外壁補修はDIYできる?補修が必要な劣化症状や見積もり2,000件以上から分かった費用を紹介

あなたのお家
外壁塗装するといくら?
外壁塗装後10年が経つと、モルタル外壁のひび割れ(クラック)やサイディング外壁のコーキング部分の痩せなど様々な劣化症状が出てきます。
こでこの記事では、外壁補修をDIYできる場合や業者に依頼すべき場合、補修が必要な劣化症状や費用相場について解説します。
補修の費用は、「ヌリカエ」の実際の見積もりデータで最大2,655件をもとにご紹介していきます。
この記事を監修しました
株式会社Speee
小林 成光
所有資格
外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター
専門分野
外壁工事
職業
外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター
600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。
【判断基準】外壁補修は自分でできる?DIYとプロ依頼の境界線
外壁補修は、補修箇所は狭くかつ重大な劣化ではない場合に限りDIYで補修できます。それ以外は、プロである業者に依頼する方が安心です。
本章では、外壁補修をDIYできる場合と、プロに依頼すべき場合について詳しくご紹介していきます。
結論:DIY可能なのは「幅0.3mm未満のヘアクラック」と「手の届く範囲」のみ
外壁補修を自分で行っても良い条件は、「幅0.3mm未満の浅いひび割れ」かつ「脚立を使わずに手が届く範囲」であることです。

この基準を超える補修は、安全性と建物の耐久性の観点から、必ず専門業者に依頼してください。
特に、高所作業は転落事故のリスクが高く大変危険です。また、ホームセンターで買える材料だけでは根本的な防水処理ができないケースが大変のため、業者に依頼するようにしましょう。

症状別チェック:プロに依頼すべき5つの危険サイン

以下の症状が見られる場合は、構造内部への雨水浸入や外壁材落下の危険性があるため、プロによる診断と補修が必須です。
また、これらの症状がある場合は表面を塗るだけでは直りません。内部の腐食状況を確認し、適切な下地処理を行う必要があります。

【費用相場】外壁補修にかかる費用はいくら?工法・症状別の目安
外壁補修の費用は、劣化症状とそれに適した補修方法によって大きく異なります。そのため、まずは劣化状況と対応した補修方法とその費用を把握していきましょう。
また、コーキング打ち替えとひび割れ補修では「ヌリカエ」における見積もりデータももとにご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
一覧表:部分補修の工事種別ごとの費用相場
外壁の部分的な補修にかかる費用の目安は、以下の通りです。症状の重さや施工範囲によって変動しますが、数万円から30万円程度で収まるケースが一般的です。
| 補修内容 | 費用相場(目安) | 単価(目安) |
|---|---|---|
| コーキング打ち替え | 5万円〜30万円 | 900〜1,200円/m |
| ひび割れ補修(小) | 1万円〜10万円 | 2,000〜4,000円/箇所 |
| サイディング部分張り替え | 10万円〜30万円 | – |
| モルタル浮き補修 | 10万円〜30万円 | 2,000〜5,000円/箇所 |
| 高圧洗浄のみ | 3万円〜8万円 | 200〜300円/㎡ |
なお「ヌリカエ」における1,145件のコーキングの見積もりデータより、打ち替えの相場は1メートルあたり945円でした。また、実際にひび割れ補修をした方の見積もり357件によると、1メートルあたり3,166円、1式だと22,491円が平均費用となっています。
上記に加え、足場が必要な場合は足場代(約15万円〜25万円)が別途かかります。「手の届く範囲」を超えた作業では、安全確保のため足場設置が必須となることが多いです。

範囲による違い:「部分補修」と「全面改修」の価格差
部分補修は一時的な出費を抑えられますが、家全体のメンテナンスとしては「全面改修(全体塗装・張り替え)」の方が長期的なコストパフォーマンスが良い場合があります。
| 工事タイプ | 費用目安 | メリット・デメリット |
|---|---|---|
| 部分補修 | 数万円〜30万円 | 【〇】安価で即対応可能 【×】他の箇所がすぐ劣化する可能性あり。美観の統一が難しい。 |
| 全体塗装 | 80万円〜150万円 | 【〇】家全体の防水性を回復。足場代が1回で済む。 【×】まとまった費用が必要。 |
| 全体張り替え | 150万円〜300万円 | 【〇】新築同様の耐久性と美観。 【×】最も高額。工期が長い。 |
なお、「ヌリカエ」における見積もりデータ2,655件では、塗装の平均費用相場が約95万円、全体張り替えの平均費用は約254万円でした。
また、築10年以上経過していて一度もメンテナンスをしていない場合は、部分補修を繰り返すよりも一度全体を塗装してしまった方が、トータルの足場代を節約できるためお得になります。

【症状別】どんな工事が必要?ひび割れ・目地・剥がれの補修方法
本章では、外壁によくみられる劣化とその補修方法について図解しながらご紹介していきます。一部DIY可能なものもありますが、基本的には業者に依頼するようにしましょう。
ひび割れ:幅によって補修方法が変わる
外壁のひび割れ補修は、その幅や深さによって適切な工法が異なります。
モルタル外壁でよく見られるひび割れへの対処法は以下の通りです。

| 種類 | 幅の目安 | 補修工法 | 作業内容 |
|---|---|---|---|
| ヘアクラック (軽度) |
0.3mm未満 | 被覆工法 | 表面に微弾性フィラーや塗料を塗り込み、ひびを埋める。 |
| 構造クラック (重度) |
0.3mm以上 | 注入工法 カット工法 |
ひび割れにエポキシ樹脂を注入するか、周囲をU字・V字にカットしてシーリング材を充填する。 |
幅0.3mm未満の細かい傷のようなひび割れは、ヘアークラックと呼ばれます。外壁の表面が傷ついた状態であり、基本的にはすぐに建物の安全性が危うくなるような劣化ではありません。多くの場合は、ひび割れを塗料で覆うようにして修復する被覆工法で対処します。
幅0.3mm以上の構造クラックは、表面を埋めるだけでは不十分です。外壁の内部まで割れている可能性が高いため、専用の機械を使って補修材を奥まで注入したり、ひび割れ部分をカットして接着面を広げたりする専門的な処置が必要となります。
構造クラックの補修は建物の構造体の耐久性に関わることもありますので、業者に依頼するようにしましょう。

シーリングの劣化:状況により打ち替えと増し打ちを選ぶ
サイディング外壁の目地(継ぎ目)にあるゴム状のパッキンを「シーリング(コーキング)」と呼びます。
シーリング補修には2つの方法があります。以下をご覧ください。

窓サッシ周りなど、構造上カッターを入れると防水シートを傷つける恐れがある場所以外は、原則として「打ち替え」を選んでください。
増し打ちは、新しいシーリングを被せる状態になるため、元のシーリングの劣化は補修されません。放置すると劣化したシーリングからひび割れなどが進行してしまう可能性もあります。


塗膜・外壁材の劣化:塗装か張り替え、カバー工法で補修
外壁表面の剥がれや変色などの異常は、程度によって「塗装」で済むか、外壁材自体の「張り替え」が必要かが分かれます。

サイディングボード自体が反り返って浮いている場合、釘やビスで固定し直すこともありますが、変形がひどい場合は元に戻りません。その場合は、部分的に新しいボードに張り替える工事が必要になります。
外壁材そのものを新しくする張り替え・カバー工法は100万円を超える補修方法ですが、外壁の耐用年数を20年以上伸ばすことが可能です。


【費用削減】火災保険で外壁修理はできる?適用条件と注意点
外壁補修などリフォームでは、火災保険を使って補修できる可能性があります。
本章では、外壁補修においてどのようなケースで火災保険が使えるのか、申請手順も含めて詳しく解説していきます。
結論:経年劣化はNG。「風災・雪災・雹災」なら適用の可能性あり
外壁補修を含むリフォームなどにおいて、火災保険がおりるケースは以下の通りです。

外壁補修に火災保険が適用されるかどうかは、その破損原因が「自然災害」であるかどうかが最大のポイントです。
経年劣化(老朽化)によるひび割れや汚れは、保険金の支払い対象外となります。そのため、保険がおりるのはかなり限られたケースとなるでしょう。
また、保険が下りる場合であっても、上記の条件に当てはまることを証明できるようにする必要があります。また、補修した後の申請は対象外となるケースも多いため注意が必要です。

外壁補修で火災保険を申請する流れ

保険申請を行う場合、まずは保険会社への連絡が必要です。その後、修理業者の見積もりと被害状況写真が必要になります。
申請手続きは、業者によっては案内してくれる場合もあります。火災保険の申請を検討しているのであれば、過去の施工で保険申請をして補修するケースがあったかどうかも確認しておくと良いでしょう。
【悪徳業者にご注意ください】
「火災保険を使えば0円でリフォームできる」と勧誘し、高額な解約手数料を請求したり、嘘の理由で申請を代行させようとしたりするトラブルが急増しています。申請は必ず契約者本人が行い、信頼できる地元業者に見積もりを依頼してください。
改修時期の目安:「何年ごとに補修すべき?」
火災保険の話題と合わせて、適切なメンテナンス周期についてもよく質問をいただきます。一般的には、10年を目安に一度点検し、必要があればメンテナンスをしておくと良いでしょう。
- 外壁の改修は何年ごとに行うべきですか?
-
一般的には「10年ごと」が目安です
日本の住宅で多く使われている「窯業系サイディング」や「モルタル」は、新築から10年程度で防水性能が低下します。目地のコーキングや塗膜の寿命も約10年です。大きな不具合が出る前に、10年周期で点検とメンテナンスを行うことが、結果的に修繕費用を抑えることにつながります

まとめ
この記事では、外壁補修の判断基準や費用相場について解説しました。重要なポイントを振り返ります。
外壁補修のポイント
- DIYの限界: 「幅0.3mm未満のヘアクラック」かつ「手の届く範囲」のみ。それ以外はプロへ依頼する。
- 費用相場: 部分補修は数万円〜30万円。全体塗装は80万円〜150万円が目安。
- 工法の選び方: 構造クラックや剥がれは、表面塗装だけでなく「注入」「張り替え」などの根本処置が必要。
- 火災保険: 台風や雪などの「自然災害」が原因なら適用される可能性がある(経年劣化は不可)。
外壁の劣化は放置すると、雨漏りやシロアリ被害など、家の構造に関わる深刻な問題に発展します。「まだ大丈夫だろう」と思わずに、まずは専門家による診断を受けることをおすすめします。
ヌリカエでは、地元の優良業者に一括で相談・見積もり依頼が可能です。診断は無料ですので、自宅の状況を正確に知るためにぜひご活用ください。
