【2021年】断熱塗料のおすすめ商品5選!代表商品と特徴を徹底解説

  • 【更新日】2023-05-31
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「断熱塗料で塗装をしたいけど、どの塗料を選ぶのが正解なの?」

断熱塗料とは、太陽熱の熱伝導を抑えて家の中の温度上昇を防ぐ機能(断熱効果)を持った塗料のことを指します。

高い機能性・耐久性が魅力の人気塗料で、似たような効果を持つ遮熱塗料よりも性能と価格が高めになっています。

断熱塗料は高性能な反面、価格の高い塗料となっているので、本当に効果のある塗料を選びたいという方がほとんどなのではないでしょうか。

本記事では、断熱塗料と遮熱塗料の違いおすすめの断熱塗料5選断熱塗料の特徴断熱塗料で塗装した人の体験談などを解説をしています。

断熱塗料を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

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断熱塗料と遮熱塗料の明確な違い

まずは、断熱塗料と遮熱塗料の違いについて確認しておきましょう。

断熱塗料と同じく暑さを軽減する効果をもつ塗料に、遮熱塗料があります。

これらは名前も似ているので、もしかすると同じものだと思っている人もいるかもしれません。

しかし実際には、断熱塗料と遮熱塗料は機能・メカニズムが大きく異なります。

まず、断熱塗料が熱伝導を抑える塗料なのに対し、遮熱塗料は熱を反射する塗料であるという点で、暑さを軽減するしくみが違います。

また、断熱塗料は「屋外の熱の侵入を抑え、屋内の熱を逃げにくくする」という暑さ・寒さの両方への対策になるの効果を持ちますが、遮熱塗料は「屋外の熱の侵入を抑える」という暑さ対策の効果しかありません。

【断熱塗料と遮熱塗料の違い】

塗料の種類 断熱塗料 遮熱塗料
性能 熱伝導を抑え、室内の温度変化を軽減するため、暑さ対策だけでなく寒さ対策にもなる 熱を反射するので、冬場は室温を保温しにくく、冷えやすい
耐用年数 15~20年 10~15年
費用相場 外壁 3,000円~4,000円
屋根 3,500円~4,500円
外壁 2,000円~3,000円
屋根 2,500円~3,500円

断熱塗料と比較すると遮熱塗料は効果が限定的であるため、価格も安めに設定されており、シリコン塗料などと同じくらいの価格で施工することができます。

そのため、「室内の暑さだけ軽減したい!」ということであれば、断熱塗料よりも遮熱塗料のほうが良いかもしれません。

遮熱塗料について詳しく知りたい方は「遮熱塗料の実際の効果は?~外壁塗装で検討に必要な部分を解説~」をご覧ください。

次の章からは、おすすめの断熱塗料をご紹介していきます。

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おすすめの断熱塗料5選

断熱塗料といってもいろいろな種類があります。またそれぞれの塗料の特徴もあります。

似ている部分も多いですが、違いの部分を見て求めている塗料に合うものを見つけましょう。

ここでは、たくさんある断熱塗料の中から「実績」「費用」「耐久性」「仕上がり」「DIY」の5つの観点でおすすめの断熱塗料をご紹介します。

ただ、自分のみで決めることはおすすめしません。塗料のHPを見ても違いが少なく、どれを選んでいいのか疑問が残るでしょうし、ご自身の家の外壁に適しているか分からないからです。

必ず信頼できる塗装会社に相談をして、使う塗料を決めましょう。

実績重視なら「ガイナ」

logo_gaina_pc

引用:『「ガイナ」公式HP』より

「多少値段が張っても実績が確かな断熱塗料を選びたい!」

そういったご希望をお持ちの方には、断熱塗料で圧倒的なシェアを誇る日進産業の「ガイナ(GAINA)」がおすすめです。

ガイナは戸建て住宅の外壁だけでなく、工場、船舶の甲板、はては屋外プールの床面と、幅広い箇所に広く用いられている塗料です。
内装用塗料としても有名で、ニオイ対策・騒音対策・結露対策などの効果が得られると言われています。

ガイナの最も大きな特徴は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)がロケットに用いる断熱技術を応用して開発されている点です。

JAXAと企業の共同開発で生み出された一般消費者向けの商品には『JAXA COSMODE』というブランドがつけられるのですが、ガイナはこのJAXA COSMODEの第一号商品です。

確かな実績を持っている分価格は高いですが、そのデメリットを許容できるのであれば第一候補となる断熱塗料です。

塗料名 ガイナ(GAINA)
販売元 株式会社日進産業
メーカー公式ページ https://www.gaina.co.jp/business/products/exterior/
耐用年数 15年
塗料価格 14kg缶 56,000円
1kgあたり4,000円
メリット ・実績は断熱塗料の中でもNo.1
・JAXAとの共同開発商品としてブランド認定されている
デメリット ・価格が高い
・仕上がりのバリエーションが少ない

とにかく安く断熱塗料を使いたいなら「断熱コートEX」

断熱コートEXロゴ

引用:『「断熱コートEX」公式パンフレット』より

「断熱塗料で塗装したいけど、あまり費用はかけたくない……」
そんな方には、東日本塗料の「断熱コートEX」がおすすめです。

断熱コートEXは高い防汚性能をもっており、トップコートが不要となっています。
トップコートを塗布する工程がない分、塗装にかかる費用を節約することが可能です。

また、艶あり仕上げを選ぶことができるので、外壁・屋根に艶を求める方にもおすすめです。

塗料名 断熱コートEX
販売元 東日本塗料株式会社
メーカー公式ページ https://www.hnt-net.co.jp/product_pdf.html
耐用年数 8~12年
塗料価格 10kg缶 15,400円
1kgあたり1,540円
メリット ・価格が安い
・仕上がりのバリエーションが多い
デメリット ・耐用年数がやや短い

外壁の耐久性を重視するなら「キルコ」

キルコ-ロゴ

引用:『キルコシリーズ公式HP』より

「断熱性も大事だけど、耐久性も重視したい!」
そんな方には、シンマテリアルワン「キルコ(キルコート)」がおすすめです。

キルコには一般的な塗料以上に伸縮性に優れており、その伸縮性はコーキング材と同等と言われています。
伸縮性の高い塗料を用いることで外壁のクラック(ひび割れ)が起こりにくくなるので、外壁の耐久性を重視するなら、キルコはおすすめです。

また、キルコはトップコートを上塗りする工程を含むため、工程が一般的な断熱塗料よりも多いです。
工程が多いので費用はやや高くなりますが、その分汚れにくさという点ではガイナにも勝るという声もあります。

塗料名 キルコ(キルコート)
販売元 株式会社シンマテリアルワン
メーカー公式ページ http://www.shinmate1.com/kirucoat/
耐用年数 15年~
塗料価格 キルコート主剤 12kg缶 46,000円
1kgあたり約3,800円
メリット ・伸縮性にすぐれ、ひび割れをおこしにくい
・外壁が汚れにくい
デメリット ・価格が高い

外壁のデザインをしっかり選びたいなら「シャダンネオ」

シャダンネオ_ロゴ

引用:『「シャダンネオ」公式HP』より

「断熱性は欲しいけど、外壁の仕上がりにも妥協したくない」
そんな方には、プレマテックス「シャダンネオ」をおすすめします。

シャダンネオは、ガイナやキルコ同様、戸建て住宅の外壁塗装によく用いられる塗料です。

シャダンネオの断熱塗料としての最大の特徴は、「他のメーカーの塗料と組み合わせて使用ができる」という点です。
シャダンネオを中塗り材として利用し、その上から別の塗料を塗ることができます。

一般的な断熱塗料は白・淡色が中心で、艶などの選択肢も多くありません。
しかし、シャダンネオを中塗り材として利用することで、断熱性能を保ちながら、デザインを自由に選ぶことが可能になります。

塗料名 シャダンネオ
販売元 プレマテックス株式会社
メーカー公式ページ https://prematex.co.jp/products/view/shadanneo
耐用年数 10年~12年 ※上塗り材がシリコン塗料の場合
塗料価格 11.2kg缶 38,000円
1kgあたり約3,390円
メリット ・他の塗料と組み合わせて使用できるので、外壁のデザインを自由に選べる
デメリット ・中塗り剤として利用した場合、工程が増えるのでやや費用がかかる

DIYで塗装したいなら「ヒートカットパウダー」

ヒートカットパウダーロゴ
引用:『「ヒートカットパウダー」公式HP』より

「自分で断熱塗料を塗装したい」

そういったご希望の方には、東亜クリエイトシステムの「ヒートカットパウダー」がおすすめです。

ヒートカットパウダーはそのまま塗装するものではなく、市販の塗料に混ぜて使用する断熱効果を付与するパウダーです。

塗料だけでなく接着剤などにも混ぜることができ、手軽かつ低コストで断熱効果をつけられるのが魅力となっています。

塗料名 ヒートカットパウダー
販売元 有限会社東亜システムクリエイト
メーカー公式ページ https://www.toa-corp.co.jp/products/insulation-thermal-barrier-paint/heatcut_powder/
耐用年数 10年~12年 ※上塗り材がシリコン塗料の場合
塗料価格 24L 89,100円
1Lあたり約3,712円
メリット ・他の塗料や接着剤と混ぜて使用できるので、使える材料の幅が広い
デメリット ・耐用年数が混ぜ合わせた塗料に左右される

塗料選びに迷ったら塗装会社に相談しよう

ここまでで5種類の断熱塗料をご紹介してきましたが、「正直どれがよいか分からない」という方も少なくないはずです。
実際に自宅に用いる断熱塗料を決めるとなると、自分の判断だけでは不安が残りますよね。
塗装は専門性の高い工事なので、プロの意見を聞いてから最終的な決定をしましょう。
「でも、専門家を自分で見つけるなんて面倒くさい……」「誰か代わりに塗装業者を紹介してくれないかな……」
そんな方には、ヌリカエの利用がおすすめです。
ヌリカエなら、全国2500社以上の加盟店の中から、塗料・塗装に詳しい優良業者に絞ってご紹介することができます。
もちろんご相談は完全無料で、紹介された業者に絶対に工事を発注しなければいけないという訳ではありません。
ご自身の希望を最も満たせる断熱塗料を選ぶためにも、まずは見積もりを見てみることをおすすめします。

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断熱塗料にするメリット・デメリット

ここまでで、断熱塗料の概要をご紹介しました。

続いてこの章では、断熱塗料による塗装で得られる具体的なメリット・デメリットを確認していきましょう。

断熱塗料のメリット

断熱塗料のメリットとしては、以下の6つが挙げられます。

断熱塗料のメリット
  • ①一年中快適な気温を保つ事ができる
  • ②光熱費を削減できる
  • ③耐久性が高い
  • ④一般的な断熱材よりも火災に強い
  • ⑤結露を抑えてカビを発生しにくくする
  • ⑥遮音効果がある

以下で、それぞれ詳しく解説します。

メリット①一年中快適な室温を保つ事ができる

先述の通り、断熱塗料の熱伝導を抑える機能は、暑さと寒さの両方に効果があります。

そのため、断熱塗料を外壁や屋根に使用することで一年中快適な室温を保ちやすくすることができます。

メリット②光熱費を削減できる

断熱塗料を使うと室温が外の気温の影響を受けにくくなるので、エアコンやヒーターなどの電化製品に使う電力が減り、光熱費の削減に繋がります。

メリット③耐久性が高い

断熱塗料の多くは一般的な塗料よりも耐久性に優れており、耐用年数が長いです。

外壁塗装で最も多く用いられるシリコン塗料の耐用年数は10年~15年と言われていますが、断熱塗料の耐用年数は15年以上と公表されています。

耐用年数が長いと、その分だけ次回の塗装までの期間が長くなるので、一回の塗装工事のコストパフォーマンスがよくなります。

メリット④一般的な断熱材よりも火災に強い

一般的な断熱材は燃えやすく、また燃えた際に有毒ガスを発生させるリスクがありますが、断熱塗料にはそういった危険がありません。

これは、塗料による断熱ならではの特徴です。

メリット⑤結露を抑えてカビを発生しにくくする

結露は、水蒸気を含んだ暖かい空気が、冷たい壁に触れることで発生します。

結露を放置するとカビやダニが繁殖してしまうため、家の劣化を早める原因となります。

断熱塗料を使えば、壁の表面温度を下がらないようにすることができるため、結露防止にもなります。

メリット⑥遮音効果がある

すべての商品ではありませんが、断熱塗料には遮音効果を持つものが多いです。

断熱塗料の原料となるセラミックは効率よく音を反射するという特徴があり、これによって音の振動を軽減するため、住宅の内部に外の音が聞こえづらくなります。

雨音はもちろん、外の車・電車の音などに悩まれている方におすすめの機能です。

断熱塗料のデメリット

一方、断熱塗料には以下の2つのようなデメリットがあります。

断熱塗料のデメリット
  • ①塗装にかかる費用が高い
  • ②効果を実感しにくい家がある

以下で、一つずつ見ていきましょう。

デメリット①塗装にかかる費用が高い

断熱塗料の最大の欠点として、「費用が高い」ということが挙げられます。

一般的なシリコン塗料の平米単価が2,300円~3,000円程度なのに対し、断熱塗料は3,000円~4,500円ほどが相場です。

また、延床30坪の家の外壁と屋根を塗装する場合、シリコン塗料だと100万~120万円ほどですが、断熱塗料の場合130万~200万円ほどかかります。

デメリット②効果を実感しにくい家がある

断熱塗料は非常に高機能な塗料ですが、そのメカニズム上、効果を実感しやすい家と効果を感じにくい家があります。

既に断熱材を使用している家や、そもそも熱の吸収をしにくい白い屋根・壁の家などは、断熱塗料の効果を感じられない可能性があります。

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断熱塗料で塗装した人の体験談

最後に、実際に断熱塗料で塗装をされた方の声をご紹介します。

今回は、ヌリカエ編集部が断熱塗料で塗装をされて3年以上経過された方に対して行ったアンケートから抜粋しています。

断熱塗料の体験談①

【ご紹介する方のご情報】

家の広さ:延床40坪の戸建て

工事内容:外壁と屋根の塗装

工事費用:140万円

利用した塗料:ロハスコート

【断熱塗料で塗装しようと思った理由を教えてください】

どうしても日当たりがよいところにあって、夏がとにかく暑かったのです。

ですから、少しでも熱を遮断することができれば、ということでやることにしました。

どのくらいの効果があるのか、といったことも自分で調べた見たりしてみましたので意外なほど満足することができました。色々な塗料があって結構悩んだことを覚えています。

 【断熱塗料への満足度とその理由を教えてください】

満足度:★★★★ /やや満足している

やる前とやった後では随分と家の中の快適さというものが違ってきてそういう意味においてとても満足しています。

ちょっと疑わしいなと思っていたこともあったのですが特にそんなこともなく、キチンと効果がありましたから、それは満足しています。

どちらの塗料がよかったのか、別のほうならばもっとよかったということはわからないですが今現在は特に不満はないです。

(抜粋:2021年 ヌリカエ調べ「断熱塗料で外壁塗装をされた方へのアンケート」より)

断熱塗料の体験談②

【ご紹介する方のご情報】

家の広さ:延床38坪の戸建て

工事内容:外壁と屋根の塗装

工事費用:180万円

利用した塗料:ガイナ(GAINA)

【断熱塗料で塗装しようと思った理由を教えてください】

インターネットで調べた時に窯業サイディングが温度の上昇により目地が動き膨張したり縮小すると書かれており、私の家でも窯業サイディング自体が非常に暑く、日中70度近くなっていたため、塗装を検討していた。その際に遮熱塗料と断熱塗料のガイナを相見積もりで選択し、ガイナの方が高かったが温度の上昇が下がって良かった。

【断熱塗料への満足度とその理由を教えてください】

満足度:★★★ /どちらでもない

温度の上昇は非常に少なくなり室内の温度も4度近く下がったのは塗り替えてすごく嬉しいことだった。

エアコンをつける日にちが半分になり省エネを痛感しその2点については非常に嬉しいところである。

しかし、塗り替えて2年経った時くらいから雨筋の汚れが非常に気になるので次に塗り替える時があるとガイナは迷うまころである。

(抜粋:2021年 ヌリカエ調べ「断熱塗料で外壁塗装をされた方へのアンケート」より)

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まとめ

断熱塗料はとても高性能で、評価も高い塗料です。

しかし、建物によって向き不向きがあるため、実際に断熱塗料で塗装をするかどうかは、一度塗装会社に相談してから決めることをおすすめします。

まず見積もりを取ってみて、価格で判断するのも良いでしょう。

ヌリカエでは、優良な塗装会社のご紹介や相場価格のご案内が可能です。

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最後に、本記事の要点を振り返ってみましょう。

断熱塗料ってどんな塗料?

熱の伝わりをおさえ、屋外の暑さや寒さから室内の温度を守ります。「遮熱塗料」との違いは、寒さ対策も行えることです。詳しく知りたい方は断熱塗料と遮熱塗料の明確な違いをご覧ください。

断熱塗料のメリットは?

暑さや寒さを抑えられること、光熱費を削減できること、塗料としての耐久性が高いことなどです。詳しくは断熱塗料のメリットをご覧ください。

断熱塗料のデメリットは?

価格が高いこと、効果が実感しづらい場合があることなどです。詳しくは断熱塗料のデメリットをご覧下さい。

断熱塗料のおすすめ製品は?

日進産業の「ガイナ」が一番著名です。他に、東日本塗料の「断熱コートEX」、シンマテリアルワンの「キルコート」などがあります。詳しくはおすすめの断熱塗料5選をご覧ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

こちらの記事をふまえたうえで、外壁塗装の塗料の基礎知識から知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「【2022年最新】外壁塗装の塗料6種類の特徴・価格は?選び方と人気塗料ランキングも紹介」


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