吹き付け塗装って何?特徴や仕上がり写真、費用相場を紹介

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外壁塗装するといくら?
ご自宅の外壁塗装について調べている方のなかには、外壁が吹き付け塗装されているということを知った、という方も多いのではないでしょうか。
また「業者からは吹き付け塗装じゃなくてローラー塗装をおすすめされたけど、結局どの塗装方法がいいの?」と疑問を持たれている方も多いと思います。
そこで本記事では、吹き付け塗装がどのような塗装方法か、その特徴や仕上がりについて写真付きで詳しくご紹介します。また、費用相場や吹き付け塗装にする場合の注意点についても解説していますので、ご自宅を綺麗に塗り替える際の参考になれば幸いです。
この記事を監修しました
株式会社Speee
小林 成光
所有資格
外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター
専門分野
外壁工事
職業
外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター
600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。
吹き付け塗装とは?特徴とメリット・デメリット
本章では、吹き付け塗装はどのような塗装方法なのか、その特徴やメリットとデメリットについて詳しくご紹介していきます。
吹き付け塗装とはどんな工法か

吹き付け塗装とは、専用のスプレーガンを使用して塗料を霧状に噴射し、建物の外壁や屋根に付着させる塗装方法のことです。
主にコンプレッサー(空気圧縮機)を用いた「エアスプレー」や、塗料自体に圧力をかける「エアレススプレー」などの機械を使って施工します。最大の特徴は、塗料の中に砂や骨材を混ぜて吹き付けることで、外壁表面に独特の凹凸や立体感を持たせることができる点です。

かつては日本のモルタル外壁の仕上げとして主流の工法でしたが、近年ではサイディング外壁の普及や、後述する飛散リスクへの懸念から、ローラーによる手塗り工法に移行しつつあります。しかし、重厚な意匠性(デザイン)や、既存の風合いを再現したいというニーズにおいては、今でも欠かせない重要な工法です。

吹き付け塗装を選ぶメリット
吹き付け塗装を選ぶ最大のメリットは、ローラー塗装では表現できない「意匠性(デザイン性)の高さ」と「複雑な形状への対応力」にあります。
| 吹き付け塗装のメリット |
|---|
| 高級感のある仕上がり 砂壁状やスタッコ状など、立体的で重厚感のある独特のテクスチャーを実現 複雑な形状でも施工可能 凹凸面や入り組んだ隙間など、ローラーや刷毛が入りにくい場所でも綺麗に着色 施工スピードが速い 機械を使うため全体の工期を短縮できる |
特に、「和風建築の趣を残したい」「のっぺりとした仕上がりは避けたい」という方にとって、吹き付け塗装は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
吹き付け塗装のデメリットと注意点
一方で、吹き付け塗装には近隣トラブルに直結しかねないデメリットや、施工上の注意点が存在します。
| 吹き付け塗装のデメリット |
|---|
| 塗料の飛散 霧状の塗料が飛びやすく、近隣の家や車、洗濯物を汚してしまうリスクが高い 騒音・におい コンプレッサーによる機械音が大きく、塗料のにおいも拡散しやすい 塗料のロスがある 空中に飛散する分があるため、材料費が余分にかかる場合がある 職人に技術差がある 職人の腕によって仕上がりにムラが出やすい |
表にまとめた通り、最も注意すべきは「塗料の飛散」と「騒音」による近隣への影響です。住宅密集地で吹き付け塗装を行う場合は、足場全体を覆う飛散防止シートの設置や、近隣への事前挨拶が絶対に欠かせません。
また、塗料の無駄が出る分、使用する塗料の量はローラー塗装よりも多くなる傾向があります。
吹き付け塗装の種類と費用相場
吹き付け塗装は主に3種類あり、希望するデザインや性能に合わせて選ぶことが可能です。
種類ごとに費用も変わってきますので、本章では3種類ごとの特徴やデザイン、費用相場について詳しくご紹介していきます。
主な仕上げ工法の種類(リシン・スタッコ・吹付タイル)

吹き付け塗装には、使用する材料や仕上げ方によっていくつかの種類があります。ここでは、日本の住宅でよく使われる代表的な3つの種類を紹介します。
1. リシン吹き付け
細かい砂(骨材)を塗料に混ぜて薄く吹き付ける方法です。表面がザラザラとした砂壁のような仕上がりになります。和風住宅のモルタル外壁で最もポピュラーな仕上げです。
2. スタッコ吹き付け
リシンよりも厚みを持たせて吹き付ける方法です。セメントなどを厚く吹き付けるため、凹凸が大きく、重厚感のある仕上がりになります。「石造り風」の見た目にしたい場合に選ばれます。
3. 吹き付けタイル(ボンタイル)
表面がツルッとした、または玉状の模様になる仕上げです。リシンやスタッコと違ってザラザラしておらず、上から塗装をして耐久性を高める「複層仕上げ」が基本です。
それぞれの見た目の違いは、以下のイメージを参考にしてください。


種類ごとの特徴と耐用年数
種類によって「持ち(耐用年数)」や「汚れやすさ」が異なります。ご自宅の環境に合わせて選ぶ際の参考にしてください。
| 種類 | 耐用年数(目安) | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| リシン | 5〜8年 | 費用が安い 通気性が良い |
ひび割れしやすい 汚れが溜まりやすい |
| スタッコ | 8〜10年 | 重厚感・高級感がある 壁が厚くなり強い |
汚れが非常に溜まりやすい 塗り替えで塗料を多く使う |
| 吹き付けタイル | 10〜20年 ※上塗り塗料による |
表面が滑らかで汚れにくい ひび割れに強い |
工程が多く費用がかかる 和風の風合いは出しにくい |
耐久性を重視するなら「吹き付けタイル」、和風の風合いやコストを重視するなら「リシン」が選ばれる傾向にあります。
ただし、リシンやスタッコは表面の凹凸に汚れが溜まりやすいため、美観を保つにはこまめな洗浄やメンテナンスが必要です。

種類ごとの費用相場(平米単価)

最後に、それぞれの施工費用の目安(平米単価)をご紹介します。これらはあくまで一般的な相場であり、建物の劣化状況や使用する塗料グレードによって変動します。
※上記の費用は「塗装費用のみ」の目安です。これに加え、足場代・養生費・高圧洗浄費などが別途必要になります。特に、吹き付け塗装は養生の手間がかかるため、養生費が通常のローラー塗装よりも高くなる傾向があります。
正確な金額を知りたい場合は、必ず専門業者に現地調査を依頼し、見積もりを取るようにしましょう。

吹き付け塗装の注意点と失敗しない業者の選び方
吹き付け塗装には、細かい塗料が飛びやすい、現在はマイナーな方法になりつつあるといった点から、通常の塗装方法にはない注意点や業者の選び方があります。
本章では、吹き付け塗装における注意点と業者の選び方について詳しくご紹介していきます。

近隣トラブルを防ぐ飛散防止対策は必須
吹き付け塗装を行う際、最も気をつけなければならないのが「ご近所への配慮」です。ローラー塗装と比べて塗料が霧状に舞い散るため、風に塗料が乗って数メートル先まで飛んでいくことあります。
トラブルを防ぐためには、以下の対策を徹底してくれる業者を選ぶことが必須です。
近隣トラブルを防ぐための方法
- 飛散防止ネット(メッシュシート)の設置:
足場全体を隙間なく覆い、塗料の外への飛び出しを防ぎます。吹き付けの場合は、通常よりも目の細かいシートを使うのが一般的です。 - 車や植栽への養生:
自宅だけでなく、近隣の車やカーポート、植木などにもビニールカバー(養生)をかけてもらう必要があります。 - 事前の挨拶回り:
「いつ、どんな作業を行い、音やにおいがいつ出るのか」を、工事前に業者が近隣の方へ説明してくれるか確認しましょう。

技術力のある優良業者の見分け方
吹き付け塗装の仕上がりは、職人の腕に大きく左右されます。ムラなく均一に、かつ美しい模様を作るには熟練の技術が必要です。
以下のステップで、信頼できる業者を見極めましょう。
技術力のある優良業者の見分け方
- 施工実績の写真を確認する
過去に手がけた吹き付け塗装の事例を見せてもらいましょう。「きれいに仕上がっているか」「自分のイメージに近いか」を確認します。 - 資格(一級塗装技能士)の有無
国家資格である「一級塗装技能士」を持つ職人が在籍しているかは、技術力を測る一つの指標になります。 - 地元での評判
地域密着で長く営業している業者は、過去にトラブルを起こさず信頼されている証拠でもあります。
見積もり時に確認すべきチェックリスト
最後に、契約前の見積もり段階で必ずチェックすべき項目をまとめました。後悔しないために、以下のポイントをクリアしているか確認してください。
【見積もりチェックリスト】
- 工法名が「吹き付け」と明記されているか(ローラー塗りになっていないか)
- 養生費(飛散防止対策費)が含まれているか
- 使用する塗料の商品名とメーカー名が記載されているか
- 「一式」などのどんぶり勘定ではなく、面積(㎡)と単価が詳細に書かれているか
- アフターフォローや保証期間についての記載があるか
特に、養生費が安すぎる、あるいは項目がない場合は要注意です。必要な対策を省かれてトラブルになる可能性があります。不明点は遠慮なく質問し、納得できる回答が得られる業者を選びましょう。

まとめ
本記事では、吹き付け塗装の特徴や種類、ローラー塗装との違いについて解説しました。最後に重要なポイントを振り返りましょう。
吹き付け塗装のポイント
- 吹き付け塗装の特徴:
スプレーガンで霧状に吹き付ける工法。複雑な形状に対応でき、重厚で立体感のある仕上がりが魅力。 - メリットとデメリット:
意匠性が高く施工が速い反面、塗料の飛散リスクが高く、騒音やにおいへの配慮が必要。 - ローラー塗装との比較:
現在は飛散リスクが低く、耐久性を確保しやすい「ローラー塗装」が主流。デザインに特別なこだわりがなければローラーが無難。 - 主な種類:
リシン(砂壁状)、スタッコ(石造り風)、吹き付けタイル(滑らか・玉状)などがある。 - 業者選びの鍵:
飛散防止対策(養生)を徹底し、施工実績が豊富な技術力のある業者を選ぶことが最重要。
吹き付け塗装は、その独自の風合いで多彩なデザインを実現できる塗装方法です。しかし、近隣環境やメンテナンス性を考えると、慎重な判断が求められます。
「自分の家には吹き付けとローラー、どっちが合っているの?」「この見積もり金額は適正?」と迷われた際は、ぜひ専門家のアドバイスを活用してください。
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