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屋根塗料の価格・単価相場を徹底比較|使う塗料や家の坪数で塗装費用はどのくらい変わる?

リナビス
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なにぶんリフォーム工事は、屋根の面積や選んだ塗料によって価格がバラバラなもの。いろんなネット記事を読んでも、判断がつかななかった方も多いのではないでしょうか?

この記事では、建物や塗料の条件別に多くのパターンの相場金額を記載しました。読み進むことで、あなたの家の条件に近いリフォーム費用相場・工事単価相場の情報が見つかります。

経験豊富なヌリカエ編集部が執筆しています

この記事を書いているわたくしは、リフォーム情報の総合サイト「ヌリカエ」の業務で、多くの事例・業者・資料に日々触れ、最新の情報を日々キャッチしています。
この記事も、一度完成したあとも、新しい有益な情報に出会い次第、日々更新されています。きっとお役立ていただけるはずです。

本記事では「屋根塗装リフォームの条件別の費用相場」というテーマで、当社が実際に取り扱った事例の集計結果から「あなたの家と同じ条件の金額情報がかならず見つかる」価格相場の情報をお届けしたいと思います。

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この記事を監修しました

株式会社Speee

小林 成光
所有資格

外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター

専門分野

外壁工事

職業

外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター

600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。

詳しくはこちら
目次

屋根塗料の価格相場はいくら?

屋根塗料の価格相場

  • 塗料は主に4種類あり、価格は3倍程度の幅がある
  • 平均的な大きさの住宅なら、屋根塗装工事の全体費用は69~82万円が相場
  • このうち屋根塗料の価格は25万円前後

屋根塗料の単価目安

屋根塗装の価格を大きく変える要素のひとつが、使用する塗料のグレードです。

屋根用塗料のグレードは大きく分けて4種類あり、耐用年数の長い塗料ほど価格も高くなり、同じ面積を塗る場合でも費用は高くなります。

屋根用塗料の4つのグレード

塗料グレード耐用年数単価相場(材工共)
アクリル塗料4~5年1,400~1,600円/㎡
ウレタン塗料6~8年1,700~2,200円/㎡
シリコン塗料10~12年2,300~3,000円/㎡
フッ素塗料12~15年3,800~4,800円/㎡

家一軒の屋根塗装費用の平均は69~82万円

リフォーム直後の屋根

屋根塗装工事の価格は、一般的な30坪住宅の場合で約69~82万円が相場です。このうち、屋根塗料の価格が占める金額は25万円前後となります。

屋根塗装工事の費用は、屋根に使う塗料の価格と塗装人件費のほかに、足場費用、周囲の養生費用、業者経費などが含まれます。

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「塗料の種類」別の屋根塗装価格の相場を比較

塗料の種類別の塗料価格相場

前述のものより、より多くの塗料グレードを挙げ、家一軒分の塗装にかかる塗料代の目安を算出しました。

塗料のグレード耐用年数屋根塗料代
アクリル塗料5~6年約15万円
ウレタン塗料6~8年約20万円
シリコン塗料8~12年約23万円
フッ素塗料12~15年約43万円
光触媒塗料15~20年約45万円
無機塗料20~25年約50万円

表内の「屋根塗料代」は、屋根面積を100㎡として計算しました。
「屋根塗料代」の他に、足場費用や業者諸経費など約30~40万円が別途かかります。

塗料の種類と価格・特徴の違い

前項の塗料の出位別に、特徴やメリット・デメリットをまとめました。

塗料のグレード・もっとも安価なかわりに、もっとも耐用年数が短い
・リフォームにはめったに使われない
ウレタン塗料・リフォーム用としては事実上最安ランクの塗料
・防水性が高く、ベランダや陸屋根の防水材にも使われる
シリコン塗料・価格と耐用年数のバランスが良いため人気
・塗膜が硬く滑りやすいため、屋根や外壁には向くが、床部や屋内には不向き
フッ素塗料・汎用樹脂グレードとしては最高級
・メンテナンス回数をなるべく減らしたい、大きな家や施設などに向く
光触媒塗料・太陽光が当たると、塗膜の汚れを浮かせセルフクリーニングする機能あり
・日の当たらない部位ではあまり意味がない
無機塗料・有機物を含まないため、紫外線で劣化しない
・販売されている塗料のなかで、公称耐用年数がもっとも長い

もっともお得な塗料は「シリコン塗料」だった

塗料の缶と刷毛

塗料の種類の数々はわかりましたが、結局長い目で見て一番出費を少なくできる塗料はどのグレードなのでしょうか?

価格の安い塗料を使うと、そのぶん耐用年数も短くなります。耐用年数が短くなると、塗装メンテナンスの間隔も短くなるので、そのぶんコストは上がりそうですが…。

20年間でかかる家のメンテナンス費用を、塗料別にシミュレーションした結果、シリコン塗料に軍配が上がりました。以下は、その計算結果です。

維持費のシミュレーション

「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」の4種類の塗料ごとの「20年間の塗装メンテナンス(維持)費用」と「1年あたりの維持費用」を、下記のような屋根の条件で揃えて算出しました。

  • 塗装面積は100㎡(一般的な30坪住宅と同じ目安)
  • 塗装以外の工事費用は30万円(足場代、下地処理代、縁切り代など)
  • 耐用年数が来るたびに再塗装

算出シミュレーション結果は、以下のとおりです。

塗料の種類20年間の維持費用1年あたりの維持費用順位
アクリル塗料174万円~228万円8万7,000円~11万4,000円第4位
ウレタン塗料116万円~172万円5万8,000円~8万6,000円第3位
シリコン塗料87万円~119万円4万3,000円~6万円第1位
フッ素塗料90万円~129万円4万5,000円~6万4,000円第2位

シミュレーションの結果、もっともお得になった塗料は「シリコン塗料」でした。長い目でみたコストパフォーマンスを重視するなら、シリコン塗料を選ぶとよいでしょう。

4種類の塗料の結果それぞれについて、結果が優秀だった順に解説します。

第1位:シリコン塗料

項目計算結果
①:塗装面積100㎡の塗装代23万~30万円
②:足場代、下地処理代、縁切り代など30万円(固定)
①+②:工事1回あたりの費用52万6,000円~59万6,000円
③:塗料の耐用年数10~12年
④:20年間で必要な塗装工事の回数1.6~2回
(①+② 1回あたりの費用)✕(④ 20年間の工事回数)87万6,667円~119万2,000円

塗料の価格・耐用年数ともにバランスが良く、総合的なコストパフォーマンでは4種類中1位でした。

第2位:フッ素塗料

項目計算結果
①:塗装面積100㎡の塗装代38万~48万円
②:足場代、下地処理代、縁切り代など30万円(固定)
①+②:工事1回あたりの費用67万6,000円~77万6,000円
③:塗料の耐用年数12~15年
④:20年間で必要な塗装工事の回数1.3~1.6回
(①+② 1回あたりの費用)✕(④ 20年間の工事回数)90万1,333円~129万3,333円

シリコン塗料よりも、1回あたりの工事費用がやや高く、20年間の工事回数がすこし少ない塗料ですが、総合的にはシリコンにやや劣る第2位になりました。

第3位:ウレタン塗料

項目計算結果
①:塗装面積100㎡の塗装代17万~22万円
②:足場代、下地処理代、縁切り代など30万円(固定)
①+②:工事1回あたりの費用46万6,000円~51万6,000円
③:塗料の耐用年数6~8年
④:20年間で必要な塗装工事の回数2.5~3.3回
(①+② 1回あたりの費用)✕(④ 20年間の工事回数)116万5,000円~172万円

屋根塗装の工事1回あたりの費用はシリコン・フッ素よりだいぶ安いのですが、20年間で必要な塗装サイクルが多く、結果的には大きく離されて3位でした。

第4位:アクリル塗料

項目計算結果
①:塗装面積100㎡の塗装代14万~16万円
②:足場代、下地処理代、縁切り代など30万円(固定)
①+②:工事1回あたりの費用43万6,000円~45万6,000円
③:塗料の耐用年数4~5年
④:20年間で必要な塗装工事の回数4~5回
(①+② 1回あたりの費用)✕(④ 20年間の工事回数)174万4,000円~228万円

20年間で必要な工事回数が他3種より多く、塗料価格は安いものの、コストパフォーマンスは最下位の4位でした。

一番お得だったのは「シリコン塗料」

使用塗料の以外の条件を揃えてシミュレーションした結果、費用が一番安くなったのは「シリコン塗料」でした。基本的には、屋根リフォームの際にはシリコン塗料を選ぶのをおすすめします。

次いで、価格的には一番高級な「フッ素塗料」。首位のシリコンとそこまで大きな差はないので、長期間でみたメンテナンス回数を減らしたいのであれば、フッ素を選ぶのもいいでしょう。

一方で、ウレタン・アクリルはコストパフォーマンス的にはかなり不利な結果になりました。実際、この2つの塗料はリフォームに用いられることは少なく、多くがコスト対策のため新築住宅に使われます。

ですが、その家に住む年数があと4~8年以内と決まっているケースなど、寿命が長い塗料を選んでも無駄になる場合に、活躍どころがある塗料でしょう。

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【塗料タイプ別】おすすめの屋根塗料商品ランキング

おすすめの屋根塗料商品を「シリコン塗料」「フッ素塗料」「無機塗料」から、ランキング形式でそれぞれ紹介していきます。

特徴や価格などを比較ていますので、ぜひ参考にしてみてください。なお、ランキング順位は2025年8月時点における「ヌリカエ」のデスクリサーチに基づいて作成しております。

シリコン塗料のおすすめ屋根塗料商品ランキング

順位 塗料 メーカー 特長 価格
1位

ファインシリコンフレッシュ

日本ペイント 光沢低下や変色が極めて少なく高耐候性を発揮
特殊セラミック成分による親水化技術によって、低汚染性を実現
約5,040円/㎡(平滑|新設・モルタル・コンクリート)
2位

ファインSi

日本ペイント さまざまな下地の上に塗装できる弱溶剤シリコン系塗料
上塗り材としても対応可能
約4,940円/m²(なみがた模様)
3位

エスケープレミアムシリコン

エスケー化研 耐用年数フッ素塗料並み
チョーキング現象が起こりにくい
約2,600円/㎡~

データ出典:2025年8月時点における各メーカーのホームページ・ECサイトより

フッ素塗料のおすすめ屋根塗料商品ランキング

順位 塗料 メーカー 特長 価格(1缶)
1位
水性スーパーコート

水性スーパーコート

アサヒペン カビやサビを防ぐ成分配合になっている
45色以上の豊富なカラーバリエーション
約6,800円/約3kg
2位
ファインフッソ

ファインフッソ

日本ペイント 非常に強力な耐候性
塗りやすく作業がしやすい
約15,000円/約3kg
3位
サンフロンUV

サンフロンUV

ロックペイント 紫外線や風雨に強い塗膜を形成
セルフクリーニング機能で高い低汚染機能がある
約16,000円/約3kg

データ出典:2025年8月時点における各メーカーのホームページ・ECサイトより

無機塗料のおすすめ屋根塗料商品ランキング

順位 塗料 メーカー 特長 価格
1位
グランセラ™トップ

グランセラ™トップ 2液水性(旧:パーフェクトセラミックトップG)
日本ペイント フッ素樹脂塗料を超える高耐候性を発揮する無機塗料
建物外観に付着した汚れを雨とともに洗い流す「超低汚染性」
2位
日本ペイント「アプラウドシェラスターⅡ」

アプラウドシェラスターⅡ
日本ペイント 日本ペイント社における建築用塗料最高位の超高耐候性
優れた難燃性も実現
約7,570円/m²(なみがた模様)
3位
エスケー化研「エスケープレミアム無機」

エスケープレミアム無機

エスケー化研 低汚染性を極限まで高めた無機塗料
滑らかな塗膜による優れた仕上がりが可能

データ出典:2025年8月時点における各メーカーのホームページ・ECサイトより

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「家の大きさ」別の屋根塗装価格の相場を比較

家の大きさ(建坪数)別の塗料価格相場

家の大きさの目安として、建坪数(1階の床面積)を基準にします。建坪数別の塗装面積や、塗料代の目安は以下のとおりです。

坪数(建坪)建築面積屋根塗装面積屋根塗料代
10坪33㎡36㎡約8万円
20坪66㎡71㎡約16万円
30坪99㎡107㎡約25万円
40坪132㎡142㎡約33万円
50坪165㎡178㎡約41万円
60坪198㎡214㎡約49万円
70坪231㎡249㎡約57万円
100坪331㎡356㎡約82万円

表内の「屋根塗料代」は、「シリコン塗料(2,300円/㎡)使用」の条件で計算しました。
「屋根塗料代」の他に、足場費用や業者諸経費など約30~40万円が別途かかります。

なぜ家の大きさの違いが塗料価格に影響する?

家の大きさは、そのまま「屋根の大きさ」に繋がるからです。屋根が大きいと、塗装する面積広くなり、塗装に必要な塗料の量も多くなり、家一軒分の塗装価格も高価になるのです。

大きさだけじゃない!「屋根の傾き」別の塗装面積の対応早見表

屋根の面積を決めるもうひとつの要因に「屋根の勾配(傾き)」があります。同じ大きさの家でも、屋根の傾きが急なほど屋根の高度が上がり、展開図(=面積)も大きなものになります。

ここでは屋根の傾きを「緩い」「平均的」「急」の3種類の分類し、それぞれの建坪数に対応する塗装面積をまとめました。見積書がお手元に届いたら、記載されている塗装面積と比べて参考にしてください。

坪数(建坪)建築面積屋根の塗装面積
傾きが緩い傾きが平均的傾きが急
10坪33.1㎡33.7㎡35.6㎡38.5㎡
20坪66.1㎡67.4㎡71.2㎡77.1㎡
30坪99.2㎡101.2㎡106.8㎡115.6㎡
40坪132.2㎡134.9㎡142.4㎡154.2㎡
50坪165.3㎡168.6㎡178.0㎡192.7㎡
60坪198.4㎡202.3㎡213.6㎡231.3㎡
70坪231.4㎡236.0㎡249.2㎡269.8㎡
100坪330.6㎡337.2㎡356.1㎡385.

塗装面積を自分で計算するには

屋根の塗装面積は、屋根全体の面積を出して、天窓など塗装しない部分の面積を引いたものです。正確に計算するには図面が必要なので、今回は簡易的に塗装面積を知る方法を使いましょう。

MEMO

同じような大きさの家でも、屋根塗装の費用が違ってくる場合、屋根の傾きや形状が異なることで、塗装面積に差があることが多いでしょう。

屋根の塗装面積の求め方

屋根の塗料面積の計算式

1階の床面積(㎡)×1.077=屋根面積(㎡)

1階の床面積に係数1.077をかけると、おおよその屋根面積が分かります。(この係数は、屋根の傾きによって1.001~1.5くらいまで幅がありますが、1.077が最も一般的な屋根の傾きにした数値です。この数値は「勾配伸び率」といいます。)

計算例:25坪の戸建て住宅、1坪を3.306㎡とした場合

以下の手順より、屋根面積は約89.1㎡と計算できます。

  • 1階の床面積:25(坪)×3.3=82.7㎡
  • 82.7(㎡)×1.077=89.1(㎡)※小数第二位で四捨五入

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「屋根材の種類」別の屋根塗装価格の相場を比較

屋根材の種類によって、同じ面積あたりに消費する塗料の量が変わります。そのため、屋根材によっても最終的な塗料価格も多少の差が生まれます。

屋根材別の塗料価格相場

スレート屋根の塗料代一覧

塗料グレード別の価格
建坪ウレタン塗料シリコン塗料フッ素塗料
10坪7万円8万円15万円
20坪14万円16万円31万円
30坪21万円25万円46万円
40坪28万円33万円61万円
50坪35万円41万円76万円
60坪42万円49万円92万円
70坪46万円57万円107万円
100坪69万円81万円153万円

スレート屋根に塗装した場合の塗料単価は、ウレタン塗料2,050円/㎡、シリコン塗料2,400円/㎡、フッ素塗料4,400円/㎡として計算しました。

金属屋根(トタン・ガルバリウム鋼板)の塗料代一覧

塗料グレード別の価格
建坪ウレタン塗料シリコン塗料フッ素塗料
10坪7万円8万円15万円
20坪14万円16万円31万円
30坪21万円25万円46万円
40坪28万円33万円61万円
50坪35万円41万円76万円
60坪42万円49万円92万円
70坪49万円57万円107万円
100坪69万円82万円153万円

金属屋根に塗装した場合の塗料単価は、ウレタン塗料1,950円/㎡、シリコン塗料2,300円/㎡、フッ素塗料4,300円/㎡として計算しました。

セメント瓦屋根の塗料代一覧

塗料グレード別の価格
建坪ウレタン塗料シリコン塗料フッ素塗料
10坪8万円9万円16万円
20坪15万円18万円32万円
30坪23万円27万円49万円
40坪31万円36万円65万円
50坪39万円45万円81万円
60坪47万円54万円97万円
70坪55万円64万円113万円
100坪78万円91万円162万円

セメント瓦屋根に塗装した場合の塗料単価は、ウレタン塗料2,200円/㎡、シリコン塗料2,550円/㎡、フッ素塗料4,550円/㎡として計算しました。

なぜ屋根材の違いが塗料価格に影響する?

章の冒頭で説明した、「屋根材によって、同じ面積でも塗料の消費量が違う」ことの理由を解説します。

塗料の消費量が変わる主な理由は「屋根材の表面の凹凸」と「水分の吸収率」が違うためです。

例えば、同じ1㎡の板でも、表面がでこぼこしていたら、平らな板にくらべると表面積が大きくなり、そのぶん多くの塗料を消費します。
また、水分の吸収率が大きい場合も、塗ったそばから塗料がすぐ吸い込まれるので、塗り終えるのに若干多くの塗料が必要になります。

登場した4種類の材質でいえば、表面がツルツルで水分もさほぼ吸い込まない「ガルバリウム鋼板」がもっとも塗料価格が安くなっています。
反対に、表面や素材同士の接合部に凹凸が多く、水分もよく吸収する「セメント瓦」が、もっとも塗料価格が高くなります。

また、このような素材による塗料の消費割合をあらわす指数に「塗装係数」というものがあります。

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塗料代だけじゃない!屋根塗装工事にかかる費用と内訳

屋根リフォーム工事の現場と屋根用足場

屋根塗装工事の価格には、塗装作業の費用だけではなく、足場代などもかかります。

以下は、一般的な大きさの住宅である、建築面積30坪の屋根塗装の見積もり例です。費用の内訳や単価を確認していきましょう。

費用の内訳単価数量(施工面積)合計金額
足場費用750/㎡312㎡架設233,892円
養生費用400/㎡312㎡架設124,742円
高圧洗浄費用200/㎡106.8㎡21,360円
下地調整(板金部)1,300/㎡36㎡46,280円
下地調整(屋根部)600/㎡106.8㎡64,080円
塗装作業費用2,400/㎡106.8㎡256,320円
縁切り作業費用360/㎡106.8㎡38,448円
諸経費一式一式39,256円
合計金額824,379円
※【参考】一般社団法人 経済研究会『積算資料ポケット版 リフォーム編2021』P.218の算出例を参考に、監修者に実勢価格・単価をヒアリングのうえ作成。

屋根塗装の見積もり書を見れば「業者の質」が分かる

リフォームの見積もり書イメージ

塗装工事の見積もり書の作り方は、業者によって多少異なります。

業者によっては、塗装面積や単価を詳しく表記せず、「塗装作業 一式 ◯◯円」といったように大雑把な見積もりを出してくるケースも見受けられます。

屋根塗装の見積もり書は、初めてリフォームをする方にとっては分かりにくいものです。残念なことですが「素人なので分からないだろう」と黙って費用を上乗せしてくる悪い業者がいるのも事実。

なるべく、内訳が細かく、施工面積や単価がはっきり書かれた見積もり書を作ってくれる業者を選ぶと失敗しません。

費用の上乗せ手口の例

例えば、塗装をする必要がない天窓や太陽光パネルがある場合も、その部分を除外せず、屋根面積をそのまま塗装面積として計上しているといった場合があります。ご注意ください。

悪徳業者の見積もり書、優良業者の見積もり書

契約を避けたい業者の見積もり書の例

以下のように、ほとんどの工事項目で、数量が「式」「一式」などでまとめられていて、単価の記載がない見積もり書が、多くの悪徳業者に共通する特徴です。

「何にいくらかかっているか」が分からず、検討がしにくい見積もりですね。

内訳の記載が詳しくない見積もり書

このような見積もり書を提示された場合は、業者に具体的な費用内訳を聞いてみて、納得がいくまで説明してもらうようにしましょう。もしも、説明を聞いても分からなかったり、ごまかされていると感じたら、その業者への依頼は避けることをおすすめします。

優良業者の見積もり書の例

以下のような見積もり書を出してくれる業者なら、信頼できる可能性は高いでしょう。

例えば、足場や養生の設置面積、塗料の製品名や塗装面積、工程などの詳細が具体的かつ明確に記載されています。
施工の保証についても、具体的な年数つきで明記しており、責任感が感じられます。

内訳や使用製品の記載が丁寧な見積もり書

見積もり書の内容に疑問点があれば、業者に遠慮なく質問してみてください。
こころよく教えてくれるか、説明は分かりやすいかで、もう一歩深く業者を見極める役に立つでしょう。

見積もり書をもらったら、価格と一緒にチェックしたい項目は以下のとおりです。

「良い業者」の見積もり書の特徴

内訳が詳細
単価・数量を明記
使用する製品名・機材名を明記
保証内容・年数を記載

「悪い業者」の見積もりの特徴

内訳がよく分からない
金額の根拠(単価・数量)の記載がない
作業内容や使用製品がわからない

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