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サイディングに外壁塗装が必要ないのは本当?主要なサイディング材も徹底比較

リナビス
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あなたのお家
外壁塗装するといくら?

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住んでいる家の外壁のメンテナンスは面倒なもの。
なるべくなら、メンテナンスする必要がないサイディングを選んで、その後の手間をなくしたい…。

また最近は、「このサイディング材はメンテナンスフリーです」と言って商品勧める業者もいるようです。
それらの売り文句は本当なのでしょうか?

残念ながら、完全にメンテナンスフリーのサイディング材は存在しません。メンテナンスの手間の最小限にするには、なるべく耐用年数が長いサイディング製品を見つけて、家に使用するしかないのです。

本記事では外壁塗装の必要かどうかを種類別に比較していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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この記事を監修しました

株式会社Speee

小林 成光
所有資格

外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター

専門分野

外壁工事

職業

外壁アドバイザー、外装劣化診断士、ホームインスペクター

600件以上の現地調査を実施する過程で得た専門性を生かし、日本発のネット見積もりシステムでビジネスモデル特許を取得。ヌリカエにて、外装工事の専門家として、顧客・加盟企業のサポート・コラムの監修に従事。

詳しくはこちら

目次

外壁塗装の必要ないサイディング材はある?種類別で徹底比較

外壁塗装の必要ないサイディング材はある?種類別で徹底比較について

結論から言えば、外壁塗装の必要ないサイディング材は存在しません。なぜならどんなサイディング材であっても、長い間利用することで劣化が進行していくためです。

ただし、外壁に利用している素材によっては長期間にわたって外壁塗装が必要ないケースもあります。種類別の塗装の必要性については、以下の表を確認してみください。

<サイディングの種類別外壁塗装の必要性>

種類 塗装必要有無 理由 素材の特徴
窯業系サイディング 必要 塗膜で防水しているため、劣化が進行すると剥がれてしまい浸水するから セメントと繊維質を主成分とした外壁材で日本で広く普及している
金属系サイディング 必要 サビなどが発生した場合は浸水の可能性があるから 軽量で耐久性が高く、デザイン性にも優れた外壁材
木質系サイディング 必要 吸水性のある素材のため、腐食しやすいから 天然木を活用し、自然な風合いや温かみを感じる外壁材
樹脂系サイディング 不要 耐候性が高い素材のため、基本的には不要 塩化ビニル樹脂を原料とし、軽量で耐候性に優れた外壁材
タイル 不要 耐用年数が30年以上の丈夫な素材だから 耐久性、退行性が非常に高く、劣化がしにくい外壁材
レンガ 不要 レンガ自体が耐用性が高い素材であるから 耐火性や断熱性に優れ、耐久性も高い外壁材

業者のいう「メンテナンスフリー」は、実質「ローメンテナンス」

サイディングの外壁は「メンテナンスフリー」と言われることが多いですが、実際にはメンテナンスの手間を軽減できることや、耐久期間が長いということから、ローメンテナンス(=メンテナンス頻度が低い)という意味で言われています。

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外壁塗装の必要ない家の特徴

外壁塗装の必要ない家の特徴について

外壁塗装が必要ない家は、以下の4つのいずれかに該当する家になります。

◆外壁塗装の必要ない家◆

レンガを使用している家
タイルを使用している家
樹脂系サイディングを使用している家
新築から10年以内の家

レンガを使用している家

外壁の素材として「レンガ」を使用している場合は、外壁塗装の必要は基本的にはありません。なぜならレンガは高耐久の素材であり、長期間にわたって美観を保つことが可能だからです。

基本的には約30年の耐用年数とされていますが、中には50年以上利用できるケースもあります。

ただし、目地の部分で劣化が進んでいく可能性あるため、定期的な補修などメンテナンスは必要になります。

タイルを使用している家

タイルは非常に硬い素材であり、防水性や耐候性に優れていることから外壁塗装の必要はありません。また、ほかのサイディング材のような塗膜を形成しないため、塗膜が剥がれたり、劣化したりする心配もありません

タイルに外壁塗装をしてしまうと、塗膜が形成されてしまい、その塗膜が劣化することで美観が損なわれてしまう恐れもあります。耐用年数も30年以上あるため、外壁塗装を考える必要はないでしょう。

ただし、目地のひび割れなどは稀に発生するため、定期的な点検と必要に応じた補修は必要です。

樹脂系サイディングを使用している家

樹脂系サイディングは塩化ビニル樹脂が主原料のため、色あせや変色がほとんどなく、素材自体に防水性があります。さらに樹脂系サイディングは凍害や塩害にも強く、ひび割れや反りも起こりにくいのも特徴です。

そのため、窯業系サイディングのように数年ごとに再塗装を行うなどは基本的に必要ありません。

ただし、地震や台風などの災害が発生するとひび割れや変色につながる劣化が進むことがあるため、災害後に確認をしておくとより安心できるでしょう。

新築から10年以内の家

新築から10年以内の家は、基本的に外壁塗装の必要はありません。なぜなら新築時に利用されている塗料の耐用年数の目安が概ね10年以上だからです。

サイディングに利用されている塗料の耐用年数は、以下の表の通りです。

塗料 耐用年数
アクリル塗料 約5~7年
ウレタン塗料 約8~10年
シリコン系塗料 約10~15年
フッ素系塗料 約15~20年

一般的に利用されている塗料は「シリコン塗料」になります。価格と耐用年数のコストパフォーマンスに優れており、人気の高い塗料です。

反対にアクリル塗料やウレタン塗料は、ほとんど利用されていないため、基本的には新築から10年程度は外壁塗装が不要になります。

ただし、自宅周りの環境や災害などで10年以内でも劣化症状が進行する可能性はあるため、定期的な点検は必ず行うことがおすすめです。

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【メーカー別】メンテナンスフリーの外壁材

完全なメンテナンスフリーのサイディング・外壁材はありませんが、40年以上もの間特別なメンテナンスを必要としない外壁材も出てきています

そこで本章では、大手外壁材メーカーである「ニチハ」「ケイミュー」「積水ハウス」「旭化成」の4社から出ている高耐久の外壁材を5種類ご紹介します。

「メンテナンスコストをできる限り抑えたい」とお考えの方の参考になれば幸いです。

屋根材メーカー特徴耐用年数
プラチナコート30
プラチナコート30
ニチハ・変色・褪色30年保証に対応
・40年以上美観が持続する設計
・厳しい耐候性試験をクリア済み
30年程度
プラチナコート
プラチナコート
ニチハ・色あせやひび割れに強い塗膜
・再塗装の頻度を大幅に軽減
・促進耐候性試験で高性能を実証
30年程度
光セラ
光セラ
ケイミュー・セルフクリーニング機能付き外壁材
・塗り替えや張り替えは40年後目安
・抗菌・空気清浄機能で環境にも貢献
40年程度
ベルバーン
ベルバーン
積水ハウス・釘より硬い高硬度な陶板素材 色あせ,褪色が起きにくい表面
・経年で深まる味わいある質感
60年程度
ヘーベル
ヘーベル
旭化成・耐用年数は約60年と超長寿命
・軽量で構造体への負担が少ない
・トバモライト結晶による高耐久
60年程度

それぞれの外壁材をメーカーごとに詳しくご紹介していきます。

ニチハ

屋根材メーカー特徴耐用年数
プラチナコート30
プラチナコート30
ニチハ・変色・褪色30年保証に対応
・40年以上美観が持続する設計
・厳しい耐候性試験をクリア済み
30年程度
プラチナコート
プラチナコート
ニチハ・色あせやひび割れに強い塗膜
・再塗装の頻度を大幅に軽減
・促進耐候性試験で高性能を実証
30年程度

データ出典:2025年6月時点における各メーカーのホームページより

ニチハは外壁材・屋根材の大手メーカーで、特に長寿命・高耐候性に優れた製品づくりに定評があります。「プラチナコート30」は、窯業系サイディングとして業界初の変色・褪色30年保証を実現し、再塗装や色あせ対策にかかるコストと手間を大幅に軽減できるサイディングです。

厳格な促進耐候性試験をクリアした「プラチナコート」シリーズも用意されており、住まいの美観を長く保ちたい方に最適なサイディングといえるでしょう。長期間にわたり続く美しさはもちろん、メンテナンスコストの削減もできます。

高機能とコストバランスを重視するユーザーにとって魅力的なメーカー、製品です。

ケイミュー

屋根材メーカー特徴耐用年数
光セラ
光セラ
ケイミューセルフクリーニング機能付き外壁材 塗り替えや張り替えは40年後目安 抗菌・空気清浄機能で環境にも貢献40年程度

データ出典:2025年6月時点における各メーカーのホームページより

ケイミューは、LIXILとパナソニックの外装建材事業が統合して誕生した国内最大級の外壁メーカーで、「光セラ」シリーズを中心に高機能サイディングを展開しています。

最大の特長は、光触媒によるセルフクリーニング機能で太陽光で汚れを分解して雨で洗い流す仕組みにより、外壁がいつまでも美しく保たれる点です。紫外線による色あせにも強く、塗り替えの時期を大幅に遅らせることができます。

高耐久・省メンテナンス性能に加え、抗菌・抗ウイルス効果や空気浄化機能など、健康や環境に配慮した製品を選べることも魅力です。

積水ハウス

屋根材メーカー特徴耐用年数
ベルバーン
ベルバーン
積水ハウス釘より硬い高硬度な陶板素材 色あせ・褪色が起きにくい表面 経年で深まる味わいある質感60年程度

データ出典:2025年6月時点における各メーカーのホームページより

積水ハウスの外壁材「ベルバーン」は、自社開発・自社製造による高品質な陶版外壁で、邸宅デザインを意識した重厚感とメンテナンス性の高さが魅力です。

天然素材を高温で焼成することで、ガラス質の釉薬が表面に定着し、色あせや劣化が非常に起こりにくいという特性を持っています。雨風や日差しなどの自然条件にも強く、経年によって味わいが深まる独自の風合いも魅力です。

一般的なサイディングでは得られない上質感と長期的な耐久性により、こだわりの住まいづくりにふさわしい外壁材といえます。

へーベルハウス

屋根材メーカー特徴耐用年数
ヘーベル
ヘーベル
旭化成耐用年数は約60年と超長寿命 軽量で構造体への負担が少ない トバモライト結晶による高耐久60年程度

データ出典:2025年6月時点における各メーカーのホームページより

旭化成の「ヘーベルパワーボード」は、ALC(軽量気泡コンクリート)素材を採用した外壁材で、優れた耐久性・耐火性・断熱性を兼ね備えています。耐用年数約60年を誇る長寿命設計で、メンテナンスの回数や費用を大きく軽減できるでしょう。

非常に安定した天然素材の「トバモライト」を人工的に再現した「トバモライト結晶」により、熱や化学変化に極めて強く外壁の反りや劣化を抑えることができます。さらに軽量で構造体への負担も少ないため、木造住宅にも適した外壁材として選ばれています。

経年による性能劣化が少なく、安心して長く住み続けられる外壁材として、多くの住宅で採用されています。

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サイディングをメンテナンスフリーに近づけるためにすべきこと

前述のとおり完全にメンテナンスフリーの外壁は存在しませんが、配慮することによってサイディングをより長持ちさせることができるポイントがあります。

本章では外壁をよりメンテナンスフリーに近づけるために、抑えておきたいポイントを3つ紹介していきます。

◆メンテナンスフリーに近づけるためにすべきこと◆

  • 対候性に優れた塗料で塗装する
  • シーリングや目地の対候性を強化する
  • 掃除してこまめに汚れを落とす

対候性に優れた塗料で塗装する

サイディングを長持ちさせるには、耐久性の高い塗料で塗装を行うことが大切です。

外壁は常に日光や外気にさらされており、劣化の原因となります。

塗装は外的要因からサイディングを守ってくれる、いわばバリアのような役割を果たしてくれるため重要と言えるのです。

例えば近年登場した「無機塗料」には、塗料のなかでも非常に優秀な対候性と汚れにくさを兼ね備えています。

普段からの掃除の手間を省いてくれるほか日光による劣化を防いでくれるため、塗料ひとつでずっとメンテナンスフリーに近づくと言えるでしょう。

シーリングや目地の対候性を強化する

シーリングや目地に気を遣うことも、外壁を長持ちさせるために大切なことです。

外壁材のすき間を埋めている目地やシーリングは、外壁の動きを緩和し地震によるひび割れなどを防ぐ役割があります。

しかし基本的にシーリング部分は外壁材よりも早く劣化が進み、外壁の劣化の原因にもつながります。

したがってシーリング・目地の一般的な耐用年数である5年を目安にシーリングの打ち直しを検討したり、グレードの高いシーリング材を使うことによって外壁の寿命を延ばすことができるでしょう。

掃除してこまめに汚れを落とす

シンプルかつもっともサイディングの寿命を延ばす方法が、こまめな掃除です。

付着した汚れを放置しておくと外壁の劣化は進みますので、水で洗い流すなどの気配りが大切と言えます。

こまめな掃除によりもしも外壁に劣化のサインが出てきたとしてもすぐに気づくことができ、小規模の工事で外壁は元通りの力を発揮することができるでしょう。

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メンテナンスフリーと言われるサイディングの注意点4つ

ここからは、メンテナンスフリーと言われるサイディングの注意点4つを紹介していきます。注意点をおさえておくことで、選ぶ基準が明確になることでしょう。

サイディング素材によって異なる注意点もあり、詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

1:壁材によっては初期費用が高い

他の外壁材に比べコストが安いサイディングですが、壁材によっては初期費用が高い点が注意点として挙げられます。

中でも樹脂系サイディングは、他のサイディング素材と比べても耐久年数が長いというメリットがありますが、施工難易度が高いために初期費用も高額になります。

また、木質系サイディングも初期費用が高額になりますが、こちらは施工難易度ではなく、天然木を使用しているため素材そのものが高価であるといった理由です。

このように壁材によって初期費用にも幅があるため、見極めて検討する必要があるでしょう。

2:デザインが少ない

外壁仕上げ材として広く使用されているサイディングですが、デザインのバリエーションが少ないといった課題があります。

例えば窯業系サイディングは、タイル調やレンガ調などデザインの再現性も高く、様々なバリエーションに対応できますが、それでも他の外壁材に比べると少ないと言えるでしょう。

近年ではデザイン性に優れた上質なサイディングも登場していますが、このようにデザインのバリエーションも考慮して検討する必要があります。

3:特殊な施工技術が必要な場合もある

サイディング素材のもつ性質によって、特殊な施工技術が必要な場合もあります。樹脂系サイディングの場合、温度によって素材が伸縮する塩化ビニル樹脂を原料としているため、季節によって施工方法を変える必要があります。

したがって、特殊な施工技術が必要になると言えるでしょう。このような場合、対応できる業者が非常に少ないため、施工業者も限られてきます。

また、特殊な施工技術が必要な場合は、施工費用も高くなるため、コスト面も視野に入れる必要があるでしょう。

4:定期点検が必要

耐久年数が長いと言われるサイディングにも、長持ちさせるためには定期点検が必要になります。異常や劣化などの異常に気付きやすくなることで、ダメージを拡大させることなく適切なメンテナンスができるでしょう。

また、メンテナンスの手間を軽減できても、全くのメンテナンスフリーの外壁というのは存在しないため、耐用年数に関わらずこまめな点検をおすすめします。

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メンテナンスフリーと言われるサイディングでも定期点検が必要な理由

メンテナンスフリーと言われるサイディングも、雨風や紫外線などの自然環境により、少なからず経年劣化は起きてしまいます。また、台風や地震などの災害によってダメージを受けることもあるでしょう。

そういった異変を見逃さないために、定期点検は重要であると言えます。例え小さな傷や劣化であっても、適切なメンテナンスを施すことにより、サイディングも長持ちします。結果的に、メンテナンスの手間を減らすことに繋がると言えるでしょう。

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メンテナンスフリーと言われるサイディングについて理解しよう

サイディングにおけるメンテナンスフリーの意味を理解すれば、これからのサイディング選びはもちろん、将来を見据えた選び方ができるでしょう。

また、自分の理想を満たすサイディングはどの素材であるのか、デザインやメンテナンス性はもちろん、機能面やコスト面でも比較検討することが重要と言えます。ぜひこの記事を参考に、サイディングについて理解しておくと良いでしょう。

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