遮熱塗料とは?仕組みやデメリットについて解説

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外壁塗装するといくら?
屋根や外壁の塗装をお考えの方は「遮熱塗料」がどのような塗料なのか気になっている方も多いかと思います。
夏場の室温上昇を抑える効果があると言われていますが「そもそもどんな塗料なの?」、「本当に効果ある?」といった不安やお悩みを抱えているのではないでしょうか。
そこで本記事では、遮熱塗料を使って効果があるのか診断するチャートや、ヌリカエにおける665件の施工データから分かった遮熱塗料ランキングのほか、遮熱塗料のメリットやデメリットについても詳しくご紹介します。
この記事を監修しました
株式会社Re:Fact
小林 成光
所有資格
外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター
専門分野
外壁工事
職業
外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター
600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。
遮熱塗料とは?
遮熱塗料とは、太陽の光を反射して、塗った屋根や外壁の温度が上がるのを抑える塗料です。
夏の日差しで屋根が熱くなるのを防ぎ、室内の暑さをやわらげる目的で使われます。
遮熱塗料の呼び名は、資料によってさまざまです。カタログや見積書で次の名前を見かけたら、遮熱塗料のことを指しています。
- 高反射率塗料:環境省の環境技術実証事業で使われている名前
- 屋根用高日射反射率塗料:日本産業規格(JIS K 5675)で使われている名前
JIS K 5675は2011年7月に制定され、2021年10月に内容が確認された規格です。
この規格には、屋根用の遮熱塗料に求める性能の基準が定められています。対象は、建物の屋根や屋上に塗る塗料です。
基準の中身は、次の章「遮熱塗料の仕組み」で紹介します。
遮熱塗料の基本
はたらき
太陽の光を反射し、屋根や外壁が熱をため込むのを防ぐ
別の呼び名
高反射率塗料、屋根用高日射反射率塗料
規格
JIS K 5675(屋根・屋上に塗る塗料が対象)
色
白だけでなく、灰色や黒などの濃い色もある
名前が似ている「断熱塗料」とは、はたらきが異なります。2つの違いは、次の記事で詳しく解説しています。

遮熱塗料の価格や製品ごとの特徴を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

遮熱塗料の仕組み
遮熱塗料は、太陽の光のうち、目に見えない近赤外線を多く反射することで、屋根や外壁の温度上昇を抑えます。
色の見え方を決める光とは別の光を反射するため、濃い色を選んでも遮熱のはたらきを持たせられるのが特徴です。
- 太陽の光は、紫外線・可視光線・近赤外線でできている
- 遮熱塗料は、目に見えない近赤外線を多く反射する
- 同じ灰色なら、日射反射率は普通の塗料の約2倍
- 白に近い色では、普通の塗料との差はほとんどない
【画像挿入:遮熱塗料の仕組みの図解(太陽の光のうち近赤外線を遮熱塗料が反射し、普通の塗料は吸収して熱くなる様子)】
屋根が日差しで熱くなるのは、屋根の表面が太陽の光を吸収し、そのエネルギーが熱に変わるためです。
光を反射する量が多いほど、吸収される量は減ります。つまり、反射の多い屋根ほど熱くなりにくいということです。
環境省の実証試験結果報告書(2011年3月)によると、太陽の光は大まかに紫外線・可視光線・近赤外線から成ります。
このうち、目に見える可視光線がエネルギーの約半分を占め、残りは目に見えない紫外線と近赤外線です。
色の見え方を決めるのは、この可視光線です。白い塗料は可視光線をよく反射し、近赤外線も反射しやすい傾向があります。
一方、遮熱塗料は目に見えない近赤外線をよく反射するように作られた塗料です。
近赤外線は色の見え方に関わらないため、灰色や黒のような濃い色でも、普通の塗料より多くの光を反射できます。
同じ灰色の塗料で比べると、遮熱塗料の日射反射率は普通の塗料の約2倍になります。
| 塗料の種類 | 色 | 日射反射率の目安 |
|---|---|---|
| 普通の塗料 | 灰色(マンセル明度6) | 約25% |
| 遮熱塗料(高日射反射率塗料) | 灰色(マンセル明度6) | 50〜60%程度 |
出典:建材試験センター「建材試験情報」2012年2月号(規格基準紹介「JIS K 5675 屋根用高日射反射率塗料」)
用語解説:日射反射率とは
日射反射率
塗った面に当たった太陽の光のエネルギーのうち、跳ね返したエネルギーの割合のこと。数値が大きいほど光を多く反射する。測り方はJIS K 5602で決められている。
JIS K 5675では、色の明るさごとに、近赤外線をどれだけ反射しなければならないかが決められています。
| 色の明るさ(明度L*) | 近赤外線の日射反射率の基準 |
|---|---|
| 暗い色(L*が40.0以下) | 40.0%以上 |
| 中くらいの色(L*が40.0を超え80.0未満) | L*の数値以上(例:L*が60なら60%以上) |
| 明るい色(L*が80.0以上) | 80.0%以上 |
明度L*は、白を100、黒を0として色の明るさを表した数値です。※規格の情報は執筆時点(2026年10月)のものです。
ただし、白に近い色では、普通の塗料と遮熱塗料の日射反射率にほとんど差がありません。白い塗料は、普通の塗料でも光をよく反射するためです。
遮熱塗料の性能がはっきり表れるのは、灰色や黒などの濃い色を選ぶときです。
建材試験センターの解説では、灰色の屋根なら普通の塗料でも白に塗り替えたほうが大きな効果を得られると説明されています。
同じ解説では、色を変えたくない場合は遮熱塗料に塗り替えれば効果が得られる、とも説明されています。
遮熱塗料のメリット

遮熱塗料のメリットは主にこの4つです。とくに、夏場の室温上昇を抑えられるという点は魅力的な効果になるでしょう。
この4つのメリットごとに詳しく解説していきます。
室温の上昇を抑えられる

遮熱塗料のもたらす効果の一つは、「室温の上昇を抑えられる」ことです。
遮熱塗料を屋根や外壁に塗ることで、塗布面は太陽を反射します。
その結果、屋根材や外壁材に熱がこもらなくなり、室内の上昇の抑制につながります。
節電・省エネにつながる
遮熱塗料のメリットの2つ目は、「節電・省エネにつながる」ということです。
実は、夏の日中(14時頃)に一般家庭で消費する電力のうち、58%を占めるのがエアコンによる電力だと言われています。そして、このエアコンの稼働に伴い、CO2も多く排出されています。
しかし、遮熱塗料で室温の上昇を抑えることで、エアコンの使用量を10%~20%ほど削減できる可能性があるのです。
建材の熱損傷を防ぐ
遮熱塗料のもたらすメリットの3つ目は、「建材の熱損傷を防ぐ」ことです。
「屋根材・外壁材は、熱の作用を受けることで劣化が進み、耐用年数が短くなることがある」と言われています(科学的な正式名称ではありませんが、ここでは便宜上「熱損傷」と呼ぶことにします)。
遮熱塗料は、表面温度の上昇を抑制する効果によって熱の作用を軽減するため、熱損傷による建材へのダメージも減らします。
しかしながら、屋根材や外壁材は、湿度や風雨や高度など他の様々な条件と合わさって、徐々に劣化していくものです。
あくまでも、大切な建物を守っていくための手段の一つとして、検討するようにしましょう。

助成金を使って塗装工事ができる可能性がある

遮熱塗料による塗装のメリットの4つ目は、「助成金を使って塗装工事ができる可能性がある」ということです。
自治体によっては、遮熱塗料での塗装工事に助成金を給付している場合があります。
これは遮熱塗料による省エネ効果を期待したもので、一度の塗装工事につき10万円~30万円ほどの助成金がおります。
「外壁塗装の助成金」については、以下の記事で詳しく解説しています。

遮熱塗料のデメリット

魅力的な遮熱塗料ですが、他の塗料と比べると高めといったデメリットがあります。また、勘違いされやすい点ですが、遮熱塗料には保温効果はありません。
遮熱塗料を考えている方は、デメリットも把握した上で慎重に判断するようにしましょう。
通常の塗料よりも価格が高い
遮熱塗料は、その性能から一般的な塗料と比較すると塗料代と施工費用がやや高くなる傾向があります。
一般的な塗料との価格差の目安は1.5倍前後です。そのため、屋根面積によってはその価格差が数十万になることもあるでしょう。
劣化すると遮熱性能が落ちる
遮熱塗料の効果は永続的に続くわけではなく、年月が経つにつれて遮熱性能も徐々に落ちていきます。
塗膜の劣化や表面が汚れていると太陽光を反射しづらくなるため、遮熱性能を保つには定期的なメンテナンスが必要です。
保温効果はない
遮熱塗料には室内の温度を保つ効果はありません。遮熱塗料はあくまで太陽光を反射し、表面や室内温度の上昇を防ぐものです。
逆に、冬場は逆に室温が上がりにくくなってしまうことに注意してください。
他の外壁塗装の塗料について知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「【2025年最新】外壁塗装の塗料12種類の特徴・価格は?選び方や人気ランキングも紹介」
遮熱塗料はあなたの家に効果ある?【診断チャート】
あなたの家に遮熱塗料が本当に必要か、そして支払った費用に見合うだけの効果が得られるかを確認するために、まずは以下の診断チャートでご自宅の条件をチェックしてみましょう。

遮熱塗料の必要性を見極めるポイントは、大きく分けて3つのポイントがあります。
まず第一に、建物が物理的に熱の影響を受けやすいかどうかです。金属屋根や濃い色の外壁は太陽熱を吸収しやすいため、遮熱塗料を塗ることで劇的な温度抑制が期待できるでしょう。実際に夏場の室温上昇や「エアコン代が高い」に悩んでいるのであれば、遮熱塗料の効果を感じられる可能性があります。
次に、建物自体の断熱性能を補えるかという点です。築年数が古く断熱材が不十分な家は、外壁の色に関わらず外の熱がダイレクトに室内に伝わってしまいます。このような環境の場合は遮熱塗料が外側のバリア機能してくれるため、不足している断熱性能を補助する役割を果たしてくれるでしょう。
最後に、長期的な資産価値をどのように考えるかです。遮熱塗料は初期費用こそ一般的な塗料より高めですが、光熱費の削減効果に加え、熱による建材の劣化を抑える効果にも期待できます。「数十年先まで家を長持ちさせ、快適な暮らしを維持したい」という価値観をお持ちの方にとって、遮熱塗料は非常に理にかなった選択と言えるでしょう。
このチャートはあくまで簡易的な診断です。実際の効果は、建物の構造や立地条件、日当たり、風通しなどによって異なります。
最終的に遮熱塗料を使うかどうかの判断は、必ず専門の塗装業者に現地調査を依頼しプロの意見を聞いた上で行うようにしてください。

遮熱塗料を実際に利用した人の声
ヌリカエにおいて実際に遮熱塗料を使った方の声を5つご紹介します。遮熱塗料を使うか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
室温が3℃位下がっているかも!
70代男性事前の綿密な打ち合わせを経て、納得の上で屋根に遮熱塗料を採用された事例です。
実際に室温が3℃ほど下がったという具体的な変化を感じており、業者との二人三脚で最適なプランを選んだことが、結果として満足度の高いリフォームに繋がっています。
昨年よりもエアコンを使う頻度が下がった!



塗装後、実際に猛暑を経験して初めてその真価を実感された方の声です。
遮熱塗料の提案を受け入れたことで、前年よりもエアコンの使用頻度が明確に下がったというエピソードは、遮熱機能が節約になるということを示すものであるといえるでしょう。
2階の部屋の暑さが少し違う!



遮熱効果のある塗料を選びました!
今年の暑さでも2階の部屋の暑さが少し違うので、少し高いけど選んで良かったです。
複数の見積もりを慎重に比較し、コストをかけてでも性能を重視した方の感想です。
特に熱がこもりやすい2階の部屋において、今年の厳しい暑さの中でも「暑さが違う」と体感できており、初期費用の高さを上回る価値を実感されています。
気温は抑えられているかも!



効果の確認は出来ませんが、間違いなく何度か気温は抑えられていると思います。
昨今の記録的な暑さを受け、環境への配慮と省エネを目的として導入された事例です。
具体的な温度変化を数値で測ることは難しいものの、将来を見据えた対策として「間違いなく気温が抑えられている」という安心感を得ている点は、遮熱塗料による効果であるといえるでしょう。
効果はあまり感じられなかった・・・



普通の塗料で良いと思います。
高い費用をかけて遮熱塗料を選んだものの、期待していたほどの変化を感じられなかったという意見もあります。
建物の断熱構造や立地条件によっては、塗料だけでは効果を感じられない場合もあるため注意が必要です。状況や予算から一般的な塗料を選ぶ方が良いケースもあるでしょう。。
ヌリカエ経由で人気の高い遮熱塗料ランキング


ヌリカエにおける遮熱塗料の施工データ665件のうち、最も使われている遮熱塗料はアステックペイントの「シリコンREVO1000遮熱」となりました。次いで「無機UVコート遮熱」となります。
「どの遮熱塗料にすればいいか分からない」といった方は、このランキングを参考にしていただき、納得のいく塗料選びをしていきましょう。
第1位:アステック シリコンREVO1000遮熱


第1位に輝いたアステックペイントの「シリコンREVO1000遮熱」は、コストパフォーマンスと機能性のバランスが非常に優れたシリコン塗料です。
一般的なシリコン塗料よりもシリコン成分が豊富に含まれているため、遮熱性だけでなく耐候性も高く、色あせにくいという特徴があります。
幅広い住宅の条件にマッチするため、迷った際のスタンダードとして最も選ばれている製品です。
第2位:無機UVコート遮熱


第2位の無機UVコート遮熱は、非常に強固な結合を持つ無機成分を配合した塗料です。
紫外線によるダメージを最小限に抑えつつ高い遮熱機能を発揮するため、「一度の塗装で美観と遮熱効果をできるだけ長く維持したい」という方な塗料となります。
長期的なメンテナンスコストの削減を目指す場合に、非常に頼もしい選択肢となります。
第3位:アステック リファインMF-IR


第3位のアステックペイントの「リファインMF-IR」は、フッ素樹脂をベースにした最高級グレードの遮熱塗料です。
遮熱性能はもちろんのこと、特筆すべきは「汚れにくさ」にあります。塗膜の表面が非常に緻密なため、遮熱効果を低下させる原因となる汚れの付着を防ぎ、長期間にわたって高い遮熱効果を維持し続けることができます。
第4位:アステック リファイン1000SI-IR


第4位のアステックペイントの「超低汚染リファイン1000Si-IR」は、第3位のリファインシリーズのシリコン版です。
フッ素グレードほどの超長期耐久ではないものの、リファインシリーズ最大の強みである「汚れにくさ」による遮熱効果の持続性はしっかりと継承されています。「高性能な機能を求めつつ初期費用も抑えたい」とい方におすすめです。
第5位:無機UVコートルーフ遮熱


第5位の「無機UVコートルーフ遮熱」は、過酷な環境にさらされる屋根専用に設計された高耐久な無機塗料です。
屋根は外壁よりも直射日光の影響を強く受けるため、遮熱塗料の恩恵を最も感じやすい場所と言えます。屋根特有の高温による塗膜の劣化を防ぐ設計がなされており、夏場の室温上昇を抑えるとともに、屋根材そのものを保護する能力に特化しています。
まとめ
遮熱塗料は室温と屋根表面温度の抑制効果がある、高性能塗料です。エコにもつながることから、近年自宅の屋根や外壁に塗るお家も増えています。
しかし、通常の塗料よりも価格が高いこと、期待するほど効果を実感できないケースもありますので、遮熱塗料を検討する際は業者に相談の上決めると後悔しません。
ヌリカエなら、全国1000社以上の優良加盟店の中から、あなたにぴったりの塗装会社をご紹介することができます。




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