK」、居住人数なら「5~8人」の家が目安です。

    屋根塗装にかかる費用の内訳は、

     ・作業用の足場代が、20~30万円
     ・傷んでいる部分の補修(コーキング)代が、10~15万円
     ・塗料代が、17~28万円
     ・その他の諸経費が、5~10万円

    が目安で、最終的な費用は「56~73万円」が相場となります。


    ▼「50坪住宅の大きさの目安」について詳しく知りたい方はコチラ
    >> 50坪の家|外壁塗装費用相場はいくら?5平米単位の相場を公開!  

    • 【!】屋根の広さは、坪数以外にも形状・勾配によって大きく変化するため、最終的な費用も各例より増減することがあります。

    私の家だといくら?

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    3.屋根塗装工事に影響を与える条件は?

    3-1. 屋根塗装工事の条件①:屋根材の種類

    同じ屋根のリフォーム工事でも、屋根材の種類によって、塗るべき塗料が異なったり、工法の選択が変わることもあります。

    日本の住宅の中で特によく使用されるのは、「スレート屋根」「ガルバリウム鋼板」「ジンガリウム鋼板」「陶器瓦」「アスファルトシングル」の5種類です。

    また、他にも、セメント瓦やモニエル瓦といった洋瓦の屋根もありますが、昨今ではあまりメジャーな屋根材ではなくなってきています。

    3-1-1. 屋根材ごとの特徴

    それぞれの特徴を簡単にまとめると、次のようになります。

    【表:住宅向け屋根材 簡易比較表】
    項目 スレート屋根 ガルバリウム鋼板(金属屋根) ジンカリウム鋼板(金属屋根) 陶器瓦(釉薬瓦) アスファルトシングル
    外観
    主な特徴 軽量 錆びにくい 防音性に優れている 長寿命 防水性が高い
    材工価格 4,000円~8,000円 6,000円~9,000円 7,000円~12,000円 8,000円~12,000円 3,500円~16,000円
    耐用年数 25年~30年 25年~30年 40年~50年 50年~60年 20年~30年
    メンテナンス頻度 10年~15年 20年 メンテナンスフリー メンテナンスフリー 10年~15年

    ※材工価格は一般社団法人「積算資料 住宅建築編(2019年度版)」を参考にしています
    ※耐用年数はメーカーの公表値を参考にしています

    上表からもわかるように、屋根材の種類によって、耐用年数(つまり塗装を行う周期)や価格が異なってきます。 こうした屋根材ごとの特徴やメリット・デメリットなどについてより詳しく知りたい方は、下の記事も併せてご覧ください。

    ▼「屋根材の種類」について詳しく知りたい方はコチラ
    >> 【保存版】屋根の種類は結局どれがいい?種類別の特徴・費用・メンテナンス  

    3-1-2. スレート屋根では縁切り・タスペーサーが重要

    上で見た屋根材のうち、スレート屋根の塗装工事には注意点があります。

    スレート屋根は、軽くて薄い板材が重ね合わされてできているのですが、このスレート材同士の隙間には溜まった湿気や雨水を排出するという役割があります。
    しかし、上から塗料で塗膜を覆いかぶせることで、この隙間が埋まってしまい、水分を排出できなくなった結果、屋根の内部に水分が侵食し、雨漏りが起こったり屋根材自体が腐食してしまったりするリスクがあります。

    そこで、スレート屋根での塗装工事では、塗装時に「縁切り」と呼ばれる作業も併せて行わなければなりません。
    縁切りとは、「タスペーサー」というヘラのような樹脂製の道具を用いて塗膜に切れ目を入れていく作業で、スレート材間の隙間を確保するという目的があります。
    タスペーサーの挿入は、シーラーなどの下塗り作業が終わった後、塗膜の乾燥を確認してから行われるのが適切なタイミングです。

    縁切りをしないことによる塗装工事後のトラブルも少なくないため、スレート屋根の方は注意してください。

    3-2. 屋根塗装工事の条件②:塗料の種類

    屋根塗装の工事価格は、「何の塗料を使用するか?」によって大きく異なります。 なぜなら、屋根塗装の塗料にはグレードと呼ばれる品質の差があり、グレードによって塗料の単価が異なるからです。

    塗料グレードごとの耐久年数・平米単価は次の表を参考にしてみてください。

    グレード 耐久性 単価(㎡)*3回塗りの合計
    アクリル塗料 5~7年 1400~1600円
    ウレタン塗料 8~10年 1700~2200円
    シリコン塗料 10~15年 2300~3000円
    ラジカル制御型塗料 10~15年 2500~3000円
    フッ素塗料 15~20年 3800~4800円
    光触媒塗料 15~20年 4200~5000円
    無機塗料 20~25年 4500~5500円

    これらのうち、頻繁に使用されるのが、ウレタン塗料、シリコン塗料です。

    初めての塗装を検討される方はまず、ウレタン・シリコンの2種類をメインに見積もりを取得されることをお勧めします。

    ▼「塗料選び」について詳しく知りたい方はコチラ
    >> 【外壁塗装】塗料知識を全公開!種類・特徴・価格・耐用年数・選び方  

    4. 屋根塗装費用を自分で計算する方法は?

    ・計算は5ステップ。「足場」「塗料」などの単価相場を後述
    ・計算ナシで費用相場がわかる坪数ごとの早見表も用意

    4-1. 屋根塗装の費用相場 早見表(20~60坪)

    家の坪数 費用相場 足場面積、屋根面積の目安
    20坪 31万2000円 足場230㎡、屋根25㎡とする
    25坪 34万6000円 足場250㎡、屋根35㎡とする
    30坪 39万円 足場250㎡、屋根45㎡とする
    35坪 43万3000円 足場260㎡、屋根55㎡とする
    40坪 46万8000円 足場260㎡、屋根65㎡とする
    45坪 52万8000円 足場270㎡、屋根75㎡とする
    50坪 57万8000円 足場270㎡、屋根90㎡とする
    55坪 61万5000円 足場290㎡、屋根100㎡とする
    60坪 64万4000円 足場300㎡、屋根120㎡とする

    家の坪数(建築面積)ごとの足場面積・屋根面積の目安から出した、費用相場の計算結果を早見表にしました。
    塗料はすべてシリコン塗料を使用した想定です。

    4-2. 屋根塗装費用の内訳(費目単価と実例)

    4-1. 屋根塗装の費目単価

    屋根塗装にかかる費用は、大きく分けて「足場代」「養生代」「コーキング代」「塗料代」「諸経費」に分かれます。

    各費用の単価相場は、

     足場代:700~1000円/㎡
     養生代:400~500円/㎡
     コーキング代:500~900円/m
     塗装代:500~900円/m
     諸経費:全体の約10%

    が目安です。

    4-2. 30坪住宅(屋根面積45㎡、シリコン塗料仕様、平らなスレート屋根)の屋根塗装費用

    工事内容 単価 金額
    足場代 750 187,500円
    ※足場面積250㎡とする。養生代込
    養生代 400 18,000円
    ※屋根面積45㎡とする
    コーキング代 600 18,000円
    ※施工長さ30mとする
    塗料代 2200 99,000円
    ※屋根面積45㎡、シリコン塗料使用、塗装工賃を含む
    業者諸経費 - 32,250円
    ※全体の10%とする
    合計 - 390,225円
    ※消費税10%込み

    4-3. 屋根塗装費用の計算方法

    4-3-1. ステップ1:足場代を算出する

    足場代 = 750円/㎡ (足場の架設面積)

    高所作業につかう足場代の単価は700~1000円/㎡です。上記の例では「750円」としています。
    足場の敷設面積は、家の形状にもよりますが250㎡を目安としました。30坪住宅でこの面積を超えることはおそらくないでしょう。

    4-3-2. ステップ2:養生代を算出する

    養生代 = 400/㎡ (屋根面積)

    塗料の飛散防止のための養生代は400~500円/㎡が単価目安です。上記の例では「400円」としています。
    屋根面積は、45㎡を目安としました。以降の計算でも、屋根は同じ45㎡としています。

    4-3-3. ステップ3:コーキング代を算出する

    コーキング代 = 600/m (穴埋めが必要な長さ [m])

    塗装前に行う、表面の穴埋め作業であるコーキング代は500~900円/㎡が単価目安です。上記の例では「600円」としています。
    例では30mとしましたが、この金額は屋根の劣化具合で大きく変わる部分ではあります。


    4-3-4. ステップ4:塗料代を算出する

    塗料代 = 2200/㎡ (屋根面積)
    ※シリコン塗料を使う場合

    屋根に塗る塗料代は、使用する塗料によって1400~4800円/㎡まで単価の幅があります。
    上記の例では、シリコン塗料を使用した場合で、工賃込みで「2300円」としています。

    塗料のグレードは大きく4つに分かれ、価格帯と特徴は以下のとおりです。屋根塗装には「シリコン塗料」がもっとも多く使われます。

    塗料の種類 耐用年数 費用(1㎡あたり) 特徴
    アクリル樹脂 5~6年 1,400~1,600円 塗り替えには
    あまり使われない
    ウレタン樹脂 6~8年 1,700~2,200円 防水性に優れる
    シリコン樹脂 8~12年 2,300~3,000円 費用と耐用年数の
    バランスが良い
    フッ素樹脂 15~20年 3,800~4,800円 樹脂としては
    もっとも高級

    4-3-5. ステップ5:諸経費を算出し、すべてを合計する

    諸経費 = ステップ1~4の合計金額の「5~10%」

    業者の移動費用や営業費などの諸経費が加算されます。相場はここまでの全体の「5~10%」です。


    最後に、ステップ1~5までの金額を足して、消費税率10%を足したもの(「1.1」をかける)が、最終的な金額となります。
    上記の30坪住宅の例では、390,225円となりました。

    5. 屋根塗装にかかる費用を安く済ませる方法は?

    5-1. 方法①:相見積もりをとる

    屋根塗装の見積もり金額は、業者先によって大きく変わるのが普通です。
    その理由は、業者によって面積の測定方法や、顧客に勧める塗料などにバラツキがあるからです。



    屋根塗装を依頼する業者にできれば3社からは見積もりをとり、費用や応対の誠実さなどを比較することで、安く確実な屋根塗装に繋がります。

    相見積もりには、費用を安くする以外にも以下のようなメリットがあります。

    その他の相見積もりのメリット

    • 悪徳業者に頼んでしまうリスクが下がる
    • 複数の業者のチェックを受けることで、自宅の状況を多角的に知ることができる
    • 価格交渉の材料になる

    特に3番めは、「応対の感じがよく信頼できそうだが、他に値段が安いところがある」という場合の交渉に有効です。


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    5-2. 方法②:ハウスメーカーでなく、地域の施工店に依頼する

    新築時のハウスメーカーに依頼するよりも、地域の施工店に直接依頼をしたほうが、工事の品質は変わらずに、価格は安く工事をすることができます。
    その理由は、ハウスメーカーや大手の施工店にリフォームを依頼しても、「結局施工に訪れるのは地域の中小の施工店である場合が多い」からです。


    施工店に直接依頼をすることで、ハウスメーカーがとる中間マージンを発生させずに、同様の工事を受けることができます。

    5-3. 方法③:閑散期(12~2月・7~9月)に施工する

    値引き交渉を成功させるためには、 値引きの方法だけでなく、値引きのタイミングも重要です。

    値引きやすさは、季節要因が大きく関わってきます。そのなかでも最も値引きしやすい(施工金額が安くとも案件を必要とする)季節は、塗装工事の閑散期に当たる 「12~2月」 「7~9月」 です。

    ただし実際、業者は直前に依頼を受けても工事にすぐに取り掛かれるわけではないため、遅くとも1~2カ月前には業者に相談しましょう。

    5-4. 方法④:自治体の助成金を利用する

    「遮熱塗料」と呼ばれる、省エネ効果の期待できる塗料で屋根塗装をすることで、約10~30万円の補助金を受け取れるケースがあります。
    「高反射率塗料等材料費助成」などの制度名で、お住いの自治体のホームページなどを調べてみてください。

    屋根塗装で受け取れる助成金について詳しく知りたい人は、下の記事をご覧ください。

    コラム:「火災保険で屋根塗装修理できる」と言われている場合は要注意

    屋根の工事で保険が使えるのは、風災などによる破損の原状回復であることが原則です。ただの「塗装」では、保険金が下りるケースはまずありません。
    万一、保険金が下りることを売り文句に、屋根塗装を勧めてくる業者がいる場合は、悪徳業者の可能性が高いと思われます。その業者とはすぐに契約せずに、他の業者から見積もりをとってから判断することを強くオススメします。

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    この記事の監修者:株式会社POD 代表取締役  長谷川佳広

    監修者:株式会社POD 代表 長谷川佳広

    塗装歴29年。年間施工件数は200件にのぼる。千葉を中心に戸建・マンション・アパート・工場・店舗等の外装一切を請け負い、経営と現場の両面に携わる。

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