外壁補修はDIYできる?補修が必要な劣化症状やDIYで行う費用

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外壁塗装するといくら?
外壁塗装後10年が経つと、モルタル外壁のひび割れ(クラック)やサイディング外壁のコーキング部分の痩せなど様々な劣化症状が出てきます。
そこでこの記事では、外壁補修が必要になる劣化症状、DIYが可能な外壁の補修、DIYした場合の費用相場などを解説します。
この記事を監修しました
株式会社Speee
小林 成光
所有資格
外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター
専門分野
外壁工事
職業
外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター
600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。
外壁補修が必要な劣化症状と費用相場の比較
外壁は日差しや雨風に常に晒されているため、時間の経過とともに劣化が進む箇所です。
劣化をそのままにしておくと、建物の耐久性や防水機能が失われてしまい、将来的に大規模なリフォームが必要になる可能性も生じてしまうため、早急に対応しておく必要があります。
以下の表は、補修が必要な劣化症状と費用相場になるので、参考にしてみてください。
<外壁補修が必要な劣化症状と費用相場の比較表>
| 種類 | 費用相場 | 補修内容 |
|---|---|---|
| 外壁のひび割れ | 1~10万円/箇所 | コーキング材の注入 |
| コーキングの劣化 | 900~1,500円/m(打ち替え) 500~900円/m(増し打ち) | コーキングの交換(打ち替え) 既存のコーキングの上から新しく施工(増し打ち) |
| チョーキング | 1,900~5,500円/㎡ | 外壁塗装 |
| 外壁の剝がれ | 1,700~5,000円/㎡ | 外壁塗装 |
| サビ | 500~2,000円/㎡ | 古い塗膜を除去し、サビ止めを塗る |
| 穴・へこみ・欠け | 1~6万円/箇所 | パテを埋めて塗装 |
| カビ・藻・コケ | 200~500円/㎡ | 高圧洗浄での対応 |
| サイディングの浮き・反り | 1~2万円/軽度 5~10万円/重度 | ビス打ち固定(軽度) 部分張り替え工事(重度) |
外壁のひび割れ
外壁のひび割れ(クラック)は、放置すると雨水が浸入し、内部の木材腐食やシロアリ発生、建物の耐久性低下に繋がる恐れがあります。
ヘアークラックと呼ばれる0.3mm以下の幅のひび割れであれは塗装で対応可能ですが、それ以上の幅のひび割れはシーリング補修やVカット工法、などが必要です。
補修費用は部分的なもので1~10万円程度、広範囲では塗装や張り替えを伴い高額になります。
コーキングの劣化
コーキング材は5~10年で劣化し、ひび割れや剥がれが生じます。ひび割れた隙間から雨水が浸入すると、断熱材や下地の腐食に繋がるため、早期のメンテナンスが大切です。
補修方法には、古いコーキングを撤去し新しく打ち直す「打ち替え」(約10年耐久)や、既存のコーキングの上から充填する「増し打ち」(2~5年耐久)があります。
費用は打ち替えで1mあたり約900~1,200円、増し打ちで約500~900円ほどが目安です。
チョーキング

外壁を手で触ると白い粉が付着する現象はチョーキングと呼ばれています。
チョーキングは塗膜が劣化し、防水機能が低下しているサインとして知られ、放置するとカビの発生や塗膜の剥がれ、外壁材への吸水性増加に繋がり、劣化が進行します。
対処法としては、高圧洗浄後に塗膜を新しくする塗装工事が挙げられます。費用相場は1㎡あたり1,900~5,500円です。
外壁の剥がれ
外壁の剥がれを放置すると、外壁材のひび割れや雨漏りにつながってしまいます。一部の剥がれでも実は全体に劣化が進行している場合があるため、注意が必要です。
外壁塗装による補修となり、費用相場は1㎡あたり1,700~5,000円が目安になります。
サビ

外壁のサビを放置すると内部まで腐食が進み、穴が開く可能性もあるため、早急な対応が必要です。
補修方法として、サビや古い塗膜を削り落とす「ケレン作業」を行った後、防錆効果のある錆止め塗料を塗布していきます。
費用相場は1㎡あたり500~2,000円が目安になります。
穴・へこみ・欠け

外壁材に穴やへこみ、欠けななどがある場合、その部分から雨水が浸入し、雨漏りの原因となるリスクがあります。
補修方法としては、速やかに業者に依頼しパテで埋めて塗装し直します。症状が広範囲にわたる場合はサイディングボードの部分的な張り替えが必要になるケースも少なくありません。
費用相場として1箇所あたり1~6万円ほどを目安にしておくとよいでしょう。
カビ・藻・コケ

外壁にカビ、藻、コケが発生している場合、塗膜の防水機能が低下している可能性が高いです。
軽度であれば高圧洗浄機での清掃で対応可能ですが、根本的な解決には塗装による防水機能の回復が必要な場合もあります。
高圧洗浄で対応する場合は、1㎡あたり200~500円が目安の費用になります。
サイディングの浮き・反り
サイディングボードが湿気や温度変化による膨張・収縮を繰り返すことで、固定力が弱まり、浮きや反りが発生します。
浮きや反りが大きくなってしまうと、風で煽られて剥がれたり、隙間から雨水が浸入して下地や建物内部の腐食を引き起こしたりするリスクがあります。
費用は症状の程度により異なり、軽度の場合は1~2万円、重度の場合は5~10万円程度が目安です。
外壁の補修はDIYできる?
外壁の補修がDIYで可能な症状は、ひび割れや剥がれです。
部分的に割れている・剥がれているといった軽度な症状であれば、DIYで補修できる可能性があります。
ただし、DIYで外壁の補修は、基本的におすすめできません。
見た目だけでは分からない部分も多く、専門的な知識が無いと正しく補修できない恐れがあるからです。誤った方法で外壁の補修を行うと、かえって建物の耐久性が低くなってしまうことも。
費用はかかってしまいますが、外壁の補修は業者に依頼すると失敗が少ないでしょう。
外壁をDIYで補修する施工手順と必要な道具
外壁の二大劣化症状である「モルタル外壁のひび割れ」と「外壁コーキングの痩せ・剥がれ」の補修手順と必要な道具を写真付きで解説します。
モルタル外壁のひび割れの補修手順
モルタル外壁でよく発生するひび割れは、コーキングでひびを埋めて補修するのが一般的です。
①ひび割れ部分とその周辺の清掃
ひび割れを中心に、外壁を幅5cm程度をワイヤーブラシ等で磨き、埃や汚れを取り除きます。
②コーキング材を注入

コーキングガンに装填したコーキング材を、ひび割れ部に沿って注入します。
③コーキング材の押し込み

コーキング材がよりひび割れの内部まで届くよう、ヘラやウエス(雑巾)を使って塗った跡をなぞり、コーキング材を押し込みます。
コーキングが乾燥した後の壁面を平滑にする効果もあります。

コーキング材を押し込んだあとの外壁面は、このような状態です。
④外壁表面の塗装
補修部分が白く目立つのが気になる場合、外壁と同じ色で塗装しましょう。
ただし、既存の外壁とまったく同じ色にするのは困難ですので、ある程度近づけば良しとしましょう。
ひび割れの補修工事に必要な道具
手順の図解で登場する道具は「コーキング材」「コーキングガン」「ワイヤーブラシ」「ヘラ」の4つです。
すべて買い揃えた場合は約2,000~4,300円ほどの費用がかかります。
※道具名をクリックすると、安価なおすすめ品のAmazonの購入ページにジャンプします。
| 道具 | 価格 | 用途 |
|---|---|---|
| コーキング材 | 660~1,200円 | ひび割れに充填する液剤です |
| コーキングガン | 600~1,200円 | コーキング材を容器から押し出すために必要です。「可とう性エポキシ樹脂」または「カチオン系ポリマーセメントフィラー」を選びましょう |
| ワイヤーブラシ | 500~1,000円 | ひび割れ周辺の汚れを落とし、コーキングの接着をよくします |
| ヘラ | 200~900円 | コーキングをひび割れの奥まで届かせるため、表面をならすのに使います |
▼ひび割れ補修についてもっと知りたい方はこちらもご覧ください
>>外壁のひび割れ用コーキング剤のおすすめは?作業手順や用具も解説
外壁コーキングの補修手順
続いて、窯業系サイディングの外壁でよく発生する目地の痩せや剥がれの補修方法を解説します。
前項と同様にコーキング材を使います。
①外壁コーキング材を目地から剥がす
カッターで、目地にある古いコーキングに切り込みを入れて剥がします。
外壁にこびりついているコーキングは、ワイヤーブラシを使い残らず取り除きましょう。
②目地の周囲にマスキングテープを貼る

続いて、目地の周囲のコーキング材が付着しないよう、先にマスキングをします。
③目地の溝部分にプライマーを塗る
コーキングの密着性を高めるために、プライマー(下塗り材)を塗ります。
プライマーは使用するコーキング材に合った専用のものを使いましょう。
④コーキングを充填する

プライマーが乾いたら、コーキングガンを使って目地にコーキング材を充填します。
⑤ヘラで表面をならす

コーキング材の上からヘラでなぞって、表面を均等にします。
盛り上がってしまったところは平行になるようにしましょう。
⑥完全に乾く前にマスキングテープを剥がす

コーキング材が固まってしまう前に、すぐにマスキングテープを取りましょう。
その後、商品に記載してある乾燥時間を確認し、放置します。
目地の補修に必要な道具
手順に登場する道具と価格は以下の6つです。
すべて買い揃えた場合は約3,100~5,400円ほどの費用がかかります。
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| 道具 | 価格 | 用途 |
|---|---|---|
| コーキング材 | 660~1,200円 | びひ割れに充填する液剤。「変成シリコーン用」と書かれたものがオススメです |
| プライマー | 1,050円~ | 「変成シリコーン」に対応したものを選びましょう |
| マスキングテープ | 110円~ | 部分補修用なら、100円均一のテープで量も充分です |
| コーキングガン | 600~1,200円 | コーキング材を容器から押し出すために必要です。 |
| ワイヤーブラシ | 500~1,000円 | ひび割れ周辺の汚れを落とし、コーキングの接着をよくします |
| ヘラ | 200~900円 | コーキングをひび割れの奥まで届かせるため、表面をならすのに使います |
10年に1度は外壁塗装を検討しよう

外壁材や塗料の種類に関係なく、外壁のメンテナンス周期は10年とされています。
外壁は常に紫外線・雨・風、立地条件によっては潮風や雪などにさらされているので、経年劣化は免れません。
そのため、傷んでいるように見えなくても、定期的に外壁を補修をする必要があります。
「見た目に変化がないから大丈夫だろう」と軽視して外壁補修を怠ると、外壁材や塗料の耐用年数が短くなり、最悪の場合には住宅が丸ごと倒壊する恐れがあります。
今のご自宅に少しでも長く住めるよう、10年に一度はリフォーム業者に依頼して点検してもらいましょう。
▼外壁塗装の最適な時期について知りたい方はこちらもご覧ください。
>>外壁塗装にベストな時期はいつ?季節ごとのメリット・デメリット
リフォーム業者に心当たりがない場合は…
もし外壁補修の依頼先に心当たりがない場合は、当社ヌリカエの無料相談を活用いただければ幸いです。
あなたの場合の適正金額を診断したうえで、地域の優良業者をご紹介できます。
以上、本記事を最後までお読みいただきありがとうございました。
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