屋根の修理費用は、劣化の進行度合いだけでなく工事の規模や屋根材の種類・グレード、建物の大きさによって変わります。
雨漏り修理や屋根の棟部分の修理などは比較的規模の小さい修理方法ですが、塗装や葺き替えといった修理方法は屋根全体を直す大規模な工事のため、100万円以上かかるケースが多いです。
そこで本記事では、屋根修理における修理内容別の費用相場に加えて、屋根材別の修理の費用相場や費用を抑える方法などについて詳しく解説しています。
※表内の修理工事の名称を押下すると、解説へジャンプします。
修理工事 | 費用相場 |
---|---|
屋根の塗装 | 35万円~60万円 |
屋根の葺き替え | 140万円~200万円 |
屋根の葺き直し | 100万円~180万円 |
屋根のカバー工法 | 80万円~120万円 |
雨漏りの修理 | 20万円~35万円 |
屋根棟の修理 | 20万円~35万円 |
屋根材の部分修理・一部交換 | 5万円~30万円 |
雨樋・軒天の修理・交換 | 10万円~30万円 |
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監修者:外装劣化診断士 小林 成光
600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。
▼略歴・プロフィール |
屋根修理の費用相場一覧
屋根修理の費用は、部分的な修理の場合は「20万円~35万円」、修理が屋根全体に及ぶ場合は「100万円以上」が相場になります。
この金額には、屋根修理に使う足場代(約15万円~20万円)の費用も含まれています。
もし部分修理であれば費用のほとんどを足場代が占めてしまうことになりますが、屋根修理は高所作業となるため、ほとんどの工事で足場代は必須です。
※表内の修理工事の名称を押下すると、解説へジャンプします。
修理工事 | 費用相場 |
---|---|
屋根の塗装 | 35万円~60万円 |
屋根の葺き替え | 140万円~200万円 |
屋根の葺き直し | 100万円~180万円 |
屋根のカバー工法 | 80万円~120万円 |
雨漏りの修理 | 20万円~35万円 |
屋根棟の修理 | 20万円~35万円 |
屋根材の部分修理・一部交換 | 5万円~30万円 |
雨樋・軒天の修理・交換 | 10万円~30万円 |
屋根の塗装の費用|35万円~60万円
屋根塗装の費用は35万円~60万円が相場です。工期は10~15日が目安になります。
屋根の塗り替えは、屋根表面を洗浄後、傷んだ箇所を補修して再塗装する工事です。修理というよりも、定期的なメンテナンスとして採られる方法です。
一般的には、10年前後で再塗装が必要になります。
上記は屋根塗装に加えて、より塗装が長持ちする無機遮熱プランを取り入れた事例です。
物件の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | 34年 |
工事金額 | 50~100万円 |
工期 | 12日 |
事例の詳細については、ぜひ事例のページをご覧ください
なお、塗装は使用する塗料によって費用が倍近く変わることがあるので、気になる方は下記の記事もご覧ください。
屋根塗装の費用や塗料について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
>>【2025年最新】屋根塗装の費用相場は?内訳と単価や見積もり事例を紹介!
屋根の葺き替えの費用|140万円~200万円
屋根葺き替えの費用は140万円~200万円が相場です。工期は7~15日が目安になります。
「葺き替え(ふきかえ)」とは屋根材を新しいものに交換する工事になります。また、「野地板(のじいた)」と呼ばれる下地が傷んでいる場合は、張替えます。
屋根の葺き替え工事を行った事例をひとつ紹介します。
物件の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | 11年 |
工事金額 | 150~200万円 |
工期 | 6日 |
事例の詳細については、ぜひ事例のページをご覧ください
「屋根の葺き替え(張り替え)」について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
>> 屋根葺き替えの費用はいくら?工事のメリットデメリット、屋根材の選び方
屋根の葺き直しの費用|100万円~180万円
屋根の葺き直しの費用は100万円~180万円が相場です。工期は7~10日が目安になります。
屋根の葺き直しとは、既存の瓦を再利用して屋根の補修を行う工事です。
もともとの屋根材が「和瓦・洋瓦」で、瓦自体に問題がなく、下地のみの補修で済む場合に最適となります。
屋根の葺き直しを行った事例をひとつ紹介します。
物件の種類 | 一戸建て |
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築年数 | 50年 |
工事金額 | 350~400万円 |
工期 | 19日 |
事例の詳細については、ぜひ事例のページをご覧ください
屋根のカバー工法の費用| 80万円~120万円
屋根のカバー工法の費用は80万円~120万円が相場です。工期は7~15日が目安になります。
屋根のカバー工法とは、既存の屋根の上に新しい屋根を作って覆う工事であり、重ね葺きとも呼ばれます。瓦以外の全面改修時に費用をおさえたい場合にとられる工事方法です。
屋根の中にアスベストが使われている場合は、撤去費用がかかるのを避けるため、カバー工法が採られることが多くあります。
屋根のカバー工法を行った事例をひとつ紹介します。
物件の種類 | 一戸建て |
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築年数 | 20年 |
工事金額 | 50~100万円 |
工期 | 5日 |
事例の詳細については、ぜひ事例のページをご覧ください
▼「屋根のカバー工法・重ね葺き」について詳しく知りたい方はコチラ
屋根の雨漏り修理の費用|20万円~35万円
屋根の雨漏りには原因や劣化範囲の広さにさまざまなパターンがあるため、費用の目安もやや特殊になります。
小規模のもので20万円~35万円(足場代込み。以下同様)、中規模のもので25万円~55万円、大規模なものは全体のリフォームになり、費用も60万円~250万円になります。
小規模とは屋根天井にシミを見つけたなど屋根表面の部分修理で済む場合です。中規模とは、天井から水滴が落ちてきたなど、表面に加え下地も部分的に傷んでいる場合になります。また大規模とは、雨の日は必ず水滴が落ちてくる、雨漏りが複数箇所から起こっているなど内部の下地を含む全体的な工事になる場合です。
▼「雨漏りの修理費用」について詳しく知りたい方はコチラ
屋根棟の修理の費用|20万円~35万円
屋根の山や谷部分にあたる「棟」部分の修理費用は20万円~35万円(足場代込み)が目安です。
修理費用は、修理する範囲(長さ)と使用する屋根材のグレード(価格)で変動します。洋瓦・金属の屋根の修理と比較すると、和瓦屋根の修理はやや高額になります。
屋根材の部分修理・一部交換の費用|5万円~30万円
屋根表面の瓦・スレート・金属の「割れ・めくれ・ズレ」などの部分破損は、費用の目安は5万円~15万円(足場代込み)です。
屋根瓦の交換は、交換する屋根材の種類や枚数によって費用が異なりますが、10枚程度なら10万円~30万円程度です。
屋根材の部分修理や一部交換は、屋根修理の中では比較的安く修理できます。▼「屋根材(瓦)の種類」について詳しく知りたい方はコチラ
雨樋・軒天の修理・交換の費用|10万円~30万円
屋根の「付帯部分」と呼ばれる、雨どいや軒天の修理費用は10万円~30万円(足場代込み)、全体工事の場合でも60万円以下が目安です。
雨樋の足場の不要な箇所のみの修理であれば、足場代がかからないため、3000円~5000円/m程度の費用で施工ができます。
- 雨どいの一部交換・修理 15万円~20万円
- 雨どいの塗り替え 20万円~30万円
- 雨どいの全体交換 20万円~60万円
- 軒天修理(20cm四方以下) 10万円~15万円
- 軒天修理(20cm四方以上) 15万円~30万円
屋根修理には「足場代」が9割方必要
屋根修理をするにあたって、修理の実作業代よりも高い「足場代」が気になった方も多いと思います。
まず、屋根に関する9割以上の工事では足場は必須です。
足場の設置は、作業の精度の向上だけでなく、高所作業の安全確保のために厚労省による規定があるためです。
家の屋根は通常、平屋でも3m以上、2階建てならば6m以上の高さがありますから、ほとんどの場合で足場が必要な高さに達します。
▼「足場の費用」について詳しく知りたい方はコチラ
【屋根材別】屋根修理の費用相場はいくら?
屋根修理にかかる費用は修理内容によっても異なりますが、屋根材によっても変動します。
今日、住宅の屋根に使われているのは「ガルバリウム鋼板」「スレート」「瓦」など主に6種類です。
そこで本章では、屋根材6種類ごとの修理費用の相場について詳しくご紹介します。
以下は、屋根材ごとの写真と修理費用をまとめて表です。なお、修理費用は2025年6月に「ヌリカエ」が実施したデスクリサーチをもとに記載しています。
屋根材 | 写真 | 修理費用 |
---|---|---|
ガルバリウム鋼板 | ![]() |
6,000円~9,000円/㎡ |
スレート | ![]() |
4,500円~8,000円/㎡ |
アスファルトシングル | ![]() |
6,000円~8,000円/㎡ |
粘土瓦 | ![]() |
8,000円~12,000円/㎡ |
セメント瓦 | ![]() |
6,000円~8,000円/㎡ |
トタン | ![]() |
3,000円~6,000円/㎡ |
費用は2025年6月に「ヌリカエ」が実施したデスクリサーチをもとに記載
このように、屋根材ごとに修理費用の相場がかなり違うことが分かるかと思います。
続いては、それぞれの屋根材ごとに詳しくご紹介します。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、軽量かつ耐久性に優れた金属屋根で錆びにくいことが特徴の屋根材です。
修理費用は1㎡あたり6,000円〜9,000円前後になります。主な修理内容は、ビスの打ち直しといった部分修理や、塗装、カバー工法などです。
自然災害などがなければ、大きな補修が必要なことはあまりありません。屋根の一部が曲がる、ビスが取れるといったケースも非常に稀です。
悪質業者は、故意に屋根の一部を壊すなどしてあたかも修理が必要であったかのように装い契約を迫るという手口を取ることが多くあります。そのため、飛び込み業者や見積もり金額が異様に高い場合などは注意してください。
ガルバリウム鋼板について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「ガルバリウム鋼板とは?デメリットやデザイン例を紹介!」
スレート
スレートは、繊維素材にセメントを混ぜた薄い板状の屋根材です。ガルバリウムとならび戸建て住宅で多く使われています。
修理費用は、1㎡あたり4,500円〜8,000円が相場です。他の屋根材と比較して修理費用は比較的安めですが、劣化が進むと割れやすくなるため定期的な点検とメンテナンスが必要になります。
修理内容としては、ひび割れや欠けたスレートの差し替え、棟板金の交換、塗装などです。
スレートについて詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「スレート屋根とは?種類から必要な補修までを徹底解説!」
アスファルトシングル
アスファルトシングルは、ガラス基板をアスファルトでコーティングし表面に石粒をまぶした屋根材です。北米で開発され広く使われていましたが、近年日本でも施工されるようになりました。
修理費用は、1㎡あたり6,000円〜8,000円程度です。強風による剥がれやめくれ、日光による劣化が起こりやすいため、部分的補修が必要なケースが多くあります。
耐用年数は一般的に20年~30年であるため、それ以上放置しておくと張り替えやカバー工法など屋根全体の修理が必要になる可能性もあるでしょう。
アスファルトシングルについて詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「アスファルトシングルとは?メリット・デメリット、代表製品、費用を解説」
粘土瓦
粘土瓦は、古くから使われている耐久性の高い屋根材です。
修理費用は、1㎡あたり8,000円〜12,000円と、他の屋根材と比較して高めになります。これは、瓦自体が高価であり、職人が1枚ずつ手作業で扱う必要があることから人件費がかかることなどが理由です。
瓦は、ずれや割れであればその部分を交換するだけで問題ないことも多く、全体の劣化が進んでいない限り張り替えといった大規模な工事が行われることはあまりありません。
修理内容としては、割れた瓦の差し替えや、ずれた瓦の修正、漆喰の詰め直しなどです。
屋根瓦の修理費用について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「屋根瓦修理の費用はどれくらい?修理方法別の相場から自分で修理できるかも解説」
セメント瓦
セメント瓦は、セメントに砂などを混ぜて作った瓦のことです。粘土瓦に比べて安く大量生産ができることから、1970年~1980年代にかけて流行しました。今ではほとんど使われていませんので、1980年代以降に建てられた住宅の場合は粘土瓦や他の屋根材である可能性が高くなります。
修理費用は1㎡あたり6,000円〜8,000円が相場と、修理費用も粘土瓦に比べて安価です。吸水性が高く劣化しやすいというデメリットがあるため、基本的なメンテナンスは塗装になります。
トタン
トタンは住宅だけでなく、農作業用の小屋など比較的小規模な建物の屋根としても広く使われている屋根材です。素材自体が比較的安めで施工しやすいことから、DIYでも人気な屋根材となります。
修理費用は、1㎡あたり3,000円〜6,000円と最もリーズナブルな部類です。軽量で施工が簡単な反面、サビやすく、防音・断熱性に劣るためメンテナンスの頻度が高い点には注意が必要です。
よくある修理内容には、サビ取り・塗装・部分張り替えなどがあります。築年数が経っている住宅では、穴あきや腐食が進んでいる場合もあり、大規模な修繕が必要になるケースもあるでしょう。
トタン屋根について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「トタン屋根とは?各種類の比較からおすすめ商品をランキング形式で紹介!」
屋根修理のタイミングを屋根材・劣化症状で比較
屋根は普段意識してみる機会が少ないため「修理タイミングはいつなんだろう?」と悩まれる方は多いかと思います。
そこで本章では、「屋根材」「劣化症状」の2つの切り口から、適切な屋根の修理タイミングをご紹介します。
屋根材別の屋根修理タイミング比較
住宅の屋根材には「スレート」「ガルバリウム」「瓦」など主に5つの屋根材が使われます。
そこで、まずは5種類の屋根材ごとに耐用年数はメンテナンス時期を比較してみましょう。
スレート | ガルバリウム | 瓦 | アスファルトシングル | トタン | |
---|---|---|---|---|---|
写真 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
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耐用年数 | 20年 〜30年 | 30年〜40年 | 50年以上(粘土瓦) | 20年~30年 | 15年~20年 |
メンテナンス時期 | 10年〜15年ごと | 10年〜15年ごと | 10年〜15年ごと | 5年〜15年ごと | 5年〜10年ごと |
対応工事 | 塗装 / 葺き替え / カバー工法 / 部分補修 | 塗装 / 葺き替え / カバー工法 / 部分補修 | 葺き直し / 葺き替え / 部分補修 | 塗装 / 葺き替え / カバー工法 / 部分補修 | 塗装 / 葺き替え / カバー工法 / 部分補修 |
どの屋根材も数十年という長い耐用年数がありますが、長年放置していると気づかぬうちに劣化が進行して雨漏りなどを引き起こしてしまいます。
そのため、目立って劣化がなくても点検を行い、必要であれば塗装や部分補修などを検討するとよいでしょう。
ここから、各屋根材ごとの特徴について詳しくご紹介します。
スレート
項目 | 特徴 |
---|---|
耐用年数 | 20年〜30年 |
メンテナンス時期 | 10〜15年ごと |
対応工事 | 塗装 / 葺き替え / カバー工法 / 部分補修 |
スレートは多くの戸建て住宅で使用されている屋根材です。、
経年劣化により表面の塗装が剥がれやすくなるため、10年〜15年ごとに塗装のメンテナンスがおすすめです。
スレートついて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
ガルバリウム
項目 | 特徴 |
---|---|
耐用年数 | 30年〜40年 |
メンテナンス時期 | 10年〜15年ごと |
対応工事 | 塗装 / 葺き替え / カバー工法 / 部分補修 |
ガルバリウムは、戸建てをはじめとした多くの建物の屋根に使用されています。軽量で耐久性が高いですが、10年ごとを目安に適切なメンテナンスが推奨されます。
ガルバリウムについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
瓦
項目 | 特徴 |
---|---|
耐用年数 | 50年以上(粘土瓦) |
メンテナンス時期 | 10年〜15年ごと |
対応工事 | 葺き直し / 葺き替え / 部分補修 |
瓦屋根は耐久性が高く、適切なメンテナンスを行えば長期間使用できます。
瓦のズレや割れ、漆喰の剥がれなどをチェックし、必要に応じて補修や塗り直しを行います。セメント瓦の場合は、10年〜15年ごとに塗装のメンテナンスが必要です。
ただし、瓦の場合は塗装とカバー工法には対応していないので注意してください。そもそも瓦は塗装する必要がないのと、カバー工法は屋根の重量は重くなり耐震性が極端に弱まるためです。
瓦屋根ついて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
アスファルトシングル
項目 | 特徴 |
---|---|
耐用年数 | 20年~30年 |
メンテナンス時期 | 5年〜15年ごと |
対応工事 | 塗装 / 葺き替え / カバー工法 / 部分補修 |
アスファルトシングルは、表面に小さな石粒がついたシート状の屋根材です。スレートやガルバリウムと並び、戸建て住宅でも広く使われています。
耐用年数は最大30年程度ありますが、劣化してくると表面にある石粒が剥がれ落ちてくるようになります。そのため、5年単位での点検やメンテナンスをしておくと安心です。
アスファルトシングルについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
トタン
項目 | 特徴 |
---|---|
耐用年数 | 15年~20年 |
メンテナンス時期 | 10〜15年ごと |
対応工事 | 塗装 / 葺き替え / カバー工法 / 部分補修 |
トタンは、住宅だけでなく農作業小屋などにも広く使われている屋根材です。
同じ金属屋根であるガルバリウムと違い錆びやすいため、定期的な塗装が必要になります。腐食が進むと張り替えされるのが一般的です。
トタン屋根について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
劣化症状別の屋根修理タイミング比較
続いて、劣化症状別での修理タイミングをご紹介します。
よくある屋根の劣化症状とその修理タイミングを以下で比較しています。
欠け | ズレ | 割れ | 破損 | |
---|---|---|---|---|
写真 | ![]() |
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![]() |
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修理タイミング | 要点検 | 要点検 | なるべく早く修理 | なるべく早く修理 |
修理方法 | 部分補修 / 塗装 / 葺き替え / カバー工法 | 葺き替え / 葺き直し | 部分補修 / 葺き替え / 葺き直し | 葺き直し / 葺き替え |
屋根に目立った劣化がある場合、なるべく早い段階で修理すべきなのが前提ですが、それでも「今すぐの修理は難しい」という方もいらっしゃるでしょう。
一般的に、実害が出ていないのであれば今すぐに急いで修理する必要はありません。しかし、劣化を放置しておくと気づかないうちに劣化が広がり室内に雨水などが入り込んでしまう可能性があります。そのため、点検だけでもしてもらうのがおすすめです。
また、屋根材の割れや破損などがある場合は屋根材自体の耐久性が限界にきているサインです。すでに大量の雨水や汚れが屋根の内部に入っている可能性が高いため、なるべく早く点検し修理する必要があるでしょう。
屋根修理の費用を抑える5つの方法
屋根修理の費用を少しでも抑えるためには、以下の5つの方法を検討してみてください。
助成金を活用する
リフォームローンを活用する
相見積もりをとり、適正価格で修理する
複数工事をまとめて行う
火災保険を活用する
屋根を修理する原因が経年劣化ではなく、地震や豪雨、雷雨、台風などの自然災害の場合は、火災保険を適用することが可能です。
火災保険は火災での保障以外にも、自然災害による損傷も補償内容に含まれることが多いためです。自然災害によって急遽、屋根の修理が必要になった場合には火災保険が活用できないか、契約書や保険会社に確認するとよいでしょう。
なお、火災保険を適用させるためには「いつ・どのような災害で被災したか」を明確にしなければなりません。業者に修理を依頼する際には、一度提出された見積書を保険会社に送付し、保険適用が問題ないかを必ず確認することが大切です。
火災保険を適用できる主な条件は、以下の3点が満たされることです。
- 外壁・屋根の破損が災害によるものであること
- 被災から3年以内に申請を行うこと
- 工事費用が火災保険の免責金額を超えること
火災保険の詳細については、以下の記事もあわせてご確認ください。
>> 屋根修理に火災保険は使える?申請時の注意点やトラブルの事例も解説
助成金を活用する
国や自治体は屋根修理に利用できる助成金を用意していることもすくなくありません。
たとえば「長期優良化リフォーム推進事業制度」は、子育てを行う生活環境の向上、中古住宅における質の向上を目的とし、国が実施しているリフォーム事業です。
自治体においても各市町村ごとに助成金は多く設定されています。条件が整えば、費用の1/2が補助されるなど費用を抑えられるため、お住いの地域で助成金制度はないかを確認してみてください。
助成金が活用できるか確認したい場合は、以下の記事もあわせてご確認ください。
>> 【2025年最新】外壁塗装の助成金・補助金がもらえる条件は?自治体の情報も一覧で紹介
リフォームローンを活用する
リフォームローンとは、自宅の修繕や改築の費用を分割払いできる融資制度で、銀行や信販会社が提供する住宅向けローンの一種です。
ローンで支払うため、現時点で手元に資金がない場合でもすぐに屋根の修理が行えます。
リフォームローンを提供しているのは「銀行」「クレジットカード会社」「住宅金融支援機構」「修理業者」の4つです。
担保なしで借りられたり、審査に通りやすいのがメリットですが、きちんと返済計画も立てることが何よりも大切です。
リフォームローンについての詳細を確認したい場合は、以下の記事もあわせてご確認ください。
>> リフォームローンとは?住宅ローンとの違いや選び方、借入方法も解説
相見積もりをとり、適正価格で修理する
修理を検討する場合は、必ず複数の業者から相見積もりをとることが大切です。
相見積もりをとることで、見積もり内容の比較ができ、適正価格で修理することが可能になるためです。
とくに災害などが起こった後は、悪質業者が早めに修理が必要だと不安を煽り、法外な料金をぼったくったり、質の低い修理をして余計な費用負担を背負わせたりします。
悪質業者を避け、適正価格で屋根を修理するためにも相見積もりは必ずとりましょう。
ヌリカエでは、該当地域の業者から一括で見積もりを取得できる無料サービスを提供しています。加盟基準が設けられているため、悪質な業者がおらず、安心して利用ができます。
>> ヌリカエの一括見積もりサービスを覗いて見る
複数工事をまとめて行う
屋根修理のタイミングで外壁塗装も同時に行うなど、複数工事をまとめて行うことも費用を抑えることにつながります。
屋根修理と外壁塗装に費用には「足場代」が設定されます。足場代は高所での作業を安全に行うために、必ず必要なものです。
屋根修理と外壁塗装を別々に行うと、それぞれの作業に足場代が必要なり、トータルコストが上がってしまいます。一方で同時に工事を行えば、足場代は1回分の料金で済むため、長期的に見たときに節約になります。
足場代は修理費用の20%を占めるとされているため、屋根修理のタイミングで外壁塗装なども同時に行えないかを検討してみてください。
屋根の修理費用についてまとめ
屋根の修理にかかる費用は? |
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修理部位や範囲の広さによって変わります。金額は以下が目安です。
・瓦の部分修理:15万円~30万円 |
また、助成金やリフォームローンなどの活用ができないかも合わせて確認してみてください。
屋根修理について分からないことや、業者に条件や希望のある場合などもヌリカエにぜひお気軽にご相談ください。本記事が、屋根修理をお考えの方のお役に立てば幸いです。

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雨漏り工事するといくら?








株式会社POD 代表 長谷川佳広 氏
「失敗しない屋根修理」シリーズ記事 | |
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1章【トラブルを知る】 | 屋根の雨漏りと修理 |
2章【最適な工事を知る】 | 屋根瓦を修理する方法とは?5つの注意点 |
3章【費用を知る】 | [当記事] 屋根修理の費用相場はいくら? 雨漏り、台風、瓦の修繕…部位・トラブル別に全解説 |
4章【不安をなくす】 | 屋根修理のプロを見分ける5つの鍵!悪質業者の手口も紹介 |