ファインパーフェクトベストとは?特徴・価格・デメリット・対応屋根を徹底解説

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ファインパーフェクトベストはラジカル制御型塗料のため、耐久性の高さや劣化が進みにくいのが特徴です。
またその他に速乾性、防藻・防カビ性などの多くの特徴を持っており、近年、多くの屋根の塗装に用いられています。
本記事ではそんなファインパーフェクトベストの特徴や適用下地の種類、価格、塗装前に注意すべきことについて、詳しく解説します。
尚、こちらの記事での価格・耐用年数は執筆時点の情報をもとに紹介しています。
ファインパーフェクトベストの5つの特徴
ファインパーフェクトベストは、日本ペイント株式会社が製造・販売する屋根用の塗料です。
「ラジカル制御型塗料」「耐用年数の長さ」「乾燥の速さ」「防藻・防カビ性」「カラーバリエーション」など、5つの特徴があります。
以下でそれぞれの項目について詳しく解説します。
特徴① ラジカル制御型塗料
ファインパーフェクトベストは、ラジカル制御型の塗料となっています。ほとんどの塗料、顔料には酸化チタンという成分が使用されています。
しかし酸化チタンは紫外線を受けると、ラジカルといわれる因子を発生させてしまいます。ラジカルは樹脂同士の結合を破壊するはたらきを持っているため、結果的に塗膜が劣化していくのです。
ファインパーフェクトベストのようなラジカル制御型の塗料には酸化チタンに紫外線が当たらない特殊なコーティング剤が使用され、また発生したラジカルを吸収する光安定剤も配合されているため、酸化チタンによる外壁の劣化がより進みにくくなっています。
そのため紫外線が当たってもラジカルが発生しにくいため、劣化が原因で起こる「チョーキング現象(屋根を触った際に手に白い粉が付着する現象)」なども防ぐことができます。
特徴② 耐用年数が長い
ファインパーフェクトベストは、耐用年数の長さも特徴の一つです。塗料を薄める際、水ではなく化学物質を使用し、密着して剥がれにくくしているため、耐用年数が長くなっています。
屋根の塗装回数自体を減らすことができるようになるため、結果的にコストパフォーマンスが高くなります。
特徴③ 乾燥が早い
ファインパーフェクトベストは、乾燥が早いのも特徴です。
屋根塗料は、塗料を何層にも重ねて塗る必要があります。先に塗った塗料が完全に乾燥しない限り、次の塗料を塗布できません。
そのため、乾燥が早い塗料であれば、工期を短くすることが可能になります。
また、乾燥の早さのほか、転写強化剤が配合されていることによって、「下地への密着性が高い」「塗布時に飛び散りにくい」といったメリットもあります。
業者がより作業がしやすくなり、工期を短めにした上で、より仕上がりの美しい塗装になるのです。
特徴④ 防藻・防カビ性
ファインパーフェクトベストは、防藻性と防カビ性にも優れているのが特徴です。カビは発生すると根を張るため、表面上を洗浄しても、再度発生してしまう恐れもあります。
そのため除去をする際は専門の業者に依頼する必要があり、費用がかかることになります。
しかしファインパーフェクトベストは、カビや藻を抑制する特殊な薬剤を配合しているため、塗布後も長い間、屋根を綺麗な状態に保つことができます。
特徴⑤ 26色の色展開
ファインパーフェクトベストは幅広い色展開があるのも特徴です。バリエーションが多いことから、既存の屋根の塗料と近い色合いのものを選ぶことができます。
なお、ファインパーフェクトベストは、以下の26色から選ぶことが可能です。
ファインパーフェクトベストの使用前に確認するポイント

ここまで、ファインパーフェクトベストの特徴についてお伝えしました。数々の特徴を持つファインパーフェクトベストですが、屋根の材料に応じて塗装可能かどうかが変わります。また通常の塗料に比べ、予算も若干高くなるため、ファインパーフェクトベストを用いた場合の費用についても紹介します。
確認ポイント① 使用可能な屋根かどうか
まずは、自分の家の屋根にファインパーフェクトベストが使用可能か、という点を確認する必要があります。以下7つの屋根のいずれかであれば、ファインパーフェクトベストを塗布できます。
- 住宅用化粧スレート屋根
- 脆弱住宅用化粧スレート屋根
- 波型スレート屋根
- カラートタン屋根
- 洋瓦
- 陶器瓦
- セメント瓦
あなたの家屋根が上記に該当していれば、ファインパーフェクトベストの使用が可能です。
使用可能な屋根かどうか、事前に必ず確認しましょう。
確認ポイント② 予算にあった価格帯か
ファインパーフェクトベストが予算に合った価格帯の塗料であるかどうかを確認しましょう。ファインパーフェクトベストの材料価格と人件費の合計相場は、1㎡あたり約4,310円です。
以下は、ファインパーフェクトベストを用いた施工費用を、戸建ての坪数別に算出したシミュレーション表です。
施工にかかる費用が想定の予算と合致しているかを検討する際に参考にしてください。
| 戸建ての坪数 | かかる費用(およそ) |
|---|---|
| 20坪 | 18~20万円程度 |
| 30坪 | 28~30万円程度 |
| 40坪 | 37~40万円程度 |
| 50坪 | 46~50万円程度 |
※屋根の勾配、また使用する下地により、シミュレーション表の価格から若干の誤差が生じる可能性があります。
ファインパーフェクトベストに対応する、3種類の下塗り塗料

屋根を塗装する際には、まず下地塗料を塗る必要があります。ファインパーフェクトベストに対応する下塗り塗料は3つあります。
以下ではそれぞれの特徴や適応している屋根について解説します。
ファインパーフェクトベスト強化シーラー

ファインパーフェクトベスト強化シーラーは、浸透力に優れ、浸透した箇所を補強する力も兼ね備えた下地塗料です。
そのため、ヒビが多く発生し、脆弱な状態の屋根の耐久性を向上させる効果があります。
また、固着力も強力です。塗り替え前の残った塗料に密着するため、丈夫できれいな仕上がりになります。加えて、ファインパーフェクト強化シーラーは、薄める際においの弱いシンナーを使用しているため、作業時に発生するにおいが少ないという特徴もあります。
なお、ファインパーフェクト強化シーラーに適応した屋根と価格は以下の表の通りとなっています。
| 適応屋根 | ・スレート ・洋瓦 ・陶器瓦 ・セメント瓦 |
|---|---|
| 価格 | ・下塗り1回の場合:4,310円/平方メートル ・下塗り2回の場合:5,600円/平方メートル |
ファイン浸透シーラー

ファイン浸透シーラーは、ファインパーフェクトベスト強化シーラーと同様に、弱溶剤タイプとなっているため、作業時のにおいが少ない点が特徴です。
塗り替え前に塗布した塗料に、浸透しやすく一体化しやすいエポキシ樹脂を使用されており、固着力が強く、耐久性を向上させることが可能になっています。
なお、ファイン浸透シーラーに適応した屋根と価格は以下の表の通りです。
| 適応屋根 | ・化粧スレート ・屋根用なみがたスレート |
|---|---|
| 価格 | 980円/平方メートル |
ハイポンファインプライマーⅡ

ハイポンファインプライマーⅡはエポキシ樹脂系の塗料です。匂いが少なく、速乾性に優れています。また、錆止め効果も特徴の一つです。
屋根に錆止め効果を持たせることで、きれいな外観に仕上げたうえで、見た目の美しさを長く保つことが可能になります。
なお、ハイポンファインプライマーⅡに適応した屋根と価格は以下の表の通りです。
| 適応屋根 | ・カラートタン |
|---|---|
| 価格 | 960円/平方メートル |
ファインパーフェクトベストのデメリット
ここまで、ファインパーフェクトベストの特徴や、用いることのできる下地塗料についてお伝えしてきました。
上述した通り、ファインパーフェクトベストはラジカル制御型塗料になっています。ラジカル制御型塗料は2012年に発売された塗料であり、他塗料と比較すると歴史が浅いです。
既存の塗料とも比べ、使用実績が少ないため、塗布する業者によっては「どのような環境条件で塗布すれば、ラジカル制御型塗料の効果を存分に発揮できるのか」について、まだ十分に知見が得られていない可能性があります。
ファインパーフェクトベストは、高コストパフォーマンス&高性能な塗料!
ファインパーフェクトベストは、紫外線による劣化を最小限に留めることのできるラジカル制御型塗料です。
手頃な価格であり耐久性と耐候性に優れるため、コストパフォーマンスの高さも評価できます。
ただし、歴史が浅く、業者が限られる可能性があることには注意しておきましょう。
そのためファインパーフェクトベストで塗装したい場合、業者選びが重要になります。業者に依頼する前には価格や業者の質を複数の業者で比較し、検討することをおすすめします。
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