パーフェクトトップを使ったおしゃれな色の組み合わせ8選｜塗装成功のコツも紹介

画像出典：楽天市場（Paint Shop エビナ）

パーフェクトトップとは？

ニッペ・パーフェクトトップは日本ペイント株式会社が販売する建築・外装用上塗り塗料です。シリコン塗料に並ぶ塗料としてラジカル制御形塗料が発売され、コストパフォーマンスに優れているため人気が高まっています。

日本ペイント株式会社を傘下に持つ日本ペイントホールディングスグループは、明治14年に誕生した「協同組合光明社」を前身とし、建築用塗料、重防食用塗料、自動車補修用塗料の製造・販売を手掛けています。

日本ペイントは、平成24年にラジカル制御形塗料としてパーフェクトトップを始めとするパーフェクトシリーズを発売しました。

パーフェクトトップは、ラジカル制御技術で樹脂の劣化を防ぎ、ポリマーハイブリッド効果により抜群の作業感と優れた耐候性、美しい艶を特徴とするアクリルシリコン塗料です。アクリル塗料をもとにしているので、多彩なカラーバリエーションを特徴としています。

艶消し、3分艶、5分艶、7分艶、艶ありの5種類あり、日塗工色見本より632色の色調から選べます。パーフェクトトップは、住宅、マンション、オフィス、施設、工場などの外壁に下塗り塗料を仕上げた後に用います。

「パーフェクトトップの基本」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「パーフェクトトップってどんな塗料？メリット・デメリット、価格、合う外壁をやさしく解説」

よく使われているパーフェクトトップの色11選

パーフェクトトップは高耐候酸化チタンと光安定剤により樹脂の劣化を防いでいるため、酸化チタンが含まれる淡い色の塗料の塗装に向いています。よく使われている色には、白、クリーム色、紺色、アイボリー、グレー、ブラウン、イエロー、オレンジ、こげ茶、緑、ピンクがあります。

「パーフェクトトップの色選び」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「【外壁塗装の色選び】定番色10選と、長持ちする色、汚れに強い色、オシャレな配色…全て解説」
>>「パーフェクトトップの施工例13選。写真で外壁の色の仕上がりをチェック」

1：白

白色は、すべての色に調和する基本的な色です。混じり気のない純粋な白の外壁は、窓枠や屋根、庭の色をそのまま生かします。

タイルやブロック、クシ目模様のシンプルな外壁に合わせたい色です。工場やオフィスなどの人の集まる建物にも、新築のマイホームにも適しています。白は清潔や純粋、無垢といったイメージがあり、愛情のある家庭生活を送る家にぴったりです。

2：クリーム色

白色に近いクリーム色は、目に優しく馴染みの良い色です。生成り色、明るいベージュ、薄香に近い色です。

南欧風のブロックやコテ仕上げの外壁によく合います。汚れが目立ちにくくメンテナンスしやすいですが、壁本来の色に近い場合や透けやすく2度塗りで仕上げる必要があるなど、塗装が難しい色でもあります。

3：紺色

濃淡のつけやすい紺色は、好みに合わせてシックでモダンにデザインします。ラップサイディング、ライン柄の個性的な外壁におすすめです。落ち着いた色調なので、艶消しから7分艶が適しています。

4：アイボリー

象牙色、アイボリーは、白に薄い黄色や灰色が混ざった色です。ナチュラルで和モダンに仕上がるアイボリーは、施設やテナントなど大型の建物の外壁に適しています。柔らかい色調の外壁は、ブラウンや黒の屋根に合わせたり、ツートンカラーに組み合わせると今風になります。

汚れが目立ちにくく、塗り替えなどのメンテナンスがしやすい色ですが、透けやすいため塗装工事の際に2度塗りが必要です。

5：グレー

グレーは、艶ありの光沢のある銀色から艶消しの鼠色まで幅広い色調があります。艶ありの吹き付けタイルにすれば新築のような輝きを取り戻せ、艶なしの木目調外壁にすれば落ち着いた印象です。堅実さと頑健さを併せ持ったグレーは、心静かで安心の生活を営む家にぴったりです。

鉄や錫などの金属に似た色なので、ガルバニウム鋼板やガレージ、倉庫のような小型の建物の外壁にも適しています。

6：ブラウン

健康的なブラウンは、屋根や外壁の塗装に適しています。土の色であるブラウンは安定した家庭や、子育てや事業の大成にも通じる色です。

木目調サイディング、土壁などを和風モダンに仕上げ、施設やビルの塗装に用いられることもあります。基本的な色のひとつですが、濃い色の外壁は離れたところからもよく目立つでしょう。

7：イエロー

ユニバーサルデザイン対応色であるイエローは、自己主張の強さを象徴しています。パーフェクトトップは淡い色調を得意とする耐久性を有しており、イエローは最適な色の1つです。

マンションや住宅のブリックタイルに艶ありのイエローを用いることがあります。イエローは金運や仕事、勉強、趣味の運気アップにも効き目があるカラーです。

8：オレンジ

明るい雰囲気のオレンジは、南欧風の家に合わせやすい色です。センスの良さと温かみのある印象を与え、艶のあるオレンジでアクセントにもなります。

赤みがかったオレンジは煉瓦を連想させ、艶消しから7分艶の塗料で自然な外壁に仕上がります。汚れが目立たず耐候性のよさを引き出しますが、塗装の際に2度塗りが必要な場合があるでしょう。

９：こげ茶

深みのある茶色は、外壁塗装でよく登場する色です。屋根や雨樋などの付帯部にこげ茶を用いると落ち着いた和風テイストに仕上がります。こげ茶の外壁は汚れが目立ちにくいと言う利点があります。

10：緑

緑色が好きな人は緑色の外壁を選択することがあります。さわやかで洗練された明るい緑は家の外装に適しているでしょう。緑の葉っぱと肥沃な土地のイメージから、再生・復活や貯蓄と不動産価値を満たす意味があります。森林浴的なリラックス効果もあります。

北欧風の住居に好まれ、フォレストグリーン、エンペラーグリーン、ミントグリーンなどの色名があります。コテ仕上げやクシ目模様の外壁、リシン、スタッコなどを淡白に塗装します。塗装前に具体的なイメージをシミュレーションしましょう。

11：ピンク

明るくかわいらしいピンクは、緑やオレンジと並ぶ、持ち主の個性を放つ色です。アンチエイジングカラーとして女性に大変人気があり、優しく温かみのある印象を与えます。クリームやグレーに塗装した外壁は、ピンクに塗り替えて気分転換することができます。

赤みのある薄い鼠色は梅鼠と言われ、日本で江戸時代後期から人気のある色です。

パーフェクトトップの色選びに成功するコツ7つ

外壁の色を選びやすいように塗装業者や日本ペイントなどの塗料メーカーは色選びのコツを特集したり、カラーサンプルを用意したりと様々な工夫を凝らしています。

私たちが失敗しないために、選び方とコツを知り、事前に大体の色をイメージしておくとスムーズに色を選ぶことができます。

「外壁をおしゃれにする方法・デザイン」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「外壁がおしゃれになる色選びのコツ。配色の成功例も写真で豊富に紹介！」
>>「外壁デザインのコツを写真付きで解説。おすすめのデザインパターン、色の選び方も紹介」</a

1：他の家の外装を参考にしてイメージを固める

京都や奈良などの古都以外では、日本の住宅の外装の色は統一されていないので、自分の好みを反映させることができます。とは言え、原色や艶ありなど目立つ色を選ぶ際には注意が必要です。

居心地の良い家にするために、街全体を見渡して違和感がないようにしましょう。住まいの家の両隣や向かいの家とのカラーバランスを考えたり、大通りや森林などの景観と調和する家の外壁を選びます。

2：太陽光の下で色のサンプルを実際に見てみる

パーフェクトトップの色を選ぶために参考にするのが、パーフェクトトップを取り扱う塗装業者が所有するカラーサンプルとパーフェクトトップ色見本です。

カラーサンプルを渡されたら、太陽光の下で実際に見てみましょう。太陽光は蛍光灯の青みがとれ、艶が強調されて見えることがあります。

多くの色の微妙な違いを見分けるには、昼間の外の太陽光で塗料本来の色で見るのがおすすめです。これは色選びに失敗しないようにするための必要なステップです。

3：色選びが不安な時は今の色の明るさだけを変えてみる

今と異なる色を選んで後から後悔しないようにしましょう。色選びのミスを抑えるために、色の系統は変えずに明るさだけ変えてみるのがおすすめです。

経年劣化で色が薄くなったり、汚れで変色していることがあります。明るさを変えて塗装するといつまでも変わらず綺麗な外壁を保つことができます。

4：目指すイメージを具体的にしてから色を選ぶ

カラーサンプルには多種多様な色が揃っており、そのなかのすべての色を見てから色を選ぶと日が暮れてしまいます。カラーサンプルを見る前に、具体的なイメージを思い描いておきましょう。次は、選んだ塗料の色と仕上がりのイメージの差が最小限になるように工夫するだけです。

一般の住宅に適さない色を選んでしまわないよう、判断基準を持って臨みましょう。

5：人気色からチェックしてみる

パーフェクトトップには標準色カタログがあります。最新の人気色をチェックして、実績のある色と比べてみましょう。

外壁は白、ベージュ、ブラウンの明るめの色がトレンドです。人気の色や自分好みの色の系統を把握して、標準色カタログで具体的な色を検討すると安心して決めることができます。

6：左右で色を塗り分ける

玄関だけを濃い色にしたり、付帯部で色分けするなど、ツートンカラーにすると建物にメリハリを生み出すことができます。左右で垂直に区切るとスタイリッシュでまとまりのある外観になるでしょう。

白と黒の2色使いで、コントラストが美しいモダンな家に仕上がります。左右の質感や色次第で、カラーコーディネートのセンスが光ります。

7：シンプルな色の外壁にはアクセントとなる色を加える

せっかくの外壁も、玄関のドアや屋根との相性が良くないと台無しになってしまいます。シンプルな色の外壁に、コントラストとなる色をアクセントに添えましょう。

濃いめの色には白い付帯部を、淡いベージュには暗い色の屋根やサッシを合わせるのが良いです。

パーフェクトトップの色選びに失敗しないためのポイント6つ

パーフェクトトップは2022年にプロが選ぶ外壁塗料の第1位に選ばれたことのある(*)、優秀な塗料ですが、耐用年数が長いので1度失敗すると10年以上その色のままになってしまいます。

満足の行く仕上がりになるように自分の家の外観や周囲環境を見ることから始め、自分のイメージに合う塗料の色を選ぶために塗料の性質を知りましょう。

パーフェクトトップの特徴に応じた色選びに失敗しないためのポイントを紹介します。

(*)出典：リフォーム産業新聞「【2022年版】プロ300名がおすすめする人気塗料ランキング、パーフェクトシリーズ2連覇」

1：屋根や外壁以外のパーツの色を必ず確認

外壁の色は屋根や軒天、破風板、鼻隠し、庇などの付帯部の色との相性が大切です。外壁以外のパーツの色を確認し、全体のイメージを持ちましょう。

紫外線や雨の影響を受けやすい屋根は、一般的に外壁よりも濃く暗めの色を用います。外壁に濃い色を用いる場合は、軒天や幕板を白にするなどの対照的な色の組み合わせが好まれます。

2：色は細かく指定する

パーフェクトトップは日本ペイントの標準色46色に加え、より細かい色をオーダーすることができます。カラーバリエーションが豊富なため、自分のわがままを十分に発揮できます。

また、注文する際の業者に色の名前だけではなく、自分のイメージする雰囲気を伝えると、正しいアドバイスを受けられるでしょう。

3：周囲の家との調和を考慮に入れる

周囲の家に溶け込むような淡い色を選び、艶を抑えたほうが無難です。上品で落ち着いた雰囲気を出せるよう、トーンを工夫しながら個性的な外観にしましょう。

4：カラーシミュレーションを行う

色を選んだら、次はカラーシミュレーションで色の配分を決めましょう。水平方向と垂直方向のどちらで区切るのか比較し、配色と外壁の形が調和するように配分すれば、スタイリッシュなまとまりのあるデザインを目指すことができます。

自分で行う

大手塗装メーカーがインターネット上で自由にアクセスできるカラーシミュレーションツールを公開しています。自分の家の写真に色加工を行って、外壁の塗り分けパターンを再現することが可能です。自宅に近い家で細かな色の設定を行うツールもあります。

業者に注文する

外装塗装業者に注文する際、プロに塗装シミュレーションしてもらったサンプルを見せてもらえます。

また、外装塗装業者に塗装する家を事前に見せられるため、塗装作業当日もスムーズに作業が行われるでしょう。

5：必ず色のカタログで確認する

パーフェクトトップは1つの色系統で複数の色があります。同じグレーでも緑や青に近い色だと組み合わせる色と配色が変わり、全体の印象に影響します。実際の色をパーフェクトトップ色見本や色のカタログで確認し、自分のイメージに合っているか確認しましょう。

おしゃれな色の組み合わせ例8選

外壁の色を考える際には、ツートンカラーにするのか、屋根の色はどうするのか理解しながら色の組み合わせを決めていきます。アイボリー、ブラウン、グレーは人気のある色ですが、一言にブラウンといっても様々な色味があります。

自分の想像するイメージにあうように詳しい色の組み合わせを選ぶのが重要です。ここでは人気な組み合わせの8の具体例を紹介します。

「外壁の色の組み合わせ例」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
>>「外壁の色はどう組み合わせる？人気の色・配色パターン10選と色選びのコツ」

1：紅赤と白

紅と白の組み合わせは、お正月や結婚式、出産などお祝いや縁起が良いことに伝統的に用いられてきました。波長の長い赤と明度の高い白の組み合わせは、洗練さがありながらも、インパクトのある配色です。日本の国旗である「日の丸」にも紅色と白色が用いられています。

日本人は古来よりハレの日に赤飯と餅を振る舞う習慣や、赤米と白米2種類の米の色が紅白のイメージに関係していると言われており、ヨーロッパでは、冬のベリーと雪空のカラーコンビネーションからクリスマスを連想させる配色になっています。

外壁ではなく赤いポストなどのアクセントカラーにすると、景観を損ねることはありません。濃いえんじ色などにするなどの色味を工夫すれば、違和感なく組み合わせることができます。

2：キャビアブラウンとブロークンホワイト

キャビアブラウンの屋根とブロークンホワイトの外壁は人気の組み合わせです。キャビアブラウンとブロークンホワイトはトーンオントーンで色相が統一されており、シンプルで落ち着いた配色になります。

安定して人気を誇っているブラウン系の外壁塗装の色は、居心地の良さと温かさのある印象を与えるでしょう。ブラウンは土や木などの自然を連想させ、周囲の街並みともよく調和します。ブロークンホワイトの割合を大きくすると、解放感のある明るい印象になります。

3：ベージュと白

ベージュと白はどちらも人気のある外壁の色の1つです。ベージュはデザインに応用しやすい中間色で、ベージュをベースに白を配色すると、さわやかな印象になります。

ベージュと白は色相・明度・再度・清濁のいずれもほとんど差のない配色なので自由に組み合わせることができます。重厚感のある色の屋根やラインで仕上げれば、ベージュと白の淡い色の外壁が引き締まって上品さを醸し出すでしょう。

4：ラセットブラウンとペールビスケット

ラセットブラウンとペールビスケットは小豆色を想像させる和風モダンのナチュラルな外壁になります。

ラセットブラウンは少し赤みのあるブラウンで、温もりや安定感を感じられます。ペールビスケットは、日本古来からある天然土の色で、和紙などの伝統的配色にも使用されており、日本人に馴染みの良い色です。

外装でラセットブラウンとペールビスケットのパーフェクトトップ塗料を用いる際は、落ち着いた艶消し～7分艶程度がおすすめです。

5：サンダルウッドとカーボングレー

サンダルウッドの外壁とカーボングレーの屋根は緑との調和が綺麗な素敵な配色です。ナチュラルハーモニーの配色の1つで、日光に照らされる屋根を暗く、日陰の部分は明るくすることで馴染みがよくなります。

サンダルウッドは、ビャクダン科の半寄生の熱帯性常緑樹で香木として有名です。ナチュラルテイストや和モダンな空間に仕上がります。サンダルウッドの塗料を用いた外壁塗装は一般的な邸宅や施設に用いられ、塗り替えにも適しています。

6：カーボングレーとガルグレー

カーボングレーとガルグレーはトーンオントーンの配色で、都会的で大人っぽい印象を与えますが、見方を変えれば地味で没個性的です。キャビアブラウンとブロークンホワイトの配色と並ぶ、外壁塗料の人気の組み合わせです。

コントラスト感のある無彩色の組み合わせは、塗料チップを入れて立体感を出したり、タイルや模様を工夫すると、シンプルながら満足できる仕上がりになります。予算と相談してスタイルアップするのがおすすめです。

7：トゥルーブラックとモカ

屋根の色として人気を誇るトゥルーブラックは、ホワイト系の色を始め、ミッドビスケットやモカと組み合わせることができ、ベーシックで落ち着いた配色になります。

ブラックは溜め込む、飲み込む色として、貯蓄や秘密を守る効果があると言われており、トゥルーブラックとモカに加えて、3色以上の配色を行う場合もあります。

屋根以外には、付帯（雨どい、窓枠、軒、塀、門扉）にトゥルーブラックを用いると、モダンで高級感のある雰囲気に仕上がるでしょう。モカはマイナーで曖昧な色のため、ツートンカラーの組み合わせ次第で自分好みの外装にすることができます。

8：白とネイビー

白とネイビーは、昼と夜を象徴する色ですが、近代的で都会的なイメージがあります。住宅やアパートに用いられ、海や空を連想させる定番の配色です。

落ち着いた上品なネイビーの外壁は、周囲の風景に溶け込みます。ネイビーの比率を大きくするとバランスの良い配色になるでしょう。ネイビーはヨーロッパでも人気の色で、ギリシャの教会にも用いられることがあり、心身を落ち着けてリラックスさせる効果があります。

パーフェクトトップで家を自分好みの色にしよう

理想の仕上がりにするには色のバラエティー豊富なパーフェクトトップがおすすめです。

自分好みの色と艶を選んで、組み合わせを考えるのは、大変な作業になることがあります。自分の譲れないポイントを踏まえて自分の家と向き合えば、色の組み合わせに関してはシミュレーションや経験のある外装塗装業者が揃っています。

発売されて10年ほどで人気を得ているパーフェクトトップで、安心して外装塗装を行いましょう。